ガンダムX


「月は出ているか?」

「は?」

「月は出ているかと聞いている!」

  • 型式番号:GX-9900
  • 頭頂高:17.1m
  • 本体重量:7.5t
  • 装甲材質:ルナ・チタニウム合金
(HGAW 1/144 ガンダムX 説明書より引用)

サンライズのロボットアニメ『機動新世紀ガンダムX』に登場するモビルスーツ。
パイロットは主人公のガロード・ラン(CV: 高木渉 )及びジャミル・ニート(CV: 堀内賢雄 )、
そしてガロードの嫁ティファ・アディール(CV: かないみか )。外伝漫画では他に2名のパイロットが搭乗する。
ファンからの愛称は劇中でも度々使われる「GX(ジーエックス)」。


あなたに、概要を…

旧地球連邦軍によって開発された決戦兵器「ガンダム」の内の一機。形式番号GX-9900。
「フラッシュシステム」(宇宙世紀で言うサイコミュみたいなもの)により多数のMS型ビット端末「Gビット」を遠隔操作できる。
またこの機体独自の仕様として「サテライトシステム」が搭載されており、月からマイクロウェーブの送信を受ける事で、
コロニーすら破壊する大量破壊兵器「サテライトキャノン」を使用する事ができる。
その他の武装は専用の高出力ビームライフルに展開式装甲を増設してシールド機能も持たせたシールドバスターライフル、
モビルスーツを簡単に両断できるほどの大型ビームソード、珍しい胸部設置タイプの4連バルカンが主な装備となっている。
バックパック上部ハードポイントに増設機銃「ショルダーバルカン」腰に柄付き手榴弾「Xグレネーダー」なる追加装備もあるのだが、
ショルダーバルカンは追加した直後の戦闘で破壊されて以降出番が無かったり、
Xグレネーダーはディバイダーの1/100プラモにしか付かなかったりと扱いが悪い。
ゲーム等では常設装備扱いにしている場合もあるが。

設定上では三機がロールアウト。二号機はジャミルの乗機として活躍、大破して地球に戻って放棄されていたが、
新連邦が回収し強化改修機「ガンダムダブルエックス」用の技術参考用のベース機とされた。
一号機は終戦のごたごたで所在不明となっていた所をガロードに発見され、三号機は完全に行方不明
(外伝作品の機体とする意見が多いが、それらを明確にする描写や設定記述は無い)。

道中、ニュータイプ専用機との戦いで中破、完全に破壊されたサテライトキャノンを廃止し改修した「GXディバイダー(GXDV)」としてパワーアップ。
サテライトキャノンは無くなったので最大火力は下がっているが、取り回しや機体性能自体はアップし、
大型シールド、MA用大口径スラスター、対MS用19連装ビーム砲(通称:ハモニカ砲)を複合して作られた盾「ディバイダー」や、
戦艦の主砲を手持ち武器に改造したビームマシンガン(ライフルとしても運用可能)が追加装備となっている。
一応ハイパーバズーカの水中用改造版を使用しているため、一部ゲームでは通常仕様のハイパーバズーカを採用している場合もある。

こうした改修が成されたのは、サテライトキャノンが威力が強すぎて平時ではおいそれと使えない過剰火力であるという理由もあるが、
そもそもサテライトキャノン自体が「使ってはいけない兵器」として扱われていたのもある。
後述の地球荒廃の原因となった事、一つのMSが持つには余りにも強大すぎる威力などもあり、
敵のみならずガロードやその仲間達ですら恐れる「禁断の兵器」であるとされていた。
そのため、ガンダムXの象徴的兵器でありながら全39話中、使用されたのはたったの7回、未遂を含めても10回しかない。
強大な力を持ったからこそ、その力の行使に大きな責任が伴う、それこそがサテライトキャノンなのである。

+ マイクロウェーブ、くる!
月面に建設された発電施設より発せられたマイクロウェーブ(正式名称「スーパーマイクロウェーブ」)を、
GXの背中に取り付けられたリフレクターで受信しサテライトキャノン用のエネルギーに変換し、発射するもの。
その破壊力は単機でコロニーを破壊し得る(かつMS用ビーム兵器としては珍しく戦略レベルの長距離での使用がメイン)程。

それだけでも十分な脅威であるが、最大の脅威は前述の無人モビルスーツ型ビット端末「G-bit(ジービット)」
(操作するガンダムごとにGビットの装備が違い、GX用のものは「GXビット」と呼ばれる)にも、
同様にサテライトキャノンが搭載されている事。
作中において語られる第7次宇宙大戦においては、GX本体+GXビット12体による一斉サテライトキャノンにより、
絶大な戦果を挙げるに至ったが、同時にこれが地球を世紀末へ追いやる悲劇の要因になっている。
なお、主人公ガロードはサテライトキャノンの発射シークエンス等を応用し、
サテライトキャノンのシステムを使いながらも被害を最小限に抑える独創的な戦術を、劇中にて披露している。
因みに前大戦中は多数の中継衛星を経由する事でマイクロウェーブを受信できたため、
時間や場所を問わずサテライトキャノンが発射できた。
だが中継衛星は本編時点で全て破壊されており、そのため「月が見えた」状態でなければ使えなくなっている。
また、攻撃用途以外にも受信したマイクロウェーブを機体各所に設置された、
「コンダクター」と呼ばれるコンデンサに充填する事で機体の駆動力や武装のエネルギーとして使用でき
(後に発表されたMGの説明ではサテライトキャノンを使わなければ一週間継戦可能なレベルのエネルギーを蓄積可能とされている)、
背部のリフレクターを展開してエネルギーを放出する事でホバリングも可能としている等、単純な大量破壊兵器ではない一面も持つ。

サテライトキャノンこそがGXの肝であるが、決戦兵器として造られているだけあって機体自体の基本性能も極めて高く、
凄まじく頑丈な装甲とリフレクター推力による機動性、地形を問わない汎用性を持ち、
あらゆる領域でトップクラスの強さを発揮する旧連邦最強のMSであった。
GXDVに改修して以降は、機体本来の汎用性の強化と更に高い機動性を獲得し、物語の最後まで高い性能を発揮し続け活躍している。
また、サテライトキャノンを外して高機動スラスターパックを装備した機体が前日譚に登場している。

プロローグでGXに乗った少年時代のジャミルが、
コロニーを落とすと脅しをかける宇宙軍へとサテライトキャノンの引き金を引き、
その結果破壊し切れないようにと無数のコロニーが用意され地球に投下、地球宇宙共に甚大な被害を被る……という衝撃的なシーンから始まる。
その後、ならず者がモビルスーツで町を襲い、町の住人が銃火器で応戦するという、
世紀末もかくやという荒野になった地球で逞しく生きる少年ガロードが、
謎の少女ティファの導きによりGXを発見(先述の通りこの機体はジャミル機とは別機体)。
以降ガロードの愛機として、幾多の戦いを繰り広げながら後継機のダブルエックス(DX)が登場するまで乗り続ける事になる。
一度競売で売られそうになったりしたけどな!
ガロードが乗り換えた後はパイロットとして復帰したジャミルの乗機として最終決戦まで戦い抜いている。
また、これらの機体の他にももう一機、後日談の外伝に黒いGXが登場している。

