暁美ほむら


「目に焼き付けておきなさい。
 魔法少女になるって、こういうことよ」

ハートフルボッコ魔法少女アニメ『魔法少女まどか☆マギカ』の登場人物。名字は「あけみ」と読む。
担当声優は『魔法少女リリカルなのは』シリーズのスバル・ナカジマや『ケロロ軍曹』の日向夏美を担当した 斎藤千和 氏。
実写作品『マギカ☆調べ』では西村博之氏が担当。
鹿目まどかと並ぶこの物語の主人公であり、『鹿目まどかの物語』を見届ける狂言回し。
この物語は彼女の戦いで幕を開け、彼女の戦いで幕を閉じる。
ファンからの愛称は「ほむほむ」。これは作中にて「私はほむほむ派です!」と魔女文字で書かれたのが切っ掛けだとか。

ある日、まどかの夢の中に現れ、同じ日にまどかの通う中学校に転校してきた少女。
黒髪ロングでクールな性格、学業にも運動にも優れ才色兼備だがミステリアスな雰囲気。
その正体は魔法少女であるのだが、キュゥべえや同じ魔法少女の巴マミとは対立しており、
後の行動や誤解の影響で美樹さやかとも険悪な関係。
しかしまどかにだけは優しさが垣間見えるなど、彼女の行動には謎が多い。

+ 魔法少女としての能力および戦闘手段(本編後半以降ネタバレ)
魔法の特性は時間のルールに背く「背徳」、能力としては時間遡行及び時間停止、固有の武器は盾。
盾の中には一ヶ月分の時を刻む砂時計が仕込まれており、
これを上下反転させる事で時間遡行を、砂の流れを止める事で時間停止を使う事ができる。
また盾の中は異空間になっているのか、武器や道具を収納できる。
ただし盾の大きさを超えるものは収容できない設定……なのだが、
作中ではどう見ても盾よりデカいものをバンバン出している(実際は演出側の悪ノリを許容したためらしいが)。
停止時間は当人曰く「思ったより長い」。後述の武器調達のシーンを考慮すると最低でも数分、
最長で数時間に及ぶ可能性があり、同種の能力者と比較してもその長さは抜きん出たものがある。

これだけだとものすごく強そうな能力に思えるが、
時間遡行は「スタート地点」が決まっている上に砂時計の砂が落ち切らないと発動する事ができず、
逆に時間停止は砂が落ち切ってしまうと使えない(つまりこの能力は約一ヶ月間で強制的に切り替わってしまう)。
また触れているものは時間停止の影響を受けないため、拘束が得意な相手とは相性が悪い。
しかも「時間切れ」になるのは宿敵ワルプルギスの夜との戦闘中という最悪のタイミング*1
破格の効果を持つ魔法の代償か、ほむらの能力は以上のものに限定されており、
固有武器も盾であるため攻撃方法にも乏しい。
身体的能力も魔法少女中では最低ランクであり「普通の人間よりは上」程度に収まっている*2
劇場版で判明したステータスを見ても判る通り、非常に極端な能力配分となっている。

攻撃力 スピード 初期属性魔術 追加習得魔術 防御力 持久力 合計
ほむら 0 0 計測不能 2 1 0.5 8.5以上

……のだが、彼女は最後の欠点を想像の斜め上を行く方法、
即ち自作のパイプ爆弾+各所から拝借した各種銃火器で武装する事でフォローしている(普段は盾の中に収納)。
このため実際の戦闘時には爆弾や手榴弾、スタングレネード、拳銃、分隊支援火器といった近代兵器で戦う。
武器の調達先は初期の頃は暴力団の事務所、手段を選ばなくなってからは自衛隊基地及び在日米軍基地など。

その極地として、11話における対ワルプルギスの夜との戦闘では
無数のロケットランチャーおよび迫撃砲、さらにはタンクローリー、地対艦ミサイル、トマホーク、
高性能爆薬といった軍隊も真っ青な重武装っぷりだったため、
視聴者からは武装少女あけみ☆ほむらだのホマンドーだのと呼ばれる羽目に。
ファンからは彼女のために何人の防衛大臣と在日米軍司令官と自衛隊の偉い人々の首が飛んだのかと心配されるほど。
なお最初期にはゴルフクラブを武器として使用しており、アンソロジーではレイジングブル・マキシカスタムや旋風のカリギュラまで持ち出している。
どこで手に入れたそんなもん。

