「我が名はネビロス……超魔王ネビロスだ。
魔界村の新たな主人と言っておこうか」
CAPCOMのアクションゲーム『
魔界村』シリーズの第3作『超魔界村』に登場するキャラクターで、
ステージ7のボス。
ステージ8は
ラスボスである魔帝サマエルとの戦闘のみで、シリーズのお約束として2周しなければクリアした事にはならないため、
1周目のラスボスという事になる。
ステージ7のボス戦は、初代『魔界村』のラスボス兼ステージ6のボスである、
大魔王アスタロト(「大」は付いたり付かなかったり)との連戦となっている。
攻撃方法は前座であるアスタロトとよく似ており、腹の顔から出す
火炎放射と
レーザーの2種類。
ただしレーザーはアスタロトが上の顔から細いのが1本出ていただけなのに対し、
ネビロスの方は
太いレーザーを3本重ねて発射するため、空中ではほぼ回避不能となる。
アスタロトと同じく
頭部以外は一切の攻撃を受け付けないため、攻撃を仕掛けるタイミングが非常に重要となる。
1周目ならともかく、2周目の場合は対ラスボス用武器「女神の腕輪」を使わなければならないのだが、
この女神の腕輪が
どうしようもなく使いにくいため、途轍もない苦労を強いられる事になる
(射程距離は短いし、画面内に一発ずつしか出せない。一応威力だけはあり
レッドアリーマーをフルヒット確定二発だが、
遠くになるにつれて威力が低下していき、ネビロス戦では射程距離ぎりぎりを当てていく事になるため実質低威力)。
アスタロト&ネビロスと戦う場所にはちょうど良い段差があり、そこでしゃがんでいれば大体の攻撃は回避出来るため
時間さえ掛ければ倒す事自体はそう難しくはないのだが、
制限時間の関係上そうはいかないのがこのゲームの辛い所。
ついでに言うなら2周目は1周目に戦うときと比べ、耐久力の数値が少し上がっているため
その事も制限時間による死亡率を上げる結果となっている。
さらにステージ7は魔界村お馴染みの後半の上級雑魚ラッシュ。
救済処置なのか、このステージには鎧の入った箱が何箇所か隠されており、慣れてくればステージの難易度はどうにかなるものの、
ボスまでに約半分程の時間を費やしている事も多く、ボス戦でじっくり戦う余裕が無い事も多い。
さらにコンティニュー制限により、クレジットを使い切ってゲームオーバーになったら
最初からやり直し。
2周込みでここまで来るのは本当に大変なのに……。
難度が高く長い道中、特定の場所に攻撃を当てないといけない上にアスタロト&ネビロスの2連戦となるボス戦、
厳しい時間制限、コンティニュー制限、そして
姫が指定した武器の異様なヘボさと様々な要素が絶妙に絡み合い、
幾多の
アーサーを
白骨死体に変えた難易度と、その構成の妙に唸らされる名ステージである。
常連のアスタロトと違って一発限りの登場で二度と出てこないかと思われたが、
アプリゲーム『魔界村騎士列伝II』の4面ボスとして再登場している。
完全にアスタロトの色違いになっていて『超魔界村』では装飾が豪華になっていたのが再現されていない、
色合いが緑系から紫系になっているように見える、と言う事から、
「色が変わって強化されたアスタロト第二形態」なのかもしれないが。
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外部出演 |
『超魔界村』で初登場した際は会話イベントの類があるでもなく、ストーリーでも特に存在を語られてはいないため、
「何かよく分からんアスタロトの コンパチ」くらいの存在でしかなかったのだが、
後に『 NAMCOxCAPCOM』に外部出演した際には 魔界村を統べる大ボスという謎の好待遇となっていた。
元々が元々のため、ファンの反応も 「え、ルシファーは? サマエルは? ……なんでよりによってこいつ?」的な微妙なものであった。
まあ新規に ドット絵を描き起こす手間を省くためにコンパチキャラを出したのかもしれないが。
案の定 レッドアリーマー・ジョーカーからは「私の主はアスタロト様だけだ」と言われて離反されている。 *3一応、そのレッドアリーマー・ジョーカーとの決着はまだ後なのだが、そちらはまた別枠と言う事で。
担当声優は
吉野貴宏
氏。アスタロト役の野中秀哲氏と比べて妙に威厳が無くて小物臭い気がしないでもない。