放映から22年経って発売された「Blu-Rayメモリアルボックス」に同梱される本編の約一年後を描いた、
続編漫画『NEXT PROLOGUE「あなたと、一緒なら」』にはガンダムX3号機が登場。
名前こそ3号機だが、実際には1号機を改修した機体で、カラーリングが変更されている他、能力が向上している。

+ パイロットについて、三名分

ガロード・ラン


「ガンダム、売るよ!」

『機動新世紀ガンダムX』の主人公。
戦後に生まれた15歳の少年。自称「天下無敵のモビルスーツ乗り」、「炎のモビルスーツ乗り」。
高松信司監督曰く、「最もガンダムの主人公らしくない主人公」。
ファンからの愛称はまんま「ガロード」。環境が激変した地球でも逞しく生きるバイタリティ溢れる少年で、
武装したMSに単身挑み、MSを強奪するという離れ業もやってのける程高い身体能力を持つ。
また、バカっぽくはあるが頭自体は良く、飲み込みも早い。
両親を幼い頃に亡くして以来一人で生きてきたため、物語の当初は仲間との触れ合い方が分からずいざこざを起こし、
脱走した挙句GXを売ろうとする等問題行動もあった(脱走売却共に先人がいるが)が、努力と持ち前の明るさで徐々に克服していった。
ティファに出会い一目惚れして以降はティファ一筋を貫き、ニュータイプである彼女と自分との「違い」に悩んだり、
ティファのために命を懸ける等、恋愛に関しては極めて一途で純情。
しかし年上のヤンデレに言い寄られたり宇宙育ちの巨乳に二度も顔面ダイブするなど
実は結構女性関係に恵まれていたりいなかったり。カリスが女の子なら完璧だった
ちなみに、名前は「我が道を走る(我 Road Run)」をもじったもの。
語感が似通っているがバイストン・ウェルの蛮族とは無関係。

モビルスーツの操縦技術はかなりのもので、特に機体の癖や動かすコツを掴む事に長けていて、初見のGXを見事に乗りこなし、
サテライトキャノンによる長距離狙撃も(サポートがあったとはいえ)ぶっつけ本番でやってのけた。
ビット兵器を操るMS「ベルティゴ」とそれを駆る人工ニュータイプ「カリス・ノーティラス」に一度惨敗した後、
猛特訓の末にビットを撃墜できる様になる等努力も怠らない。
そのため「ガンダムシリーズでNTなどの特殊能力に頼らない純粋なパイロット(通称「オールドタイプ(OT)」)技能が高いのは誰か」
という話題になった時は、ザクマシンガンを生身で避けるシロー・アマダ等と共に名前が挙がる事がある。

ティファ・アディール


「あなたに、力を……」

ガロードと同じく15歳の少女。彼女ではない。
ファンからの愛称は専ら「ティファ」だが、稀に「ガロードの嫁」と言われる(理由は後述)。
高松信司監督曰く、「ガンダムの象徴たるニュータイプ能力を持った、ガンダムシリーズらしいヒロイン」。
「ニュータイプは宇宙環境に適応した新人類」という前提を根本から覆す、
地球生まれ・地球育ちで強力なニュータイプ能力を持って生まれた美少女
(尤もNTの代名詞たるアムロも地球産まれで(本編開始数ヶ月前まで)地球育ちだったりする)。
ニュータイプ能力として、映像の形で垣間見る未来予知と、相手の心の在り方すら感じ取れる神がかり的な感知能力を持つ。
その能力故に昔から「人間」として見られる事が少なく、物語開始時点では研究対象として兵器会社に軟禁されていた程。
そのため、他者に対しても心を閉ざしていたのだが、自分を特別視せず「普通の女の子」として接してくるガロードの明るさと、
彼女を保護したフリーデン・クルー達との共同生活の中で徐々に心を開き、終盤からは笑顔も見せるようなった。
というかガロードとの関係は終盤からは完全にバカップルで、
その純情で甘過ぎる恋愛模様故に多くのファンから「ガロードの嫁」と認知されている
だから、「ティファは俺の嫁」とか言うんじゃねーよ!「ガロードの嫁」だっつってんだろ!
転じてガロードの方が「ティファの婿」と呼ばれたりも。

パイロットと扱われる事が多いが、彼女がMSを操縦した事は無い
しかし、ガロードと一緒にGXに乗って回避を指示したり、サポートをする場面もあり、
外部出演でもサブパイロットとして乗り込む事も多い。

なお、背が低いイメージのある彼女だが、設定上は前作のヒイロ達より背が高い(157cm)*1
主要登場人物中では二番目に背が低いので、背が低いイメージがあるのは間違ってはいないのだが
(一番低いのは12歳でフリーデンのチーフメカニックを務めるキッドの135cm。年齢を考えれば妥当である)。

ジャミル・ニート


「この手で、再び銃爪を…引くしかないというのか…!」

後半からのパイロットで、元々はフリーデン艦長。愛称は「ジャミル」。
ジャミ「ラ」だとウルトラ怪獣になるので注意。
放映当時はニートという名前は特に何も言われなかったのだが、
「働く意欲のない人」を指す「NEET」という言葉が生まれてからは、ネタで「ニート」と呼ばれたり。
なお、ジャミル・ニートはJamil Neateと書くのと後述の由来からしてNEETとは関係無いし、
ネタとしてもあんまりNEETNEET言いすぎると怒る人もいるので気を付けよう

15年前の戦争でGXのサテライトキャノンを用いて悲劇の引き金を引いた張本人であり、
その事が原因でニュータイプ能力を失い、コクピット恐怖症となってしまった。
尤も、MSに乗れずとも指揮官としては優秀であり、フリーデンクルーからの人望のみならず、
他の武装ジャンク屋集団、通称「バルチャー」達からも信頼されている。
過去の苦い経験からNTの軍事利用を阻止するべく、NTの保護を目的に旅をしていた所、
ガロードとティファと出会い二人を守り導きながら、自分自身も二人の影響で過去と向き合う様になる。
中盤でコクピット恐怖症を克服し、自らの過去に決着を付けて以降はDXのパイロットとなったガロードに代わり、
GX(正しくは、序盤で大破した後に改修されたGX-9900-DVガンダムXディバイダー)で出撃する様になる。
前大戦のエースパイロットだった実力は伊達ではなく、連れ去られたティファとガロードを救出する際に、
人工NTであるカリスと戦った時には、長いブランクがあったにも拘らず難なくビットを撃ち落していた。
更にはジャミルのGXと戦ったフロスト兄弟が「いつものGXより強い」と評するなど、作中で度々その実力を見せ付けている。