……お前のような魔法少女がいるかという文句は脚本家と監督に言って欲しい。むしろ外法少女

なお、この能力値はTV最終話(劇場版前後編)までの物であり、能力が変化する以降の物語(劇場版新編及び漫画版魔獣編)での能力値は不明。
描写を見る限りでは相当高い能力があるようである。

余談になるが、盾の形状はアニメ版では丸型、漫画版ではダイヤ型と異なっている(砂時計や歯車が内蔵している点は同様)。

+ 彼女の正体(原作第10話以降ネタバレ)
この作品における魔法少女の設定についてはキュゥべえの項目を参照。

「ここ」とは違う世界、違う時間軸に一人の少女が居た。
気弱で病弱、近眼で眼鏡着用。生まれつき心臓に疾患を持つためにまともに運動する事もできず、
入退院を繰り返す生活を送っていたために勉強も遅れがち。
病気療養のために転院を繰り返していたのでろくに友人もできず、友達付き合いの方法も分からないので極度の人見知り。
ただ生きているだけで親に、そして周囲に大きな負担を強いているという負い目は彼女の心に昏い影を落とす。
それが更に人との距離を置かせてしまう。

彼女の名は……


「あ、あの…あ、暁美…ほ、ほむらです…その、ええと…どうか、よろしく、お願いします…」

何度目かも分からない転校の初日。
上手くクラスに溶け込めないで困っている所を保健委員の同級生に助けられるが、
やはり学校生活が上手くいかず、そこから来る無能感や焦燥感に付け込まれ魔女の結界に迷い込んでしまった所を、
二人組の魔法少女「巴マミ」と保健委員の少女(当時魔法少女になったばかりの)「鹿目まどか」に救われる。

その後も親交を深める二人であったが、まどかはほむらや街の人を守るべく、
勝てる見込みは無いと分かっていながらもワルプルギスの夜と戦い戦死してしまった。
まどかの無残な亡骸を前に、ほむらはキュゥべえと契約を交わす。

「私は、鹿目さんとの出会いをやり直したい。
 彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る私になりたい」

こうして彼女は魔法少女となって時間を遡る能力を手にし、まどかとの出会う前まで時間を戻す事に成功する。
「まどかを生き返らせる」「まどかが守りたかった物を元に戻す」「まどかを守れる力を手に入れる」
……これで全てが上手く行く筈だった。

「……この時の私は、まだ何も知らなかった。
 魔法少女になれば、全てを変えられると信じていた」
「……明日になれば、また一緒に笑いあえると……思っていた」

繰り返す二周目の世界。まどかとマミ、二人の先輩に鍛えられる事で、彼女は少しずつ戦うための強さを身に付けていく。
……しかし、彼女の手で世界を変える事は容易ではなかった。
魔法少女が魔女になるという秘密、あまりにも強大過ぎる敵・ワルプルギスの夜、
そしてまどかこそが「最悪の魔女」になり得る存在であるという事実。

「魔法少女間の同士討ち」という最悪の結果に終わった三周目の世界で、ほむらはまどかに一つの約束を託される。


「ほむらちゃん、過去に戻れるんだよね?
 こんな終わり方にならないように、歴史を変えられるって、言ってたよね」
「……キュゥべえに騙される前のバカな私を、助けてあげてくれないかな?」
「約束するわ。絶対にあなたを救ってみせる。
 何度繰り返すことになっても、必ずあなたを守ってみせる!」

そして四周目の世界に至った彼女は過去と決別し、これから先の自分の生を全てまどかのためだけに使う事を誓う。


「もう、誰にも頼らない。誰にわかってもらう必要もない」
「もう、まどかには戦わせない。全ての魔女は、私一人で片付ける」
「そして今度こそ、ワルプルギスの夜を、この手で!」

『魔法少女まどか☆マギカ』の物語はここから始まる──

+ その果てに…
「──ねえ、ほむら。ひょっとしてまどかは、君が同じ時間を繰り返す毎に、
 強力な魔法少女になっていったんじゃないのかい」

本編の舞台となる時間軸で、彼女は遂に最後の真実を知る事になる。

まどかの魔法少女としての強大な素質、そして力が後の時間軸になるごとに強力になっていった原因は、
ほむらが時間を繰り返した副作用であった。
キュゥべえによれば、魔法少女の潜在能力はその人間が背負い込んだ因果の量で決まる。
つまり一国の王女や救世主のような世界に大きな影響を与えられる人間ほど、強力な魔法少女になれる事になる。
まどかは本来ごく平凡な人生だけを与えられた人間だったのだが、ほむらがまどかのために時間を繰り返した結果、
その中心であるまどかに平行世界の因果が螺旋状に絡まり連結されてしまっていた。*3

