???「死ぬなよ‥‥まだまだ‥‥!」
旧スクウェアのRPG『
ライブ・ア・ライブ』の中世編に登場する中ボス。
魔王山にてラスボス戦前に戦う四天王の最後の1体。
液体を纏った女性のような姿をしたモンスター。
ちなみに四天王の他の3体はクラウストロPH(フォビア)、スコトフォビア、アクロフォビア。
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フォビアの意味 |
フォビア(phobia)とは英語で 「恐怖症」を意味し、接尾辞として「-phobia」のように用いられる。
元々は古代ギリシア神話の恐怖の神ポボス(アルファベット表記すると Phobos)が語源。
そのため、phobiaの前に付く語句はギリシャ語由来の単語が用いられる。
すなわち、彼女達四天王の名前はそれぞれ、
Claustrophobiaが 閉所恐怖症、Scotophobiaが暗所恐怖症、Acrophobiaが 高所恐怖症を意味する。
そしてFeminophobiaは 女性恐怖症……というのは、実は 造語ないし誤訳であり、
女性恐怖症を意味する正しい英語は Gynophobia(ジノフォビア/ガイノフォビア)である。
フェミノの由来となるfemininusはラテン語であるため、ギリシャ語由来のphobiaとは本来繋がらない。
…筈なのだが、検索すれば『LAL』以外にも誤用されているケースがちらほら出てきたりする
(「Gyno」という 表記や発音から連想されるイメージのせいもあるかもしれない)。
四天王4体とも上記の名前にちなんだ姿の女性型モンスターで、それに合わせたイメージの技を使用する。
クラウストロは岩石の混じった体、スコトは暗黒球体と同化、アクロは竜のような翼を持ち飛行している。
そしてフェミノは上記の通り露出度抜群で液体まみれのきわどい姿。
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その他のフォビア達 |
また、このダンジョンでは他にも「-フォビア」の名を持つザコモンスターが4種出現する。
これらのうち、蜘蛛のような姿のアラクノフォビア(Arachnophobia:蜘蛛恐怖症)と、
妖精のような姿のエントモフォビア(Entomophobia:昆虫恐怖症)は正しい英語のようだが、
犬のような姿のアヌビノフォビア(Anubinophobia?)(※ アヌビス=犬の頭部を持ったエジプト神話の神)と、
どう見てもドラゴンのドラグノフォビア(Dragnophobia?)はいずれも造語と思われる。
ちなみに 犬恐怖症は正しくは サイノフォビア(Cynophobia)で、
仮に アヌビスに掛けて犬人恐怖症ならば サイアンスロフォビア(Cyanthrophobia)、
そして竜恐怖症は ドラコフォビア(Dracophobia)が正解。
ドラグをdrug(薬物)とひねって解釈する説もあるが、こちらも言語の由来的に誤りで、
薬物恐怖症も正しくは ファーマコフォビア(Pharmacophobia)である。
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なお、ページ冒頭のセリフは彼女と戦う直前に
ラスボスが放ったものであり、彼女自身は一言も喋らない。
原作での性能
立場的には中世編ラスボス手前の前座ではあるのだがその実態は多くのプレイヤーを苦しめた強敵。
技は「とろける愛」と「あまいささやき」のたった2つだけしか無いのだが、この2つが異常に強い。
- とろける愛 / 射程1マス HP吸収技
- あまいささやき / 射程2マス 追加効果:眠り・酔い
攻撃力も非常に高く、「あまいささやき」で眠らされた後の「とろける愛」連発は正に恐怖そのもの。
運良く目が覚めたとしても、「酔い」の効果によりオルステッドはほとんどの技を封じられてしまう。
HPも560と高めで、速が高いので動作が素早く、知力も高いため属性攻撃もダメージが通りにくい。
このため
「ラスボスより強い」とよく言われている。というよりラスボスはほぼ消化試合なので
彼女が実質的なラスボス。
さらに
コスチュームも露出度が高い上に
スライム状の液体をまとっているという非常にきわどいポーズのため、
ネタとして中世編のメインヒロイン扱いされている場合も
(本当のヒロインがアレなので……)。
ちなみに水フィールドと毒フィールドを吸収することから、液体部分には毒性があると考えられる。
しかし彼女は近距離技しか所持していないため、接近しなければこれらの技は食らわずに済む。
遠距離攻撃であるジャンプショットを覚えていれば、距離を取って遠くから連発することで比較的安全に倒すことが可能。
この他、一定確率で向きを変えて相手の攻撃を無効化するハンマーパワーでひたすら殴り続ける手もある。
また、直前のスコトフォビアが高確率で落とすデモンズクラウドを使ってレベルダウン+混乱を与えられれば低レベルでも勝利できる。
TASやRTAでは、オルステッドのLvと知力をブーストしてアルゴスの瞳で一発石化させる戦法が主流だが、
これはある程度能力値が高くないと成功しないため、装備集めで中世編の宝箱をかなり開けてしまうことになる。
中世編の宝箱は取らずに置いておくと最終編でパワーアップするので、
普通にプレイする場合はあまりオススメできない、タイムアタックならではの戦法である。
