ガンキャノン



 「ミハル…俺はもう悲しまないぜ。
  お前みたいな娘を増やさないためにジオンを叩く。徹底的にな!!」
  • 型式番号:RX-77-2
  • 頭頂高:17.5m
  • 本体重量:51.0t
  • 全備重量:70.0t
  • ジェネレーター出力:1,380kw
  • スラスター総推力:51,800kg
  • 装甲材質:ルナ・チタニウム合金
  • 武装:ビーム・ライフル、240mm低反動キャノン砲、60mmバルカン砲
(HGUC REVIVE 1/144 ガンキャノン 説明書より引用)

ロボットアニメ『機動戦士ガンダム』に登場するモビルスーツ(以下MS)、UC0079年ロールアウト。
主役であるガンダムのサポートをするために開発されたMSであり、ガンタンクと並ぶ文字通りの名脇役でもある。
ガンダムと同系統のV作戦により開発されたMSという設定があるため、コア・ブロックシステムなどのガンダムとの共通点が多い。
劇中では主にカイ・シデン(CV: 古川登志夫 )が搭乗。劇場版ではガンタンクから乗り換える形でハヤト・コバヤシ(CV: 鈴木清信 )も搭乗した。
ちなみにカイ(やハヤト)は民間人でありながらパイロットに選ばれた経緯は、第3話で正規パイロットが不足する状況下において、
ハヤトが「カイさんは大型特殊の免許を持っている」と言い出した事もあり、戦車っぽいガンタンクなら動かせるだろうと、
先ほど砲撃を学んだハヤトを砲手にして、カイがガンタンクの操縦を任されたのが切っ掛けである。
……が、第8話で何故かカイは何の関係も無いガンキャノンの担当にされ、以降それが定着してしまった。
(ブライトが「ガンキャノン、ガンタンク発進準備にかかれ!」といった直後、カイとハヤトがそのまま別々の機体に乗って出撃してしまっている)。
この他に、独断で出撃したセイラ・マスの乗るガンダムを追うためにアムロ・レイも搭乗した事がある。
このガンキャノンは、ア・バオア・クーの戦いで大破、破棄されるまで活躍した。

作中ではその砲撃能力を発揮しガンダムを度々アシストした他、真正面からリック・ドムのバズーカを受けても破損しない耐久性の高さに加え、
弾が無くなったらそこらに転がっていた岩を投げ付けて敵を撃破する、敵MSを後ろから突き飛ばして破壊するなど、
脇役に留まらない名シーンが非常に多い。

主な装備はガンダムとは別型のビームライフルに、肩にマウントされたキャノン砲、頭部にはガンダム同様のバルカン砲を装備。
ビームサーベルなど白兵戦用の装備は無いが、接近戦に持ち込まれても素手による格闘で応戦が可能
(玩具用にナイフ状の「ヒートジャック(ヒートナイフ)」と言う武器も設定されていたが大人の事情からか無かった事に)。
肩のキャノン砲は換装が可能なようで、TV本編には登場しなかったが「スプレーミサイルランチャー」という武器も存在する
(無かった事にされたヒートジャックと違い、こちらは商品化やゲーム出演に恵まれており、
TV版放映から42年後に公開された劇場版『ククルス・ドアンの島』にて、ようやく発射シーンが描かれた)。
また、「量産型ガンキャノン」「ガンキャノンII」といった派生機も後付け設定としてデザインされている。

ガンダムより重装甲で、ガンタンク同様に砲撃を得意とする
(ただしゲームでは主役補正のせいか、ガンダムの方が固い事も多い)。
そしてガンタンクと異なり素手ながら十分な格闘戦をこなす事も出来る「距離戦向けメカ」(ただしゲームでは格闘が出来ない事も多い)。
実際に上述のアムロ・レイが搭乗した際には素手でザクIIを撃破しており、その基本性能の高さが窺えるだろう。
この能力と外見は、所謂「距離戦向けメカ」の手本の一例となった。
(ガンタンクは人気が無かったため無視された。下半身キャタピラなんてダサいし
OVA『機動戦士ガンダム0080』では量産型ガンキャノンが登場した……のだが、
劇中では出撃直後にケンプファーに僅か5秒で撃墜されてそのまま映像作品に出てこない、
「恐らく映像登場時間最短記録の金字塔を樹立するMS」と言わしめるほどであった。