……今までのほむらの戦いは、全てまどかを「最悪の魔女」に仕立て上げる行為に他ならなかったのだ。

「お手柄だよほむら。君がまどかを最強の魔女に育ててくれたんだ」

失意の中、幾度目か分からないワルプルギスの夜との抗戦を行うも、またも一矢も報えず瀕死の重傷を負ってしまい、
一人では勝てないという過去のループの結果を繰り返すだけだった。
全てに絶望した彼女のソウルジェムが濁ろうとした瞬間。

何度も阻止しようとした「まどかが願いを唱える瞬間」が訪れた。
「全ての魔法少女が、魔女にならないような世界にして欲しい」と。
これまでほむらが往復した全ての平行世界の因果律を全て吸収したまどかは、
今の世界は勿論の事ほむらが関わった、全ての世界の過去から未来に存在した全ての魔女を魔法少女として浄化し、消滅させた。
その過程でワルプルギスの夜も消滅する事となった。
同時にほむらがまどかのためにしてきた事の全てを知り、「わたしの、最高の友達」という言葉と共に感謝。
そして人としての概念が消滅する前にほむらに愛用の二本の赤いリボンを託した。

まどかの願いにより世界はほんの少しだけ優しくなった。
まどかの言葉通り、ほむらの戦いは確かに無駄にはならなかった……それが彼女の望んだ結末ではなかったとしても。
そして今も彼女は戦い続けている。「最高の友達」が今も自分達を見守っている事を信じて。
彼女と同じ武器を手に、彼女の夢だった物を自らの新しい夢として。

いつか彼女と再会できる日が来る事を新しい希望にして───


悲しみと憎しみばかりを繰り返す、救いようのない世界だけれど、
だとしてもここは、かつてあの子が守ろうとした場所なんだ。
それを、覚えてる。決して、忘れたりしない。

───だから私は、戦い続ける。

なお、改変後の世界におけるほむらは、まどかから渡された赤いリボンを髪に付けているのだが、
その付け方が「リボンの使い方として間違っている」「似合ってない」「どうやって付けてるのか謎」と専らの評判。
第12話の演出を担当した笹木信作氏によると、
「ほむらはまどかを大切に思っているので、まどかと同じ姿になるのは避けるのではないか」
という意図が込められているとの事。

+ 漫画版ネタバレ
ハノカゲ氏の漫画版では髪型に変更があり、こちらはまどかを思わせるツインテールに結んでいる。
普段着もまどかを思わせる少女らしい物になっており「世界から欠けたまどかというピースを補いたい」
という意思が窺え、前述の笹木氏のコメントとの対比が興味深い。

また、漫画版はラストシーンも独自の物となっている。
敢えて紹介はしないが、興味がある方はご自分の目で確かめて頂きたい。

+ もう一つの“IF”
後に発売されたPSP用ゲーム『魔法少女まどか☆マギカポータブル』では、主人公の片方として登場(もう片方はこいつ)。
そのほむらルートでワルプルギスの夜との決戦に敗北した場合、ほむらが魔女化した姿を見る事ができる。

「此岸(しがん)の魔女」。魔女文字の解読によって、非公式な名称ではあるが「Homulilly(ホムリリィ)」と呼ばれている。
仏教の民間信仰の教えの一部では、仏の世界は大きな川を隔てた向こう側にあるとされ、彼岸と呼ばれる。
それに対し、人間の住む世界を此岸と呼び区別している。死後には彼岸へいけると考えられ、
彼岸では、煩悩に煩わされる事なく永遠に平穏無事に暮らせると考えられている。
それに対し現世である此岸は生きた人間であるゆえの煩悩に苦しめられ、あくせく暮らすとされる。
彼岸と此岸の距離は、暦により変化すると考えられ毎年、3月20日の「お彼岸」は彼岸と此岸が
もっとその距離が縮まると考えられる。

(以上、Wikipediaより抜粋)

他の魔女と違い、この魔女の名前には元となる西洋人名が存在しない。
「homura」と「lilly(百合)」の合成、または「此岸」の反対「彼岸」から「彼岸花(spider lily)」をもじった造語説、
「homely(不器用な、地味な)」との語呂合わせとする説など諸説あるが、正確な由来は不明。

