トリオ・ザ・パンチ


NEVER FORGET ME...

概要

兎に角変なゲームを出す事で知られたDECOことデータイーストのゲームの中で、一際異彩を放つ「問題作」。
カルノフ』&『チェルノブ』と合わせて「デコ三大奇ゲー」と呼ばれているが、
」という一点においては同列に並べられている前者二作品ですら及びもつかないと言える。

ゲーム内容は普通の横スクロールアクションなのだが、ストーリーや設定らしきものは一切ない。
使えるキャラクターも「剣士(ローズさぶ)」「忍者(カマクラくん)」「タフガイ(サントス)」というむさ苦しい三人の男で、
統一感がない上にその風貌も一般的に想像しうる造形とは離れてしまっていたりとカオス度も半端ない。
三人にはそれぞれ固有のBGMがあり、 ゲーム開始から終了まで一瞬も途切れずに流れ続ける。
どんなステージでも、ステージクリアから次のステージに移る間も、ゲームオーバーのコンティニュー待ちカウントダウンの間も
それぞれのBGMがひっきりなしに鳴り続けるのである。*1
特に使用率の高い忍者カマクラくんのBGMは非常に洗脳性が高く、気がつくとエンドレスで頭に響いているほど。

ステージや敵の内容も形容しがたいものばかりで、巨大な拳がボスの「にょき」を筆頭に、
序盤の雑魚全員がカルノフ だったり(大量に沸いてくる。攻撃方法は結構多彩)、*2
和風の城で忍者と戦いながら天守閣に登り、城主らしい敵を倒すと 本当のボスは飛行するシャチホコ だったり、
現代日本風の場面で出てくる雑魚が世紀末風のチンピラたちに混ざって やたらグロいゾンビ がいたり、
中ボスで何の脈絡もなく チェルノブ が巨大ハンマーを得物に襲いかかってきたり、
「浦島太郎か」とタイトルが出るステージではカルノフが亀をいじめており、そのカルノフを倒して亀を救出……と思ったら
いつまで経っても何も起こらず、仕方がないので亀を攻撃すると、
甲羅の中から「 よくぞ見破った 」とルーレット画面で出てくる老人(チンさん)が襲いかかってきて
勝つと「強くなったな」負けると「甘いな」と言ってきたり、結構先のステージに進んだら「修行ぢゃ」と懲りずに襲いかかってきたり、
「月は友達」と出るステージでここ一番!を使うと背景の月がバウンドしながら襲い掛かってきたり、
「だるまさんが転んだ」をやらされて、味方ばかりか 敵まで行動停止する ため何の意味もなかったり、
とあるステージのボスが某ファストフード店のお爺さんの像で、破壊すると鳥がフライドチキンを放ってきたり、
ステージボスの羊を倒すと「 呪ってやる 」と告げられ、次のステージを羊の姿で進む羽目に陥ったり(後述)、
終盤では硬くて手強いスライムと戦わされるだけのステージがうんざりするほど繰り返されたり、
コンティニュー待ち受け画面に何の脈絡もなくミケランジェロの奴隷像が表示され、コンティニューすると像の顔が
やけに前衛的な絵柄に変わったり ラスボスが本気で意味不明 だったり、
兎に角ありとあらゆる観点から「破綻」しまくっている世界観である。
一応、古代:剣士(ローズさぶ)、江戸時代:忍者(カマクラくん)、現代:タフガイ(サントス)と
三人のキャラクターに対応しているとおぼしきステージの作りになっているが、
どのキャラクターも全てのステージを攻略するため、必ず 存在自体が不自然 な場面を突破する事になる。
あと 存在自体が不自然な敵が頻発する のでプレイヤーが場面に合っていたとしても違和感がなくなる訳ではない。

……と、ここまで強烈な部分が列挙されているが、実はこれでも全体像の一部に過ぎない。
このゲームの異様な部分を全部挙げていたらゲーム開始前のタイトル画面からエンディングまで、
ゲーム全ての紹介になってしまう。

まさにサブタイトルの「NEVER FORGET ME」が示す通り、 忘れたくても忘れられない 逸品だろう。

元々このゲームの企画発端は「アーケードでプレイ出来るすごろくゲーム」だったそうなのだが、
二転三転してこのような形になってしまったのだという。
ステージクリア後にあるパワーアップルーレットが、その唯一の名残という。
ただし、ルーレットでありながら名前は「クリアーたからくじ」。 どこが宝くじなのかは不明。
プレイヤーはこのルーレットでライフを回復したり、武器を強くしたり 弱くしたり できる。
(ただし、クリアルーレット自体は(弱くなるのも含め)ナムコの『バラデューク』で既に存在していた)
なお、ボタンを押して止めるのだがランダムに止まるわけではなく目押しで止められるので、
止まる位置さえ覚えてしまえば任意にパワーアップを選ぶことができる。
ここから先は噂でしか無い話だが、デコに勤めていた人が「会社を辞めさせてください」と申し出たところ、
じゃあ、ゲームを一本作ってから辞めろ 」と返されて作られたのがこのゲームだと言われている。

ゲームバランスや単調な内容で人気は無かったが、そのあまりにも形容しがたい作りで、中毒的なファンは今でも多い。
そのためか本作のパロディも割と見受けられ『ぷよぷよ通』に「トリオ・ザ・バンシー」なるキャラがいたり、
雲居一輪&雲山にょきの拳の動きを模した「入道にょき」という技を使ったりする。

また、本作はPS2で『オレたちゲーセン族』というアーケード復刻シリーズの1本としてリリースされているが、
エミュレーターの精度が低いため、完全な移植とは言えない。
ちなみに携帯アプリでも(一部仕様を変えているとはいえ)配信されているのでガラケー所持者はぜひ遊んでみよう!!!


