シルバームーン


「黒妖精に栄光あれ」

韓国産オンラインアクションRPG『アラド戦記』のプレイヤーキャラクター。
シーフの派生職ローグが覚醒した時に与えられる名前である。


原作でのシルバームーン

魔界や天界から来た人間も存在する他のプレイヤーキャラクターと違い、純粋な意味で人間ではなく黒妖精(所謂ダークエルフ)であり、
地下洞窟アンダーフットから派遣された諜報員という扱い。
元々アンダーフットは自然に恵まれず、国が興る前の彼らは黒妖精に与えられた身体能力と夜間視力を以って盗賊行為による略奪を生業としていた。
しかし長い無政府状態から国が興ると、外交による貿易によって資源を得られるようになり、略奪は法律で禁止された。
それでも黒妖精が生まれ持った身体能力と、自由への渇望を法のみでは抑え切れないのを見た統治者達は、
彼らの能力を最大限に活かすために優れたシーフ達を選抜し
(黒妖精達の間では「シーフ」とは単なる盗賊という意味ではなく、体術の専門家という意味も持っている)、
他者には決して追い付けないスピードを体得し、厳しいテストと訓練を抜けた者は、
王室直属の秘密部隊「ドーン・ブレイカーズ」の諜報員として公認され、「ローグ」という呼称を得た。
なお、現在実装されているシーフのもう一つの派生職であるネクロマンサーは、エルフの国の中では元老院派とされている。
そのためシーフのスキルを教えてくれるNPCミネットの「貴女は…どっち側ですか?」という問いは、女王派か元老院派かということなのだろう。

+ 覚醒について
君は、音を見たことがあるか?
普通の人間ならこう問いかけられた時、笑ってしまうかもしれない。
空気の振動を目で見るという行為は、通常理解されない。
しかし、もし君が「彼女達」に出会えば
自分の了見がいかほどに狭かったかを悟ることになるだろう。
彼女達はローグの中でも極少数に過ぎない。
先天的に身体能力に優れた黒妖精の中で選ばれたローグの身体能力は常識を超えるレベル
であるが、彼女達はそれに満足せず、誰もが想像できなかった境地に至ることを追及した。
そして数多の戦闘と訓練を経て体術を極限まで鍛錬した彼女らは
ついに音速に近い速度を手に入れた。
彼女達と対敵していた人々は戦場を駆け抜ける彼女達の姿に、敬意を込めてこう証言していたともいう。
三日月に似た二つの銀色の影に空気は引き裂かれ、
感覚の限界を飛び越える彼女らの動きは気流になって敵陣を切り分けたと。
彼女達の名前はシルバームーン。
音速を超えて銀色の月に化した者達。
君は、音を見たことがあるか?
君が極めて常識的な人間であっても、「彼女達」の戦闘を実際に目にしたらこう答えるしかないだろう。
私は生きている音そのものを目撃したのだと…

パッシブスキルはキャンセルでスキルを出した時、一定確率で命中・回避・物理クリティカル率が上昇する「ムーンアーク」。
アクティブスキルは加速効果と力の上昇、通常攻撃の威力上昇&判定拡大による強化系スキル「シルバーストリーム」。
効果時間が終了し、操作可能になった時か任意発動でほぼ画面全体の敵を眼前に纏めるフィニッシュ攻撃を行う。
時間の門アップデートでLv9効果が非常に強い(通常時と比べ、バフ効果が最大まで発動するとクリティカルダメージが+45%される)ので、
効果ブーストも選択肢に入るぐらい強い。


原作中の性能

ゲーム中、唯一の二段ジャンプが出来る職業であり、独自システムの連携点によるヒットエンドの爆発力を持ったスピードキャラ。
実装当初からレンジャーのデスバイリボルバーが持つ「クリティカルダメージ増加を防具マスタリーで保有」という、
ぶっ飛んだ効果とイカレた攻撃スキルによって、ぶっちぎりのトップキャラとして名を馳せていた。
Second Impact後に若干弱体化はしたものの、Lv45スキルである「アクセルストライク」の合計倍率が10,000%をオーバーする威力であることを筆頭とした、
様々なファクターを持っているため、強職としての地位は不動だった。
流石にやりすぎたと判断したかは不明だが、アップデートを重ねるにつれて攻撃スキルの無敵時間削除や攻撃力ダウン、
防具マスタリのクリティカルダメージ上昇比率の低下といった弱体化を施されたことに加え、
所謂固定ダメージキャラクターの台頭により、徐々にその地位を低下させていった。
日本サーバーでは、ソニックアサルトの威力を装備切り替えによって通常時の4倍近くまで引き上げることが出来るため、
これが生命線だったとも言われていた。

