エヌアイン







「ボクが全てを正す…!」


SUBTLESTYLE製作の格闘ゲーム『エヌアイン完全世界』の主人公。
声を担当しているのは西村愛菜(現:安國愛菜)氏。
名前のスペルは「EN-Eins」で、「Eins(アイン)」はドイツ語で「1」という意味。ファンからは「EN1」と略されることが多い。
+ ゲーム中のカットイン


設定


「ボクを呼ぶ声……行くしかないのか あの場所へ――」

20XX年、チベット・ツァンポ峡谷での崩落事故が小さく報じられた。その崩落現場にて瓦礫の上に立ちつくしていた謎の少年。
ある者に呼ばれていることを感じ取り、新聖堂騎士団を追って南極へと向けて動き出す。

金髪で赤眼であり、髪の毛は長くはないが耳が隠れるほどの量で切りそろえられているため「おかっぱ」扱いされることも。
水色のズボンに濃い青色の上着を着ており、赤色の手袋をはめている。
また、公式イラストでは手袋の掌には「田」を45°傾けたような◇の中に×のマークがある完全教団のマークが浮かんでいる。
プロフィールなどでは何度も「少年」とされているが、ドット絵では結構背が高く細身で手足が長いためそういった印象はあまりない。
しかし声は高く、顔も童顔である。
なお、公式設定では身長169cm、肉体年齢は14歳前後だそうである。
結構背は高い(というかよりでかい)が、これでも男性陣では一番低い(二番目は不律で172cm)。

格闘能力については不明で、アカツキエレクトロゾルダートと違い電光機関も所持してはいないがを扱うことが可能。
パイロキネシス(発火能力)では紫色と黄色が混ざったような独特の色の炎を主に扱う。
また、テレポート(瞬間移動)やテレキネシス(念動力)といった技やつかんだ相手を沸騰させるなどその能力は多岐にわたる。

勝利メッセージ(ページ下記)からは人を平気で見下す、主人公なのにものすごい嫌な奴な印象を受けるのだが、
一方で台詞に「やるしかなかったんだ…」「ボクは逃げられない」など自ら好んで戦っているわけではないような発言も見られる。
…まあ、台詞には 「余裕…」 とか 「終わる…?このボクが…?」 とか、ちょっとナルシスト気味な印象を受ける物もあるのだが。

+ その正体(ネタバレ注意)

前作『アカツキ電光戦記』のキャラと比較すると正統派に美形なキャラで、服装などのデザインも無難で色も原色多めなこと、
勝利メッセージ
などから発表当時は「媚びている」だの「嫌な奴」だの散々な評価を受けていた様子で、
さらに新キャラということから使用キャラとしても受け入れられるのかという不安要素もあったが、
いざ稼働してみるとどことなく幼さ・かわいらしさも感じられる声や、 スマートな体格にやたら反り返る中二病的なモーション
上記のストーリーでの事情、 あるキャラのED などから受け入れられるようになり、
使用キャラクターとしても完全新規ながら主人公らしく扱いやすい性能で、その強さも相まって徐々に使用率は上がっていった。
媚びているという意見も 媚びすぎて逆にイロモノと化したカティの存在が大きすぎて いつしか言われなくなった。
ついでに言うと『エヌアイン完全世界』はキャラの半数以上がイロモノというとんでもない作品の続編だということもあり、
あの程度の個性ではビクともしなかったということもあるだろう。
もっとも、主人公までもイロモノだったらそれはそれで困るが。
なんだかんだで主役交代には成功したと言えるだろう。かといってアカツキの印象も薄れておらず、
対戦格闘ゲームの続編という立場でありながら前作主人公ともども(笑)扱いされないというのは結構珍しいのではないか。
本作がマイナーだからとか言うな

しかし一方他のキャラのストーリーではどうかというと、CPU戦は全8ステージで中ボスとラスボスのヴァルキュリアを除けば6ステージ。
エヌアインはほとんどのキャラで中間となる4ステージ目に登場する。さすがは主人公。
…と、言いたいところなのだが、実は エヌアイン相手に特殊勝利メッセージを持つキャラというのは結構少なかったりする。
アカツキ・ゾル・不律・戦車ぐらいか。 あとは全員汎用。 カティとに至っては ステージ1の相手でもちろん汎用勝利メッセージ
ストーリーの簡略化がされているとはいえ、前作はアカツキに対してほぼ全員特殊な反応を示していたのに…。
電光機関のような目に見える形で奪って利益にできるものがないのが問題なのだろうか。
とはいえ彼との戦闘で影響を受けるキャラが全くいないわけでもなく、特にゾルダートとテンペルリッターと戦車は
その後のストーリーに大きな影響を及ぼしている。 テンペルリッターはエヌアインじゃなくてもなりそうな気がするが。
なお、彼でプレイするとステージ4はアカツキとなる。しかし 勝利メッセージは汎用である。
まあエヌアインからすれば教団のトップ(完全者とヴァルキュリア)以外は「誰コイツ」な感じなのかもしれないが…。