性能としては大ボスユニットらしく1万越えのHPに高い攻撃値、広い攻撃範囲を持つ。
更にスキル無効、全ての攻撃属性に耐性持ちと一見手強い。
しかし、 他の大ボスユニットにあるような反撃技が無く気絶無効スキルも持たないため、
複数のユニットでタコ殴りしてしまえばあっという間に削り倒せてしまう。
高い攻撃性能も KOS-MOSに庇わせたり、 クロノアに回避スキルを使わせるだけで簡単に凌げる。
超魔王どころか魔王(笑)なんじゃ…。
そして、最終話ではアスタロトと仲良くステージのトップバッターの 再生怪人を務めている。
しかもこの頃になるとメンバーが育ちすぎていて普通に瞬殺されてしまう。所謂「 再生怪人は弱い」の法則である。
ちなみに『ナムカプ』の流れを汲む『PROJECT X ZONE』では アスタロトに出番を取られてリストラされた。 やっぱりな
ナムカプのネタは細かい所ですら拾っている『PXZ』の中では、ぶっちゃけ話の中ですら触れられていない。
アスタロト自体は ジェダ・ドーマを初めとする魔界勢力の一員としてそれなりに目立っており、
原作再現の「2体のアスタロト」のおかげで中々の強敵となっている。
ちなみにこちらでのアスタロトの声は『コジコジ』のカメ吉や『RAVE』のハジャを演じた上別府仁資氏が担当している。
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MUGENにおける超魔王ネビロス
Astaroth氏の製作したものが∞アップローダーにて公開されていたが、同所の閉鎖により現在は入手不可
(readmeの類が入っていないため、作者名はdefファイルから)。
大ポトレはコンパチ元のアスタロトだが、中身はちゃんとネビロスなので安心。
使用出来る行動は歩行、火炎放射、レーザー、
挑発のみと非常に少ないが、それだけでも問題無く戦えるだけの性能はある。
二種類の攻撃はどちらも非常に威力が高く、当たり方にもよるが一気に体力の
5~10割程を奪う事も可能。
ライフは
3000で、ダメージを受けると動きは止まるがその後一定時間無敵という特殊な
アーマーを所持。
無敵が切れるよりも行動可能になる方が早いため、目の前で小技を連打されても封殺される事は無く、
コンボの類は一切受け付けない。当然のように投げ技の類も全て無効。
AIも標準搭載されており、簡易的ではあるがそれで十分ではある。
ちなみに、
ボイスは何故か
天草四郎時貞(悪版)にさらにエフェクトを掛けた物が使用されており、
割とキモい。
また、最新版は魔王アスタロトとセットで公開されていたのだが、アスタロトの方はdefファイルの作者名が「Nebiros」となっている。
……結局誰なんだアンタ一体。
ちなみにこちらは
グッドマンのボイスが使われており、やはりと言うかこちらの方が威厳がある。
出場大会
*1
もはやお約束の展開であり、『超魔界村』で三度目ともなると、この程度で動じるようなアーサーはいない。
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なお……(EDネタバレ注意) |
なお、女神の腕輪は『カプコンジェネレーション第2集 魔界と騎士』のマニュアルによると、
「魔族を完全に消滅させると言われている幻の武器。詳細は不明」との胡散臭い説明があるが、
裏技を使わずプリンセスの言う通りこのヘボ武器で頑張ってクリアしたとしても、
EDにて「魔界が完全に消滅したとは思えないが、今はただこの平和が永遠に続くことを願うしかなかった……」と、
実に報われないテロップが流れる。勿論、この平和が永遠に続くわけがなかったのはご存知の通り。
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*3
実は『魔界村』シリーズではレッドアリーマー・ジョーカーがアスタロトの配下であった事は一度もないし、
アスタロトをも従える魔界の支配者も結構登場する。
つまりレッドアリーマー・ジョーカーの発言は原作からは矛盾している。とは言え……
+
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魔王の系譜 |
『大魔界村』の最終ボス。初代と『大魔界村』の要素を強く引き継ぐリメイク作品『帰ってきた魔界村』でもラスボスを務める。
