タブロック


横視点STG『R-TYPE』、及び横視点SRPG『R-TYPE TACTICS』シリーズに登場する人型機動兵器。
宇宙を侵略する狂気の生命体「バイド」に操られる兵器であり、『R-TYPE』の時点では一面に登場する雑魚キャラだった。
波動砲に1発耐えられる程度の耐久力を持ち、腕から連射される弾と背部からの追尾ミサイルによる二種類の攻撃手段を持つが、
直後に登場する一面ボス「ドプケラドプス」などの個性的な敵キャラクターに比べると地味で、
一面の終盤に二体だけしか登場しないので強敵というイメージも無く*1、シリーズ内でも有名なキャラクターとは言えなかった。
一応、続編の『R-TYPE II』では後継機のガイダッカーが登場してはいるのだが……。

『R-TYPE TACTICS』シリーズでもバイド軍ユニットとして登場、プレイヤー率いる地球軍の敵として立ちはだかるが、
プレイヤーがバイド軍を操る「バイド編」では逆に自軍ユニットとして運用出来る。

威力と射程、迎撃能力に優れた「中型ミサイル」による強力な遠距離攻撃能力を備え、
やはり波動砲1発程度なら耐えられるほどHPが高いため、敵として相対すると厄介なユニットなのだが、
自軍で運用しようとすると、出撃に3HEXを要し(R-9Aなど戦闘機系ユニットは5機1小隊で1HEX)、
大型であるため艦載による修理・補給が不可能、そして移動力が低いという運用上の欠点が目立ち、扱い難い。
接近戦武器「バイド粒子弾」の火力が低く、射程2の武器を持たないので近~中距離戦に弱いという弱点もあるが、
敵射程外からの遠距離攻撃を得意とするタブロックにとって大きな問題ではない。

バイド編後半には後継機のタブロック2改良型、及びタブロック3高機動型が開発出来る。
前者は「ミサイルランチャー」の搭載によって中型ミサイルの射程外である射程2への対応が可能になり、
後者は弱点であった移動力が強化され、強力な近接攻撃「体当たりH」が追加されるのだが、
出撃に3HEXを要するという最大の弱点は解消されず、体当たりには迎撃されると大ダメージを受けるリスクが伴う。

また、バイド軍には1ターン攻撃を受けなければ「波動砲」(よその作品で言えばMAP兵器)を発射可能で、
なおかつ1HEXで扱いやすい強ユニット「ゲインズ」が存在するため、尚更タブロックを運用するメリットは少なくなってしまう。
あえて使うとしても、タブロックに擬態する能力を持つ1HEXユニット「メルトクラフト」の方が使いやすいというのが実情である。

ただ、バイド軍のユニットには本当に使い道のないユニットも多く*2、タブロックはまだ優秀な類のユニットだったりする。
ゲインズの波動砲は前方一直線の範囲にしか攻撃出来ず、発射角度を変更する事も出来ないため、
入り組んだ地形や縦方向に進軍するステージでは、バイド軍随一の射程を誇るタブロックが頼りになる事が多い。

そんなSRPGでの活躍が評価されたのか、まさかのSTG続編『R-TYPE FINAL2』では後継機のタブロック21型が登場。
武器は背部からのミサイルだけになったので武装面では弱体化したが、ステージ1.0だけではなくゲーム後半のステージ6.2にも登場。
特にステージ6.2では3機同時に現れ、自機を包囲しながらミサイルを撃ちまくってくるので厄介極まりない。


MUGENにおけるタブロック

スミス中尉氏が製作したタブロックが公開中。
STG版のドットを使用しているが、『TACTICS』風のアレンジが施されたキャラクター。
空中ジャンプが2回可能で、空中でのダッシュも可能など、機動力の高いキャラとなっている。
目標を追尾する中型ミサイルや、4発同時に発射される4WAYミサイルなど射撃戦に特化した性能を持つ。
通常技の単発威力が低い事と、ハイパーアーマーを搭載しているために多段HIT技を食らうと大ダメージを受ける事が弱点。
3ゲージ技の「バルムンク」*3は、着弾地点周辺に多段ヒットする爆風を発生させる。
2012年6月13日の更新では簡易AIも導入された。

また、ディスプレイネームが『R-TYPE TACITICS II』に登場した副官「アイリ・ヒューゲル少尉」となっており、
イントロや挑発などでは見た目にそぐわないロリ声(CV:さとなかゆず)を発する。
+ ヒューゲル少尉とは
『R-TYPE TACITICS II』において、グランゼーラ革命軍編を選んだ場合に最初から使用出来る副官の一人。
高名な戦術家である祖父に幼い頃から兵法を学び、若くして軍人となった部隊のアイドル的存在である。
元々は主人公の部下として地球連合軍に所属していたが、主人公が軍閥化する連合軍に反発したために、
上司共々処刑命令を下されてしまい、やむなく革命軍に入隊する事になる。

