アルベルト=グレイブナー


「きさま!それでも人間かっ!」

スクウェア(現スクウェア・エニックス)よりSFCで販売された『フロントミッションシリーズ ガンハザード』の主人公。
『フロントミッション』シリーズは基本的にはシミュレーションRPGだが、本作のみ横スクロールアクションゲームになっており、
世界観の違いから、基本的に共通の歴史を舞台にするシリーズにおいて外伝のような扱いとなっている。
『重装機兵レイノス』『重装機兵ヴァルケン』開発チームが制作担当している事から、ロボットアクションRPGの隠れた傑作として名高い。

元々は北欧・ベルゲン共和国(ノルウェーから改称した架空の国家)に所属する軍人で階級は軍曹。
クーデターを阻止するために大統領の逃亡を助けようとしたが、
逆にクーデターの首謀者であるアーク大佐の手によって大統領誘拐犯としての汚名を着せられ国外へ逃亡。
いつか故郷を取り戻すべく、傭兵として世界を転戦し、好敵手の傭兵部隊クリムゾン・ブロウとの激闘を潜り抜け、
そしてクーデター軍に故郷が蹂躙され、反逆者の家族として両親が処刑されるなどの悲劇を乗り越えつつ、
やがてアーク大佐をも利用していた真の黒幕にして、世界中の紛争を裏で操作する秘密結社ソサエティへと立ち向かっていく。

性格は真面目で正義感の強い熱血漢と、お手本のような主人公タイプである。
人望も厚く、平和のために戦う彼の元には自然と仲間達が集まってくる。
ちなみに最初期から相棒として長い道程を共にするキャリアー乗りのブレンダから好意を寄せられ、EDでも一緒というリア充。
だが、本人は生真面目な性質なためか、気付いてるのか気付いてないのかよく分からない。

だが、このゲームの敵は「破壊とカオス(劇中の敵兵士の台詞)」と評されるマッドでサイコで世紀末な連中ばかりで、
それに対してアルベルトはバカ正直に正論で抗するため、正論の筈なのに迷セリフ扱いされる言動が多い、ある意味不遇な主人公。
何だかんだで最後は殺っちゃってるし
尤も、捕まった工作員を助けに潜入した移動要塞を行き掛けの駄賃とばかりに破壊していくあたり、彼も他のキャラに負けず劣らず破天荒な人物であるが。
ゲーム中では基本的に「ハービーG」などのヴァンツァー(ロボット)に乗っているが、
状況に合わせてヴァンツァーから降り、ハンドガンとグレネードを駆使して生身で戦う事が出来る。

+ 生身プレイのススメ
生身の時は敵に接触するだけで吹っ飛ばされてダメージを受けるという制約があるものの、
  • 10mを超える大型ヴァンツァーに踏まれようが、ミサイルが直撃しようがピンピンしている
  • 爆撃だろうが艦砲射撃だろうが、艦隊を1発で壊滅させる大型マイクロウェーブ砲だろうがしゃがめば無条件で回避出来る
  • ハンドガンで装甲兵器と渡り合える。
  • グレネード自体は中堅クラスの威力だが、言い方を変えると手榴弾の癖にヴァンツァーの武装に匹敵する威力。しかも弾数無限
    • さらに熟練度をMAXにしてグレネードを2個同時投擲可能にすれば一発でヴァンツァーを撃破できる
一応、生身での耐久力は大半がパイロットスーツ依存で、ヴァンツァーと比べると装甲。
おまけにしゃがみ無敵は体当たりなどは防げないため、難易度はかなり高い筈なのだが…。
ちなみにOPステージの敵ボスの体当たり以外は即死しない。生身プレイ最大の難所は1面と言われる所以である。

また、通常ではヴァンツァーで敵の本拠地である空中要塞を追って進入するステージがあるが、
生身で出撃すると人間用のバーニア(飛行装置)で要塞に追い付き辿り着いてしまう。
このゲーム、ヴァンツァーでは一定時間しか滞空する事ができないのだが、人間用バーニアには時間制限は無いため、
ヴァンツァーで追跡するよりある意味で現実的と言えなくもない…かも。
なにせ人間用バーニアは速度が遅く、高度調整が出来ない(常に上昇し続けるため、小刻みの連打が要求される)上、
空中でダメージを受けると着地するまで操作不能になるため、空中ステージでは一度被弾しただけで即死してしまう。無茶だ…。

ハンドガンとグレネードで敵と渡り合うには熟練度を上げて威力をレベルアップさせる必要があるとはいえ、割と本気で強い。
なんせ大量のヴァンツァーが配備された難攻不落の山岳要塞を生身で完全破壊する活躍を見せるのだから。
生身での超人っぷりという意味で、とはウマが合いそうである。

