エレキマン








 識別:DRN.008
 長所:使命感が強い
 短所:捻くれ者
 好き:ギター弾き語り
 嫌い:ゴム製品

「食らえ、サンダービーーーームゥ!」

+ エレキマンの移り変わりの歴史

CAPCOMのアクションゲーム『ロックマン』に登場する6体のボスキャラクターの内の1体。
元々はライト博士が原子力発電所のシステム制御を作業するためのロボットとして作った。
ライトナンバーズ(D.R.N.)は8で、『ロックマン』に登場するライト製ロボットの中では最も後輩にあたる。
しかし、それだけに精密作業をミスなく確実に行うだけの頭脳を持っており、知能はライトナンバーズでも随一。

特殊武器は高圧電流を圧縮、ビーム化して放つ「サンダービーム」。
エレキマンは指先から一直線にロックマンは上下前の3方向に放つ。
電流は波打って進むので避けづらく、ロックマンが3発くらうとティウンティウンする火力。
また、壁や床を貫通し、特定のブロックを破壊する機能もあるのでゲームでは重宝する。
弱点はカットマンのローリングカッターだが、慣れればバスターでもパターンにハメて倒すことができる。
シリーズ初期に出たボスの宿命なのか、「エレキマンの2倍の電力」「エレキマンのノウハウを受け継ぐ」等格付けの引き合いに出されてしまうことも。

ゲームボーイ版『ロックマンワールド』ではアイスマンファイヤーマンと並んで大幅に弱体化。
また、アイスマンステージでサンダービームがないと厳しいため、エレキマンは最初に攻略することが推奨されている。

リメイク作『ロックマンロックマン』にも勿論登場。CVは 小林康介 氏。
芸術性を求める性格になっており「醜いものは滅びておしまい」思考。ややナルシストでもある。
しかし敵のやられ声を「素晴らしい」と感動するなど、美的センスはかなりズレたもののため、ファンから「変態仮面」と呼ばれている。
ロールちゃんによれば、これはいつも通りらしい。
新技として、相手の頭に落雷を3回連続で炸裂させる「サンダーボルト」がある。
プレイヤー操作時は特定のブロックにサンダービームを当てると動かすことができる。
電撃系トラップでダメージを受けない。
オイルマンとタイムマンが追加されたことで弱点武器がオイルスライダーに変更されており、サンダービームもタイムマンの弱点になっている
(本来はアイスマンの弱点だった)。

シリーズでも古参なので、他作品にも何かしらの形で出演している。
尤もナンバリング作品での露出は『ロックマン10』のボス「ウェポンアーカイブ」と戦う時に抜粋されるデータとしてだろうか。
ロックマンエグゼ』シリーズ経験者なら、エレキマンと長い付き合いに感じることもあるだろう。
『ロックマンズサッカー』では発電所をモチーフにしたフィールドを守るボスとして登場。
必殺シュートを食らわせると、相手が腰を振りながらビクンビクンする。行動不能になる時間が他のシュートより長めなので便利。
『ロックマン2 ザ・パワーファイターズ』では「ロールを救え」コースに登場。
昔と比べて機動力が上がったものの、総合的には弱体化している。尤も本作の殆どのボスは弱体化しているのだが。
弱点武器はストーンマンから入手できるパワーストーン。
初代ロックマンと同様に、カットマンの武器を当てて騙されたプレイヤーは多いはず。
ただし、本作ではステージセレクト時に、ライト博士が「でんきをうけつけない武器でヤツをおさえるのじゃ」と言っている。
このゲームはエレキマン以外にも、原作の正規シリーズの弱点属性のセオリーに当てはまらないボスは多い。
エレキマンが弱点を克服したという隠し設定か、スタッフのミスだったか、それとも敢えてロックマンのファン層をひっかけたのか。
上記の『ロクロク』でも弱点が変更されており、当時は多くのプレイヤーが騙された。
迷作『スーパーアドベンチャーロックマン』ではチョイ役で登場する。CVは 田野めぐみ 氏。
出番が少なかったことはむしろ火傷が少なく済んで幸いだったと言うべきかもしれない。