……のだが、実は他にきちんと出演している映像作品が存在する。
OVA作品『SDガンダム 夢のマロン社 宇宙の旅』において、宇宙旅行に出発したSDガンダムキャラ達のツアー一行が、
時空の狭間に放り込まれ、なんと宇宙世紀本編の世界に飛ばされてしまい、一年戦争最前線のジャブローに迷い込んでしまう。
その際、流れ弾から逃げるSDキャラ達の眼前に現れたのが、この量産型ガンキャノンだったのである。
はじめはMSにしては微妙なサイズの彼らに躊躇したものの、取り敢えず両肩のキャノンを発射。
SDキャラ達を彼方へ吹っ飛ばしてしまった。
ちなみに本機体は量産型であるものの、カイ・シデンの搭乗したものと同じ108号とナンバーが付いているので、あるいは………
(状況証拠としてこの作品では「デザインは0080準拠だがカラーリングはTV版準拠」というMSが幾つか出ている)。
OVA『機動戦士ガンダム0083』にも「ジムキャノンII」と言う同コンセプトのMSが登場している。

また、RXシリーズの3機の中で最も完成された機体であるという設定がある。
その完成度が評価され、コアブロックシステムをオミットした以外は、
ほぼオリジナルのままの量産機が生産された機体でもある(前述の量産型ガンキャノンとは別物)。
この量産型は「宇宙、閃光の果てに…」や「ジオニックフロント」等の各種外伝作品で見る事が出来る。

しかし時代が進み、UC0087年の『機動戦士Ζガンダム』のMS世代になると、
ビームライフルの性能向上と一般化により、中~遠距離狙撃機体というカテゴリー自体が消滅してしまった。
要はガンダムタイプ(近距離戦向けメカ)のΖガンダムでもガンキャノンより射程が長くなってしまったため、専用のカテゴリを設ける必要が無くなったのである。
更に同じ時代のはずのUC0079年を舞台にした『機動戦士ガンダム第08MS小隊』でも、
狙撃用ビームライフルの射程は(ガンタンクの)キャノン砲と同等かそれ以上という描写がされてしまった。
尤も砲撃と狙撃では用途が違うし、巨大な冷却装置がセットで運用には難があり、MSが運ぶ移動砲台と言えなくもない。
MSである必要が無いシステムだが、あるいは運搬用に既存のMSを使っただけとも

一応はUC0088年にメタスをベースとしたガンキャノンディテクター(長距離砲撃はMA(宇宙戦闘機)に変形して行うと言う名前が同じだけの別物)が、
UC0092年にもジェダをベースにしたジェダキャノンが製造されたが、
技術力の向上により機体の基礎性能も上がるにつれ、純粋な砲戦用MSはその数を減らしていき、
ジェスタやF90、Vガンダムの様な汎用機にキャノン砲を追加するというタイプが主流となっていった。
UC120年代ではMSの小型化を図る「フォーミュラ計画」の一環としてキャノンガンダムやGキャノン、Gキャノン・マグナ等も製造されていたが、
F90の再設計機なのでキャノン砲を外せる。
またはガンダムF91の様に最初からキャノン砲を搭載しているが、どんな距離でも最強な万能型の登場によりそもそも不要となっている。
そしてF91もキャノン砲を外せる。

+ その他のバリエーション・オマージュ
  • フルアーマーガンダム・ガンダム6号機マドロック
共にガンキャノンのようにキャノン砲、追加装甲を装備したUC0079年のガンダム。
ただし、追加装甲を装備したフルアーマーガンダムはデータだけの機体で実戦参加が疑われているという設定。
マドロックは開発に関わった士官が連邦軍でも屈指の砲術のエキスパートとして設定されている為か、
主に活躍した小説版ジオニックフロントにおいては、「むしろガンキャノンを参考にした設計と運用法を与えられた機体である」という旨の記述がある。