GB版『レッドアリーマー』にも出演した、魔界村世界において由緒正しい魔王。
『デモンズブレイゾン』に登場したレッドアリーマー本人?とも噂されるジョーカーの直接の上司を設定するなら、
彼こそ適任と言えよう。
『ナムカプ』での「アスタロトが二人現れる」という場面は『大魔界村』からのネタなのだし。
ただし、『超魔界村』時点ではアーサーに致命傷を負わされており(復活にもかなり時間が必要らしい。原作設定では数百年かかる)、
「新たな主」というのも大魔王ルシファーの死によって生じた主の空席状態からの発言であるため、
ジョーカーが名前を挙げなくても矛盾はしない。
『超魔界村』の最終ボス。アスタロトとネビロスを配下に従える魔界の主。
……なのに弱い。後述の魔王ロキが現れるまでは魔界村最弱のラスボスと呼ばれた。わざわざ自分を倒すための足場を吐くのがいけなかった。
リメイク作品『超魔界村R』では隠しルートのボスとしてジョーカーが出演。
……という事で、彼が出演していれば何の問題も無かった。
出せなかった理由があるとするなら、やはり原作で余りにも弱すぎたからかストーリー進行上の事情からだろうか。
続編の存在を其処彼処で臭わせているので、アスタロト→ネビロス→サマエルという繋ぎやすい形を残しておきたかったのかもしれない
(しかし、『ナムカプ』の実質続編である『PXZ』では結局アスタロトがボスとして登場している。
アクションでは無くシミュレーションゲームで登場できれば原作の弱さを払拭できたかも知れなかったが、惜しくもその出番は回ってこなかった)。
もしくは、容量か製作時間の都合でコンパチで手軽に済ませられるネビロスを登場させたとも考えられる。
『魔界村forWonderSwan』の最終ボス。同作はアスタロトが出演しない唯一の魔界村である。
作品……というかゲーム機自体がマイナーなので馴染みも薄い。
もしも彼が『ナムカプ』で魔界の王として出ていたらネビロス以上に「誰……?」という扱いだっただろう。
何故かストーリーに関する文章が『超魔界村』からほぼ完全にコピペされており、
エンディングではまたしても「魔界が完全に滅びたとは思えないが」というオチになっている。
【備考・それ以後の魔界の主達】
『極魔界村』の最終ボス。だが「極魔王」ではない。アスタロトは「ダークアスタロト」として強化されている。
伝統的にラスボスが強くない『魔界村』シリーズでは珍しい強敵で、魔界村史上最強のラスボスとして名高い。
その名声もあってか、『帰ってきた魔界村』では真ボスとして登場する
(正確には、名前は「深魔界大王」と肩書きしか分かっていないのだが、外見や攻撃方法はハデスによく似ている)。
彼が魔界の主でも構わなかったのだが、『ナムカプ』は2005年、『極魔界村』は2006年発売なので、『ナムカプ』には間に合わない。
『魔界村騎士列伝』の最終ボス。魔界村史上最も格下のラスボスで、「大魔王」ですら無いただの「魔王」。実力もかなりヘボい。
「高い位置にある顔が弱点なので空中の床に登って撃たなければならない+高い位置にいると大型レーザーを撃ってくる」
という構成のボスなのだが、ボウガンを持っていけば地上で突っ立ったまま攻撃が届くというのがいけなかった。
あの魔帝サマエルより弱い魔界村史上最弱の魔王。かつての魔界の主達が生きていればこいつは単なる中ボス止まりだっただろう。
より上位の魔王達がアーサーにやられ続けたために、いよいよ魔界も人材が底を突いたかという感じである。
一応、アスタロトとネビロスを配下に納めてはおり、「魔王ロキ>超魔王ネビロス>大魔王アスタロト」という謎の序列を築いている。
作品展開が途中で止まってしまっており、彼との最終決着が描かれない状況のまま10年以上の月日が流れている……
(『帰ってきた魔界村』は初代のリメイク作品で、ストーリー的には続編とは言い難い)。
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……と、明らかにネビロスより適任なキャラが存在するのに、
どうしてネビロスに従わなきゃならんのかというのが本音だったのかもしれない。
そもそも、ネビロスは通常ルートのステージボスだけどジョーカーは追加の隠しルートのボスなので、ジョーカーの方が格上っぽいし……。
最終更新:2021年07月22日 08:52