ほむらの魔女化はバッドエンド=ゲームオーバーを意味しており、この魔女は一枚絵で表示されるのみで戦う事はできず、
能力や攻撃方法、使い魔などの情報は一切不明。
魔女化した後に世界がどうなるのかも語られる事はなく、魔女図鑑にも掲載されず、説明文も存在しない。
むしろ名前と姿以外は何も分からないと言った方が正しいだろう。
「彼女が出現した時点で物語が終わるので、敢えて語る必要は無い」という事かもしれない。
(実は救済の魔女も同様に図鑑に登録されない。変な所でまどかとお揃いというのも実に彼女らしい

彼女の公表により、発売前から情報のあったマミ・杏子の分も合わせ、本編登場の見滝原の魔法少女5人全員の魔女形態が判明した。

+ 劇場版『[新篇] 叛逆の物語』でのほむら ネタバレのため劇場版見てない人は注意
新編『叛逆の物語』では3周目までのメガネ姿で登場。
先にチームを組んでいた他の4人の魔法少女達から温かく迎え入れられた結果、
マミの相棒兼マスコットのベベ、「キュゥ」としか鳴かない謎の小動物キュゥべえと共に、
謎の敵「ナイトメア」と戦う本編では観られなかった5人のチーム戦で戦う姿が見られる。

(…私達の戦いって、これで良かったんだっけ…?)

何気ない日常に積み重なる些細な違和感を感じたほむらは杏子と共に調査を始め、事の真相の一端に気付いてしまう。
この見滝原は本物の見滝原ではない事に。この世界には既に存在しないはずのモノが世界の裏に潜んでいる事に。

「……そう、私はこの手口を知っている。
 閉ざされた幻の空間、獲物を誘い込んで惑わすための出口のない迷路」
「……間違いない、ここは……」

「魔女の結界だ 」

この世界には存在しないはずのモノ有り得ない記憶を持つ者この世界から消えたはずの「たった一人の友達」
杏子と別れ、一人で真相を探っていたほむらは最後に「知ってはいけない真実」へと辿り着いてしまう。
+ 真実なんて知りたくもない筈なのに、それでも追い求めずに居られないなんて…つくづく人間の好奇心というものは理不尽だね
「どうしてよ……ねぇ……。
 どうして……私が……こんな……
 いつの間に………私は…」


「……魔女になっていたの……!?」

暁美ほむらという魔法少女は既に死亡していた。
まどかを失ってしまった絶望と終わりのない魔獣との戦いの果てに限界まで汚れを溜め込んだ彼女のソウルジェムは、
インキュベーターの「魔女の孵化実験」に供され、更に限界以上の汚れを貯めこまれた結果、
グリーフシードへと孵化する事なく擬似的な魔女となってしまい、ソウルジェムの内部に結界を構築してしまった。
かつての仲間達や身近な人達を結界に引き込んだのも、偽りの世界を作り上げたのも、全て彼女自身が無意識に行った事だったのだ。

この世界の「鹿目まどか」が本物の「円環の理」である事、この実験の目的が自分の救済される瞬間の観測である事、
そしてインキュベーターの実験の次なる段階が「円環の理の観測と制御」である事を聞かされたほむらは、
自らの意思で救済される事無く完全に魔女化する事を選ぶ。

魔女になってしまえばもうまどかの救済の手は届かない。
そして、この世界には信頼できる仲間が……巴マミと佐倉杏子がいる。
彼女達なら必ず魔女と成り果てた自分を葬り去ってくれる。

「私はね、『まどかを救う』ただそれだけの祈りで魔法少女になったのよ。だから今度も同じ事」
「もう二度と、インキュベーターにあの子は触らせない!」

+ 最後にお別れを言えなくて、ごめんね(核心部分ネタバレにつき注意)

くるみ割りの魔女。その性質は自己完結。
かつて数多くの種を砕いたその勇姿も壊れてしまっては仕様がない。
他に価値など持たないこの魔女が最後に望むは自らの処刑。
だが、首を刎ねる程度で魔女の罪は消えない。
この愚かな魔女は永遠にこの此岸で処刑までの葬列を繰り返す。

満を持してアニメ本編へと登場した「暁美ほむらの魔女」。魔女文字による表記は前記ポータブル版と同じく「Homlily(ホムリリィ)」。
まどかによって改変された世界における唯一の魔女でもあり。時系列的には最後の魔女でもある。
魔女化した状況が異なるためか、「ポータプル」版とは共通した意匠を残しつつもデザイン、性質共に大幅に異なる。

