餃子


「さようなら、天さん どうか死なないで」

鳥山明の漫画『ドラゴンボール』及び関連アニメシリーズに登場したキャラクター。中華料理ではない。
読みは日本語読みの「ぎょうざ」ではなく標準中国語読みの「チャオズ」。実際、作中でも天下一武道会の審判に読み方を間違えられている。
担当声優は 江森浩子 女史。

第22回天下一武道会から兄弟弟子の天津飯と共に登場。
最初は天津飯の事を「天」と呼び捨てていたが、後にというか、第22回天下一武道会が終わらない内に彼を「天さん」と呼び慕うようになる。
対する天津飯からも弟分のような扱いで、死後チャオズだけ復活できないと言われた時は「俺もここに残る。いつも一緒だろ?」と言っている。
作中の戦士の中では特に小柄で、少年期のクリリンよりも背が低く、作中それ以降も多少伸びてはいるが小柄な事に変わりはない。
童顔で、真っ白な顔をしており、帽子や服装も中華風なので実にキョンシーそっくりな見た目である。
また、劇中ではサイヤ人連中やナメック星人のピッコロ、三つ目族の天津飯といった宇宙人の容姿はほぼ変わらず若いままで、
地球人でもヤムチャのように年齢に対して若々しいキャラがいたりもするが、
彼の場合作品終盤まで容姿が少年時代からほぼ変わっておらず(サイヤ人編で頭身が多少増えた程度)、ある意味非常に不気味である。
本当にキョンシーなのか、それとも彼も宇宙人なのか?
頭には常に帽子を被っており、髪の毛は生えていない…と思いきや、実は一本だけ生えている。

頭は決していいとは言えず、髪の毛の事で低レベルにクリリンと張り合ったり(なおクリリンは剃っているだけでチャオズと違いハゲではない)、
最後に残された籤の番号が分からず審判を「超能力者か」と褒めた悟空を天津飯が笑うと、
「今のはどこが面白い?」と尋ねていたりする。
さらにクリリン戦ではクリリンが動いた方向を天津飯に教えてもらったにもかかわらず、左と右が分からず判断が遅れ、
1ケタの足し算引き算すら指を使わないとできない。
師匠である鶴仙人はこれを見て「算数の修行もさせておけばよかった」とぼやいている
(対する亀仙人は悟空やクリリンの修行の中に基礎体力だけでなく、しっかりと教養も組み込んでいるためスタンスの違いが分かるだろう。
 エロ本紛いの書物を修業に使う所は悪い意味で相変わらずだが)。
尤も、以降の作風が変わっていった(加えて彼も鶴仙流から離反した)ためそういう場面もあまり見られなくなっていったが。
また料理が得意で、天津飯の食事は彼が作っているという設定がある。アニメでは亀仙人達にも振る舞い称賛されている。

超能力の使い手で、第22回天下一武道会ではこれを使ってクリリンを苦しめるも、
両手を使わないと使用できず、前述通りクリリンが算数の問題を出すと思わず指を使って計算したためにあっさり敗れている。
また鶴仙流のため天津飯と同じ舞空術、「どどん波」といった技も扱える。
どどん波については「にわか仕込みのクリリンのかめはめ波では勝てない」と言われるほどのレベル。
作中では使用していないが、技のレベルを考えると恐らく太陽拳も使用可能。天津飯の技である四妖拳や気功砲についても知っていた。
他の体術については、頭はダイヤモンドよりも固く、頭突きが強力。

第22回天下一武道会ではクリリンに敗北後、天津飯と悟空の試合を超能力で妨害、天津飯に有利になるよう勧めるが
既に亀仙人の説得で表の道に傾き、武闘家として悟空と戦う事を望んでいた天津飯はこれを拒否。
チャオズもそれを受けて、鶴仙人の命令に反発し殺されそうになるが、亀仙人の援護により助かる。