+ そんな彼の2012年クリスマス


性能

主人公らしく波動昇龍タイプなのだが、アカツキやアドラーと比べると若干癖がある。
テレポート技やボタンで派生する技など若干トリッキーでテクニカルキャラとしての側面も持つ。
上記二体と違って特殊技に中段が無い上、肝心の6C「ENテレポートアッパー」は癖があって使いづらい。
アカツキの顎割りのようにヒットさせた相手を高く打ち上げる技なのだが、
前方にテレポートしてから攻撃という特性上当てるのが難しく、発生が遅いのでコンボにはできず、ほぼ奇襲用。
しかもガードされると隙が大きく反撃が確定。
(完全者等の遠距離攻撃持ちには不意に距離を詰めつつ相対攻撃が狙えたりするが、やはり難しい事には変わりない)
とはいえ特殊技を除けばそこまで複雑ではなく、通常技の性能も高いことから少し慣れれば初心者でも扱いやすい。

性能については「爆発力のアカツキ、安定性のエヌアイン」と称されるように立ち回り性能が高い。
素の移動速度が速い上にジャンプの軌道が鋭く、2段ジャンプの移動距離も長く、そしてこれまた速い。
通常技だけでも牽制技、対空手段、飛び込みに向いたジャンプ攻撃と、基本はすべて押さえた技構成を持つ。
手足が長いためにリーチもそこそこある。中でも特に話題となるのは2B(しゃがみ中攻撃)である。
この技はリーチこそ平凡ではあるが平均的な2Bより発生が1F早く、下段判定で、ほぼ先端でも必殺技が安定して当たる上にヒット確認も容易、
リターンもゲージ使用で底上げが可能、さらに 姿勢がとても低くなるために一部の飛び道具をすかして攻撃可能、
しかも微妙に上への判定が強いので飛び込みが弱いキャラには対空にも使える(おまけに下段技なので空中攻性不可) という万能さ。 なんじゃこりゃ。
さらに地対空に使える立ちC、飛び込み・めくりに使えるJB、空対空にこれ一本だけでも十分なほど強いJCと、強い技はいずれも足技である。
武器を持ったキャラより半身位あるそのリーチから エヌアインを相手したプレイヤーからの「脚もげろ」という声は常に絶えない。
また、 地上での通常投げも一人だけ威力が高い*1という謎の仕様 があり、
当て投げも結構強い。その分投げスカリ動作は他のキャラよりゆっくりな為、外した時のリスクは高いのだが、
通常技のダメージが平均より若干低いエヌアインにとってはまさに択攻撃の切り札。
ゲージMAXによって+15%底上げされ、更には要撃(攻性防禦を投げた時のカウンター補正)が加わるとその威力は恐ろしい事になり、
対戦相手にとって決して軽視できないダメージを与えることができる。
1:20辺りからの試合展開を見ると、その威力が割と顕著に出ている。