人魚の魔女に匹敵する巨体を持ち、背後のリボンが変じた腕は周囲の建造物を破壊するものの、
自分から積極的に他者を攻撃する事は無い。
質、量共に優れた使い魔を多種揃えており、この一点においてはかつての仇敵にすらひけを取らないが、
その使い魔達も粛々と処刑を実行するためだけに存在するので、魔女の命令を聞く事は無い。

魔女自身、結界、使い魔に至るまで自虐、自罰、自傷に溢れている設定から生前の彼女が多くの人を犠牲にしてきた事、
それだけの犠牲を出してなおまどかを救えなかった事に対する強い後悔の念に苛まれていた事が分かる。

反面、背後から伸びたリボンが変化した腕は死から逃れようとあがき続け、
救いの手に対して感謝の祈りを捧げるなど彼女自身の背反した思いが窺い知れる。

そして、彼女がこの先に決断し、選んだ結末とは……

+ 彼女の性格についての考察。全編に渡るネタバレ注意
性格は極めて自虐的かつ自罰的。クールを装っているものの、実際には非情になり切れない部分を多く残しており、
彼女が言う「魔法少女に向かない資質」はその大部分が彼女自身にも当てはまる。
彼女自身それをある程度自覚しているために偽悪的に振る舞う事が多く、意図的に他人と距離を取っている事もあって、
他人からは冷酷な人間だと思われる事が多いが、本質的な部分ではむしろ激情型であり、
キャラを装っていない『叛逆の物語』ではそちらの一面が強く出ている。

彼女にとって一番大切な存在がまどかである事は今更言うまでもないが、それ以外の彼女を取り巻く人々についても、
決して軽視している訳ではなく、むしろ「まどかとそれ以外と天秤にかけざるを得ない事」について強いジレンマを抱えており、
まどか以外の人間も可能な限り助けたいと考えていた事が劇場版『叛逆の物語』やスピンオフ『おりこ☆マギカ』で語られている。

彼女がその長い旅の最後に辿り着いた世界は「彼女を取り巻く人々をも全て救おうと決意した結果」と言えなくもない。
その結果として、彼女自身はそれまでに得たものを全てを失ってしまったのも皮肉な話ではある。

+ ほむらの内面について
…という風に彼女の内面について書けるようになったのは、実は結構後になってからの話である。
本編における彼女は某タキシードの王子様宜しく「主人公の守護者」としての役割を担っていたため、
活躍シーンこそ多かったものの(彼女の正体そのものが物語の謎の根幹に関わってくる事もあり)内心について語られる事は少なく、
物語全編が彼女の心理描写であるまどか、6話かけて丁寧に描写された杏子とさやか、外伝で様々なフォローがなされたマミに対し、
ほむらに割り振られた尺は10話ただ1話分のみ。この短い尺ではまどかへの想いを描くのに精一杯で、
それ以外の内面について十分に描かれていたとは言い難い。……実はプロット段階では10話すら存在しなかったのは秘密。

そのため、ほむらについては「まどか以外の存在に価値を置いておらず、他の魔法少女の事を見下している」
という解釈が主流になってしまい、更にアンソロ系作品等でも「そういう風」に描かれる事が多かった事がその風潮に拍車を掛けていた。
本編内においてもマミとの決裂後にお菓子の魔女との戦闘を避けるよう助言しに来る、杏子の死を悼むなどの描写はあるのだが、
「使えない連中に対して憤ってるだけ」と言われてしまえばそれでも解釈できてしまう描写だった事も不幸だったのかもしれない。
ある意味、彼女もまたマミと同じく「二次創作によるキャラ付けに振り回されたキャラクター」であると言える。

ほむらの抱いていた他の魔法少女に対する想い、即ち杏子に対する友情や、
マミへの「傷付けたくないからこそ距離を置かざるを得ない」という感情がはっきりと描かれたのは、
彼女が中心人物となった劇場版『叛逆の物語』劇中が初で、TVシリーズ本編が終了してから実に3年を経た後の事である。

ただし、『叛逆の物語』では彼女の悪癖である「人の話を良く聞かず、自分本位で物事を決め付ける視野狭窄」についても、
色々言い訳できなくなってしまったのもまた事実である。なんせ魔女の性質が「自己完結」だという酷いオチが付いてしまったので…。
あとレズ気とヤン気とマゾ気についても言い訳が効かなくなってる気も。