ヴァンツァーに乗ったら乗ったで民間支給のヴァンツァー単機で一軍と渡り合ったり、難攻不落の要塞を陥落させたり、
敵の決戦兵器をいくつも撃破したりしている。しかも生身でも同じ事ができるため、一回の出撃で百機以上撃墜する事も……。
上記の理由から、色んな意味で彼は『フロントミッション』シリーズ最強の主人公ではないかと言われている。
SFCというハードの制約上、同時に出現できる敵は一度に2~4機までなのに対し、
「質より量」な性能になっているゲームバランスも、アルベルト軍曹の最強ぶりに拍車を掛けているかもしれない。
どれくらいの性能かと言うと、敵の3点バーストショットを全弾食らってもアルベルト機は1割減らないのに対し、
逆に敵ヴァンツァーがマシンガン2~4発で蒸発する程度(まあそれでも生身プレイだとHPがかなり削られるが)。

また、生身でエンディングを迎えると、
  • ヴァンツァーに体当たりされて脱出ポッドに押し込まれる
  • 爆発で進入角度がズレたため仲間が脱出ポッドを破壊したら生身のアルベルトが出てくる
  • パイロットスーツのみで大気圏突入しながら戦闘機に押される
といったシュールな光景が展開される。
本来ならば「帰艦不能となったアルベルトを、仲間たちが危険を顧みず救助する」という熱い展開なのだが……。

これらの事から分かるように生身でクリアされる事も予め想定されているという点も「ガンハザード」の特徴の一つであり、
セリフや演出も微妙に変わるため、遭えて生身プレイに挑戦するプレイヤーが後を絶たない。
しかもある程度の熟練者になると「ヴァンツァーに乗ってるより生身でプレイする方が楽」と豪語する猛者が結構いるから恐ろしい。
実際、しゃがみ無敵回避・高威力グレネード・無限バーニアとヴァンツァーより優れた一面はあるのだが……。

ニコニコ動画においてはオワタ式動画に登場した オワタ軍曹 が有名。
敵ヴァンツァー撃破後の爆風やダッシュで障害物に接触するとダメージを受けるなど、
細かいダメージをゴリ押す前提のゲームバランスにおいて、
視聴者の誰もがクリアを絶望視する中、彼は見事オワタ式で完走し、伝説となった。


「そんな事をすれば海が汚染されるぞ!」


MUGENにおけるアルベルト=グレイブナー

運の香氏による、原作ドットを用いたちびキャラが存在。
氏曰く「一発ネタ」との事で、ヴァンツァーは使わず、生身で戦う。
イントロが豊富かつネタに溢れており、原作に登場したキャラが多数登場するのだが、
作中冒頭で親友レロスがクーデター軍のミサイルに撃破されるシーンの再現で自分だけヴァンツァーを降りてしゃがんで回避したり、
原作では石を投げてきたミハエル(家族をテロリストに拉致された少年)に手榴弾を投げ付けられてヴァンツァーを撃破されたり、
ビショップ(クリムゾンブロウの傭兵)に「 ヒャア がまんできねぇ 0だ! 」とヴァンツァーを撃破(ry、
レロスが「大統領の御到着だ」と言ったらその大統領の乗るトレーラーにレロス共々轢かれてヴァンツァーを(ry
……と、ほとんどのイントロでヴァンツァーを撃破されて生身になる。逆バイトとでも言うべきか。
自分から降りるパターンもあるが、直後にヴァンツァーは自爆する。何が何でも生身で戦わせる気か。
上記のオワタ軍曹ネタも盛り込まれており、低確率ながら生身になった瞬間死んで1ラウンド取られる事がある

武器は原作通りハンドガンとグレネードのみ。
ハンドガンでは3発まで連射できゲージを溜める事が出来る。グレネードはゲージを0.5消費する。
グレネードは強力だが自分にも当たるため、後述の仕様も合わせて注意しなければならない。
ガードは不能だが投げ無効で、原作通りしゃがめば飛び道具に対して無敵になるが、
哀しいかなオワタ式となっているので、1度でもダメージを受ければ原作通り画面下にメッセージを出しながら死ぬ。
バーニアはMUGENデフォ仕様の2段ジャンプという形で再現されているが、何故か画面外までジャンプする。
空対地技などないので、基本的に2段ジャンプした時点でオワタ確定。
武器が強く、飛び道具無敵等もあるので、プレイヤー操作では戦い方次第で猛威を振るうかもしれない。
AIは搭載されていない。

出場大会

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最終更新:2024年02月01日 11:52
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