ゴッドマーズ


「五神ロボ、来い!」 「六神合体!!」

1981年に日本テレビ系列、東京ムービー新社制作で放送されたアニメ『六神合体ゴッドマーズ』に登場する主役ロボット。
六神ロボと呼ばれるロボット達が 独身万歳 「六神合体」することによって登場する。
身長:50m、体重:1050t。

主人公である明神タケル(マーズ)が乗る「ガイヤー」を中心に、
以上の6つのロボットを六神ロボと呼ぶ。
六神ロボは普段は世界各地の遺跡にカモフラージュされており(ガイヤーだけは例外でタケルの育った明神岬にある)、
タケルの呼び声によって世界遺産を粉々に粉砕し地平線の彼方から現れる。
ガイヤーに搭載されている反陽子爆弾のエネルギーや他の5体のロボットが持つエネルギーを複合し、吸収することで稼働する。
なお、作中ではズール皇帝と一旦の決着を付けた際に、反陽子エネルギーをズールに流し込む形で武器として用いた為、
以降は反陽子爆弾が起爆する危険性は実質無くなっている(動力源としては継続して機能)。

+ パイロット:明神タケル

武装は腰のエンブレムから発射される「G」の字に似た光線「ゴッドファイヤー」、
腰の「M」の字に似たエンブレムから光と共に出現する剣「マーズフラッシュ」、
ゴッドファイヤーで敵の動きを止めた後、マーズフラッシュで上段から真っ二つにする必殺技「ファイナルゴッドマーズ」。
以上の3つしか無いものの、タケルの超能力に連動して威力も高まっていき、十分に戦えるだけの戦力を持つ。
その他右腕をロケットパンチの如く射出し再変形したウラヌスに単体技「ウラヌスフリーザー」を使わせると言った事も可能。
これらの武器を使わずとも格闘性能だけで充分敵と戦うことが出来、
合体してから 数秒も立たないうちに パンチで敵に風穴を開け倒してしまったこともある。

……で、ここまで原作の主な設定を述べたが、本編も見た視聴者がゴッドマーズと聞いて真っ先に連想するのは
「不動明王」「処刑用直立不動ロボ」 といった異名(?)だと思われる。由来は単純に
「アニメで全然動かなかったから」 である。合体直後という、他のロボットアニメでは気合を入れたポーズをする場面ですら 直立不動。
これは何故なのかというと、スポンサーである玩具メーカーがアニメーターの苦労を考えずにデザイン原案をしたゴッドマーズは線が非常に多く、
しかも各パーツの色も異なる上に左右非対称なので動かすのが困難になってしまったため。

…なお、誤解を招かないように言っておくと当時の作画スタッフの力量は決して低くない。
前作「(太陽の使者)鉄人28号」はアクションシーンが良く動く事に定評があり、
本作でも生身のアクションやガイヤーの活躍シーンは良く動く。
つまり、 当時の一流スタッフの力量を以ってしてもゴッドマーズを毎週動かすことは無理だった と言う方がより正しい。
(ただし現代では3DCG技術の進歩により困難ではなくなっている。それこそMMDで個人製作できるほどに)

そのためスタッフは、本編を人間ドラマ中心とした上で、ゴッドマーズの出番はほぼバンクによる 「止め絵」 で表現して、
いくら敵の攻撃を受けても全く動じず、六神合体→ゴッドファイヤー→マーズフラッシュ→ファイナルゴッドマーズ→ 「相手は死ぬ」
という流れを定着させる事により「ゴッドマーズは絶大な力を持つ無敵の存在である」と言う印象を視聴者に与えようとしたのである。
この演出は視聴者に強烈なインパクトを残し、玩具の売れ行きも好調だった事から見事成功したと言えるだろう。
「背後からの攻撃にも微動だにせず、重量感たっぷりに振り向いて敵を慄かせるラスボス並の威圧感を持った主人公ロボ」
なんてのもゴッドマーズだからこそと言えるのだ。
こうした演出を不自然にしないためにゴッドマーズに六神合体したら 実際無敵に近い という扱いがなされ、
敵も「なんとかゴッドマーズに合体する前に倒そうとする」「合体を妨害」「人質をとる」等の作戦を採ることが多かった。

+ 補足

5:30から。ひぃっ!(実際は「はっ」だが)
動くシーンは動くシーンでなるべく全身を映さないようにがんばっている(歩行シーンは足のみ、振り向きも頭と胸のみ)ことが見て取れる。
ちなみにこの「バンクを多用する事で強さを見せつける」と言う演出は東映版スパイダーマンのレオパルドンでいち早く使用されており、
(尤も、レオパルドンの場合は着ぐるみの破損や紛失という「やむを得ない」事情によるものだが)
ゴッドマーズとレオパルドンは奇しくも同じ村上克司氏のデザインであるため、正統伝承者と言えなくもない。
なお、「ロボット内部にロボットを格納」「人型ロボットが四肢になる」合体はそれぞれ『闘士ゴーディアン』と『宇宙大帝ゴッドシグマ』から着想を得ている。

誤解のないように付け加えておくと原作でもマルメロ・地球編のように、よく動く時はよく動く。どっちみち相手は死ぬが。
設定ではゴッドマーズは大気圏巡航速度は マッハ20 、宇宙空間では 亜光速 で動くことができ、
劇中でも六神ロボの時点で、地球から冥王星まで数分で到達している描写があった。
第18話ではゴッドマーズを見て高速で逃げる敵を 直立不動のまま 追撃して仕留めたことがある。マジ怖えぇ!!