  • リメイク漫画『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』におけるガンキャノン
本作ではガンキャノンは物語開始前から量産されている旧式機で、ザクIIより弱い。
そのためやられ役として撃破される描写も少なくないが、ア・バオア・クー戦ではカイ機とハヤト機は原作と異なり破損する事なく物語を終了している。
また、当作品でもガンダムがキャノン砲を担ぐオプションが存在する。

  • 外伝作品『機動戦士ガンダム サンダーボルト』におけるガンキャノン
設定としては本編のガンキャノンと同一の機体という設定なのだが、
『サンダーボルト』においては多くのメカが現実の宇宙船や宇宙ステーションなどを彷彿とさせるリアルな方向でのリデザインをされており、
ガンキャノンもその例に漏れずデザインにかなりのアレンジがなされている。
大きな変更点として、キャノンの装備位置がジムなどと共通した宇宙用の大型バックパックに変更されている。

劇中では主人公が所属する「ムーア同胞団」に補充されてきた学徒兵の機体として登場。
同僚のジム・ジムキャノンと共に出撃し、ガンダムの強襲で大きな損害を被ったジオン相手に奮戦するが…。

  • 『機甲戦記ドラグナー』
ファーストガンダムのオマージュ作品である『機甲戦記ドラグナー』では、
主役機の1機であるドラグナー2型(通称D-2)がガンキャノンのコンセプトをしっかり踏襲している。
またD-1にもフルアーマーガンダムのようにキャノン砲を担ぐ追加装甲があったが、作画が面倒だったのでパージして敵にぶつけた事で失われた。
ガンタンク?D-3は電子戦特化機ですが何か?
なお、こちらにも近接戦用の武装に「アサルトナイフ」も設定上存在するが、
大人の事情(というより監督の意向)により劇中使われる事は無かった。
(ゲーム『スーパーロボット大戦A』にてようやく日の目を見る。なぜか「アルトナイフ」表記で後期改修型のD-2カスタムになってからだが)
一応ドラグナー3機の共通装備なのだが、D-1はレーザーソードを装備しているので完全に非常用である。エクシア?知らん

  • 『ガンダム00』2ndシーズン
リボンズ・アルマークが搭乗する機体、リボーンズガンダムは「リボーンズキャノン」という砲撃形態に変形可能であり、
ビジュアルもガンキャノンっぽく変わるとしっかりオマージュされている
(というか先にキャノンが出て来て最終回に続いたため、
 お茶の間は「どうせ変形するか0ガンダムに乗り換えるに違いないラスボスはガンキャノンなのか」と騒然となった)。
なお、「リボーンズタンク」への変形機構も搭載する予定だったが没になったという裏設定(リボーンズガンダム・オリジン)が存在し、
どっかのAC作品に出てきそうなフロートタンクっぽい感じに変形する。キャタピラ付けて最終決戦は流石にダメだったかー
余談だがなんでリボーンズガンダムがキャノン(と初期設定ではタンク)に変形するかというと、パイロットのリボンズ・アルマーク役の…じゃなかった、
蒼月昇氏が「一人V作戦をやりたい」と提案したため。流石超大型新人、並みの新人には恐れ多くて出来ない事を言ってのける。
設定上では元々はキャノン、タンク、ガンダムは別々の機体で、三機による連携を前提として設計されていたようだが、
リボンズ・アルマークが「他人をまったく信用しない上にあてにもしない」性格であったため、三機を一つにまとめたリボーンズガンダムを設計したらしい。
あ、ちなみに上記で「ラスボス云々」とか言ったけど、最終話の途中で破壊されて全視聴者の予想通りリボンズは0ガンダムに乗り換えましたとさ。
鳴り物入りで出てきて予想通りってそんなわけないだろと思われる人もいるかもしれないが、
1stシーズンでも金ジムと言う前例があったので00だといつもの事である。
更に主人公も最終決戦では1stシーズンの主人公機に乗り換えており、因縁の旧式機対決となっている
(因縁とは、少年兵だった頃の主人公の前に突如現れ戦争を終わらせた0ガンダムの存在こそが、彼の「ガンダム=神」と言う考えの元であるため)。