必殺技も優秀な物がそろっている。
飛び道具「ENパイロキネシス」は地面を這う飛び道具で、Cで出すと速度の違うものを二連射する。
軌道が低いためジャンプ制御には使いづらく、発生が遅くA以外は隙も大きい上、
飛び道具の威力は距離が開くと減衰するというシステム上の問題もあり、純粋な飛び道具としては扱いづらいが、
ダウン追い打ちでゲージ回収に使えるためコンボの締めに多用される。
連続攻撃技「ENテレポートレイダー」はボタンによって攻撃手段が異なり、
攻撃のヒットorガード時に対応する攻撃ボタンを押すと、テレポートしながら2段目、
3段目の技へと派生する(最初に出した強さで派生パターンは決まっている)。
特によく使われるのは1段目だけなら隙も少なく、ある程度ディレイが効く為ヒット確認も容易なAで、
2段目から特攻技につなげてダメージとダウンを奪うのがセオリー。
上記の2Bからキャンセルすれば余程先端で2Bが当たった時以外、まず繋がってくれるのも嬉しいポイント。
この技のボイス「突きぬけろ!」が結構良く響くので耳に残りやすいということもありエヌアインを象徴する技になっている。ツキヌケロッ
無敵対空「ENレヴィテイター」もA〜Cの発生からA~Cのどれにも派生可能(テレポートレイダーと違い派生は選べる)で、
無敵対空としては優秀な部類の発生とリーチを持つ。というかこの技も ゲーム中最強クラスの無敵対空である
どのボタンで出しても単発ヒット技ゆえに、読まれると(空中)攻性されやすいのが数少ない欠点ではあるが、
特にC版は 2キャラ分くらい離れた相手にも届く無法なリーチを持つ上に無敵があり発生も速く、
相手を高く浮かせるうえに離陸前なら地上技での特攻キャンセルが可能なため、
特攻による追撃で大ダメージが狙える という素敵過ぎる性能を持つ。
他のゲームに例えるならK'の強クロウバイツが弱の発生で突撃してくるような技とでも言うべきか。
ガードされた時はフォローが効きにくく、ほぼ背面攻撃を貰ってしまうためリスクは高いものの、Aレイダーと並ぶエヌアインを象徴する技。
おまけにヒットすれば派生技で左右を入れ替えつつ叩き落とし、
位置はそのままで叩き落とし、大きく吹き飛ばして仕切りなおしと、その場の状況に応じて柔軟な対応が出来る。
そしてこの技、おもっくそ下から突き抜ける関係上 昇竜なのになぜかダウン追い打ちが出来る
その上派生技の叩き落としまで出せば密着状態で起き攻めが出来るのでこれまたゲージ回収やコンボの締めに多用される。
空中技「ENレヴィスラッシャー」だけは非常に微妙な性能。
隙が大きい・コンボに使いにくい・判定も微妙で当てにくい・当ててもリターンが少なすぎる…
と、ぶっちゃけ半ば忘れ去られている技。まぁ空中で出せる技があるだけマシか。

特攻技も非常に優秀で、特攻テレポートレイダーはロック式であり、初撃さえ当ててしまえばまず乱舞に移行でき
(相討ちになってしまうのはガイストをつけたアドラーなど、特殊な一部の状況ぐらい)、
発生が早めでリーチも長いので確定反撃に使える。しかも強制ダウンなので追撃可能。
距離が離れるので二段ジャンプを駆使して詐欺跳びも可能。キッチリJCを重ねれば、発生が4フレーム以上かかる無敵技で返されることはない。
特攻レヴィテイターもロック式で、ヒットすればこれまた乱舞後に密着で強制ダウン。
詐欺跳びはできないが威力はこちらの方が高く、やはりこちらもダウン追い打ち可能。
これら二つの特攻技をあらゆる状況から狙っていくことで、エヌアインの真価は発揮されるといっても過言ではない。

特攻パイロキネシスは画面中央からならワイヤーダメージ後の追撃ができるため、特定のコンボで使用。
1段目と2段目は連続ガードになっていないため外した時の隙が膨大で、
慣れた相手だとほぼ間違いなく2段目に攻性を取られ、ジャンプからのフルコンボを叩き込まれてしまうため、それ以外の使い方は難しい。
特攻レヴィスラッシャーは昇竜の隙消し、そしてガードゲージや体力を無理矢理削るのに使える。
どちらも全く使えないわけではないが、上の2つと比べるとやや微妙か。むしろ上2つが強すぎとも。
とにかく1ゲージ使用時の火力が高く、使用後の状況も良いためこまめにゲージを吐きだして戦う形が基本となる。

そして最終特別攻撃「ENサイコキネシス」もやはり優秀。手から波動を出したのち、ヒットした相手を念力で持ち上げて攻撃する。
締めには完全教団のマークとともに''「PERFEKTE WELT(完全世界)」''の文字を背景に出すので魅せもばっちり。
威力こそ控えめではあるが、攻撃判定発生まで無敵あり・長いリーチ・ロック技なのでカス当たりしない・発生早めと至れり尽くせり。
コンボにはあまり使われない一方、確定反撃に使用する技としては最も優秀な部類である。

完全神殺「ENエクスキューショナー」はいたってシンプルな2段技。
追撃は出来ず、ガード・攻性で防がれると反確なので総合的にはゾルダートの物と並び弱い部類。
とは言え相手の完全世界発動を封じられ、長い無敵を持つという利点があるので割り込みや2Bヒット確認から当てられる。
一応ガークラ連携も可能である。