その後ピッコロ大魔王の脅威に対し、亀仙人達と協力してドラゴンボールで大魔王を消滅させる作戦に出る。
亀仙人は単身大魔王に立ち向かい封印しようとするが失敗し死亡。
大魔王が神龍を呼び出す中、亀仙人の催眠スプレーのせいで体の自由が利かない天津飯の代わりに願いを叶えようとするが、
見つかってしまいあと一歩の所で殺害される。
その後は悟空の活躍により神龍が復活、彼も生き返った。

第23回天下一武道会では、天津飯の命令で全員バラバラのブロックにぶつかるように予選のクジを操作。
しかしかつての兄弟子で鶴仙人の弟・桃白白に予選で敗退。そのまま病院に送られた。
この時点で既に力不足が見え始めており、以降徐々にインフレに付いていけなくなる。

サイヤ人編では来るサイヤ人の脅威に備え、神様の下で天津飯らと共に修行。
天津飯からは止められていた(つまり既に戦力外扱い)のだが、無理矢理付いてきた。
しかし超能力はサイヤ人達にはまるで効果がなく、仲間達を守るためにナッパの背中に張り付いて自爆
これより少し前に「神龍は同じ願いをかなえられない」と悟空がクリリンに話しており、さらに前述通り既に一度復活しているため、
二度と復活できない事を承知の上で文字通り彼は命がけで攻撃したのである。
このシーンの「さようなら、天さん どうか死なないで」は彼の名台詞として有名だろう。
しかし、そんな命がけの攻撃も全くダメージになっておらず、天津飯は彼の最後の願いに反し全気力を注いでナッパを攻撃、死亡した。

死後はあの世でバラバラになった肉体を再生してもらい、界王様の下で修業している姿が語られる。
アニメでは界王様の計らいでやってきたギニュー特戦隊と対決、彼はグルドと勝負し勝利した。
そしてナメック星のドラゴンボールは何度でも同じ願いを叶えられるという事で、二度目の使用時に天津飯と共に蘇生してもらった
(一度目はクリリンの蘇生のため二つ願いを使っており、「天津飯と餃子は一緒の方がいいだろう」という事で余った一つはヤムチャの復活に使用)。

しかし超サイヤ人登場もあって、この時点で力不足は決定的なものとなっており、人造人間編では天津飯から、
「チャオズはオレがおいてきた 修行はしたがハッキリいってこの闘いにはついていけない…」と戦力外通告を受ける。
このため、悟空達の仲間として戦ってきた所謂「Z戦士」メンバーで初の戦線離脱者となった。
セルゲーム終了後は天津飯と共に旅に出る。

魔人ブウ編ではブウの人類殲滅攻撃を辛うじて回避した描写が描かれているが、出番はそれっきり。
ブウの足止めに天津飯は向かったが、チャオズは登場しない。
まあ天津飯も一撃でダウンするほど力の差は圧倒的だったため、恐らく隠れているように言われたのだろう。
その後の地球崩壊の際は彼も界王神に連れられていないため、そのまま死亡し、新ナメック星のドラゴンボールで復活したと思われる。

…というわけで、パワーインフレが非常に激しく、少年誌のインフレ展開の代名詞とまで呼べるドラゴンボールだが、
彼は恐らくその煽りを最も大きく受けたキャラクターである。
作中での勝率は全Z戦士中で断トツの最下位であり、勝利した戦闘は一度もない(アニメではグルドに勝利)。
ヤムチャでさえ原作では初登場時悟空を圧倒し、透明人間のスケさんに勝利しているのにである(当時はZ戦士という括りはなかったが)。
資料ではサイヤ人編で戦闘力610となっており、ベジータやナッパはおろかラディッツにも全く届かず、
栽培マン相手でさえ倍近い差を付けられているぐらいである。
グルドのように足りない戦闘力を超能力で補っているという形なのだろうが、前述通りサイヤ人編以降敵に超能力が通用しなくなったため、
結局Z戦士中最弱なのは間違いないだろう。
また、死亡回数も3回と原作とアニメ『Z』までに限ればクリリンと並ぶ最大で、アニメ『GT』を含めてもクリリンに次ぐ2位である。
それでも誰かさんに比べれば扱いはマシというのがなんとも

