メタルキング


「簡単に 戦いの経験を得ようなどという淡い夢を抱いた
 ふざけた冒険者はこの我が すべて一掃してくれるわっ!」

『ドラゴンクエスト』シリーズに登場するモンスターの一種。
初登場は『ドラゴンクエストIV』からで、それ以降ずっと皆勤。メタルスライムの上位種である。
姿としてはキングスライムの色違いで、『VI』以降ではこれに合体するメタルスライムSも見られる。
通称「メタキン」。

基本的な要素はメタルスライムとほぼ同様。
しかし、作品ごとにほぼ共通した能力を持つ下位種とは違い、
メタルキングは作品ごとにHPや攻撃内容も異なるものになっている。
攻撃は「バギマ」や「ベギラマ」を唱えたり、「パルプンテ」を唱えたり、呪文は使わず物理攻撃のみだったりと様々。

主にストーリー終盤に出現し、倒した際に得られる経験値は概ね30010と、
更なる上位種のプラチナキングが登場する作品(PS版・DS版『IV』と『VII』・『IX』)を除けば全モンスター中最高。
例によって通常攻撃は殆ど効かないため、倒すにはメタル系に確実に1~2ダメージを与えられる「メタルぎり」や、
命中率は低いが当たれば確実に仕留められる「まじんぎり」「一閃突き」、これらの特長を併せ持つ「どくばり」による攻撃等が主となる。
ただ、『VI』以降ではメタルキングのHPは2桁なので、「メタルぎり」で削るよりは「まじんぎり」等による会心の一撃狙いの方が仕留めやすい。
『VII』(PS版)では「おたけび」等の1ターン休み技も有効。複数出現した場合の足止めに使うのも良いだろう。
その強靭なボディのためか、メタルキングの名を冠する装備品も存在しており、入手は難しいが最高レベルの性能で耐性も揃う一級品。

大量出現場所のある『VII』と『VIII』、オンリー地図のある『IX』では、狙って狩ることで短時間での経験値稼ぎが可能。
特にIXではすれ違い通信の普及により、通称「まさゆきの地図」をはじめとした、メタキンオンリーのフロアがある地図がとてつもない勢いで普及。
公式が行った「ドラゴンクエストIX 国勢調査」の討伐数最多モンスターランキングでは、
全国のプレイヤーからのべ1億匹以上も討伐され、2位のスライムに約2300万匹もの差をつけてダントツ1位となった。
登録していないプレイヤーも含めれば、その討伐数はそれこそ数知れず。
今日もまた様々なシリーズ上で、多くのメタルキングが欲深い冒険者に狩られ続けていることだろう

しかし、『ドラクエX』では一転して「魔法の迷宮」の隠し階に、本当にごく稀に出現するのみのレアモンスターに。
あまりにも低確率過ぎて、実装当時は大規模な2chにおいてさえも目撃報告が無いくらいで、出現はデマだと疑われていた程だった。
バージョンアップごとに少しずつ確率が上がり、会えたプレイヤーも少しずつ数を増してはいるが、それでも簡単に会える確率ではない。
それ故か、現在は福引きやレアな宝箱から入手できる「メタキンコイン」などを使用することで、運に頼らずとも遭遇できるようになった。
現在は確実に出現してかつ逃げない「メタル迷宮招待券」の登場や、遊び人の「くちぶえ」で登場することも。
当時のあまりの低確率ゆえか、2013年のエイプリルフールには公式から下のようなネタが登場する程だった。
+ 2013年4月1日…
2013年4月1日朝、メタルキングが大量発生したとの情報と共に、下のような画像が登場した。
しかもこの画像の場所だけではなく、様々な大陸のあちこちで同様の情報が寄せられていた。
だが、実際にその場所に行ってみると…
この有様でした
これは、スクリーンショット機能で立て看板だけを撮影し、あたかも大量発生しているように見せかけたスクエニ公式のトラップである。
4月1日であることを再認識させられるそのやり口に、見事にハメられたユーザーからは賞賛と怒りが混じり合った声が飛び交ったそうな。

更に4年後の2017年4月1日にも同様の画像が登場。
今度は立て看板ではなく、現地で実際にメタルキングの大群がひしめいていた。
だが、いざ戦闘に入ると、はぐれメタルの姿をした「はれメタル」に変わってしまう。
このはずれメタルは倒すのに苦労する割に経験値がたったの820(はずれの語呂)しかない。
一応、この偽メタルキングは通常出てくるはずの調べるアイコンが出てこず調べられない上に、
環境によっては読み込み始めた一瞬だけはぐれメタルの姿が見えてしまったり、
付近にはずれメタルと戦っている人が大量にいることもあったため、オチの想像がついた人はいるかもしれない。

