ナコルル


          流派 :シカンナカムイ流刀舞術
          武器銘 :宝刀・チチウシ
          出身地 :アイヌモシリ・カムイコタン
          生年月日 :明和八年(1771年) 十月十一日 明け方
          身長 :五尺一寸
          体重 :語らず
          三体数 こちらを参照
          血ノ型 :AB型
          好きなもの :カムイコタンの自然
          嫌いなもの :自然を大切に出来ない人たち
+ その他

      「大自然のおしおきです」


サムライスピリッツ』のキャラ。シリーズ全作品に登場しているアイヌの巫女で、サムスピのヒロイン的存在。
自然の声を受け、自然や世界の平和を乱す者を討つために戦士として刀を振るう。リムルルという妹がいる。
CAPCOM VS. SNK』シリーズや『NEOGEO BATTLE COLISEUM』にもPCとして参戦。
担当声優は剣サム以外では生駒治美氏。本来の声質はキングシャルロットに近いため、彼女の声は少し無理して出しているらしい。

剣サムのCVは高橋美佳子氏。六番勝負版剣サムでは両者の声が収録されており、オプションで選択することができる。
なお、電撃CD文庫版では国府田マリ子氏、テレビアニメ版では千葉麗子氏、パチスロ版『サムライスピリッツ鬼』『KING OF FIGHTERS XIV』では中原麻衣氏。


設定

アイヌモシリ(アイヌの土地、北海道の事)の自然の中に佇むコタン(村・集落)の巫女。
一族の中で代々ウェインカル(観自在・透視術)やト゜ス(巫術、トゥスと読む)を受け継いできた家系に生まれる。
歴代の巫女の中でも特に優れた才能を授かっており、自然の声をはっきりと聞き取る事ができ、カムイ(神、精霊)にも愛される清い心の持ち主。
アイヌの伝統を守りながらひっそりと暮らしていたが、ウェンカムイ(悪神、作中では暗黒神アンブロジァのこと)の復活と
世界の危機を警告する自然の声を聞き、一族を代表して旅に出ることになる。
護身術として一族に伝わる「シカンナカムイ流刀舞術」を習得しており、
宝刀「チチウシ」(メノコマキリと呼ばれる短刀)とその守護鳥である鷹・ママハハを携えている。
このチチウシはラメトク(勇者・戦士)だった亡き父から受け継がれたものであり、ママハハは彼女の良き友人でもある。
ステージにもなっているカムイコタン(神威古譚)は北海道に散在するアイヌの聖地。
現在は旭川市などの数箇所が景勝地として残っており、ナコファンにとってもそうでなくともまさに「聖地」である。

初代では天草四郎時貞を倒してひとまずの平和を取り戻し、無事にコタンに帰還している。
このEDでは彼女の 生足 を拝むことができ、これを見たいがためにコインを投入しまくった漢が後を絶たなかったという…。

真サムEDでは、傷ついた自然を蘇らせるためにその身を捧げる。
本人は「私はいつも皆のそばにいます。だから悲しまないで」と言っているが、実質的に死亡確定と言っても良い。
が、この頃のナコルルの人気は既に 「死にました」では済まされない 加熱ぶりを見せており、
製作陣は続編でナコルルを出演させるために(恐らく)ストーリー設定に四苦八苦することになってしまう。
斬サム~天サムが真サム以前、零サムは更に遡って初代以前の時代設定になったのもこの辺の事情かもしれない。

とは言え、死亡の描写自体は「光の柱が伸び、その中に消える」というものだったため
真サムより後の話の『サムライスピリッツ ~侍魂~』(ポリサム)ではなんだかんだで「眠りについていただけだった」で復活。
更に20年後の『甦りし蒼紅の刃』では 掌サイズのちっちゃい聖霊さん として登場している。
…まあ要するに、三十路のナコルル登場を阻止するための力技。因みに妹も「封印されていた」という事で三十路化を切り抜けた。
これなら態々時系列を入れ替えなくても、素直に話を続けて良かったような気もしてくるが…まぁSNKも色々大変だったのである。
ガルフォードとは若干いい感じになっている描写が行われていた(ガルが一方的にベタ惚れしている感はあるが)。
元々は何の繋がりも無かったが、「オプション動物持ち」「大自然(正義)の為に戦っている」というニ点でファンによってカップリングされ、
それが真サムで公式化したと言われているのだが、EDではガルフォードの目の前でナコルルが消滅してしまう悲劇を生む事に。
ガルは普通の人間なので蒼紅の時代では中年になってしまっているが、未だに彼女を待っているらしい。泣かせるのう…。

