ニムゲ総長


「動物も植物も、人間に役立つためにあるのだ!!」

藤子・F・不二雄氏による漫画、並びにそれを原作とした映画『ドラえもん のび太とアニマル惑星』の登場人物。
劇場版での担当声優は 森功至 氏。

進化した動物達が暮らす「アニマル星」と並んで存在する惑星「地獄星」に住む悪魔「ニムゲ」の総長。
アニマル星の神話によると、アニマル星の住人の先祖は地獄星でニムゲに迫害されており、
それを哀れに思った神が「光の階段」で先祖達を隣の惑星に移住させた事がアニマル星の始まりである、と伝えられている。

+ 以降、ネタバレ注意
その正体は悪魔ではなく、防護服を身に纏った人間(正確には地球人型の宇宙人)。
アニマル星の神話も実話であり、「光の階段」はピンク色のガスを利用したワープ装置、神は優れた技術を持つ科学者である。

かつては地獄星の人間も高度な文明を持っていたが、祖先達が起こした戦争や環境破壊が原因で見る影もなく荒れ果ててしまった
隣の惑星に移住した動物達が独自の文明を築いた一方、人間は「石器時代からやり直し」と言わしめるまでに落ちぶれてしまう。
機械の部品すら自分達で作れず、日用品や宇宙船は廃品置き場からスクラップの部品を集めて作ったものである。

ここでようやく人間は自分達の愚かさに気づき、文明再建のために一からのやり直しを決意するが、
「宇宙は人間の為に存在する」と言って憚らない一団が「ニムゲ同盟」を結成、文明再建を目的とする人間側の連邦警察と対立する。
偶然からアニマル星に豊かな自然と優れた科学技術を持つ動物達が暮らしている事を知り、 武力で動物達を駆逐し星を略奪しようと企むが、
ドラえもん達の協力を得た住民達の反撃を受け、 最後は連邦警察の介入で組織は完全に瓦解、総長も御用となった。

「ニムゲ」というのは「ニンゲン」のもじりでの藤子氏のネーミングだと思われる。決して噛んだわけではない…はず
ニムゲガドンドンアンデットモドキニナッチワイワス!
劇場版では「ニムゲ同盟」の名称が「秘密結社コックローチ団」になり、マスクのデザインも変更されている。
さらに総長はマスクを取った素顔を見せており、 シリーズ屈指の イケメン と専らの評判。
+ その素顔がこちら

「素晴らしい空気だ…」

他のニムゲ達が揃いも揃って悪人面なだけに、映画の最後で驚いた人も多いはず。
その人気からネットでは「ニムゲ同盟」ならぬ「ニムゲの総長同盟」が結成されていたり。
気になる人は検索してみよう。

戦力としてはミサイルや火炎放射器で武装した宇宙船を7隻所有する。
団員は光線銃で武装しているほか、汚染環境で暮らす為の防護服にはショックガンを防ぐ効果がある。
しかし、身体的には人間そのものなので肉弾戦ではアニマル星の住人に敵わず、団員の数も各船に10名程度と少ない。
おまけに宇宙船も一斉射とはいえ殺傷力のない空気砲で撃墜可能な貧弱さで、最終決戦では開戦早々3隻が叩き落されている。

歴代大長編の敵の中ではあまり強くない方と言えるが、アニマル星の住人は非常に優れた科学力を持ちながら
近代的な武装を持たないので銃火器に対抗できず、最初の侵攻時に市街地は多大な被害を受けている。
自然環境や動物達の命に対する容赦も無いため、その「冷酷さ・傲慢さ」こそがドラえもん一行にとって最大の脅威と言っても良い。
のび太の普段の不運の反動とも言える活躍で連邦警察が早期に介入していなければ、アニマル星の被害が更に増していた事は想像に難くない。
また、地獄星とニムゲの姿が地球と地球人の未来を暗示しているかもしれない、という点も恐ろしいと言えるだろう。

「のび太さん、どうして僕達の星を守ってくれるんですか?」
「そりゃあ……こんなに美しくって、夢のような星だもん」
「のび太さん達の星は、どうです?」
「そりゃあ、この星と同じくらい美しいさ」
「……今はね」

ゲーム『ドラえもん2 アニマル惑星伝説』では結末が違い、連邦警察の介入はなくドラえもん達にこらしめられた後、アニマル星の動物達と話し合いの末に和解。
心を入れ替え、かつて同じ星に住んだ者同士、力を合わせて地獄星の環境を良くする事を誓う。
賛否両論あるが、これはこれでいい話である。


MUGENにおけるニムゲ総長

とけい氏による劇場版を元にした手描きキャラが存在し、伊吹川氏のサイト「無限高校」にて代理公開されている。
完成度は現時点で90%との事。
「防護服によりデフォルトで飛び道具をほぼ全て無効化」、「近接攻撃に相手のパワーゲージを奪う効果がある」、
「喰らい状態でボタンを押すと反撃技が出る」「体力が半分以下で喰らい状態になると、パワーゲージを消費して体力を回復」
といった風変わりなシステムを持っている。
演出に定評のある氏のキャラなだけに、映画のボイスがふんだんに使われており、技の各所で様々なキャラが登場する。
中には敵対しているはずの動物達や連邦警察のスパイが混ざっているが、MUGENではよくある事
攻撃の発生は総じて遅め。

AIは未搭載だが、その特性によりデフォルトのカンフーマン程度なら難なく倒せる。
2021年9月下旬にはカサイ氏による外部AIも公開された。
カサイ氏AI(6:35~)

出場大会

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最終更新:2021年10月05日 21:14