ちなみに外伝作品ではリボーンズガンダムのプロトタイプとして1(アイ)ガンダム、及びGNキャノン(ガンキャノン)が登場している。
直球過ぎるネーミングとか言っちゃダメ

+ SDガンダム
『SDガンダム外伝』第一部「ジークジオン編」では、ラクロア王国に仕える戦士ガンキャノンとして登場。HP300。
騎士ガンダムの仲間として騎士アムロや僧侶ガンタンクと共に魔王サタンガンダムを倒した。
しかしその後、魔王サタンガンダムの魂に憑依され、復活のためのアイテム探しに利用されてしまった。HP350。
第四部「機甲神伝説」では、剛戦士ガンキャノンにパワーアップしており、騎士団長アムロと共に国外からラクロア王国の騎士団を率いて救援に駆け付けた。HP3500。
「新世聖誕伝説」ではさらにパワーアップして金剛戦士ガンキャノンになっている。HP4000。

第一部「ジークジオン編」第3章ではアルガス王国の戦士ガンキャノンIIが登場。
闘士ダブルゼータガンダムが率いるアルガス騎士団戦士隊の隊員。

第三部「聖機兵物語」ではダバード王国の闘士ガンキャノンMが登場。
量産型ガンキャノンがモチーフ。

『SDガンダム外伝』第二部「円卓の騎士」では、過去話「騎士王物語」に登場する先代円卓の騎士の一員に重戦士ガンキャノンがいる。
戦士リュウ(リュウ・ホセイ)とは同門の爪付きの籠手で戦う武術の使い手。
重戦士ガンキャノン三兄弟の末っ子であり、長兄の重戦士ガンキャノンは最後にラクロア王国へと旅立つ事から、
もしかしたら戦士ガンキャノンは甥なのかもしれない。
また、次兄の重戦士ガンキャノンは最後にダバード王国へと旅立つため、闘士ガンキャノンMとも同様に親戚なのかもしれない。

『新SDガンダム外伝』では、見張り番キャノンウォッチャーや機兵キャノンガンが登場する。

なお、キャノン(Gキャノンやジャベリンキャノンなども含む)はスダドアカワールドのMS族の中でジムに次いで人口が多い人種なのだとか。

SD戦国伝』では頑駄無軍団・火忍軍団第一部隊長・頑巨砲(ガンキャノン)として登場。
主人公が過去にタイムスリップする「天下統一編」では若い頃の頑巨砲も登場している。

『SDコマンド戦記』ではガンパンツァーZZが率いるG-ARMS陸戦部隊に所属する少尉。

ゲーム作品においても、主人公機であるガンダムのお供という事で多くの作品に登場。
ガンダム(ホワイトベース隊)が出てくる作品なら参戦確率はほぼ100%と言っても過言ではないだろう。
本来の機体(ジムキャノンII等)がないので代わりに乗ってきている、というケースもあるが……。
スペック面に関しても作中での扱いを色濃く反映しており、中距離での戦闘が得意となっている。
『スパロボGC』及び移植版の『XO』ではドラグナーとも競演し、D-2とも一緒に並んで戦う様が見られるようになった。
『機動戦士ガンダム 連邦VSジオン』を筆頭に、「VSシリーズ」と呼称されるゲームシリーズにももちろん登場しており、
ガンタンク同様に遠距離砲撃が可能な機体となっている。
+ 作品ごとの詳細とか色々
『ガンダムVS.』シリーズでは、『連邦VS.ジオン』~『エゥーゴVS.ティターンズDX』の宇宙世紀シリーズと、
PSP版『ガンダムVS.ガンダム』並びに『ガンダムVS.ガンダムNEXT』に参戦。
共通してビームライフルとキャノン砲の併用で弾数管理がしやすく、重めながらそこそこの機動性も持つ。
格闘も一応あるが、発生に難があるものが多く自衛および確定追撃用の域を出ない。あと何故か格闘モーションはほぼ全て打撃系のプロレス技。
ΖΖガンダムの件といい、カプコンのガンダムチームとプロレスは切っても切れない関係にあるようだ。