ジャミルとそのライバルであるランスローは第一話での戦闘から分かるように、
アムロとシャアのオマージュが強く、「NT能力を失ったアムロ」と言われる事もある。
最終話以外ではサングラス常備であり、「GXの仮面キャラ」と言えなくもない。
若しくは、クワトロ・バジーナのオマージュも混じっているからだろうか。
名前は「邪を見るニュータイプ」をもじったものになっている。

+ 評価とかそういうの
荒廃した地球で逞しく生き抜く少年と、ニュータイプとしての強い力を持ってしまった故に苦しむ少女のボーイミーツガールを主軸に、
様々な困難や問題に前向きに取り組んでゆくフリーデンメンバーという、王道を行く良作である。

……が、放送当時、この作品が真っ当に評価されたとは言いがたい
長引く視聴率の低迷と制作サイドのゴタゴタが元で全39話に短縮され、しかも途中から日曜午前6時に放送時間が変更された
(更に時間変更に関しては公式でのアナウンスが無かった)という点から、
「打ち切り作品」というイメージが付き纏ったというのも大きい*2
ただ、そればかりでなく富野作品以外で「ニュータイプ」という存在を登場させ、
それとどう向き合うかというテーマに所謂アナザーガンダムの中で唯一挑戦した作品でもある。
最終的にガロード達はある存在からニュータイプであるかどうかよりも、世界を変えるための行動こそが大事だ*3
という答えを得るが、結局ニュータイプの否定と言える結末だった事に反発した宇宙世紀作品のファンも多い。
参考動画。最終回のネタバレ注意

この場合の「NT」は「ガンダム」の意訳であるが、
本作はアナザーガンダムの中でもNTや世界観等既存のガンダムのフォーマットに比較的近い作品であったために、
この結末から得られる目新しさの点が前二作程なく、インパクトが少なかったという声も。

また、明るく力強い主人公と、少女の能力に依存しているという構図、頼りになる大人達
苦しい世界ながらも真っ直ぐな人々という明るい作風が、
言ってしまえば捻くれたストーリーの多いガンダムの中でも異質である事は間違いない。
更に言うならば、ガンダムでプロレスをやってのけた『Gガンダム』や、
いきなりヒロインに「お前を殺す」と宣う主人公を始めとするかなり濃いキャラが多い『ガンダムW』等と比べると、
どうしても地味だった印象も否めない。
キャラはともかく、ライバル達との戦闘の流れ等は単純で角がないため、現在もその辺りを指摘される事は多い。
更に文明崩壊後という世界観からか、ガンプラの種類も非常に少なく、かつては『スパロボ』等の外部出演にも中々恵まれなかった。

現在では『スパロボ』等への外部出演や再放送等から、その作風が理解されファンも多いが、
ガンダムブランドの中では苦難の歴史を歩んだ作品なのは間違い無いだろう。

『スーパーロボット大戦』や『Gジェネレーション』などのクロスオーバー作品にも度々出演。
原作世界観の兼ね合いから、作品によって未来世界だったり戦後の現代だったりと扱いは様々。
ディバイダーが参戦している場合、原作と違い自由に換装できるようになっている場合が多い。

+ 外部出演作品でのGX
+ 『Gジェネレーション』
『Gジェネレーション』シリーズでは流石に主人公機だけあって皆勤賞となっている(宇宙世紀オンリー作品の『SPIRITS』を除く)。
初登場の無印では、
MAP兵器のサテライトキャノンは広範囲攻撃&回避不能&防御不能&最強ユニットをオーバーキルという究極兵器。
当時最強の「ハロ」(現在での「サイコ・ハロ」のポジションの機体)のHPが25000。サテライトキャノンの威力は26600固定。
まさに最強最大の攻撃力だった。石破天驚拳はこれを上回る35000もの威力を持つが、
なぜか射程範囲が斜め方向限定という意味不明な措置により非常に使いにくかった。
つまり、広範囲攻撃力においてGX(と後継機のガンダムDX)に勝る機体は無い。
そしてサテライトキャノンに耐えられる機体は無い(威力42000のアトミックバズーカすら耐えるガーダーを除いて)。
正に最強ユニットの一角として名を馳せていた。

……だが、戦闘システムに「テンション」「超強気」「改造」「ボーナスステップ」などが加わり、
現行『Gジェネ』の基本を作った『ZERO』で話は大きく変わる。
  • テンション:敵を倒し続けると(Gガンで言う)スーパーモード「超強気」開始。クリティカル発生率100%に。
  • 改造:機体の性能を強化できる。ザクのヒートホークがサテライトキャノンより強くなる程に
  • ボーナスステップ:敵機を撃墜できたら再行動。つまり1ターンに複数の敵を攻撃可能。MAP兵器の広域攻撃の存在意義消滅
そして、いくら機体を成長させてもMAP兵器の威力は全く変わらない。
加えて、MAP兵器で撃墜した場合は経験値が入らず、そもそもサテライトキャノンのような広範囲MAP兵器を活用できるシーンは非常に限られている。
このようにMAP兵器の存在意義が急変してしまったのに、前作で「最強武器はMAP兵器になっている」という設定のユニット
(前作ではMAP兵器が強かったため、F91のヴェスバー、V2の光の翼など、良いユニットほどそういう傾向にあった)は、
戦闘システムの変化を考慮せずに、ほぼ前作のまんまコピペされてしまった。
かくしてMAP兵器メインの機体は、MAP兵器の存在意義消滅に伴い、機体の存在意義そのものが消滅した……。

だが、GXは死滅していなかった!!
『F』で待望の原作ステージを獲得。歴史順に進めれば(∀を除いて)最終ステージにあたるポジションを与えられ、
機体のバリエーションも「Gファルコン」との合体例を数多く取りそろえた豪華仕様に。
前作で刻の涙を見たMAP兵器は、無印の「一撃で多数の敵を消滅させる最強の大技」から、
「多くの敵をぎりぎり殺さないように削っておき、ボーナスステップの準備段階にするもの」という新たな役割を獲得していた。
この役割になぜか威力8000まで低下させられたGXのサテライトキャノンがバッチリ最適。
まずサテライトキャノンで敵の体力をギリギリまで消耗させ、本命のユニットが燃費のいいバルカンで撃墜。
そして超強気に突入、ボーナスステップで無双開始……と、
「サテライトキャノン+他のユニット」が猛威を振るう事になったのだ。
ついでにその役目はガンダムX関係という設定のオリジナルユニット「ガンダム・ベルフェゴール」が最適。
……え?サテライトキャノンって原作じゃそんな使い方しない?GXの出番は削り役だけ?
その内ベルフェゴールが強くなったらGXで削らなくても一撃で敵を落とせるようになる?
MAP兵器担当は経験値が一切入らないから他のユニットがどんどん強くなってもGXだけレベル1のまま?
やはり哀しみを背負うしかないのか。