人気面は言うまでもなく、格闘ゲームのヒロインとしてトップクラスの人気を誇る。
あまりの人気に、「ゲーメスト・ギャルズアイランド」での人気投票では、春麗と並んで「殿堂入り」と言う名の出場禁止になるはめに。
当時の格ゲーキャラとしては型破りの清楚キャラ(初代はそうでもないが*1)だったことや、設定の独自性が人気の秘訣だろう。
格ゲーの女性キャラの歴史において春麗が先駆者、不知火舞が「お色気」の走りなら、彼女こそ「萌え」という概念が生まれる切欠だとも言われている。
かつて三鷹市水道局のポスターに起用され、剥がされ(盗まれ)まくったのと言うのも最早伝説級。
遂にはマルゲ屋(新声社(ゲーメスト)直営のゲームグッズ屋)で絵だけのバージョンを売り出す事に。
さらにはナコルルが主役のADVゲームが作られる*2など人気に関する逸話はきりが無い。
ついでに言うと、現代の男性向けドール市場もマルゲ屋とタカラ(現タカラトミー)が協力して作った「ナコルル人形」から始まっている。
現在もSNKプレイモアの看板キャラクターの一人として存在感を示しており、テリー・ボガードと共に
青少年の健全育成を支援することを目的に設立した非営利支援活動団体は「ナコルル&テリークラブ」の「顔」としても活躍している。
+ ロゴマーク

2Pカラーではアップ絵の表情が変わり、 紫ナコルル (紫ナコ)と呼ばれている。
これは初代からナコルルにのみ存在する、いわゆるグラフィッカーの仕込んだ「お遊び」的な要素だったのだが
ナコルル人気の暴走に伴って紫ナコも単独で圧倒的な人気を得るに至り、ファンの間で様々な性格付けが行われたり、
それが公式化されて格ゲー初とも言えるモードセレクトシステム「修羅・羅刹」にまで発展するなど、大変なことになっていった。
特に顕著に表れているのは『アスラ斬魔伝』で、修羅が巫女としての使命と普通の少女としてありたいという願望で迷っており、
羅刹ではあくまで巫女としての使命を全うしようとしている。
+ 色々ナコルル
そして零サム以降はレラというもう一人のナコルル的な存在を生み出すことになった。詳しくはレラの項を参照。
クロスオーバー作品にも一通り登場しているが、実は『THE KING OF FIGHTERS』シリーズにも何度か登場している。
タカラ制作のGB版熱闘'95では正式に隠しキャラとして参戦。オロチ一族を大自然の敵とみなし(地球意思なのに…)
その力を手に入れたルガール・バーンシュタインを倒しに来たのだが、勘違いからルガールを倒したプレイヤーと戦うことになる。
この作品では「レラ ムツベ」が 画面外まで空高くすっ飛び 、パワーMAX時は横方向にも1画面分動くステキ仕様だった。
本家KOFでも、2000にてユリ・サカザキのアナザーストライカーとして出場した他、'94RE-BOUTや2002UMにも背景キャラで登場。
そして『KOF XIV』にて、遂に新規参戦キャラとして登場する。

その他にも、厳密にはKOFには含まれないがザウルス製作の クイズKOF に参戦していた。
このゲームはクイズらしく「問題に解答して攻撃する」という形式なのだが、
真サム発売前の作品なので超必殺技が「アムベヤトロ」とそのまんま取ってつけたようなネーミングだった。
覇王丸と天草も参戦しているが、やっぱり超必は「超弧月斬」「超怨獄死霊刃」とまんま。

ちなみに戦闘力は、実は意外に、「巨乳とは言い難いが、決して貧乳でもない」という感じ。
更にポリサムで復活した際は、どういう訳かバストだけ73→82と9cmも増加し、 Fカップ となった。
Fカップと言えばこの辺この辺、あとこの辺、そしてまさかのコイツなんかとも同格。大自然のパワーを吸収したのか?すごいぞ大自然。彼女にも少し分けてやってくれ。
なお基本的に巫女服の袖の丈が短く腋がチラ見でき、袖が長いのは斬サム及びRPGの『武士道烈伝』だけ。

尚、サムスピ世界のアイヌを取り巻く環境と、史実におけるこの時代のアイヌの実情は大きく異なっている。ナコルルはあくまで「アイヌ民族を基にしたフィクションのキャラクター」であることを忘れてはいけない。
ナコルルが人気を博していた当時には、アイヌ団体から苦情もあったらしい。

+ ナコルル先輩

この様に初登場から現在まで格闘ヒロインの中で普遍の人気を持ち続け、ゲーム業界のみならず
マルチメディア展開も深く記憶に残る、あらゆる点で極まった完成度を誇るキャラクターである。

+ きっ えーい
+ 私たちはある者の意志によって選ばれているのよ!!
+ 一キャラで二度美味しい
+ パチスロでの新作ナコルルの姿


性能

素早い動きと、オプションとして上空に待機している ママハハ を使ったトリッキーな攻撃が特徴。


シリーズを通してジャンプ強斬り( 「昇激斬」 または「カント ヤサ エム(天を裂く刀)が強力な空対空として機能し、
空中投げと三角跳び(+三角降り、CVS2除く)もある為、空中戦能力が高い。
但し全体的に攻撃力とリーチに欠け、耐久力に難がある為間合や状況に応じて柔軟に立ち回る必要がある。
鷹を使う技は基本的にママハハが定位置にいないと出せないが、
モズキャンの要領でキャンセルに応用できたり、ナコルルがワープする現象を引き起こせる場合がある。
また、原則的にキャラ固有の特殊技が無い(斬サム以降は全キャラにレバー入れの蹴り技が追加された)サムスピの中で、例外的に(空中)特殊技を持っている。
斬サム~天サム(とポリサム)の「羅刹」ナコルルについてはレラの項を参照。