…と、ここまで見てきたように 何もかもが強い、ハイスタンダードキャラとしか言いようがない。
一応弱点を上げるとまずは「有効な単発中段技が無く崩しが弱い」事と、それにより「攻めが単調になりやすい」所。
まあこれは単調な攻めに相手を慣れさせて、6Cのビックリアッパーことテレポートアッパーを当てたり、
攻性を誘って投げを掛けたりと言う読み合いに持って行ける分そんなに悪くはないが、
もう一つの弱点である、「最終特攻の威力が低いので最大火力が伸びない」ことはかなり頭の痛い問題で、
ロック技を豊富に持つ割に、対戦相手の完全世界発動による延命を許してしまいやすい。
さらに「ノーゲージ時の火力が低い」「溜め能力は平均レベルなので、ゲージマネジメントがやや難しい」という点も抱えている。
3ゲージ使用後や完全世界終了後の火力は悲惨な事この上なく、放出した際の反動が非常に大きい。
出来るなら常に1ゲージは保持しておきたいのだが、エヌアインは立ち回りにこそ秀でるものの、
本作で最もゲージを回収しながら効率よくダメージを与えられる「壁貼り付けコンボ」がやや狙いにくく、状況が限定されがち。
ゲージ需要がとにかく高いキャラであるため、溜めることを意識しないと枯渇状況を招き易い。
はっきりいってシステムとの噛みあわせが悪く、タイトルが『エヌアイン完全世界』なのに
エヌアインが完全世界と相性最悪なのは皮肉めいたものがある。
とどめに防御力が平均値よりも低く、アドラーやマリリンアノニム・ガードと同じ数値である。
これらの弱点を完全に補って余りあるほどの性能を有してはいるものの、
爆発力の高いキャラに攻められると1チャンスから死ねるというのも難しいところである。

キャラランクでは当初はあまり評価されていなかったものの、研究が進むにつれて上記の強みを発揮できるようになり、
現在ではアドラーと並び最強候補の一角となっている。
相手を押し込みペースを完全に握るタイプの塞、とにかく攻めて一気に体力を奪う爆発力のアドラー、一度引っ掛けたら地獄のN択を仕掛け続ける鼎、
そして安定した立ち回りでじっくりいくエヌアイン…と、上位陣でも戦い方がまるで異なるのは評価したいところである。
理論上は他の上位陣にも有利が付くと言われているが、
他3名が最強クラスの爆発力と実践値を持っているのでプレイヤーの力量次第に負う面が大きい。
それにしても、前作のアカツキ、近作のエヌアインと主人公が最強ランクに位置しているのは狙ってやっている事なのか。

総合能力・反撃力に優れるキャラであるため、下位クラスのキャラには特に強く、反撃精度次第でかなりの優位に立てる。
アノニムガード・電光戦車・テンペルリッター辺りは、きっちりエヌアインに立ち回られるとどうにもならないことも多い。
当初は特にエレクトロゾルダートに大きな有利をつけるといわれ、飛び込みをつぶせる2Bに手出しが難しく
その性質などから「ゾルダートの上位互換」と呼ばれることもしばしばあったが、最近では対策が進みゾルの評価も見直されるようになって
以前ほど厳しい戦いを強いることはできなくなっている。それでもまだエヌアイン側が有利だが。
一方で、高い機動力と立ち回り能力、そしてエヌアインが主に立ち回りで振る技に確定反撃技を持つムラクモ相手には
やや相性が悪いとされている。一説には ムラクモは唯一エヌアインに有利つけられるキャラ との評価も。
リーチで負けており、リードを取るためにエヌアイン側から攻めにいかなくてはならない完全者やカティもなかなか面倒。

スペックは高くお手軽な戦法もあるが、決してそれが絶対的な差となっていない、なかなかの良調整を施されたキャラと言えよう。


MUGENにおけるエヌアイン

森ノ中氏が製作したものが公開されている。最新版のverは1.15。
原作のドットは使われておらず、KOF風の手書きD0スプライトである。
(というか現状として使えない。基板勢の協力あって初めてMUGEN入りを果たした完全者と同じ事情である)
操作体系はHM氏のエヌアインキャラと同じで、概ね原作の動作を再現しており、全ての技が搭載されている。
ただし完全神殺は「ENエクスキューショナー改」となっており、オリジナルの神殺になっている。
無論原作ボイスなぞあるわけがないので、代わりにBLACK氏によるボイスが使用されている。とはいえちゃんと少年らしいボイスに仕上がっているのでご安心を。
(2013年1月の更新でピッチ調整が施され、本来のボイスに近い声色になった。それ以前のボイスも同梱されているのでお好みでどうぞ)
AIはH.A.L.L.氏改変のものがデフォルトで搭載されており、AIレベルと攻性レベルを10段階に調整可能。


「超人? 違うな… ボクらが人間で

           キミたちがそれ以下になったのさ」


出場大会

出演ストーリー

なこるる茶屋(105話)


*1
基本的に通常投げのダメージは約2000なのだが、エヌアインだけ1.25倍の約2500。
も通常投げ(レバーニュートラル版)のダメージは2200と密かに高いのだが、コマンド投げを常に狙うキャラ特性上意味が薄い。
なお投げのダメージが一番低いのは完全者で、そのかわり投げダメージに比例したライフ回復効果がある。