……ただ、全く使い勝手が悪いのかというと、そうとも言い切れない。
ハイパーモードになれば強いが射程は短いし、ゴッドフィンガー使うとハイパーモードが切れるから使うに使えないゴッドや、
火力はアホみたいに高いが原作通りバスターライフル3回でエネルギーがすっからかんになるウイングと比べ、
GXの売りはそのバランスの良さにある。
『Gジェネ』では攻めるよりも、まずは守りに入って接近してくる敵を各個撃破して、
まず誰か一人を超強気に持っていくのが基本戦術となるため、GXはその良好なバランスによる戦線の維持が主任務となる。
地味な要素だがビームサーベルとシールドと飛行能力さえあればなんとかなっちゃうので、
この条件を満たすGXはぎりぎり一軍に踏み留まれる。
Iフィールドとかファンネルとかビームシールドとかはあるに越した事はないが、必須条件ではない。
普通に敵の攻撃を持ちこたえる事ならできる、味方を超強気にする条件を整えやすい、
そして超強気になって敵を蹴散らす切り込み役になるための最低限の武装は揃っている。
なんとかしようと思えばなんとかなるのだ。
さらに後継機のDXなら、トップクラスの機体性能もあって、サポート役から敵陣への切り込み役まで幅広い活躍が見込めるだろう。
更に更に設計でGファルコンとの合体状態「GファルコンDX」を作ると、MAP兵器から通常戦闘用兵器に転身した
ツインサテライトビームとゲームシステムの恩恵を多大に受けたミサイルで通常戦闘でのパンチ力が一気に上がる。

また、『WARS』からはサテライトキャノンが通常武器としても使用できるようになったため、
上記の役割+ボスキラーとしての大火力を持つ最強クラスの一角となった(その代わりGファルコンDXは無くなったが)。
ただし、サテライトキャノンは燃費が悪い上にビーム兵器ではなく特殊射撃なので、
OPで攻撃力の底上げを計ろうにも、そのOPを入手できる時期があまりにも遅い。
逆に言えば、Iフィールド陽電子リフレクターもこいつの前では無力であるし、
素の攻撃力が無茶苦茶高いから底上げしなくてもどうにでもなるが。
その『ウォーズ』では、一般兵が搭乗したGXが6体のGXビットを引き連れて敵として現れるステージがある。
くれぐれもMAP兵器の範囲に入らない様に。

そして、『OVER WORLD』にてついにGファルコンDXが復活。
武器に関するシステムの変更によりミサイルが以前より大幅弱体化したものの、軒並み武装の威力が下げられた機体が多い中、
DXはビームライフルとツインサテライトキャノンの威力が普通に強化されていた
おまけに燃費が改善され、サテライトキャノンが1発多く撃てるようになっている始末。
さらにはOPでサテライトキャノンの威力を補強できる様になった。
それだけでなく序盤でガンダムXが捕獲できるので開発させていけばGファルコンDXにする事も可能。
序盤から簡単に作れる上に、GファルコンDXは最強クラスの武装と性能を持つためほぼバランスブレイカーレベルである。
ちなみに、ツインサテライトがこいつの核ミサイルと同威力同射程同属性なのだが、
燃費と命中率に絶望的な差があるため、使い勝手はツインサテライト>(超えられない壁)>核ミサイルである。
まぁ、マスタースキルで命中率は解決できるし、そもそもあいつには本作で超強化された月光蝶あるから核ミサイル無くてもいいけどな!

また、携帯機での別シリーズ『ギャザービート』の方では、
一作目ではガロードがガンダムMk-IIに乗ってくるという謎の展開でハブられた。
このゲームは相当容量がきつかったらしく、無理な設定・展開が多く見られ、被害者はGXばかりではない。
その割にライバルのフロスト兄弟は主人公機を差し置き専用機共々参戦し、しかもラスボスポジという優遇っぷり。
そんな『ギャザービート』の方でも二作目以降は無事に出場している。
更に『ギャザービート』のリメイク的な『GジェネDS』でも登場。
サテライトキャノンはハイパーモード時に撃てる(使用条件はIDコマンドSP7でハイパー化)が、
出せるのは1発のみ(フル改造すると2発に)だが、敵全体(1組最大3ユニット)を攻撃する事ができる。
DX?んなもんねぇよ。
さらに2周目以降のスペシャルモードのみティファもパイロットになりGXに乗せる事ができる(サテライトキャノンも撃てる)。
ただニュータイプの割には戦闘向きではなく(IDコマンドはそこそこ使えるが)GXは1機しかないので、
ガロードを他のユニットに乗せるか(味方をかばうIDコマンドがあり、ダメージ耐性・強もある)、
ティファを優秀なニュータイプ対応機に乗せて後方に下がらせるといい。
ちなみに他のキャラクターやユニットが出なくてもガロードとティファ(あとGXやDX)が出る事は多い。

+ 『ガンダムVS.ガンダム』
『ガンダムVS.ガンダム』では、ガロードとティファの二人が乗っている状態で登場。
最高コストの3000GPで、隙は大きいが絶大な威力を誇るサテライトキャノンと高火力のビームライフルを持つ。
アシストはGX-bit。二機出現し、命中率の高いビームライフルで援護してくれる。
ビームライフル等で着実にダメージを与えつつ、チャンスがあればサテライトキャノンを撃ち込む、というのが主な戦法となる。

……が、正直言って弱機体である。
機動力が重要な本作において、最高コストにも関わらず「中コスト並み」と評される機動力、
単発ダウンでコンボに向かない格闘攻撃、性能そのものは高いが無暗に撃つには心許ない弾数のビームライフル、
おまけに原作再現でシールド防御でシールドが壊れると、ビームライフルが使えなくなる
また、アシストのG-bitは性能自体は高性能なのだが、コンボ補正が極端に悪く、コンボには向かない。
冗談交じりで「GXのコストの内訳は、サテライトが500で、ティファが2500」と言われる始末。
なお、冗談抜きでも「サテライト以外はコスト2000並み」とされており、
その肝心のサテライトも対人戦で直撃させるのは至難の業。
(初心者でも、「サテライト見てから対処余裕でした」が可能な程発動が遅く、銃口補正も低い)。
原作設定で「戦略兵器であるため、本来MSの主目的である高機動白兵戦には向かない」という点を忠実に再現されてしまった。
そんな所まで再現しなくても……。
それでも全国のティファファンサテライトキャノンという博打要素に魅入られたプレイヤーは多く、使用率はそこそこあった。
CPU戦では最大同時に三機ものGXが敵として出現。
CPU特権である超反応に加えて本作特有のCPU補正で攻撃力が上がっているため、即死級のサテライトが三方向から迫る事もあり、
中々気が抜けない相手となっている。