『連邦vsジオン』では着地直前に空中からキャノンを撃ち、着地硬直狙いの相手をカモにする戦法が目立った。
……が、前述の通り機動性はそこそこ止まりなので、可変機登場によりスピードアップした『エゥーゴvsティターンズ』では評価を下げる事に。
第一世代最終となる『エゥーゴvsティターンズDX』では無印時代から問題点が改善されるどころかさらに悪化。
特にコストの問題が顕著で、自身の225に合うのが350のバウンド・ドックのみであり、
他の機体を選ぶ場合は本機以外に最良の相方がいる妥協の組み合わせとなる。
更に無印でハイメガ装備のZガンダムが暴れ回った結果、砲撃モードの射撃力が全体で下げられるという煽りを受け、
遠距離からの垂れ流しだけで戦う事の旨味が完全に薄くなってしまった。
また、本作の可変機による曲げ撃ちと本機の空中での足の重さが絶妙に噛み合ってしまい、
アッシマーに至っては空中ダッシュを見てから曲げ撃ちで確定で命中させる事も可能となり、特定の実力以上の対戦では絶対に出してはいけない状態に。
トドメと言わんばかりに本機最大の強みの低空サブによる着地消しを使った戦法も、
ほぼ同じ使用用途で本機より引っ掛けやすいゲッツを持ち、機体性能が比べ物にならないくらい高いギャプランの存在により、
本機を使う位ならギャプランを使って相方の選択肢も増やした方が遥かに良いという、キャラゲーとしても致命的な問題を抱える事となってしまった。
結果、本作では最下位クラスの不遇機体となっている。

PSP版『ガンダムVS.ガンダム』並びに『ガンダムVS.ガンダムNEXT』ではカイが固定パイロットとなり、
新たに特殊格闘で岩をブン投げるようになった。れっきとした原作再現である。
岩はかなりの耐久性があるので飛び道具の大半を打ち消して飛んでいき、弾速が遅いものの誘導性は高く、
さらに高威力な上に弾数無制限。ライフル・キャノンと併用すれば余裕のある弾数管理が出来る。
なお、岩を破壊出来る飛び道具は相手のガンキャノンの岩、モビルアシストを除くとバスターシールドだけが確認されており、
名前に反して石破天驚拳では破壊されない。
さすがに天驚拳を打ち消しはしないとはいえ、カイはどこの岩を使っているのか……。
地上で使う場合は岩を地面から取り出すのだが、どう見ても岩なんてなさそうなグリプス内部やフロンティアI外壁でも平気で取り出す。
空中で使う場合は空から岩が降ってくる。どちらにしても謎の岩である。
小ネタとして岩投げ後に下入力でダウン状態に移行し、その状態で左右に入力すると『連邦vsジオン』時代のダウン移動が使用可能。
モビルアシストはミハルの操るガンペリー。ゆるやかに突撃しながらミサイルを6発発射する。主に牽制や相手を動かす用途に使われる。

その後、『VS.』シリーズが次世代の『EXTREME VS』シリーズに移行した後はガンダムのアシスト攻撃としての登場に留まっていたが、
家庭版で展開した『VERSUS』、及びアーケードの『EXTREME VS2』にて久々にプレイアブル化。
『EXVS2』では最低コスト帯の1500コストとして参戦。
『NEXT PLUS』『VERSUS』同様BR、キャノン砲、巨岩などの射撃武器を駆使して戦う射撃向け機体なのは変わらないものの、
本作では後サブ射撃のキャノン砲連射を地上で使うと、入力中に限りロック距離が無限になるという唯一無二の特徴を持つ。
これにより、遮蔽物さえなければあらゆる距離から相手にプレッシャーを掛けたり、着地を取る事が可能。
ただ、相手もその事を分かっているので実戦では非常に狙われやすく、使い手の自衛能力が問われる。
覚醒技は特殊射撃の岩投擲の強化版「岩投擲【巨大】」。ちなみに岩は『NEXT』の頃と違い相手の射撃に消されてしまう。
ビームにはある程度耐えるものの、実弾だと(当たり所にもよるが)マシンガン一発にすら消されてしまう。