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原作のフェミノフォビア戦闘動画 |
※フェミノ戦勝利後も動画を続けて見ると中世編ラストのネタバレがあるため、未プレイの方は要注意。
四天王4連戦(フェミノは8:50~ ※ネタ混ぜ注意)
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←のリベンジ・必殺のデモンズクラウド
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TASさんの石化戦法(8:10~)
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余談だが、攻略本によれば彼女は「液体から作られた合成人間」とされているが、
魔王山に登場するフォビア系の敵の中で、実は見た目に反し
彼女のみ魔法生命タイプではない。
「勇者のたて」には魔法生命系のモンスターを確率で弱体化させる隠し効果がある(
ニコニコ大百科参照
)が、
四天王の中で種族タイプが魔法生命ではない彼女のみ、この効果が通用しないのである。
このシステム上の意味深な設定が、もしキャラ設定にも絡んでいるとすると、
「フェミノフォビアは元人間だったのではないか」とする考察もある(妄想の域を出ないが)。
また、彼女の種族タイプ設定は無く、人間系の多くのモンスターも種族タイプ無しに設定されている。
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おまけ・逆転モード(チート) |
最終編でオルステッドが主人公の場合、敵側のボスキャラクターを操る事になるが、
これはシステム上、敵モンスターを操作する「逆転モード」に設定されている。
しかし中世編をプレイ途中、チートで設定のみを最終編に入れ替えると、
中世編も同じくオルステッドが主人公のために逆転モードが適用されてしまう。
だが大抵のザコ敵の場合は正常に戦えず、相手が居ないまま即座に戦闘終了するか、
バグって「LRで抜け」と表示される(LR同時押しでバグ画面を抜ける)かなのだが、
一部の敵キャラは相手キャラがきちんと登場し、オディオ軍団のように操作できてしまう。
そして、このフェミノフォビアもまともに戦える内の一体。
……なのだが、対戦相手は何故か ポゴ達原始編の面々。
ただし おーでぃーおーの場合とは違い、ざきはやって来ない。
チートでバグるせいか変な技も使用できる。
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色違い敵「ポワッシー」 |
最終編では、彼女の 色違いのザコ敵として黄色いカラーリングの「ポワッシー」が登場する。
フィールド上ではパーティーの合計レベルが100以上で出現(ダンジョンではこれ以下で出ることもある)。
フェミノフォビアの使っていた「あまいささやき」と「とろける愛」に加え、
さらに接近技「ヘディング」と広範囲攻撃「 ソニックブーム」が追加されている。
能力値もフェミノフォビアの完全上位互換で、HPも1328とかなり高い。
……のだが、ここまでレベルの上がったパーティーにとってはそれほど脅威にはならない。
そして、彼女を倒すと 「聖水」をよく落とす。色が色だけに 邪推したくなる。
これに関連して「ポワッシーとはタイ語で「小便」を意味する」という説が広まっていたが、
正しくはタイ語で小便は「パッサーワ」と言うので違う。
また、フランスの都市にポワッシー(Poissy)という地名があるが、関連性は不明。
あとついでに何故か 幕末編の隠し装備「コイツぁタマゲタ」もレアドロップする。
前述のフェミノフォビアを中世編のメインヒロイン扱いするネタの一環として、 「フェミノフォビアとオルステッドの間に生まれた娘」扱いされるネタもあるとか……
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MUGENにおけるフェミノフォビア
IF氏が製作したフェミノフォビアが存在していたが、現在は正規入手不能。
同氏の他の『LAL』ボスと同じく、
背景・
BGMが原作と同じものになり、
自身の移動はマス目単位で行う(BGMはON/OFFの設定が可能)。
モーションも原作と同じく1枚絵(上向きも含むと2枚だが)が動くだけなので、
見た目だけで動きを見切るのは難しいが、技名が画面上部に表記されるので問題は無いと思われる。
技は原作の2つだけだが、どちらもガード不能かつ全身に攻撃
判定が発生する。
さらに
ハイパーアーマー持ちで、敵の攻撃を一定確率で無効化(「ミス!」と表示)する。
カラー変更で最終編に登場する色違い敵・ポワッシーのカラーリングにもなる(ただし持ち技は増えない)。
戦闘BGMも通常の中世編の「凛然たる戦い」から最終編の「LIVE・A・LIVE」に変更される凝った仕様。
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技解説 |
体力を吸収する。原作同様接近しないと当たらない。
ハートを撒いて攻撃。射程は中距離程度。ヒットすると 一定の確率で眠りが発生し、相手はしばらくやられポーズのまま固まる。
ここから原作同様のとろける愛への コンボも可能。
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出場大会
最終更新:2023年06月04日 16:35