原作における性能

主人公は三人。顔を隠しているのが 忍者 、野球帽が タフガイ 、剣を持っているのが 剣士
この 誰得かつ意味不明な連中の 中から一人を選択する。 したくなくても選択する。

+ ちなみにこのキャラセレ画面

忍者

本名「カマクラくん」。デスタリアンから逃亡中のチェルノブが変装しているとの未確認情報あり。じゃあ敵として出てくるのは偽者?
地上の攻撃はリーチの短い刀だが、空中での攻撃が手裏剣。
クリアーたからくじでパワーアップすると手裏剣がパワーアップしていく。
初期状態で飛び道具を使える事に加えて移動スピードが速いので使用するプレイヤーが多く、
最も洗脳性の高いBGMが一番よく聞かれるという事態を引き起こした。
またこのキャラの特徴の一つにあるのが移動モーション。
漫画的な前傾姿勢なのだが移動速度は他の二名(歩き)より気持ち速いぐらい。
どっかのげんじんしんを先取りしている(ただしカマクラくんは前傾姿勢なだけで足の動きは早くない)。

タフガイ

本名「サントス」。同社のアクションゲーム『ドラゴンニンジャ』の主人公という未確認情報あり。
サントスを使っていた者は通例として、ゲームをクリアした後にレバーを左右に振る作業が待っている。
これで何が起きるかというと 顔がでかくなる。 それだけ。
このゲームの紹介画像を出される時は十中八九これ。
異様に濃いツラで「」をかましているゲーム画面を見たことがある人も多いだろう。

初期状態は素手だが、パワーアップ二段階目の「砂袋」が判定が広くて使いやすく、
以降のパワーアップを回避して砂袋のまま進めるのが定石。
飛び道具は無いが、近接攻撃では一番使いやすいキャラになっている。
ゲーム中でも貴重な上方への攻撃判定を持つ武器だが、サンドバッグを担ぎ上げながらステージを闊歩し
どう見ても武器ではない物体を得物にわけの分からん敵を殴り倒す様は異様にシュール。
プレイ人口でのメインキャラはカマクラくんだが、『トリオ・ザ・パンチ』を一目で体現するキャラとしてはサントスが一番であろう。
ここ一番(メガクラッシュ)は有名な「かつ」。ステージに一度だけ使える画面全体攻撃。
なお、パワーアップの最高ランクで突進ストレート「風拳」なる技を習得するが
カプコンがファイターズヒストリー訴訟の腹いせにSFシリーズ最高技をトリオ・ザ・パンチからパクった
とかいう経緯があるはずも無く名前が似ているのは全くの偶然であろう。
特に 対空版風拳は真・昇龍拳そっくり だが関連性などあるはずもない。
単なるダッシュストレートとジャンピングアッパーである。そもそも本作は『RYU FINAL』どころか『ストII』より古い。
選択画面の顔が某芸人にそっくりなのもやはり偶然であろう。
BGMは熱い。文句なく名曲と言える。他二人に比べて戦闘能力に欠けるサントス使用時の大きな魅力である。

剣士

本名「ローズさぶ」。 危険すぎる。ゲイ雑誌に『薔薇族』と『さぶ』と言うのが存在する)
彼のみ同社の作品からの出演という噂が無いが、別会社のアクションゲーム『ラスタン』シリーズの主役・ラスタンに異様に似ている。
剣の構え方なんてもう疑いようもなくラスタン。 だが初期装備はたいまつ。 何故だ。
古典TRPG『D&D』の開始時点の最強武器が「火が付いたたいまつ」というのをもじったネタだろうか?
パワーアップすると「ショートソード」「ロングソード」「モーニングスター」と強くなり、
最強段階では「 スーパーたいまつ 」と再びネタ装備に戻るが飛び道具を発射することができるようになり、 やっぱりラスタンである
地上で飛び道具による攻撃が可能な唯一のキャラクターとして「育てるのが大変だが最終的には最強になる」という位置づけ。
剣士なのに剣以外の武器の方が多いようだが、気にしてはいけない。

ここ一番は「じしん」。地震なのになぜか空中の敵にも命中する。
パワーアップしていくと、四方向へ弾を飛ばす「スーパーじしん」を経由し、八方向に進化した「 ブラボー 」となる。何故ブラボー。
使用率の高いカマクラくん、ゲームの でかい 顔として有名なサントスと比べていまいち知名度に欠け、
ついでに専用BGMまで評価が芳しくない傾向にあるが、彼のBGMもまた名曲。
エンドレスで流すだけの魅力は十分にあると言っていいだろう。

