勇者アレックス


アレックスとは、RPGツクール2000、及び2003の男勇者のデフォルトネームである。『ストリートファイターIII』の主人公ではない。

概要

+ RPGツクールとは

PCソフト用のツクールシリーズは2000、2003、XP、VX(Ace)、MVなどがリリースされているのだが、アレックスはその中でも特に人気のある『2000』、及びそのアッパーバージョンである はずの 『2003』においてデフォルトキャラとして設定されており、特に2000においては主人公的存在とされている。

この「製作ツールのデフォルトネーム」というある種マイナーな存在でありながら、アレックスの認知度は意外なほどに高い。
その理由として、RPGツクール2000がその非常に高い自由度から人気を博した事に加え、リリース当初の今ほど使用者の技術水準が高くなく、対応素材も少なかった時期において、この「デフォルト設定」そのままに製作されたRPG(通称デフォ素材、RTP*1)が巷に溢れかえったというものがある。なお、MVではRTPは廃止された。
この為、ツクールで製作された作品をある程度プレイした事があるプレイヤーの間では、「デフォ素材にいるハチマキの勇者=アレックス」という図式が自然と出来上がっていったのである。
また逆にそれをネタにする作品も現れ始め、次第に「アレックス」という存在がメタ的に確立されたキャラクター(要するに「お約束」)のような扱われ方をされるようになっていった。
以下のVIPRPGの元となった「もしも~」も、そういったネタ作品の典型例の一つと言える。

同じような立場に2003のザック、VXのラルフ、XPのアルシェスなどが挙げられるが、こうしたキャラ達もある意味アレックスの存在(デフォネームネタ)が確立させたという側面が大きい。

ちなみに、2000のアッパーバージョン(基本的な仕様をそのままにシステムを一新させた)である『2003』は、一世を風靡した前作とは裏腹にあまり人気が奮わず、2003リリース後も2000で製作された作品が断続的に発表され続けていた。
こうした背景にも2000デフォルト素材が広く認知されている理由の一つとして挙げられる。
単純にリアル路線の2003デフォ素材が人気無かったというのもあるが

+ デフォルト素材比べ。上が2000、下が2003

+ RPGツクール2000について

原作での性能(デフォルト)

勇者らしく通常攻撃と魔法攻撃、回復魔法を使いこなすオールラウンダー。
初期装備はロングソード(ごく一般的な量産型の長剣)とクロースアーマー(丈夫な布で作られた鎧)。

攻撃力が高い代わりにMPが0という脳筋戦士「ブライアン」、数多くの攻撃魔法を使いこなす魔法使い「キャロル」、回復魔法を専門とする神官「デイジー」とのパーティ、いわゆる主人公パーティはそのバランスの良さに定評がある。

Lv Lv1 Lv50
HP 48 738
MP 38 510
攻撃力 26 219
防御力 21 165
精神力 18 249
俊敏性 23 383

とはいえあくまでもデフォルト設定であり、製作側がいくらでも数値や設定を弄る事が出来る為、実際この通りのまま製作された作品はそれほど多くないと思われる。
バランスタイプの勇者という個性だけ反映されている場合もあれば、全く違うタイプのキャラ(例えば二刀流の純前衛など)として設定されている事もある。



VIPRPGとは

2chのニュー速VIP板にあるRPGツクールスレッド、或いはそこやその周辺に投下された作品らを指す。
その中でも大部分を占めているのが、「もしも勇者が最強だったら」という一本の{ksg}*3から始まったと思われる「もしもシリーズ」。
一種のシェアードワールドであり、RTPに個性をつけたものを始め、
他のツクールのRTPキャラの輸入や、改変・オリジナルドットのキャラクターが追加されていき、またある程度統一された世界観を持つ。
これは別に「このキャラクターはこうでなくてはならない」といったものではなく、ある程度統一された設定を用いることでキャラクターや世界観の説明を省くことが出来、ゲーム制作のハードルを更に下げる効果もある。

数が多いのはなんといってもksgであるが、王道RPGからちょっとしたパズルゲームまで、多種多様のジャンルのゲームが投下される。

VIPRPGでのアレックス


王様「こっち向け」 *4
王様「魔王」
アレックス「把握」

RPGツクール2000での肩書き通り勇者である。
「もしも勇者が最強だったら」から主人公として出演しており、VIPRPGの主人公であると認識する人も多い。
お約束的展開として「魔王に奪われた王様のポテチを『もしもの力』で取り返しに行く」というのが多い。
ゲーム開始直後に王様と上記のようなやりとりをするのもお約束のひとつ。
+ もしもの力とは

だが基本的に魔王との仲は悪くなく、気さくに話しているシーンを見ることも少なくない。
家族ぐるみのお付き合い(主にアレックスの妹と魔王の娘の仲が良い)もままある。
魔王も、ポテチを盗んでアレックスに吹き飛ばされることは仕事の一部と認識していたりもする。

しかし勇者は肩書きであって職業ではないという解釈なのか、ニート扱いされていたり、実際ニート同然の暮らしをしていることも多い。

一人暮らしという設定の作品も多いが、妹のリナックス、姉のレナックス*5、ツクールデフォルトの魔法を擬人化したスターライトⅢなどが家族として登場することが多い。
初期装備のロングソードが意思を持って家の中をうろついていることもある。
女勇者のリリア、エルフのヘレン、偽女勇者のエロリア、塩沢魔王(上記の魔王とは区別される別人*6)の妹の塩沢妹などといった女性キャラとフラグを立てることも多い一方、ステレオタイプ的VIPPERを投影したような非リア充として描かれることも。