『Gジェネレーション』シリーズでもやはり知名度の高さ故か、参戦回数自体は多い。
容量問題のある携帯機シリーズ以外は大体出ている。
ただしガンダムやガンタンクほど発展性・将来性があるワケでないため、「キャノン持ち」として設計素材としてキープされるのが関の山で、
機体の性能自体はまぁまぁ使える程度なので愛がなければ使われない。大体は開発でガンダム系に移行されるだろう。
なお、『OVER WORLD』では各種砲撃機とリボーンズガンダムの組み合わせで設計出来る。
まぁ、最初のマスターがリボンズでない限り使う機会は皆無だが……。

一方、『スーパーロボット大戦』シリーズでは旧シリーズ(『第2次』~『第4次(S)』および『F』・『F完結編』)でこそ皆勤賞だったが、
『α』シリーズ以降は『Ζガンダム』の原作再現から入る事が多くなったせいか、登場機会が少ない。
流石にファーストガンダムがストーリーに絡む『GC』(『XO』)や『OE』などでは出てくるものの、
機体だけ参戦の作品ではハブられる事が多い。
ガンダム、ガンタンクと合体攻撃がある『GC』(『XO』)はいいのだが、『OE』だとグループ単位で見ても、
ラストシューティングが追加されるガンダム、地上戦の鬼である機動戦士ガンタンク、移動役及び宇宙戦に強いGファイターと、
周囲が尖り過ぎててどうにも影が薄い。主な用途は精神コマンド「気合」要員のカイさんの運搬などと言われる事も
そんなガンキャノンだが、実は初代『スーパーロボット大戦』では数多のガンダムに囲まれてガンダムチームにいるという謎の優遇を受けていた。
ガンダムチームで他に主役機ではないのは百式(別名:δ(デルタ)ガンダム)だけなので、本当になんでガンキャノンがいるんだと突っ込みたくなる
マジンガーチームにもサポートロボが紛れ込んでいるが、そもそもマジンガーが少ないから仕方ない。
 味方ロボがいないゲッターチームに至っては、1話限りのゲストメカであるテキサスマックとゲッターQまで出張る始末だし。
 レディコマンドはロボじゃないから仕方ない)。
チームにいるという事は、主人公にする事が出来るという事でもある縛りプレイじゃない限りしないだろうけど
HDリメイク版では、本編クリア後の追加要素として一度でも仲間にした事のある機体でドリームチームが編成可能になったので、
主人公として活躍させるならこの機能を使わない手はないだろう。
なお、オリジナル作品のみで構成された『OG』シリーズでは、新規機体としてガンキャノンをオマージュした「シュッツバルト」なる機体も登場する。
+ 戦闘デモ
初代版
『F』版
『コンプリートボックス』版
『64』版
『XO』版
『OE』版

『機動戦士ガンダム』から『0083』までの機体を網羅した、オンライン対戦型ゲーム『戦場の絆』にも登場。
最前線から一歩引いた場所から弾幕を張ったり、あるいは前衛の攻撃を避けて硬直の出来た敵機を狙ったりする「射撃」カテゴリーで登場
(ただし「狙撃(ジムスナイパー)」と「砲撃(ガンタンク)」があるので5種類あるカテゴリーの中では真ん中の射程)。
兵装を選べば、相手拠点に大打撃も与えられる(本作では専用の兵装以外で拠点を攻撃しても雀の涙にしかならない)。
ただし、対拠点兵装を選ぶと全機体中でも屈指の高コストになってしまうので、味方機のチョイスを見て空気を読む必要がある。
また、敵も拠点防衛の為に『08小隊・震える山』にて自らを犠牲にしてでもガンタンク全滅に拘ったノリスのごとく攻撃を仕掛けて来るだろう。
キルデス厨なら拠点防衛なんて他人任せだが