次作『NEXT』にも後継機のDXと共に登場。 コストは2機とも3000。
サテイライトの威力は落ちたものの、銃口補正が強化された。
また、前作ではボタン押しチャージだったが、本作では時間リロードに変更された。
ディバイダーモードに換装する能力も獲得し、白兵戦にも対応できるように。
そのディバイダーモードなのだが、
  • ブーストダッシュが扱いにくい地走型。
  • ディバイダーモード中はサテライトキャノンの残弾がチャージされない。
  • サブ射撃のハモニカ砲、ハモニカブレードの操作が複雑。
……と、弱い訳ではないのだが非常に癖が強く、扱いに慣れが必要な形態となっている。

換装とサテライトを放つタイミングを的確に見極めると非常に強いのだが、
いかんせんプレーヤーに要求する部分が多く、後継機のDXと同じく玄人向けの機体となっている。
『EXTREME VS』では折角コスト2500枠が追加されたにも拘らずリストラされ、DXに席を譲った状態になったが『FULL BOOST』で復活。
パイロットはジャミルになった。……情報が出た当初は彼の設定を見るに、
サテライトキャノンは絶望的との声もあったが(画像もディバイダーのもの)、
一部ステージで敵CPUとして先行登場した際、覚醒技でGビットと共にサテライトキャノンを撃つ事が判明(この時換装もしている)。
きちんとサテライトが搭載されていたとはいえ、パイロットがジャミル故に複雑な心境との声も少なくない。
稼働後はジャミルが「サテライトキャノンだ!」と妙にノリノリで叫んでいたが…。
一応アシストでGビットを呼び出す時は「こんなものはもういらないんだ!」と怒りを露にするので許してあげよう

肝心の性能はというと、かなり良好である。
格闘は2500としてはやや弱いが優秀な各種射撃に恵まれ、赤ロック圏内ではどこでも戦える。
メインのビームマシンガンはリロードが遅めな事を除けば誘導弾速共に優秀で、
後サブの曲射バズーカはものすごい速度で相手に飛んでいく。
特射のハモニカ砲は発生弾速銃口補正が優秀で中距離硬直狙いだけでなく格闘迎撃にも使える。
特格のハモニカブレードも幅が広く銃口補正が発射直前まで付くので使い所がかなり多い。
格闘チャージでアシストのG-bitがサテライトを使う等一発武器もある。
弱点は上記の通り格闘が微妙なのと火力が伸び悩む事、そして立体機動力の無さである。
この機体はブーストダッシュがモビルファイターと同様の地走なのだがジャンプができない。
なのでその面々以上にファンネル等の面制圧射撃が非常に苦手。ゴトラタンのサブ射撃なんかは論外である。
しかしその短所を上回る程射撃戦が強いあまり問題ではなかった。
強すぎたためアプデで主力のメイン、特射、特格が全て弱体化。
メインの弾数低下+判定縮小+誘導劣化、特射の発生鈍化+リロ増が痛くダメを稼ぎづらくなった。
依然格闘迎撃力が高く、射撃で地走を潰せない機体には強いので、組み合わせ次第で上位下層ぐらいの力はある。
基礎火力が低くリロの都合上攻めれない時間も多いため、味方が選べないシャッフルでは弱め。

なお、最初は「ガンダムX」だったが、アップデートで「ガンダムXディバイダー(ガンダムX DV)」に名称が変更された
(サテライトキャノン使用時のみ「ガンダムX」に戻る)。

家庭用版ではDLC第7弾として『NEXT』以来の換装できるガンダムXが復活。パイロットはガロード&ティファ。コストは2500。
ディバイダー時の性能もジャミル機とは異なるため、状況に応じて形態を使い分ける必要がある。

『マキシブースト』にも継続参戦。
優秀な武装を持ち、足回り関係が弱点となるのは変わらず。
モバイル会員専用機体としてガロード&ティファの乗るガンダムXも参戦している。

『EXTREME VS.2 OVERBOOST』ではモバイル会員限定機体が無くなり全プレイヤーが使用できるようになった事により、
ガロード&ティファの乗るガンダムXがコスト2000に変更、換装が無くなる(ディバイダーは一部の武装使用時のみに)、
原作序盤モチーフの動作追加など、大幅に仕様変更された。
ジャミル機の方は悲惨な調整を受けてしまい産廃レベルの評価になっていたのだが、リフレッシュ修正を受け性能が大きく変更・強化された。
修正時には通常ブーストダッシュの「ホバーリングモード」が追加され、今度はこちらが換装で通常BDと地走を使い分ける機体になった。
ホバーリングモードは背中にディバイダーを接続した形態のため、足回りが改善される代わりにディバイダーを武器として使用できない。

ちなみに『NEXT』以降のDX撃墜での決着時にはティファを演じるかない女史のガチ悲鳴が聞けるため、その筋の人達に好評だとか

+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
『スーパーロボット大戦α外伝』で初参戦。他作品のガンダムを始め、マジンガーゲッターと共演を果たしている。
通常版Xのサテライトキャノンは、『α外伝』と『Z』シリーズにおいては、
夜間・宇宙MAP限定尚且つ発射までに3ターン必要となっており、
『R』においても3ターン(DXは4ターン)のチャージが必要な武装となっている
(ただ『R』では中継衛星が無事なので『夜間・宇宙MAP限定』の要素が排除されている)。
しかしMAP兵器版の射程が∞だったり、通常版も味方の中で1、2を争う高威力の武器でもあり、
後継機ガンダムダブルエックスとの合体攻撃「ダブルサテライトキャノン」があったりとロマン性は高い
シナリオにおいても、
前大戦の脅威を知る敵が二機のサテライトキャノン搭載機を警戒して日中よりも夜間の方を警戒している場面もある。

なお、隠し条件でティファがサブパイロットになった場合、基本的に前述のGビットが武装追加され純粋に強化される。
おまけに『R』の場合ガロードにはティファのニュータイプ技能が反映されるため回避・命中面もさらに強化される。
『α外伝』で付かなかったのはガロードが最初から強力な技能「ガッツ」を持っているためだろう
(具体的にはHPが25%未満でクリティカル、命中回避+50%)。
この技能のおかげで運用を間違えなければ、最初から最後の最後までエースとして、
場合によってはニュータイプ以上に使えるため、『α外伝』と『R』どちらのガロードが強いかは甲乙付けがたい。