+ ファンからの扱い
ストーリーの都合上、中盤までは裏方に徹していたため人気の伸びもさほどではなかったが、
彼女の主役回であり物語の核心に至る回でもある10話で人気が急騰、現在では作中でもトップクラスの人気キャラとなっている。
二次創作では本編においてまどかに対してのみ気を回したり優しくしたりと、まどかに気がある行動を続けるために、
「まどかに対するツンデレ・クーデレキャラ」にされる事が多かった(ただし、物語が進むごとにツンやクー要素が抜け落ちていく)。

大量の銃火器と爆薬で武装している事もあって装甲騎兵ボトムズ』と絡めた「むせる」ネタの数々や、
まどかのピンチに颯爽と登場するので、颯爽とヒロインを助ける某宇宙海賊パロディの「スペースほむら」など、
様々な二次創作キャラが誕生したのも、ニコニコ動画的には記憶に新しい。
異能の因子
ヒューッ!

また、キュゥべえによる勧誘にまどかが乗りかかった時には高確率どころかほぼ確実に現れて阻止するため、
「その必要はないわ」が名言扱いされたりしている。

真面目なものからカオスまで様々な設定が存在するが「まどかに好意を抱いている」所は概ね共通している。
基本的にはまどかとのカップリングがメイン。
第10話放映前はクールなほむらと気弱なまどかの印象が強かったためにほむまどが多かったが、
第10話でほむらの本来の性格や、まどかのために自分を捧げる姿といった二人の関係が深く描写されてからは、まどほむが数を増やしている。
反面、中の人から心配されるほどのまどか一筋っぷりからか、他キャラとのカップリングは少なめ。
一応本編でも佐倉杏子とは共闘関係にあるなど、絡みが無い訳ではないのだが……。
一応、最終回における関連から、まどかの弟であるタツヤとの絡みはちょくちょく見かけられる模様。

作中最大の敵対関係にあるキュゥべえに対しては、原作通りほぼ例外なく比類なき憎悪を示す。
契約阻止のついでや言葉でおちょくられた時はもちろん、特に何もしていない時や場合によっては、
むしろキュゥべえが恩を売った時でさえ目を背けたくなるレベルの暴行を加えたりする。
「ほむらなら憂さ晴らしのためにキュゥべえをボコッていい」と思われている節すらある。
契約阻止・ストーキング・キュゥべえへの過剰防衛・兵器などイジる要素が多い事から、
今やキュゥべえに次ぐ2011年冬季アニメを代表するフリーダムなネタキャラと化してしまっている。

戦闘力極めて残念というのが、脚本家・虚淵玄氏とキャラ原案・蒼樹うめ氏の一致した見解のようである。*4
それでも登場当初は若干程度にはあるように描かれていたが、時を経る毎に減少していき、
現在では膨らみが描かれる事すら珍しくなっている。
果ては蒼樹氏の同人誌に描かれた4コマ漫画では最下位仲間のまどかにすら同情される始末……。
泣くなほむほむ…「だが、それがいい」というファンは多い。

「ほむらちゃんのおっぱいをマミさんくらいにしてあげて!!!
 ほんとに相当無いんだよ… ひどすぎるよ……」

「まどかー……」

また、放送時期が同じだった『仮面ライダーOOO』になぞらえる形で、左腕の盾が「ほむスピナー」と呼ばれる事もある。
タ~ジャ~ほむ~♪

+ そこに価値があるのよ
一応は百合的要素を考慮していない事になっている本作ではあるが、
ほむらだけはガチというのは衆目の概ね一致する所であり、
二次創作界隈においても「性的な欲望を抱いてまどかを追い回すほむら」が描かれる事が多い。
これが俗に言う 変態ほむらさん である。

常にまどかをストーキングし、彼女の苦境には「それには及ばないわ」「その必要はないわ」の決め台詞と共に、
颯爽と現れ変態行為をするパターン、時間停止できるからもう何も怖くないパターン、
まどかに激しく劣情を催しているほむらむらむらパターンなどがある。
呼び捨てで「変態ほむら」ではなく、自然に「さん」が付いてしまった
これは先達変態淑女たる彼女へのリスペクトだろう。

本編において彼女は鹿目まどかを大切にしている事が言葉の端々から窺う事ができるが、
変態なのはあくまで二次創作の中なので混同しないように注意したい。
ただ、常日頃からまどかを監視しているのは、本人も認めた確定情報である。
おまけにドラマCDでは「女性の使用済み下着の価値について妙に感慨深く語る」台詞もあり、
半ば公式公認のネタとなってしまった……。