『XI』では表シナリオのラストダンジョン以降にお供としてのみ出現。
そこそこ攻撃力が高く、「ベギラゴン」を使うため侮れない。
経験値はいつもの30010…ではなく70070まで増加。ユグノアの子守歌で眠らせられるので動きを止めてじっくり狙いたい。
更にクリア後には強バージョンの「メタルキング・強」も出現。
ギラ系最上位の「ギラグレイド」を使うなど、更なるパワーアップを遂げているが、倒せればそれまでのプラチナキングをも超える、
ナンバリングでは最高の161610もの経験値を得られる。

更に、3DS版限定で、冒険の書の世界において上記のまさゆきの地図を再現した「見えざる魔神の道」にボス版の「ウルトラメタキン」なる個体も登場する。
メタルキングを狩り続けた人間への復讐に燃えるメタルキング3体が合体した姿だという。この項目の上下のセリフはそのウルトラメタキンのもの。
だが、怒りで我を忘れたのか痛恨の一撃や「ジゴスパーク」などの攻撃に特化し、「ルカニ」が効いてしまうなど守りが疎かになってしまっている。
これを倒すと、見えざる魔神の道に稀にだがシンボルでメタルキングが現れるようになる。
ただ、登場は本当にごく稀であり、デスカイザーやトロルボンバーなどの強力なお供がついてくるので、継続的な狩りには向かない。
出展元のDQⅨで「お供に強いモンスターを連れて出てくる」「虐殺の被害に遭ったため(シンボルが)なかなか出てこない」と考えれば、納得出来る設定ではある。

外伝でもほぼ常連で、『ドラゴンクエストモンスターズ』でも全てのシリーズに登場。
メタルスライム等と同様、行動封じに弱い面はあるが耐性がほぼ完璧で、
HPはほとんど伸びないものの、『ジョーカー』以前のものであれば配合等でどうとでもなる。
『ジョーカー』以降はHPの上限が2桁にとどまってしまう為、使っていくには「HPアップSP」のスキルが欠かせない。
また攻撃力も総じて低い為、「みがわり」「におうだち」などで盾役として使うのが良い。
また、ジョーカー2以降の作品では「光あふれる地」という、はぐれメタルとメタルキングばかりが登場するエリアがある。
いられるのは20分間だけだが、その間は狩り放題なので、強くて素早いモンスターを連れてレベルアップに活用できる。

『トルネコの大冒険』シリーズには『3』から登場する。HPは低く倍速で逃げ回り、隣接してもどこかへワープしてしまうので、倒すのは少し難しい。
倒そうにも魔法を無効化し、通常攻撃を跳ね返されることもあるため非常に倒し難い。おまけに仲間にしても逃げ回るだけで全く使えない。
少年ヤンガスでも「イオラ」を持つのだが、逃げ回るだけになってしまうので役に立たない。

アーケードカードゲーム『モンスターバトルロード』では第六弾からカード化。
やはりHPが標準の半分以下しか無く、3体でHPを共有する本作においてもブレのないピーキーさを持つ。
特技は「キングオブプレス」と「てんばつ」。
前者は空高く飛び上がり敵1体を押し潰す攻撃。後者は自分の身体を輝かせて敵全体に雷を落とす雷属性の特技。
数少ない雷属性の使い手であるため、魔王大魔王戦では中々頼れる存在になる。
メタルスライムやはぐれメタルと組ませると合体して「プラチナキング」になる。
ちなみに本作、原作ストーリーに沿ったシチュエーションでバトルを行うDLC『レジェンドクエスト』にて、
先述の「まさゆきの地図」も公式エピソードとして採用されている。背景までこのシーン専用というネタっぷり。


MUGENにおけるメタルキング

現在は、fukin-otou氏製作のキングスライムの12Pと、D氏によるものの二種類が存在したが、両者共現在は公開されていない。
この項では、後者を紹介する。

市販されているフィギュアの写真をもとにした独自のスプライトを使用。
原典に忠実で動きがとても素早く、体力が2割まで減った状態でスタートするが、DEFが1600もあるので、
実質標準キャラの3倍以上の体力を有することになる。
しかもガードしない代わりに飛び道具無効や常時アーマーも持つので、耐久性は凶ランク近くに匹敵する。
また、全ての行動をレバーのみで行うという変わった仕様を持つ。
切り返しで敵の攻撃を無効化しつつゲージを溜められるというのも特徴。

AIもデフォルトで搭載されている。
持ち前の高速移動で前後移動を繰り返して相手を撹乱しつつゲージを急速に溜め、
3ゲージに達するとすぐに強力な痛恨の一撃を喰らわしてくる厄介なものになっている。


この他に、(笑)氏によりfukin-otou氏製作のキングスライムの12Pを改変した「ウルトラメタキンEX」が公開されている。


「欲望をむきだしにした冒険者どもに
 執拗に追い回される屈辱の時代は終わった!」

出場大会

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最終更新:2021年06月24日 02:41