また、ディバイダーの方に換装すると、チャージ制限がなくなるので普通のMSと同じ感覚で扱える。
…というか月が無い場合こっちの方が火力が高い(『R』では月が関係ないのでノーマルの方が強いが)。
特に『α外伝』のディバイダーは、同クラスの「数撃てる中威力長射程武器(例:Ζのハイパーメガランチャー)」よりも、
フル改造時の威力が遥かに高い(他4000前後、ディバイダー4600)。

総じて、『スパロボ』シリーズでは登場すれば性能・戦闘アニメーション共に中々の優遇を受けており、
ストーリーでも空気扱いされる事は少ない等、作品ごとスパロボスタッフからは愛されているようである。
特に援護防御を貫通する手段が、自爆とMAP兵器のみなので待ちゲー&MAP兵器が有利な『α外伝』では通常、ディバイダー共に優秀。
……が、ファンからは昨今の作品ではサテライトシステムの仕様により「『スパロボ』に愛されていない」と評する声もあったりする。
というのも、『Z』シリーズでは各種技能による行動回数のインフレにより、1度しか使えない攻撃が俄然不利になった事と、
低ターンクリアが各種ポイント取得条件である場合が増えた事で、連発できる強力な武器が使いやすくなり、
ターンで補充して超強力な1発という要素が完全に裏目に出たため、優秀なユニットとは言い難くなってしまった。
精神コマンドについても、サテライトキャノンの攻撃力の高さとの兼ね合いからか、
リアル系主人公ならほぼ全員が覚える精神コマンド「魂」(与えるダメージが1度だけ2.5倍)を覚えてくれず、
ダメージ系精神が「熱血」(与えるダメージ2倍)もしくはそれを含んだ複合精神で止まっており、最大火力が意外と低い。

流石にスタッフも思う所があったのか、『Z』シリーズ最終作である『第3次Z天獄篇』では
(参戦しているのは後半主役機であるDXの方で通常のXは不参加ではあるのだが)、「魂」(『第3次Z』以降は2.2倍に下方修正された)獲得に加え、
機体に大容量コンデンサーが搭載されチャージが1ターンのみに短縮された上に昼夜問わず使用可能となるなど、大幅に扱いやすくなった
(設定上は、月が遠くて見えない銀河では他の戦艦からのマイクロウェーブ送信を受けているため)。

+ 『Another Century's Episode 3』
制作会社である変態企業フロムソフトウェアの愛を一身に受けたとも言えるユニット。
ガンダムX、Xディバイダー、DX、DX(Gファルコン付)と完全網羅。
加えてサテライトキャノン機構やディバイダー時のブーストギミック等の高レベル再現という好待遇である
(流石にマイクロウェーブ受信を避ける事による攻撃は使用できないが)。
初登場ミッション

平行世界が舞台の本作においては、異世界(『交響詩篇エウレカセブン』や『キングゲイナー』達と同じ世界)のガンダムとして活躍する。
また、フロスト兄弟の暗躍や本世界(シナリオ上で最初に活動する世界)のアムロがD.O.M.Eと出会い、
NTについて考えるシーンなどメインシナリオの一つとして扱われている。
本作屈指の名(迷)シーンと名高いゲイナーの大告白イベントにも参加。
ゲイナーと同じく世界三大恥ずかしい告白シーンに名を連ねるレントンと共に自身の嫁(ティファ)への愛を叫ぶ姿は、
王道ボーイミーツガール路線を歩んだ作品の主人公として恥じない姿である。

肝心の使い勝手だが、三段階チャージによりホーミング、ホーミング(威力アップ)、
扇状拡散貫通レーザーと使い分けられ威力も並以上、弾回復もそこそこ
なハモニカ砲が使えるディバイダーが非常に便利。
一方、サテライトキャノンは作中トップクラスの威力と射程距離で、
ツインサテライトに至ってはロック距離外からでも届く長距離武器。
……なのだが、完全再現してしまった結果、
「羽展開→マイクロウェーブ送信要請(ちゃんと月の方に機体を向ける)→受信→ようやく発射」という仕様に
(ロック距離ギリギリまで敵を引き離して準備を始め、なんとかNPC相手なら当たるかな?というレベル)。
シリーズ最高峰・高速戦闘ここに極まると言わんばかりの高機動戦が可能な本作において、
6秒前後身動き不能というのは致命的である。
更に、サテライトキャノンには「ロックオンしていない場合は必ず月の方向を向いて撃つ」という特徴がある。
要するに真正面ではなく、あさっての方向を向いたまま撃つ。
月の位置を分かっていれば敵機が反応する前からチャージして当てる事も可能だが、
分かっていないとノーロックで当てるのは不可能。
一応、Xのサテライトキャノンに関してはこの技能はまだ「あった方が使いやすい」レベルだが……。

+ 『ガンダムトライエイジ』
トレーディングカードアーケードゲーム『ガンダムトライエイジ』には、「ビルドG 1弾」から参戦。
∀ガンダムと共に参戦し、これで一通りの作品が出揃った。
パーフェクトレアと「オールガンダムキャンペーン」で登場。
Pレア版はアタック・スピードが高く、先攻時に相手とのスピード差に応じてダメージが追加されるアビリティ「突撃」を持つ。
必殺技はコスト9、威力7000と高コスト高威力。
CP版はHPが高くスピードが低い。HPが0になったときに一度だけHPを少し回復し撃墜を回避するアビリティ「不沈」を持つ。
このカードを使うと通常とは違う仕様のガンダムXをビルドモビルスーツとして開発できる。
必殺技は「サテライト・GXブラスター」。
サテライトキャノンを発射する。背部リフレクター展開や月からのマイクロウェーブ受信など、ほぼ原作再現。
水中やジャブローなど、どんなステージであっても月が出ている事は気にしてはいけない。

パイロットのガロード・ランも同時参戦。マスターレアで登場。
アタックが高くスピードが低いが、高レベルスピードバーストを持つ。
パイロットスキルはラウンドが進むたびに必殺技を+1200する効果で、必殺技攻撃力に特化したものになっている。

また、大会参加者限定プロモカードとしてジャミル・ニートも参戦している。
こちらも高レベルスピードバースト持ちで、HPを重視したバランス型になっている。
パイロットスキルは一度だけ受けるダメージを半減する効果。高いHPと相まってそのしぶとさは一級品。
更にはHPがある程度減らされると能力アップができる「覚醒(ニュータイプ)」も発動可能と、
パーフェクトレアと比べても決して見劣りしない一枚になっている。
ジャミルはその後OPERATION ACE 04で筐体排出カードとしても登場した。