そんなほむらだが、『魔法少女まどか☆マギカポータブル』の番外編では、
色々あって志筑仁美に「心の友」と呼ばれて懐かれてしまい、対応に困っていたりする。

(以上、ニコニコ大百科、ピクシブ百科事典より抜粋、一部改稿)


MUGENにおける暁美ほむら

+ サイクビーム氏製作
  • サイクビーム氏製作
Hybridの作者であるサイクビーム氏によるもの。
手描きドットで製作されており、枚数も多いため滑らかに動く。
現在はβ版だが、一通りの動作および通常技必殺技は揃っており、使用には問題ない。
原作で使用した拳銃に手榴弾、アサルトライフル、対戦車砲に迫撃砲といった近代兵器を用いた技が多いため、
遠距離戦およびセットプレイに優れたキャラだが、時間停止を再現した移動技や当身技、時止め技も完備。
なお、攻撃中は僅かながら徐々に体力が減少していく。どこぞの病人も見習えよ

売りである時止めは発生21Fと、一般的な格ゲーの中段技並みの速さを誇るものの、
「触れた物は止められない」設定に従って停止中は打撃が使えなくなる。
撃った飛び道具が止まるのは他作品の時止めと同じだが、接射すれば停止中に直接当てられる。
MUGENの仕様上、時止め中は最初の1発分しかガードできないため、
相手が無敵状態でない限り2発撃てば確実に崩し、解除後にコンボを入れる事が可能。
ただし原作設定を反映してか単発火力は低め。

お家氏作のAIパッチが存在する。
ワープを繰り返してナギッの如く目にも止まらぬ速さで纏わり付き、何か刺されば3Cで浮かせ、
2A→C→B迫撃砲→ダッシュA(ワープ)→2A……とループして4~6割持っていく。
ランクは強中~上位くらいだろうか。
ただ、ダメージソースが主にめくりのため、めくり対策してきっちりガードor切り返すAIは苦手。

なお、敗北時の断末魔は「まどかぁー!」になっている。
そのためしつこい投げをくらうと「マドカァー! マドカァー! マドカァー!」とワーヒーのごとく叫びまくる事も…。
製作動画。
ワルプル(marktwo氏作)にプレイヤー操作で挑戦する一幕も
お家氏AIに挑戦(17:01~)
私は何度でも繰り返す…

また、E-FRY氏が自作の小ポートレイトを公開している。

+ サイクビーム氏製作 ほむら&フレンズ
  • サイクビーム氏作 ほむら&フレンズ
2012年2月13日に公開された、同氏製の手描きほむらのセルフ改変キャラ。
現在α2版との事だが、単体同様必須スプライトは揃っており、使用には問題ないと思われる。
ベースは以前のままで、ほむらが攻撃すると出した技に応じて他4人の魔法少女がアシストしてくれる。
特にAT-4などゲージ技を使うと全員で一斉に襲いかかる様は圧巻で、まさしく数の暴力。
また、仲間の攻撃はほむらの食らいモーション中に出す事もでき、仲間には食らい判定が無いため、
ビームや全画面攻撃でまとめて押さえ込まれてしまう心配も無い。
お家氏のAIが公開されており、発生保証付きの制圧力&コンボ阻止によって並み居る強キャラを圧倒してしまったりする。
プレイヤー操作(14:40~)

+ ZLC32氏製作 M-Homura
  • ZLC32氏製作 M-Homura
DHSakuyaSTG Flanを製作したZLC32氏による物。
同人ゲーム『グリーフシンドローム』のスプライトを使った神キャラ

+ arumikan氏製作 うまい棒少女ほむら
  • arumikan氏製作 うまい棒少女ほむら
『うまい棒』風の絵柄の手描きほむら。
見た目に反して性能は、時を止めたりマシンガンをぶっ放したり、超必殺技で悪魔化したり割とまとも。
うまい棒風キュゥべえを飛び道具にしたり、当身がうまい棒爆弾だったりするが。

+ まどマギとうまい棒に何の関係が?
元ネタはナムコ・ナンジャタウンで行われた、『まどか☆マギカ』と『うまい棒』のコラボレーション企画。
コラボ商品はなんと『まどマギ』のキャラが某猫型ロボットに似たあのキャラの絵柄で描かれているというもの
他にも『物語』シリーズや『とある科学の超電磁砲S』ともコラボしており、そのキャラも『うまい棒』風になっている。

+ Kohaku氏製作
  • Kohaku氏製作
サイクビーム氏の手描きドットをベースにした新キャラで、オリジナルに無かった技が多く追加されている。
ホルン氏のAIが公開されている。