本作は前述したように玩具が非常に売れており、加えて女性視聴者にタケルの兄・マーグの登場*1により(薄い本的な意味で)多大な支持を得た事で、
元々半年の放映期間が一年以上に延長されると言う待遇を得ているため、終盤には作画に割く予算や時間もある程度確保できたものと推察される。

その他OVA『十七歳の伝説』でもゴッドマーズが登場するもののかなりデザインが異なっており
六神による合体がどう見てもできそうにない(劇中でもいつの間にか合体していた)。

+ 原作漫画『マーズ』と『六神合体ゴッドマーズ』について

+ 外部出演

+ パロディ諸々


MUGENにおけるゴッドマーズ



ダーマ等ユニークなキャラの製作に定評のあるふうりん氏による手書きのゴッドマーズが2013年5月19日に公開された。
氏による徹底的な原作再現がなされており、ゴッドマーズは立ち絵一枚で前進と後退しか出来ない。
ガードもしないしダウンもしない、ジャンプもしなければしゃがみもしないという非常に 漢らしい仕様。
攻撃もボタンによる角度撃ち分けが出来るゴッドファイヤーのみであり、
当たれば派生してマーズフラッシュ→ファイナルゴッドマーズ→相手は死ぬ 以上。
これだけであるにも関わらず 素晴らしい原作再現 と思えるのがゴッドマーズの恐ろしさであろうか……
ゴッドマーズはHA属性持ちであるが、同じHA属性持ちにはゴッドファイヤーが効かないので注意が必要。
ちなみにゴッドファイヤーは原作同様ガード不能。氏曰く「戦ってどうしても勝てないキャラをコイツで屠って下さい」とのこと。

ここまで読むと何か凄く強そうな気がするが アーマー殺し技 を食らえば呆気なく沈むし、ハイパーアーマー持ちのキャラが相手だと
唯一の攻撃であるゴッドファイヤーが効かない以上ただのサンドバッグと化すので、実際はそれほどでもない。

1枚絵のハイパーアーマー持ち、と聞くとどこかののりものを思い出すが、CNSはワープスター氏によって1から制作されているので
下手な勘違いコメントをするとゴッドファイヤーが飛んでくるぞ!
ちなみにちゃんと 右向きの時と左向きの時で左右非対称デザインが反映されている など芸が細かい。
演出の再現度についても参考動画と見比べてみよう。

これだけシンプルな性能だとAI不要に思えるが 動画公開から僅か30分 で語るスレ用小物ロダに作者不明の簡易AIがアップされた。
ジェバンニってレベルじゃねーぞ!
但しこのAI、アップロードの早さから見ても十中八九ふうりん氏の許可を得ていない代物なので、使用はあくまで自己責任で。

明王の強さを惜しげも無く振るうゴッドマーズ
9:48~
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23306065
http://www.nicovideo.jp/watch/sm23483448

出場大会



*1
放送当時のマーグの人気がどれほどかというと、
第19話でサブタイトルが「マーグ、地球に死す!」となっていたように死亡することがわかるや否や、
女性ファンから助命嘆願書やカミソリが製作会社である東京ムービー新社やスタッフに送りつけられるほどであった。
実際本編でマーグが死亡した後、学研刊「アニメディア」の協力で『あしたのジョー』の力石徹に倣い、
日本テレビの南館ホールで 「マーグ追悼会」 開かれたりもした
勿論、アニメスタッフや担当声優の三ツ矢雄二氏も参加した公式のイベントである。
尤も、スタッフや三ツ矢氏は追悼会に出席した際も冗談半分と思っていたらしく、
会場の空気で状況を察して気持ちを入れ替えるまで、参列した女性ファンたちを尻目ににこやかな雰囲気だったという。
機動戦士ガンダム』のガルマ・ザビが死んだ後も同様に大量の手紙やカミソリが送りつけられたことも踏まえると、
当時の視聴者(特に女性ファン)が持っていた影響力の大きさが伺える一件といえよう。

*2
90年代頃のアニメ雑誌のインタビューによると、横山氏も「流石にあれは違い過ぎないか」と製作側に意見したが、
「そうしなければ売れない」と返答され「以降は著作のアニメ化に一切の口出しを止めた」という事情もあったらしい。
……まぁ原作だと、六神体が暴れた事等による恐怖から暴動を起こし殺し合いまで始めた人類に対して
絶望したマーズが結局ガイアーを爆発させて地球を滅ぼすと言う直球バッドエンドなので仕方ないといえば仕方ないのかもしれない。
ただ、横山氏は他の漫画家同様に原作からの逸脱絡みで制作側に辛口なコメントを言うことも多かった
(『超電動ロボ 鉄人28号FX』関連では特に激しかったとか)が、同時に「商業作品である以上は経済的成功が不可欠」という現実や、
時代の流れ故にやむ得ず逸脱させてしまった制作側の事情に対する理解力も持ち合わせていた。
上記のように口出しを止めたのには、そういった背景も少なからずあったと言えるだろう。
尤も、今川版『鉄人28号』に関して「鉄人を武装化しないよう軽く釘を刺す」など、最低限のラインは引いてあった模様。
これを受けてか、長谷川裕一氏の外伝漫画『鉄人28号 皇帝の紋章』では「鉄人を武装化しないのか?」という問いに対し
「そんな事したら戦う以外になにもできなくなるだろ」と答えるシーンがある。

*3
タケルが属するコスモクラッシャー隊の長官として大塚長官と言うキャラクターが登場するのだが、
これが実は前番組『太陽の使者 鉄人28号』における大塚茂その人というもので、キャラデザインなどがそのまま引き継がれている。
厳密に言えばスターシステム的な登場なのだが、『第2次Z』では完全に同一人物として描かれるに至った。
ただ彼も生身で無双をやってのけている事を考えるとOVA版ジャイアントロボの九大天王の一人でもあるのでは、という気も……