+ 週刊「Z戦士」巻頭記事
Z戦士に所属している餃子氏が戦力外通告を受けていたことが、5月12日明らかになった。
餃子氏は第22回天下一武道会に出場するなど、超能力を得意とする武道家として活躍していたが、
次々に現れる強敵との戦いで命を3度も落とし、戦いに付いていけなくなっていた。

あるチームメイトが話を聞かせてくれた。
「餃子はオレがおいてきた。修行はしたがハッキリいってこの闘いにはついていけない…」
また、チームメイトとの交流がほとんどなく、特にチームリーダーの孫悟空氏(在地球サイヤ人)とは29年もの間、一言も会話がなく、不仲説も囁かれていた。

生涯成績は3戦0勝3敗3死亡だった。

エイジ771年5月12日

なお、原作で悟空と一度も会話していない事が突っ込まれるが、サイヤ人編でもナメック星編でも悟空はちゃんとチャオズの事を気にする発言をしている。
劇場版『地球まるごと超決戦』ではターレスに圧倒された悟空に、元気玉を作りターレスを倒すよう他の仲間達と共に激励する場面がある。
…というか、ぶっちゃけ悟空だけではなく、天津飯以外のZ戦士ほぼ全員と関係は薄い。
数少ない例外はかつて対戦したクリリンで、チャオズがサイヤ人編で自爆し、かつナッパが殆ど無傷だった事には愕然としていた。

また劇場版『摩訶不思議大冒険』では大臣の鶴仙人に実権を握られたミーファン国の皇帝として登場。
従者の天津飯を慕っていて、彼から教わったテレパシーで会話ができる。
この作品では初期の頃と同じく天津飯を「天」と呼び捨てにしている。
最後あたりで悟空とほんのわずかだが一応会話している。

ファミコンゲーム『ドラゴンボールZ 強襲!サイヤ人』では戦闘力こそZ戦士最弱だが、
超能力はサイヤ人が相手でも動きを1ターンの間完全に止める事ができ、
重ねがけすると防御力を下げる事ができるという強力な必殺技になっていた。

強力すぎたためか、続編『ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!』では動きを止めるだけの効果になった。
ゲーム『Sparking』シリーズでは同じ超能力戦士であるためか、それともアニメ版の描写を反映しているのか、グルドと仲が悪い。

余談だが、『サザエさん』のタラちゃんがチャオズのコスプレをしたコラ画像が存在し、
帽子の中からアナゴさんや中島くんやタマ、マリオのコイン等が無限に湧き出て来るネタ画像「たらぎょうざ」やMADも作られている。
なお、版権の問題で動画では一部の映像と音声が加工されている。


MUGENにおける餃子

Tomo氏が製作したチャオズが存在している。
原作でも小柄なキャラだったためかサイズが小さめ。他のドラゴンボールキャラと並べると余計に小さく見えるだろう。
なお、海外産なのでボイスは英語。どどん波の英訳「Dodon Ray」の発音が中々印象的である。

ニュートラルポーズで空中浮遊しているように見え、足下に喰らい判定は無いのだが、内部処理としては普通の立ち状態。
しゃがんだりジャンプするのも普通の格ゲーキャラと同じ。
波動拳コマンドで出る普通の飛び道具の判定が異常なほど巨大な上、
超能力で相手を浮かせて地面に叩き付けるコマンド投げの間合いがゴンザレスかと思うぐらいに広い。
原作で見せた自爆もゲージ消費の突進投げとして搭載。ただし、自分の体力もいくらか減ってしまう。
AIは搭載されていない。


この他にもGoten88氏によるものが存在していたが、現在は公開されていない模様。

出場大会



最終更新:2022年08月29日 14:44
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