+ AnimugenZ氏製作
  • AnimugenZ氏製作
サイクビーム氏のほむらを改変したもので、AnimugenZ氏が手掛ける新たなアレンジシリーズ「Estilo UNLIMITED」の内の一体。
システムは『KOFXI』風になっており、回り込みにゲージ溜め、スパキャン・ドリキャンなども搭載。
やや癖の強かったオリジナルと比べ、『KOF』キャラと同じ感覚で操作できるようになっている。
なお、このキャラにはReadmeの類が付属していないので、詳しい操作方法は各自cmdを開いて確認されたし。
AIは搭載されていない模様。
DLは下記の動画から

+ kira氏製作 ほむほむ
  • kira氏製作 ほむほむ
アクセラ七夜絶剣を製作したkira氏によるほむら。
現在は製作者の引退に伴いブログと公開先のアップローダーが消去されてしまい入手不可能。
カラー差は無く、設定項目を弄る事で狂下位~論外まで対応可能。
ライフバーが役割を果たしておらず、ソウルジェムの隣にあるゲージがライフバー代わりとなっている。
設定次第でほむほむのゲージ上昇の効果を持つまどか、攻撃ヒット時に相手のゲージを減らす効果を持つさやか、
ストライカー中最大火力になる効果を持つ杏子、バランス型のマミをストライカーとして呼ぶ事が出来る。
また、回復阻止・死の宣告・超即死・落下即死といった凶悪技術や、設定により隔離技術である%nを使用した即死も使用可能。

+ 栄光夜 -Night of Glory-氏製作 めがほむ
  • 栄光夜 -Night of Glory-氏製作 めがほむ
ZLC32氏製作のM-Homuraを改変した眼鏡ほむら。
攻撃面と防御面が弱体化され、狂ランク全般での使用が可能となっている。
攻撃手段も改変元から増えており、主にまどかを呼んで援護射撃をしてもらう技を多用する。


その他、yameteoke氏によるトキのほむら風改変パッチも存在。
主にボイスカラーパレットが変更される。発想の源については下記動画の冒頭部分を参照の事。
ナギッは高速で動いてるだけでワープじゃない?この際細かい事は言いっこなしだ
まオウなどと合わせてどうぞ。


「たとえこの先、私を待つのが破滅だとしてもかまわない…」

出場大会

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【ほむら&フレンズ】
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出演ストーリー

プレイヤー操作

単発!良キャラ発掘絵巻(part103(サイクビーム氏製)、part122(ほむら&フレンズ))


この時を、ずっと、待ってた……
 もう二度と、離さない」


*1
ただし公式スピンオフ漫画『魔法少女おりこ☆マギカ』では、ラストで明らかにワルプルギスの夜の襲来よりかなり以前の段階で、
この周回に見切りを付けて時間遡行を発動している。
この他にもマミと杏子の関係など、一部描写が細かい設定や他のスピンオフ作品と食い違う所があるが、
本作は最初期の単行本描き下ろしスピンオフ作品であり、インタビューや他のスピンオフが出揃う以前に執筆された事を考えると、
色々と仕方がない部分ではある。

*2
具体的には、走力は時間停止を何度も挟まないと高速道路を走る自動車に追い付けない程度、
腕力はゴルフクラブでフルスイングしても、ようやくドラム缶をボコボコにへこませられる程度である。
跳躍力はそれなりにあり、結界内を跳び回って魔女を翻弄したり、空中軌道中に銃火器を掃射する場面がある。
劇場版新編ではビル間を跳び移って移動している他、至近距離からの拳銃弾の発射を視認してから回避するなど、
中々の身体能力でマミと互角に戦っている。
ただし作中の特殊な事情があるため、この場面の描写を絵面通りに受け取ってよいものかは疑問がある。

*3
なお、作中で確認できる限りではほむらは4回の時間の繰り返しを行っているが、
外伝漫画『魔法少女おりこ☆マギカ』やPSP版ゲーム『魔法少女まどか☆マギカポータブル』の一部シナリオなどは、
これらのどれとも異なる周回のエピソードであり、実際のループの回数はもっと多い。
脚本担当の虚淵氏曰く、ループの総数は「4回以上千回未満」との事である。なんて便利な設定

*4
『おりこ☆マギカ』では、作者のムラ黒江氏の絵柄故か微妙に胸があるようにも見えるが目の錯覚である。杏子なんてもっとデカいし。
+ 証拠画像


最終更新:2022年12月10日 17:19