またカプコン外の作品では、『スマブラfor3DS/WiiU』で他のワイリーナンバーズを押さえアシストフィギュアとして出演
呼び出されるとフィールドを駆け回り、3方向へサンダービーム(ただし正面は波うった軌道ではなくほぼ直進)を飛ばす。
ガケから飛び込んでも、ジャンプしてフィールドに復帰しようとするので結構長い時間居座ることになる。
攻撃を当て続けることで撃退できるので出された場合は対策は早めに。

イメージモチーフはアメコミ
余談だが有賀ヒトシ(現・ありがひとし)氏の漫画『ロックマンを作った男たち ロックマン誕生伝説』*1では、
語り手であるグラフィッカーの泉が、企画マンの神明から「アメコミみたいな感じで」とオーダーを受けて、
最初もろにエレクトロみたいなのをデザインして「欲しいのはアメコミの真似じゃなくてエッセンスだ」とダメ出しを食らうシーンが描かれている。
でも有賀氏のロックマンリミックスシリーズでのデザインと結構似てる
マークの人による笑撃の大発見!?

アメリカのアニメ『MEGAMAN』にも第一話から登場している。
他のロボット達に指示を出すなどリーダー格のような扱いだったが、水鉄砲で押し流されたりサンダービームを掃除機で吸われるなど戦績はよろしくない。
OPでも格好良く放電してるが直後…。
デザインも顎が青かったり口が四角くなった他の『1』勢と比べて変化が少ない。体格もムキムキになってるが、これは彼に限ったことではない。

+ 助けることになればいいが…もしもの時はこの俺がロックマンを止める!!
有賀氏の漫画『ロックマンメガミックス』及び『ギガミックス』においても、ライトナンバーズの一員として登場。
出番もカットマンやマスコットポジションのアイスマンと並び特に多い。
本作だと等身が伸びて青年風にアレンジされ、マスクの雷部分も正面に向けて尖っているのが特徴。

初出は『1』を再現した「ロックマン誕生」であり、カットマンを倒し、移動要塞に突入してきたロックマンの前に立ちはだかる。
元が工業用とは思えないような高い戦闘能力でロックマンを敗北寸前にまで追い詰め、
弱点武器のローリングカッターで攻撃されても即座に反撃するという執念深さを見せつけた。
「R破壊指令」ではワイリーに投降したように見せかけ、ウッドマンの操縦するヘリでアイスマン共々ワイリー基地に潜入。
更にカットマン達をロックマンの救援に向かわせ、その事に気付いたウッドマンを基地内での戦闘の末に撃破した。

クールな性格に加え、仕事上要求される高い判断力を活かして、皆をリードする機会が多い。
「史上最強の敵」ではコピーロックマンが起こした事件の重要参考人として逮捕されてしまうが、
脱獄後は真相を探ろうとするロールの意志を尊重した上でファイヤーマン達を説得、
いざという時は力づくでロックマンを止める決意もしながら事の究明にあたっている。
また『ギガミックス』終盤、ある事情からロックマンが致命傷を負い、その修理にカットマンのパーツが使われたと聞かされた際には、
激昂してライト博士に掴みかかるという仲間想いな一面も見せている
(エレキマンはワイリーの仕業だと考えたが、ライト博士から「自分が決断した」と告げられ、ショックのあまりしばらく放心状態になっていた)。
表情を変える事もあまりないが、「戦士の休日」で遊園地に行った際は念入りにチェックしたガイドマップを見られて焦ったり、
その後開き直って休日を満喫したりと、いつものクールさはどこに行ったと言いたくなる程のキャラ崩壊を起こした。

戦闘シーンではその強さが災いしてか、クイックマンやコピーロックマンといった強敵の噛ませ犬にされてしまう姿も目立つ。
しかし、戦いを重ねるうちに不屈の闘志も芽生え、「暗黒の月」では自分達を守って全滅したフィフスナンバーズの思いを受け継ぎ、
片腕を失った状態でもスペースルーラーズに臆せず立ち向かった。
この時にロックマンとの合体攻撃として、「ダブルサンダービーム」を放った事がある。

「…確かに貴様らは強い…
 俺たちでは到底かなう相手ではないかもしれん… …だが!」

「たとえ僕らの身体は破壊できても、
 ───託された想いは…心までは破壊できない!」

「一日で地球を破壊するだぁ!?