女神の一手アップデートにおいて性能が再び上昇し、弱職からの脱出を果たした。
短剣はスピード重視、双剣は一撃重視になり特性を強化されたと言ってもいい。
また、双剣使用時は以前のローグらしからぬほど範囲が拡大される。主に回転刃と衝撃波が。

+ スキルについて
ローグの主要スキル系統名はスイフト、黒妖精の身体能力を活かした体術を使用していく。
メイン武器は双剣および短剣で防具はレザー系。
各種対応スキルについてはヒットエンド対応ならHを記入している。

  • ライジングカット(H)
アッパーを振るように短剣を振り上げる。空中使用可能
ヒットエンド時は飛び上がりつつ剣を回しながらアッパーを見舞う。
特性パッシブスキルの効果はヒットエンド以外の攻撃力増加。

  • スライサー
ダッシュ攻撃からの派生スキル。
突き出した剣を横に開くように攻撃する。命中時に連携点を1獲得するため、たまにスライサーだけ撃つ場合もある。
特性パッシブの効果は攻撃力と範囲の増加。

  • シャイニングカット、シャインスパーク
高速で切り抜ける。出掛かり無敵で命中した敵に対して長い硬直を付加する。
シャインスパークを習得すると、追加入力でショートジャンプをするように切り抜ける攻撃が出来るようになる。
また、空中でも使用出来るようになり、空中で使用すると斜めに降下し、地上で追加入力をすると地上使用時と同様に切り抜けていく。
キャラクター判定も消えるため、壁抜けによるショートカットも可能。
特性パッシブの効果は移動距離が短くなる代わりに威力が増加し、特性を習得すると一部ダンジョンでは壁抜けが出来なくなる。
短剣を使用しているとシャインスパークの入力回数が増える。

  • ダイビングアロー
空中でのみ使用可能。命中した相手に連続で蹴りを入れ、フィニッシュに踵落としで地面に叩き付けて衝撃波を起こす。
キャンセル時は連携点が2入るため、連携点を稼ぐためにCライジング→空J→Cダイビングといったコンボも。
特性パッシブを習得することで蹴る回数が増加する。

  • ヒットエンド
ローグの要となるスキルで、対応スキルの終わり間際に使用することで連携点を消費しつつ強烈な一撃を与える。以下の解説ではHEと略していく。
連携点を得るために必要なのは通常攻撃からスイフト系列スキルを発動させ、命中させる必要がある。
連携点が1~3の時にHEを使っても威力は大したことないが、5点溜まっている時に使用すると良い感じにダメージが出る。
また、エンドコンテンツで入手出来る装備「一撃の○○:ヒットエンド」によって、HE対応スキル四種が強化出来るという優遇措置も取られている
(というか、ヒットエンドのダメージは、一撃防具もしくは亀裂した次元の防具の場合、赤色オーラでヒットエンドを強化しないと強化されない)。
これでも倍率が弱化したとはいえ、まだまだ健在。むしろこれが無いとローグではないと言ってもいい。
特性パッシブでの効果は、連携点保持数によるダメージ倍率の増加。

  • バンディッドカット(H)
大きく振りかぶって敵を切り付け、ノックバックさせる。
気絶の追加効果も持っているが過信は禁物。
HEでの追加攻撃は前進しつつ敵を蹴り飛ばし、短剣を回転させながら投げる。
特性パッシブでの効果は、ダメージおよびヒットエンド発動時の攻撃速度と時間が増加する。

  • ダブルピアス(C)
敵一体に両手突きで武器を刺し、突き刺した武器を蹴り飛ばして二回ダメージを与える。
威力は高いものの、扱いが難しいため取る人は少ない。
特性パッシブでの効果は、ダメージの増加と二打目三打目で周囲に与えるダメージ倍率が増加する。

  • チェーンソー(C)
武器を回転させつつ攻撃し、前方→後方にも判定を持ちつつ前に→振り上げの三連動作。
スキルキーを押しっぱなしでもフィニッシュまで繰り出せる。
一回の動作で3Hitするためスタックにも強い。……のだが、環境の変化でスタックすることがむしろ稀になった。
特性パッシブでの効果は、1アクションごとのヒット数がそれぞれ1増加する。