『ガンダムトライエイジ』では0弾「進化への序章」から参戦。
……なのだが参戦が早過ぎたせいで型落ちが著しく、高レアも0弾Mレアのみと正直不遇。
同期で扱いの近いガンタンクが割り切った高耐久・低スピードと、地上・砂漠適性の高さでまだ需要があるのに対し、
性能的によくあるガンナータイプのテンプレで地形適応にも恵まれない(一つも◎以上の適性がない)上に、
どういうわけか「赤い機体」にカウントされていないためリボーンズガンダムをはじめとする大量の上位互換機に押されている。
逆に考えれば適正が×の水中・砂漠以外ではそつなく戦えるという事でもあり、
敵の攻撃から味方をかばう「鉄壁」や、ラウンド開始前に攻撃しダメージを与えると同時にアタックを減少させる「狙撃」など、
アシスト用として考えれば優秀なアビリティが揃っている。
特に特定機体と出撃させると強力な効果が発揮する「小隊」はかなり有用になっており、
ガンキャノンの場合はガンダム、ガンタンクと出撃させるとラウンド1突入時にGパワーが+4される「ホワイトベース隊」。
Gパワーは必殺技発動時に必要になるため、序盤から強力な必殺技でガンガン攻める事が出来る。
アビリティを生かしきる事が出来ればチームを支える縁の下の力持ちになってくれるだろう。
そういった意味では原作再現されている……のかもしれない。
OPERATION ACE 06では機動戦士ガンダム放送開始40周年記念のキャンペーンカードの1枚として収録され、0弾以来の高レアとなった。
必殺技は「パワフル・キャノネード」。
両肩のキャノン砲で敵を狙撃し、ダメ押しにもう一発食らわせる。
下位必殺技「240mm低反動キャノン砲」も肩のキャノンを使用した攻撃となっており、通常技(パンチorビームライフル)の使い回しではない。

パイロットのカイ・シデンも同時参戦。TV版準拠なのでハヤト・コバヤシは専用機パイロット対象外。乗った事のあるアムロ・レイも対象外。
登場する全弾においてノーマル止まりであるため主人公達と比べるとパラメータ上昇値は低めだが、
パイロットスキルは一度だけ受けるダメージを半減、撃墜時敵のスピード-1000等地味に強力なものが多い。
この辺りもらしいと言えばらしいか。

『SDガンダム バトルアライアンス』では、序盤のプレイアブル機体として登場。NPC僚機として付けた時は、カイ・シデンがパイロットとなる。
キャノンとビームライフルを撃ち切ったら、クールタイム明けまで後は素手で殴って蹴るという、予想通り男らしい機体となっている。
ビームライフル以外はすべて物理属性なので、ビーム耐性のあるオルフェンズ系MSなどの相手がしやすい。
スペシャルアタックでは、全武器連射の後に信頼と実績の大岩を投擲する。
惜しむらくは序盤から参戦する所為で能力が低く、伸びしろも大して無い事か…。

+ 「キャノンであのスピードなのか!?」
そして、ガンキャノンを語る上で外せないのがPS3版『機動戦士ガンダム戦記』の特典映像に登場するガンキャノン203号機
(補足しておくとカイ機が「108」号機、ハヤト機が「109」号機である)。
ア・バオア・クー戦時に19歳にしてMS一個中隊の隊長を務めたジオン公国軍のパイロット、
エリク・ブランケ少佐が駆る高機動型ゲルググを相手に急接近しながらバルカンで牽制したり、
盾を踏み台にした所へ乱入してきたザクIIをビームライフルで撃墜したりと、とてもモブとは思えないほどの動きを見せている。
活躍シーンこそ短いものの、「このガンキャノンのパイロットは誰なのか?」と深く印象付けた。
3:30~