容姿は戦場に似つかわしくない金髪ツインテールの美少女であり、声も甘えたロリボイスであるため、
男性提督の需要に応えている……はずなのだが、
公式外伝小説の主人公であるヒロコ・F・ガザロフ中尉や熱血体育会系キャラでネタ要員として親しまれるジェラルド・マッケラン中尉、
革命軍編において物語の中心となるエマ・クロフォード中尉らに比べると、少し影が薄い存在ではある。

副官は『R-TYPE』シリーズとしては珍しく「容姿や性格が設定されたキャラクター」であり、
八人の副官とイラストのタイプ(画風)を選択する事が可能。
主人公が物語を綴る航海日誌においては、選択肢次第では恋愛関係になる事も出来る。

この航海日誌の選択肢は、シリアスな本作の中では貴重なネタ要素でもあり、
捕らえた捕虜を前に「拷問だ!とにかく拷問せよ!」などと命令を下したり、
敵軍との最終決戦直前に全艦隊へ「愛してるぜ、ベイビー!」などと絶叫したり、
同性の副官と恋愛関係に陥ったり、恋愛関係となった副官へ一方的に別れ話を切り出したりと、
物語のシリアスな雰囲気をブチ壊す事が可能である。
ちなみに別れ話をせず、マジメにプロポーズしたりデートに誘ったりした場合、
最終決戦前なのに「この戦いが終わったら……」などという不吉な事を言い出す

+ 番外編では……(以下ネタバレ)
主人公達はバイドを生み出す「琥珀色の瞳孔」の破壊に成功するが、宇宙の彼方へ転送されてしまう。
地球への帰還を目指す主人公達だが、彼らは既にバイド化しており、それを自覚していない
プロポーズしてもしなくてもバッドエンド一直線だったよ……
それでも、未知の宇宙文明と敵対し、他のバイド体をも攻撃しながら地球帰還を目指す事になる。

番外編では航海日誌における主人公の音声は無くなるものの、副官のイラストや音声に変化は無い。
ただ、番外編に入ると同時に、イラストのタイプCが解禁されるのだが…何故か可愛らしい猫のイラストである


この他に、同作者によるバイド軍の暴走巡航艦「ボルド」も公開されている。

出場大会

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*1
ただし、タブロックを撃破せず放置したままだとドプケラドプスとの戦闘時までしつこく追跡してくる。
前方から迫るドプケラドプスと背後からのタブロックによる挟撃に晒されると厄介なので、
一面後半でタブロックに遭遇したら決して見逃さず、確実に撃破するよう気を付けたい。

*2
具体的には、武器が貧弱で特殊能力もない「キャンサー」や「リボー」。
タブロックと同じ3HEXでありながら攻撃能力で大きく劣る「ガウパー」や「ジータ」。
8HEXを要しながら体当たりしか武器を持たず、移動力も劣悪な「ムーラ」。
「ボルド」の上位機種だがあまり強くなっていない上に欠点が多い「ボルドガング」「ボルドボルドゲルド」等が該当する。

*3
爆撃機R-9Bストライダーやその系列機が装備する水素爆弾を弾頭とした長距離ミサイルの事。
搭載弾数は一発のみだが、波動砲に順ずる攻撃力と命中率、艦載ミサイル並の長射程を誇り、
通常兵器であるため、補給さえ出来ればたとえ地球上での市街地戦でも毎ターン発射可能である。

『R-TYPE TACTICS』においては、下手な波動砲よりもバルムンクの方が汎用性が高かったため、
「バルムンクで敵波動砲のチャージを解除し、波動砲による追撃で複数の敵を一気に撃破する」という戦術が有効だった。
そのためか、『R-TYPE TACTICS II』の公式サイト(現在は閉鎖)においては、
R-9Bがバルムンクを装備した事で再評価され、グランゼーラ革命軍の主力兵器となった経緯が、小説形式で紹介されていた。

STG最終作である『R-TYPE FINAL』では弱機体扱いされていたR-9B系列機だが、
バルムンクという強力な武器を手に入れた事に加え、STG時代には死に武器だった「バリア波動砲」が、
SRPGとなったTACTICSでは「バリア弾」という優秀なミサイル迎撃手段に変更された事で、評価は大きく向上した。
更に『R-TYPE FINAL2』ではバルムンクが逆輸入される形で使用可能になり、バリア波動砲も強化されたのでR-9B系列が大幅に強化されている。
一部では高機動ミサイル発射装置付き水爆ミサイルとか、R-9Bバルムンクとか、バルムンクが本体とか言われてるけど


最終更新:2022年06月13日 16:50
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