  • ソードダンス
大きく回転して周囲にダメージを与え、連携点を消費することで追加攻撃が行える。
この連携点の消費は覚醒効果中ならば消費がないため、ヒットエンドから続けてダメージを与えることが出来るため、覚醒中の爆発力を加速させている。
短剣使用時であれば追加攻撃の回数が大幅に増えるため短剣向けのスキル。

  • ハリケーン(H)
回転切りを行い、敵を自分の所へと引き寄せる。レベルに応じて引き寄せ速度が増加するため、敵を集めることにも重宝する。
ヒットエンド時は大きく飛び上がり、敵も高く打ち上げる。
特性パッシブでの効果は、攻撃力の増加と発動中に移動出来るようになるため、必須と言ってもいい。

  • ブレーキングラッシュ
前方に無敵移動を行う。
スイフトスキル使用中でも使用可能で、連携点を1消費することで動作をキャンセルすることができ、擬似的なロマンキャンセル風の連携が可能。

  • ライトニングアロー
空中で敵を掴み、3連切りの後で敵を地面に叩き付けながら滑っていく。
特性パッシブでの効果は、全体的なダメージの増加。

  • バーティカルスパイラル
ハイパーアーマー状態となり、アンディ・ボガードの「超裂破弾」まんまな動きで飛び込んでいく。
空中でも使用可能で、その場合は横にドリルキックをしながら突っ込んでいく。
主にバックステップからの空中使用で敵を端に運んでいくために使う。そのため、キャンセルはおろか地上で使用をする人は少ない。
特性パッシブでの効果は、移動中の攻撃回数が増加する。
双剣で使用すると連携点を全て消費してチャージができ、衝撃波や回転範囲が拡大する。
最大消費かつ特性スキルを取っている場合は物凄い範囲になる。

  • ソニックアサルト(H)
突進して敵を掴み、高速乱舞を繰り出す。ジャンプキーで掴んだ対象に分身を残し、他のターゲットに移動して乱舞を見舞う。
短剣使用時は乱舞回数の増加とワープ認識範囲の拡大、双剣使用時はヒットエンドを使用出来るようになった。
特性パッシブスキルを習得すると威力が増加し、ワープするための認識範囲が拡大される。

  • アクセルストライク(H)
高速ダッシュで駆け抜け、前方に居る敵を打ち上げて連続攻撃を行う。
ヒットエンドは追加で蹴り飛ばす。掴めない敵は使用時の場所へ引き寄せ、もう一度蹴る。
空耳のせいでよく「えっくれる」と呼ばれる。
特性パッシブでの効果は、ヒットエンドのダメージ増加。

  • チェーンソーラッシュ
回転する刃を二回投げ付ける。効果時間中に再度スキルを使用すると、フィニッシュとしてジャンプ刺し+着地衝撃波によるダメージを与える。
短剣の場合は回転刃の持続時間の増加。双剣の場合はフィニッシュ時にチャージすることで、威力と衝撃波の範囲が増える。

  • アスラントスパイラル
狙いを定めて高く飛び上がり、回転しながら地面へ突撃する。
短剣の場合は空中使用可能かつクールタイム減少、双剣の場合はチャージすることができ、威力と衝撃波の範囲が増える。

+ 決闘での性能
実装当初は「長い硬直を与えるシャイニングカットが刺されば豊富なキャンセルスキルによって立ちコン10割」
という世紀末状態を引き起こし、お断り職の最右翼とされていた。

その結果かどうかは不明だが、その後のアップデートで立ちコンを続けると強制的にダウンするようになり、
インファイターやストライカーまでもが煽りを食らった。
だが、それを差し引いても立ち回り能力は高く、一部職業以外はまず躱せないハリケーンを用いた置き攻めなど、
有利な状況へ持ち込む手段は少なくないようだ。


MUGENにおけるシルバームーン

帝国軍シリーズに定評のある、ねお氏による原作ドットのものが公開されている。
可能な限り原作再現をしつつ格ゲー風にアレンジされている模様。
連携点によるヒットエンドは勿論のこと、重力補正や立ちコンを続けると強制ダウンが発生する所まで再現されている。
各種技の隙も非常に少ないが、下段攻撃は通常攻撃の3発目と足首切断のみ、中段は空中動作のみと崩しに関してはからっきし。
更に着地硬直が致命的なまでに長く、下手にライジングカットを振ったら死ねるレベル。
AIはデフォルトで搭載されている。

出場大会



最終更新:2021年09月16日 09:54
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