+ 呪ってやる

プレイ動画(カマクラくん)
プレイ動画(サントス)
プレイ動画(ローズさぶ)
http://www.nicovideo.jp/watch/sm706219 http://www.nicovideo.jp/watch/sm706291


MUGENにおけるトリオ・ザ・パンチ

mass氏がプレイヤーキャラクター3人と「羊の呪い」で変身させられた羊状態をセットで公開。
上方向でなくボタンでジャンプする、敵を踏んで跳ねることができる、
ガードできないが被ダメ無敵がある(投げやワイヤーダメージロック系必殺技は食らう)など、
原作のアクションゲーム仕様を忠実に再現している。

羊以外は原作BGMが鳴りっぱなしになる洗脳仕様だが、オプション設定で解除可能なので安心。
また、効果音という形で演奏しているため、ラウンドをまたいで演奏し続けることがMUGENの仕様上できず、
後述の忍者の岩がハイパーアーマーの相手に当たるなどして大量の効果音が同時に鳴ると、
チャンネル数不足でBGMが途切れてしまうことも。

  • x/aで「ビシバシ攻撃」(通常攻撃 タフガイのみ8+x/aでアッパーが出せる)
  • y/bで「パッとジャンプ」(ジャンプ)
  • z/cで「ここ一番!」(メガクラッシュ 1ラウンド中1回のみ)
を繰り出す。

パワーアップ制度はなく、初期状態のままで戦う。
そのため「砂袋」が主力のタフガイ、「スーパーたいまつ」が頼りの剣士は貧弱なまま戦わなければならない。
忍者も手裏剣は単発のままで、MUGENではジャンプしながら戦うことが可能な相手ばかりでないので、
格ゲーしてる相手(特に単発火力の高いレトロ勢など)に勝ち抜くのは中々難しいかもしれない。
一方自分達と同じアクションゲーム勢に対しては、通常技の威力が100(忍者と羊の飛び道具は50)と高く、
食らい無敵で多段攻撃を無効化できることもあってゴリ押しが可能。
また、原作で食らい無敵の無いボスに猛威を振るった忍者の「いわおとし」は原作通りアーマー殺し技となっている。

羊はパワーアップしなくても放物線で飛んでいく弾を連射でき、これだけで永久ができるのに加え、
原作通りに しゃがむだけで無敵 なので別次元の強さを持つ。

4キャラともデフォルトAIは未搭載。
今は亡きMUGENファイルアップローダにて制作者不明の外部AIが公開されていた。
サントスとローズさぶは攻撃を食らったときにしばらく無敵になるのを活かして突っ込んできて殴るだけ、
カマクラくんはひたすら後ろにジャンプしながら手裏剣を投げまくるだけの単純な動きだが(他にやれる事も無いし)
食らい中無敵なのでコンボ拒否、行動中無敵なので立ち回り拒否、無敵時間中に殴ってくるからどんな技でもお構いなく潰す、
レトロゲームならではの単発高火力とコンボ無効能力でダメージ差による勝ちをもぎ取ってくる。
普通の格ゲーキャラと戦わせるといい勝負になりにくいので、凶あたりのランクに出すのがいいかもしれない。(狂には勝てなさそう)

羊はしゃがみ中無敵を生かしてくる上にものすごい速度で弾を連射し永久も狙ってくるため、やはり別次元の強さを持つ。(狂下位付近)
しかし余りにも飛び道具やストライカーなどの攻撃頻度が高いキャラだとしゃがみ続けてタイムアップまで粘ってしまうので注意が必要。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm25249696

他にも、カマクラくんのみのAIがIX氏によって公開されている。
挑発レベルを0~5、AIレベルを1~5に設定できる。

また、トリオ・ザ・パンチからはステージ2「にょき」と最終ステージ「最後の最後」がボーナスステージとして作製されている。


出場大会

サントス

カマクラくん

  • 「[大会] [カマクラくん]」をタグに含むページは1つもありません。

ローズさぶ

  • 「[大会] [ローズさぶ]」をタグに含むページは1つもありません。

  • 「[大会] [羊]」をタグに含むページは1つもありません。


*1
クリアーたからくじでキャラクターチェンジが選ばれた時のみ、キャラクターセレクト時のBGMが再生される。
しかし、このキャラクターチェンジというのはランダムで選ぶ訳でもなく、
これまで使っていたキャラ以外から選べという制約もないので、
大抵はさっきまで使っていたキャラがもう一度選ばれ、再び同じBGMが流れ始めることになる。
一応普通に他のキャラを選ぶこともできるが・・・。

*2
このゲームでは出てこないが、溝口誠もDECOの別ゲーム『JOE&MACリターンズ』の雑魚敵として登場している。
一画面の敵全てが溝口 という状況に『トリオ・ザ・パンチ』の状況を思い出したプレイヤーも多いだろう。
また、同ゲームでは 敵全員カルノフ というステージも存在する(ちなみにチェルノブはアイテム扱い)。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm7089312