ゴア


「私の名はゴア、地球の征服者だ!」

+ 担当声優
大平透
1966年特撮版、1992年OVA版
柴田秀勝
『アトム:時空の果て』

大平氏は当初、声優としてのみの起用だったが、セリフのタイミングを着ぐるみの動きとどうしても合わせたいと言う事で頼み込んでスーツアクターも務めた。
今ほども中の人の着心地も良くない着ぐるみで苦労したとの事だが、その熱演がゴアの悪役としての魅力をさらに引き出していた。

手塚治虫の漫画作品、およびこれを原作に1966年に放映されたピー・プロダクション製作の特撮作品『マグマ大使』の悪役。
ドワーフの爺さんを背負った盲目の巨人や、謎の美少女に付き従う人食い怪人
『とんねるずの生でダラダラ行かせて!!』で憲磨呂の技を実演させられていた『スターグラディエイター』の魔術師等とは無関係。
以下ではMUGENキャラの元になった特撮作品版のゴアについて述べる。

自称宇宙の帝王」。多くの星を侵略して征服してきた宇宙人で、侵略のために地球に襲来した。
悪役ではあるが子供好きという一面があるのも特徴で、自分が侵略した星の宇宙人の子供を円盤内で育てている描写もあった。
またこれまでに征服した惑星の住人や、知能があったり特殊能力に長けた宇宙怪獣を手先として使う。
他にも人間モドキという全身真っ黒で人間に変身できる部下が多数存在する。
人間モドキは今でいうところのショッカーの戦闘員のような存在で、集団で襲いかかったり作戦の雑用やサポートを行う。
とはいえ身近な人間が彼らに入れ替わる恐怖や、殺された際のドロドロに溶ける描写の不気味さなどかなり独自の特徴も多い。
(設定的には1955年のSF小説「盗まれた街」の宇宙生物に似たところがある植物生命体である
 ただしそちらと違い本当に植物生命体であり菌に弱い。戦闘用と言うより浸透工作用だがサイバイマンの先祖とも言える)。

コウモリのような形をした特徴的な円盤に乗っており、円盤からの反重力や光線などでも攻撃してくる。
最終話においては円盤からの電磁波光線でマグマ大使の機能を狂わせ、宇宙の彼方へマグマを追放しかけた。

マグマ大使の全話通じての悪役だったために行った侵略作戦は多岐にわたる。
全ての音波や電波を吸収する怪獣フレニックスで、人間どうしの意思疎通を壊滅させて戦争を引き起こそうとしたり、
全身から高熱を発する怪獣アロン(こっちではない)で火山噴火や極地の氷の溶解を起こし大津波を発生させるなどの、
地球規模に被害を引き起こす作戦や爆弾を設置した惑星を地球にぶつけようとする、
細菌兵器をロケットにつめてばらまこうとする、人間の作った水爆を悪用しようとするといった作戦まで、
非常にバリエーション豊かである。

怪獣形態ゴアゴンゴン

その正体はゴアゴンゴンと呼ばれる巨大怪獣である。
武器は口から吐く絶対零度の青い光線であらゆるものを凍りつかせてしまう。
この光線を受けたビルは粉々に吹き飛んでしまい、マグマの腕も凍らされてしまった。
怪力を活かした近接戦能力も充分で、取り残された赤ん坊をかばうマグマを痛めつける。
その後の火山に誘い出されての戦いでは姿を見えなくして襲いかかる能力も披露したが、
今度はマグマの罠にはまって火山噴火でダメージを負った。

最後は氷の惑星ゴアラ遊星でマグマ、モル、ガムのマグマ大使の一家と決戦、
モルとガムの攻撃に気を取られた隙にマグマの強烈なドロップキックの直撃を受け、
倒れたところに熱線砲からミサイルの連続攻撃を受けてついに息絶えた。
このゴアラ遊星は上の画像のようにスペースゴジラの発生させた結晶体のような見た目の氷柱が立ち並ぶ景観でかなり印象的。


MUGENにおけるゴア

昭和ギャオスなどの作者であるgoogoo64氏が、パチモン怪獣大熱戦の仕様をベースに製作したゴアが存在。公開日は2011年6月18日。
始めは人型の宇宙人形態だが、ダメージを受けてライフが499以下になると自動的に怪獣型のゴアゴンゴンに変身する。
しかも普通のキャラの投げ位ではステートを奪うことができず、投げ無効である。
ただ、それゆえ形態変身後に投げられて姿が戻ったりはしないし、のけぞるためにガン攻めすれば充分押し切れるだろう。
もっとも防御力は通常キャラの2倍あるので固いのだが。
またジャンプできず、防御が高いせいもあってかガードが存在しないのも大きな特徴である。
さらに全ての攻撃がガード不能となっており、かなり格闘ゲーム離れな性能になっている。

ライフが500以上の時の宇宙人形態では広範囲の光線が強力。
他にも部下の人間モドキを発生させて相手に突撃させる技が厄介で、
接近される前に攻撃で部下を倒さないとまとわりつかれて身動きがとれなくなる。
さらにこの形態から円盤形態に変形することも可能。

円盤形態は自由に空を飛びまわれる上、自動的に相手の方向に角度が調整される光線や
無重力を発生させて地上から岩つぶてを巻き上げて画面全体を攻撃する技を使う。
自身は敵の手出ししにくい場所からの広範囲攻撃はまさに脅威で、人操作なら非常に強力。

とはいえ宇宙人、円盤形態ともに攻撃力の高い技が無く、火力に欠けるのが欠点である。

そしてライフが499以下でのゴアゴンゴン形態は、
円盤への変形や人間モドキ召喚といったAI殺しでトリッキーな技が使えなくなる代わりに、
宇宙人形態や円盤形態に比べると攻撃力が大幅に増加しており、トリッキーな技に耐えた相手を力でひねりつぶす。
watchだとこの形態まで追い込むような相手にはあっさり倒されることも多いが、
口からの冷凍光線や突進は高威力で使い勝手もよく、変身前に足りなかった火力が充分に補われている。
ゲージ技は空中に絶対零度の光線を放って、空気中の水分を氷結させた氷塊を雨あられと降らせる技で、
原作作品では使用していないが見た目も実際に使えそうで違和感の無い必殺技に仕上がっている。
攻撃範囲、威力が非常に強力なのは言うまでも無い。

こぜに氏のパチモン怪獣大熱戦の仕様がベースだが、形態変化が充実しており形態ごとに技も変わるなど様々な意味で別物。
強さとしてもパチモン怪獣に比べるとかなり強めである。パチモン怪獣でボスキャラとして挑んでみてもいいだろう。
MUGENキャラとしては厄介でAI殺しな変身前の性能、投げ無効、変身後の火力と揃っていることもあって、
AIが無いにも拘らずwatchで充分に凶キャラと言える性能である。
またAI殺しの技ゆえ若干グダグダになりやすいので、動画使用時には注意しよう。

ちなみにライフを499以下に設定しておけば初めからゴアゴンゴン形態になるのでAI殺しではなくなる。
こうしておいても防御力はデフォなら通常の2倍なので実質の耐久力は一般キャラと同じになる。
ただこの調整だとこのキャラの大きな魅力である、多彩な形態変化や宇宙人形態のボイスが楽しめなくなるのが欠点だろう。
ライフを700や600位まで下げておけば、かなり弱体化するもののグダグダを回避しやすくなり形態変化も楽しめるので、
場合によってはこのような調整をしてみてもいいかもしれない。

出場大会



最終更新:2023年12月04日 15:27