なお、ティファは本弾から追加されたバトルパートナーの一人として登場。
チームの能力アップやバーストを強化できる「バーストエール」でサポートしてくれる。

鉄華繚乱2弾ではガンダムDXがパーフェクトレアで参戦。
専用機パイロットしてガロード・ラン&ティファ・アディールがタッグパイロットカードとしてパーフェクトレアで登場した。
当初は原作で一緒に乗った事があるにも拘らずGXには専用機補正は付かなかったが、後に追加された。

OPERATION ACE 04ではガンダムDX(Gファルコン装備)がパーフェクトレアで参戦。
専用機パイロットしてガロード・ラン&パーラ・シスがマスターレアで参戦した。
こちらは一緒に乗っているわけでは無いのだが、何故かGXや素のDXにも専用機補正が付く。

関連機体では、後述の「ガンダムX魔王」も参戦している。
こちらは「ビルドMS 3弾」で参戦したため、ベース機であるガンダムXの方が後の参戦となった。

+ SDガンダムでのGX
『SDガンダム三国伝』では主役の一人である曹操ガンダムが最初からガンダムDXであるため、ガンダムXは彼の息子の曹丕を演じている。
理想のためとはいえ戦に明け暮れ、母親が死んだ時すら帰ってこない父親より育ての親である司馬懿サザビーを信頼している(コミックワールド版)。
…なのだが、何故かプラモの紹介コーナーでは司馬懿に勧められてシス○リをやっている。
『SD戦国伝』では武神輝羅鋼編に飛駆鳥大将軍の次男である「新凰頑駄無」として登場。
当初は魔星の息子として育てられたため、「武羅星頑駄無」として実兄武威凰大将軍を仇と狙っていたが、
頑駄無闇元帥に取り込まれてしまい、武威凰と兄弟分の刀流義守に救出され真の姿を取り戻し、最終決戦には味方サイドで参戦。
なお、技は真の姿に戻っても魔星の影響が強い「月光爆滅破」。

『SDガンダム外伝』では鎧闘神戦記終盤にスペリオルドラゴンの使者として登場。
本編中では明確な説明が無かったために、ボンボンの記事では身動きが取れないスペリオルドラゴンの精神体などと扱われていたが、
後にスペリオルドラゴンによって召喚された『聖伝』のエックスだと設定された。
『SDガンダム聖伝』では上記の通り主人公「剣士エックス」として登場。
闘士、魔術師へのジョブチェンジを経てその全ての能力を使える「騎士エックス」、さらに「勇者エックス」となり、大魔王ザイダリアを倒した。
剣士および勇者の剣のモチーフはサテライトキャノン、闘士は攻防一体の盾、ディバイダーを装備する。
『鎧闘神戦記』の再販に伴い、実は『聖伝』は『外伝』の未来世界であったと設定された。
なお『聖伝』のカードダスは闘士までで、それ以後はガシャポンと漫画版だけで展開された。
また、アルティメットバトルでは召喚師として登場した。

余談だが、ガロードも『聖伝』第二章に「ブレインマスターガロード」として登場している。
悪の魔術に支配され、触手の生えた怪しいGコンを持って「これで敵を操れりゃ、オレ大魔王信じる!」などと口走り、
重要なイベントなども無い上に、漫画版では大魔王の攻撃に巻き込まれて他のモブ共々死んでいるという悲惨な扱い。
本作でのティファは実質ヒロイン枠だったのに……何故だ。

+ 『ビルドファイターズ』でのGX
ガンプラで戦うアニメ『ガンダムビルドファイターズ』ではその名も「ガンダムX魔王が登場。
自分の目を疑った貴方、大丈夫。貴方は正常です。
制作及び操縦者はヤサカ・マオ。だから「まおう」なのね……って納得できるかい。
ちなみに男。「なんだ男か」と言ってはいけない。立派な男性名である*4
デザインを担当したのは『X』にてベルティゴなどの敵のデザインを担当した石垣純哉氏であり、「魔王」のネーミングも氏によるもの。
「ガンダムとして違和感のある名前が作品を楽しむためのスイッチになれば」と考案したそうな。
『模型戦士ガンプラビルダーズ ビギニングG』と同じく、ガンプラ(特に改造)を題材とした作品であるために、
X魔王もベース機とは異なる部分が多々ある。
特に顕著なのがサテライトキャノンで、保持アームが増設されて肩越し以外にも腰だめ撃ちが可能になり、
破壊力を上げた「ハイパーサテライトキャノン」となっている。
また、製作者であるマオが「ガンプラ心形流」なるものを習得しているためか、
「衝撃波を発生させて相手を弾き飛ばす」「月(マイクロウェーブ受信)無しでサテキャを撃つ(原理はスタービルドストライク戦で初めて判明)」
などの機能(技?)がある。
主人公二人組の内制作担当のセイは一目見ただけで「GXをベースにした強襲型」と見抜いた。
スタービルドストライクとの直接対決の時には、太陽光を利用してプラフスキー粒子を収集しサテライトキャノンの連射という、
魔王の名に恥じない事をやってのけた。
ガンダムXと言えば誰もが月をイメージする機体であるが、反対に太陽を力の源にするというのはシンプルかつ意外な発想であり
(ガンダム世界には古くからソーラーシステムの存在があるだけに)、
『X』のファンにも驚きをもって受け入れられている。
無論、月からのマイクロウェーブ受信も可能で、月と太陽の二つの光を受けて必殺の超巨大ビームサーベル「魔王剣」を発動させ、
星(スター)の名を冠したスタービルドストライクと対峙するシーンは非常に熱い。
ちなみにマオは劇中にて(イメージ戦闘だが)ガロードのコスプレ(私服姿)を披露し、視聴者を沸かせた。
また、マオを演じている藤井美波女史はMSパイロットの声優になるのが夢だったらしく、マオ役に抜擢された時は嬉しくて泣いてしまい、
役作りのために『ガンダムX』を全話視聴したらしく、マオとX魔王への思い入れは相当強いようである。
第7話にて『X』の主題歌「DREAMS」の鼻歌を歌うシーンはアドリブだったそうだが、まさしく「忘れかけた夢が今動き出」した瞬間だろう。

終盤、ジュリアン・マッケンジーの操る「ガンダムF91イマジン」との戦いで大破するも、
その機能の多くはマオが次に作り上げたクロスボーン・ガンダムX1の改造機である「クロスボーンガンダム魔王」に受け継がれた。

ネット限定配信の『GMの逆襲』では、「ガンダムX十魔王」というガンダムX魔王を更に強化改修したガンプラで登場。
四門に増設されたサテライトキャノンと全身に配置されたビーム砲を連動する事でコロニーレーザー級の攻撃範囲を獲得した超攻撃的なガンプラなのだが、
ガンプラマフィアのネネネが駆る武者頑駄無真悪参との戦いでは際どい水着&乳揺れカットイン揺れる巨乳で集中力を乱されて大苦戦
(『Vガン』のネネカ隊とX本編のエニル・エルがモチーフと思われる)。
最終的に想い人であるミサキから嫌われたらどうしようという恐怖からどうにか誘惑を振り切り、
極大サテライトキャノン(ピンク色の極太ビームに「ミサキ命」の文字が浮かび上がる)で武者頑駄無真悪参を撃破して勝利を収めた。