+ シカンナカムイ流刀舞術

必殺技の数が多いものの、マイナーチェンジ的なものが多いため実際に使う技のラインナップは意外と安定している。
初代では鷹掴まりからのヤトロポック択一、アンヌによる割り込み・対空、蹴りの判定の強さ、安定した空対空と
多くの強みを持っている一方で、リーチの短さと屈指の打たれ弱さという大きな弱点も兼ね備えるキャラ。
(覇王丸のしゃがみ強斬り一発で気絶、そのまま連続でピヨって昇天。但しランダム要素があるのか、たまに持ちこたえる)
独特な動きと行動の選択肢の多さから、使いこなせば戦い方次第でどんな相手とも渡り合う事ができる。
が、真サムでは全ての強みを奪われ、極端に弱体化。 余程の愛がない限り使わない方がいい と迄言われた。詳しくはこちらを参照。

…その反動か、斬サムでは通常技の強化、高性能なコマンド投げ永久、異常に強力な武器飛ばし技が猛威を振るい、
羅刹とともにほぼ全キャラに有利を付ける屈指の強キャラへと、これまた極端な変化を遂げた。
天サムでも優遇の時代は続き、アンヌのボタン全押し強制停止に加えて怒り時の性能上昇、
やたら性能が良いダッシュ弱斬りをチラつかせた択一攻撃に防御崩しからの高火力~永久・即死連続技と、
弱点らしい弱点が全くなく、最強キャラとして君臨した。

零サムでは尖りすぎていた部分が全体的に丸くなり、これといった強みがなくなってしまったため下から数えた方が早い。
ちなみに羅刹が独立したレラも仲良く下位に沈んでいる。
零SPではヤトロポックの復活をはじめ全体的に性能が底上げされたが、それでも下の上~中の下にとどまっている。
剣サムでは鷹掴まりからの選択肢が大幅に広がり、初代のように空中待機からの立ち回りが重要。
火力の低さを機動力とトリッキーな動きでフォローするというキャラに回帰し、ほぼ真ん中の位置に収まった。
スピリッツは回避行動や無の境地との相性が良い零スピ、安定感のある剣スピ、超斬りのリーチがある怒スピなどが候補。

CVS1ではレシオ2の隠しキャラとしてタイムリリース。
性能的には優遇されており強い。
具体的に言うと それまで性能がいいレシオ1×4(キング・ブランカ・ダルシムなど)で組むのが定番であったのをナコルル+レシオ1×2に変えた ぐらい。同時にリリースされたモリガンにも分けてやってくれ。
CVS2では調整され、あまり見られないキャラとなった。


MUGENにおけるナコルル

MUGEN黎明期から現在に至るまで多数製作されているが、なぜか真サムのドットは使われない傾向にあるようだ。
一時期はアレンジキャラのナコ月ルル娘がインパクトの塊なことやAIの都合などであまり目立たないこともあったが、最近は原作ベースのキャラも各所で活躍を見せている。
ストーリー動画等で腹黒属性を付加される事が多い気がするのは清純キャラゆえ。
  • 初代ベース
+ あなろぐ餅米氏製作
  • 天サムベース
+ 伊吹川氏製作
+ Roque氏製作
+ アリ氏製作
+ E-FRY氏製作
  • 零サムベース
+ 悪咲3号氏製作
+ Ainotenshi氏製作
  • 零SPベース
+ K.A.P.P.E氏製作
  • 剣サムベース
+ Ainotenshi氏製作・修羅
+ Ainotenshi氏製作・羅刹
  • NBCベース
+ 119way氏製作
+ L.C氏製作
  • CVS2ベース
+ Pots氏製作
+ J.REE氏製作
+ 悪咲3号氏製作
  • 改変
+ エス氏製作
+ sight氏製作
+ ShinZankuro氏製作
+ 青っぽい猫氏製作
また、初代のナコルルのドットを改変したナウシカが存在する。


出場大会

【ナコルル(通常)】
+ 一覧

【ナコルル(のりもの)】
+ 一覧

出演ストーリー

+ 一覧


*1
初代のナコルルは今のナコルルと比べると大分違い割と明るく(?)、 「女の子に手をあげたあなたがわるいのよ。精神修行もしっかりね」 とか、 「強さも、美しさも、私の勝ちというわけね」 などとのたまっており、割と黒い。
まぁ、これはこれで良い…か?
三好雄己氏や石川賢氏のコミカライズ作品では、どちらかというと初代寄りの性格で描写されている感がある。
+ これで…良かったのか…?

*2
SNK倒産後にインターレッツから発売された『ナコルル ~あのひとからのおくりもの~』(通称『ナコりもの』)のこと。
詳細はレラのページを参照。
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9544171