アーバンチャンピオン


1984年に任天堂が発売した、知る人ぞ知るファミコン用格闘ゲーム。
少年を操作して格闘(ケンカ)をし、都会でのケンカの覇者(=アーバンチャンピオン)になるという内容。
体力ゲージ的な物は無く、ステージの端までパンチでノックバックさせ、3画面分先にある突き当たりのマンホールに叩き込めば勝利。
逆にこっちが押し込まれて逆側のマンホールに叩き込まれれば敗北となる。
ジャンプは出来ないものの、十字キーの上下ボタンを用いて腕を動かしパンチやガードができるのが特徴。
パンチにも弱と強があり、強パンチを当てれば大きく吹っ飛ばす事が出来るものの隙が大きく、
高難易度では弱パンチでちまちま押し込む地味な絵面になっていく。
また、スタミナ値は行動やダメージによって消耗していき、0になると遅く弱いパンチしか出せなくなる上に弱パンチでもダウンするようになる。
当たると気絶する植木鉢や、たまに通過して試合を仕切り直したり、タイムアップ時にはより画面端に近い方を連行するパトカーなどと言った、
コミカルな仕掛けもゲーム性を引き立てている。それらのステージギミックがプレーヤー側の不利に働く事の方が多いのはご愛敬
勝利するごとにCPUの行動パターンが変化、ステージギミックの頻度も増加していく。
計139連勝する苦行をやり遂げると「CHAMPION」の称号が与えられるが、エンディングのような物はなく以降もプレイは続行できる。

発売当時はそこそこ人気があったので、後に任天堂VSシステムを用いたアーケード版や、
操作性はそのままにキャラクターを変更したゲーム&ウォッチ『ボクシング』や『パンチアウト!』なども発売された。
当時の家庭用ゲーム機としてはしっかりとしたルールに則っての対戦が出来たため、「コンシューマ機用対戦格闘ゲームの始祖」と呼ばれる事も。

2002年には本作のルールをベースにした同人ゲーム『Glove onFight』がリリースされ、
2003年には本家の方も『メイドインワリオ』のプチゲームの一つとして登場したため、それらで初めて知った世代も多いだろう。

任天堂オールスターゲーム『大乱闘スマッシュブラザーズ』シリーズにも『DX』においてファミコンからの参戦キャラクターの候補に挙げられていたが、
「ワザが少なそうだし」という理由で見送られている(最終的にアイスクライマーに決定した)。
『X』ではBGM「ファミコン・メドレー」にて本作の音楽が用いられ、『SP』では「アーバンチャンピオンの主人公」がスピリットとして登場している。



MUGENにおけるアーバンチャンピオン

KingPepe氏がゲーム内の少年をキャラクター化したものが存在。
ドット絵音声はもちろんファミコン版のものを使用。
AIはそこそこ強めで、原作にあった技は勿論、キックをしたり上から植木鉢を落としたりする比較的フリーダムなキャラ。
しかも二回勝つとファミコン版で流れた音楽が流れ、しかも紙吹雪が降ってくるため懐かしく感じられる。

また、氏が製作しているコンプゲー『Famicom Fighters』用のキャラを個別にMUGEN入りさせたバージョンも存在。
原作のドットを踏襲しつつ、他のキャラクターに合わせて原作のドットよりいくらか頭身が縮んでいる半オリジナルのドット絵が使用されている。
同作品の2Pファイターと、ファミコン初期の作品繋がりで『クルクルランド』のグルッピーと『バルーンファイト』の主人公をアシストとして呼び出せる。
また、スタートボタンを押すと技表も確認できるなど、親切な設計も施されている。
DLは下記の動画から

出場大会



最終更新:2023年12月16日 11:29