また、主人公達の世界大会予選決勝の対戦相手として、金色に塗装されたガンダムダブルエックス(の改造機)も登場している。
12機のGビットを操作するなどしたが、主人公達にあっさり負けてしまった。こちらの使い手はジャミルのコスプレそっくりさんである。

舞台を電脳世界に移した(そのため『ビルドファイターズ』及び『~トライ』との世界観的な繋がりは無いと思われる)『ビルドダイバーズ』では、
メインキャラクターの一人、ユッキーことヒダカ・ユキオのガンプラ「「ジェガンブラストマスター」」がサテライトキャノンを二門装備している
(ダブルエックスのツインサテライトキャノンではなく、
 製作シーンではガンダムXのガンプラの箱が二つ映っており、わざわざ二つ買って改造・流用している)。


MUGENに出ているか!?

『スパロボ』ドットキャラの製作に定評のあるZ.A.I.氏によるものが公開されている。
元となったスプライトは『スーパーロボット大戦Z』の物。そのためか『スパロボZ』で使用していない武装は再現されていない。
通常のGXの武装の他、ディバイダーで使用していた武装も同時に使用する。
特別バッティングする武装はあまり無いものの、原作ではサテキャ仕様とディバイダー仕様の装備は同時に存在する事は無かったため、
この同時使用可能な仕様自体はゲーム作品系のオリジナル設定である。
相手の体力が一定以下の時のみサテライトキャノンも使用可能。
AIは搭載されていないが、ABAB氏によるAIパッチが公開されている。
ABAB氏AI

+ 大会ネタバレ
クラス対抗!学級崩壊バトル2に2学期より5組の転校生として参戦。
2学期中は勝ち数自体は取り立てて多くないものの、勝利した相手を全てゲージ技でKOしたのが功を奏し、
多くのポイントを獲得しチームに貢献。2学期の成績上位者に表彰された。

続く3学期では体育委員として朧ビシャモンとタッグを結成。
相方の外見やガンダムXのモチーフから「武者ガンダム」などと呼称された。

相方のゲージ10本の恩恵を多大に受け、3学期でもゲージ技を用いて勝利した試合のほぼ全ての対戦相手をKOしてきた。
特に同大会の最終回の奮戦ぶりは目覚しく、僅か36ポイントしかなかった5組の獲得ポイントを
たった3勝で37ポイント獲得して一気に約2倍の73ポイントにまで押し上げる事に成功。

人数及びポイントを一気に逆転し、最終決戦を大いに盛り上げた。

この際に勝利した際のタイムがゾロ目であるとポイントが追加されるラッキー賞及び超ラッキー賞を3連続で獲得し続けた事から、
「精神コマンド:幸運」と言われたり、試合中にサテライトキャノンが発射された際には、
原作の最終回タイトルをもじって、「“ツキ”はいつもそこにある」等と言われていた。

また、同大会においてガロードがゲージ技で相手に止めを刺さなかったのはたった1回だけである。


「チャージして放つ強力な砲撃」というコンセプトはインパクトが大きいのか、
Z.A.I.氏のものが公開される以前は、パロディを搭載したキャラが代行していた。

商業作品でも『みずいろ』のヒロイン小野崎清香が、その巨大なリボンから「サテライトキャノン」とファンから呼ばれており、
『ねこねこファンディク』内の『バルドねこフォース』では清香型シュミクラムがサテライトキャノンをぶっ放していた。
MUGENでは同じ『みずいろ』キャラの進藤さつきのサポートキャラとして登場、サテライトキャノンをぶっ放してくれる。


次の時代がどうなるのか、それは誰にもわからない。

だが、例え世界がいかなる形になろうとも……

月はいつもそこにある。

出場大会

更新停止中
凍結
削除済み


*1
平成22年度の15歳日本人女性の平均身長が157.1cmなので、むしろヒイロ達の背が低過ぎである(男性の平均身長は168.2cm)。
ちなみに作中で身長をネタにされた1stシーズン刹那も流石に彼女よりは背が高い上、
2022年度の『水星の魔女』におけるスレッタ・マーキュリーは意外と長身だったりする。やっぱりヒイロ達の(ry
ヒイロたちは訓練を受けたガチのテロリストな訳だが、過酷な訓練が成長の妨げになっているのだろうか。

*2
なお、当初は「四回で一つの話」というコンセプトで進んでいたものを、文字通り圧縮しただけなので、
ストーリーの大筋そのものは当初の予定通り進み、伏線も全て回収して完結している。
故に、後半からは前半のペースから想像できない程スピーディな展開になっており、
「前半のスローペースは嫌だけど、後半のペースは好き」と評する人もいる。
尤も、大筋のストーリーに変更が無かったとは言え、細かい部分ではフロスト兄弟の過去や、
ティファの母親の話なども予定されていたらしく、それらがカットされてしまったのはやはり残念な所。
ちなみに制作スタッフにも何か思う所はあった様で、後に同じ脚本家が手掛けた『機動戦艦ナデシコ』のとあるエピソードにて
本作の制作状況への皮肉とも言うべき話が展開された事がある。

*3
なお、『ガンダムX』とほぼ同時期に連載が終了した漫画『機動戦士クロスボーン・ガンダム』の終盤でも、
ニュータイプは宇宙世紀作品で示された人の革新等ではなく、
「宇宙という環境に適応しただけのオールドタイプと同じただの人間」という、
「ニュータイプ≠人類の革新」とも受け取れるテーマが作中で挙げられていた。
なお『クロスボーン』の原作は1stガンダムを作った富野由悠季氏。
「角とモノアイが2つついてれば、マスコミがみんなガンダムにしちまうのさ」という台詞に代表される様に、
現状のガンダムに対するメッセージとも取れる描写が散見される。

ちなみに、ガンダムXのスタッフロールには「設定協力:長谷川裕一」の文字があるが、
これは本作より先に「クロスボーンガンダムX1」が登場している事に絡んで、
長谷川氏から名前等の使用許可を貰っている(要するにパクリではない)事を証明するためであり、本作に長谷川氏は関わっていないらしい。

*4
音感的には可愛いかもしれないが、漢字で「真央」だとしたら「世界の中心」と言う意味の当に男性名である。
そもそも女性の「マオ(真央)」の奔りは宝塚の元男役の芸名である(宝塚の男役は中性的な芸名を付けるのが御約束)。


最終更新:2024年02月18日 10:54