 ───地球をナメるなぁぁあああああ!!!」

+ エグゼシリーズのエレキマン
エグゼシリーズにも出演。全体的にクールだが、オペレーターには忠実。アニメ版などのCVは 鈴木千尋 氏。
『1』では犯罪組織WWW(ワールドスリー)の幹部エレキ伯爵ことジャック・エレキテルのナビとして登場。
発電所をジャックすることでエレキプログラムを強奪しつつ、空調を支配しパーティに参加している人達を窒息させようとする。
しかし子供のためごみ搬出用出口から脱出した熱斗とロックマンと交戦し、敗れる。
初回の戦闘ではダメージを受けても雷によって充電することで回復し、絶対に勝つことができない。
しばらくするとイベントが入り、熱斗が発電機の電源を落とすことで対等に戦えるようになる。

『2』では登場こそしないが、ジャックがマグネットマンのオペレーターであるガウス・マグネッツと生き別れの兄弟であることが判明する。
アニメ版では自分達を見限って新組織ゴスペルを立ち上げたワイリーの手引きでこの二人が再開し、兄を超えるべく果敢に挑むも敗北した。

その後しばらく登場はなかったが、最終作の『6』のグレイガ版にて久しぶりに出会うことができる。
オペレーターはジャックの妻であるアン・エレキテル。
ちなみにジャックはエグゼ1でWWWが壊滅した際に逮捕され、エグゼ6の地点でも釈放されていない。何度も捕まってるヒノケンは教師になってるのに
『エグゼ1』での一件で没落したエレキテル家を復興させるべく、スカイエリアの電気を充電させる仕事を行っている。
似たような境遇のマグネットマン同様熱斗とロックマンに恨みを持っていたが、協力する内に恨みは薄れていった。
アンの授業を通してロックマンに電気を操る方法を教え、エレキクロスの力を与えた。

敵として戦う場合、『エグゼ1』ではロックマンの頭上に雷を落とす「落雷」が非常に威力が高く危険。
その他こちらのエリアにロッドを置き、そこに電気を流して攻撃してくる。エグゼ6ではエレキソードで斬りかかってくることも。
また、『エグゼ1』ではブルースとの連戦が待ち構えており、こちらも攻撃力が非常に高いため、シナリオ中ではかなりの山場になる。
ちなみに、エレキマンと戦うことになる発電所の電脳世界はシリーズ屈指の高難易度な仕掛けを解いていかなければならず、
エレキマンの元に辿り着くだけでも大変である。
更に道中で壊れたプログラム君と戦うことがあったりと、プレイヤーの心を折りに来る要素の多いマップとなっている。

本家シリーズでは2作品だが、外伝シリーズは『トランスミッション』『4.5』『WS』など数多く出演している。


MUGENにおけるエレキマン

O Ilusionista氏&AkitoSama氏によって製作されたものが存在している。
海外製のため、英語で喋る。
また登場時にラッシュを蹴り飛ばすことがある。何をするだァーッ!
これはアメリカのアニメ『MEGAMAN』では原作同様ライト博士のロボットだったが、ワイリーの洗脳は解けることなく終始敵同士だったのが理由だろう。
同じくExcursion氏のカットマン(海外製)も技の演出でワイリーの支援を受けている。

パンチ弱中強、キック弱中強の6ボタン式で、強キックは『MVC2』でもあったエリアルレイブ始動技。
エリアルで浮かせた後↑入れっぱなしでハイジャンプとなりエリアルレイブによる追撃が可能。
サンダービームがレーザーのように端から端まで届く性能でエフェクトも派手。
上下前の3方向に打ち出すビームは、空中限定の「サンダースパーク」というオリジナル技がある。
また、同じく電気を操るボスをストライカーとして呼び出す技もあるのだが、
『ロックマン7』からは『クラウドマン』、『ロックマン&フォルテ』からは「ダイナモマン」に対し、
「ロックマン3」からはマグネットマン(一応、電磁石のボス)が採用された。…が、同じ『ロックマン3』のスパークマンはハブられた。
「ただし「私の2倍の電力を出せる」とヌかすボス、てめーはダメだ」ということか。
実は、ダイナモマンが実装される以前はシェードマンがストライカーだった。
プレイヤー操作(5:46~)


「美しく散りなさい!」

出場大会

プレイヤー操作



*1
欄外に「この漫画は事実をもとにしたフィクションです。登場人物に特定のモデルはなく、すべて架空の設定です」の注釈あり。


最終更新:2023年05月18日 14:30