ちなみにこのガンキャノン203号機、劇場版『めぐりあい宇宙』や漫画『MSジェネレーション』にも登場しており、
特に後者は照準システムではロックオン出来ないほどの長距離でマニュアルだけを頼りにビームライフルで狙撃に成功している。
ただ、この3作品に登場しているガンキャノン203号機のパイロットは何者なのか、そもそも同一人物であるのかも明言されておらず、
今も歴戦の猛者として謎のままとなっている……。

また、「肩に大砲を担ぐ」というシンプルかつ分かりやすいデザインから、それっぽい見た目を指すスラングとして使われる場合がある。
このwiki内の項目で言うとこの方とかこの子とか
(ただし後者は公式絵師に「そう呼ばないで」と言われており、背中から外して手で抱えて使う絵が発表され、後のアーケード版で公式設定になった)。

+ 大人の事情
実は元々は『機動戦士ガンダム』の企画が煮詰まる以前、
『フリーダムファイター・ガンボーイ』と呼ばれていた頃の主人公機「機動歩兵」はガンキャノンに近いものであったが、
スポンサーの意向により、俗に言うスーパーロボット風のデザインを経てガンダムが主人公機になったという経緯がある
(本来は白一色だったはずのガンダムがトリコロールカラーになったのもスポンサーの意向。
 逆にザクが一色なのは「スポンサーにとって敵キャラのカラーリングなんて如何でも良かった」から(ザクが商品化されたのは放送終了後である))。
その後主人公機のデザインが描き直されたのに続き、現在のガンキャノンが描き下ろされた。

ガンタンクも「キャタピラメカは子供に人気があるから出すように」と言うスポンサーの命令が原因。学習してないのか?
某シリーズで新幹線やドリルメカが常連なのも同じ理由であり、仕舞いにはドリル列車なんてのもあった。
監督の富野氏はそれが気に入らなかったらしく、スポンサーの枷が外れた映画3作目では、宇宙に上がった際に前述の通りガンキャノンに替えてしまった。
足なんて飾りとはいうが、宇宙ではキャタピラも足枷にしかならなかったようだ。
Gメカとコアブースターも同じ経緯があり(パワーアップメカを出せと言うスポンサー、玩具玩具した内容が気に入らない監督)、
映画版ではGメカに替わって戦闘機のコアブースターが登場している。
その結果ビグ・ザムへの特攻が「Gメカにガンダムを格納し、一撃食らっても次に繋げられる」勝算のある作戦から、
単なる捨て身の突撃になってしまった為に賛否両論になってしまった。

そういった経歴を持つGメカだが、実は映画版でもア・バオア・クーでの決戦にチラッと写っている。
映画版では別の連邦軍艦隊に配備されていたのだろうか。


MUGENにおけるガンキャノン

ギャンなどのガンダムキャラを多く製作したtaurusac195氏の物が確認されている。
2パンチ2キックの4ボタン仕様で、グラフィックは『機動戦士ガンダム EX-REVUE』の物、英語ボイスも入っているがカイの声だろうか。
パンチやキック等の格闘らしい通常技の他、飛び道具としてキャノン砲からピンク色の砲弾が放たれる(元ゲーム準拠)。
ビームキャノンじゃねえんだからさ……(なおモバゲーの『ガンダムロワイヤル』でもビームキャノンっぽくなっている)。
キャノン砲は立ったままと伏せながらの上下撃ち分けが可能、強版なら3連射するがギリギリコンボにならない絶妙すぎる発射間隔。
超必殺技はちゃんと連続ヒットするキャノン連射。
1ゲージなのに800ダメは叩き出すが、これは氏製作キャラの基準LIFE値が3000である事が一因であろう。
外部AIは確認されておらず、そのまま戦わせても強い印象は無いが、
超必の火力が(MUGEN全体で見れば)べらぼうに高いため事故勝ちも有り得ると言った所。

なお、ファイルの解凍について少々特殊な部分があるので、初めての氏のキャラを手にする人は注意。
詳しい事は同氏製作のギャンの項目を参照。

出場大会

削除済み

出演ストーリー



最終更新:2024年03月19日 01:23