そしてこの手の作品の主人公の宿命か、汚れ役や悪役を演じることも少なくない。
あるときはリア充に対する妬みから、あるときは自分の性欲からなどとギャグ的な悪役もあれば、
勇者とは何か、という問いを突き詰めた結果悪役を演じるというシリアスなものも。
尤も、シリーズの性質上アレックスに限らず大抵のキャラクターに悪役の経験はあるのだが。
別キャラとしてダーク版の偽勇者クレアスも存在している。

勿論シリアスな主人公を演じることも少なくなく、勇者として、神聖魔法属性使いとして、力を発揮することが多い。
作品によっては勇者らしく面倒見が良かったり、パーティメンバーと友情を育んでいたりする一面を見せる。

余談であるが、MUGENにはVIPRPGより偽死神五世が参戦している。
今後MUGEN上での共演も見られるかもしれない。
そして、ついにこの大会でチームとして組むことができた。



ゲームでの性能

デフォルト戦闘を用いたksgにおいてはRTP魔法そのままの性能であることが多い。
凝ったゲームにおいては、多くの場合RTP設定(光属性全体攻撃魔法、単体回復魔法、精神力強化魔法などを搭載したオールラウンダー)を踏襲しつつ、技の追加や性能のテコ入れが行われている。

一方、戦闘をしないゲームにおいては「もしもの力」で無敵になっていることも多く(上記の「もしも勇者が最強だったら」から続くシリーズのお約束)、敵シンボルに触れただけで、相手が効果音とともに派手に吹っ飛んでいく。
プレイヤー操作で大量の敵シンボルを無双シリーズも真っ青な勢いで吹き飛ばす光景はもしもシリーズの名物のひとつ。


MUGENにおけるアレックス

現在、3種類のアレックスが確認されている。

+ Brave_Alex
+ VIPRPGアレックス
+ 大中天


出場大会




*1
「ランタイムパッケージ」の略称。エンターブレイン公式が配布しているデータ素材の事。
ツクール規定のデフォルト素材を予めパソコンにダウンロードしておく事で、作品からデフォルト素材分のデータを取り除くことができた。
なにせ当時のハードディスクは20GBが基本、40GBなら大容量と謳われ、
インターネットも現代の1/1000以下の速度しか出ないナローバンドな上、有線であろうとも従量課金制だった時代である。
こうすることでハードディスクに多数の作品を保存する事が可能になり、インターネット代の節約にもなった。

こうした事情から、デフォルト素材そのものを指してRTP、またその素材のみを利用するゲームに対してRTPゲーなどと呼ぶ事がある。

*2
(作品完成日が)エターナルになる。永遠の未完成。
要するにモチベーション諸々の事情から作品の完成が絶望的になる事。

ツクールは非常に高い自由度を誇るのだが、それ故にこそ初心者がいきなり分不相応に大きな目標を立ててしまい、当然手に余ってしまってやる気が無くなり飽きる、という事がユーザーの間で頻出した。
なまじツクールでは賞も取れるような完成度を誇る名作を簡単に入手でき、しかもツクールの機能で中身を覗けるという非常に「勘違い」しやすい環境もあって、今では誰しもが体験する失敗例として広く認知されている。状況によっては初心者でなくともエターなる危険性は十分にある。
公式コンテストでも「前編が入賞したのに、いつまでたっても後編が投稿されない」と言う問題が起こり
「前後編に分けたものは両方同時に送って来なければ失格」と宣言されることに。
(『95』だとフロッピーディスク2枚(2MB)までと言う制限があったため、壮大な作品を作ろうとすると入りきらなかった事によるもの。
 『2000』以降はディスク枚数に制限がなくなったため(未完をごまかす以外に)前後編に分ける必要はなくなった)

*3
「クソゲー」の意。一般的なそれとは意味が異なる。
具体的に定義されていないため説明が難しいのだが、基本的にはネタ的に作られた短いツクールゲーを指すと理解して貰えればよい。
VIPRPGにおいては立派な1ジャンルとして確立されている。
極端な例を挙げると「開始→爆発エフェクト→終了→タイトルへ戻る」というものやタイトル画面ですでにオチておりゲームそのものは始まりもしない(ニューゲームを押してもエラーで落ちる)なんてものすら存在する。

*4
当ツクールでは、主人公は初期配置の際画面の下側を向いている(変更不可能)。加えて玉座も南向きのチップしかないため、「開始直後に主人公が王様の前に立っている」状態を作ろうとすると主人公が王様に対し背を向けてしまうことになる。
なお誤解のないように書いておくと、真面目なゲームの場合は暗転中に振り向かせておけば良いだけの話である。
このセリフはあくまで上記の仕様を逆手に取ったギャグなのである。
なお初代ドラクエだと容量の関係で正面グラフィックしかないので、勇者は王様に対して常に背を向けていることになる。
と言うか竜王に対しても背を向けたまま戦いを挑んでいることに。

*5
アネックス、ゼダックスなど、異なる名前で登場することも。当シリーズでは性格や周辺設定のみならず、名前が一定しないことも珍しくない。
極端なことを言えばこの項目で紹介されている勇者自体、必ずしもアレックスという名前でなくともよいのがもしもシリーズである。

*6
主要人物は声付きと言う豪華なサンプルゲーム『花嫁の冠』においてラスボスの魔王の声を塩沢兼人氏が当てていた事から。
好きになった女神が首を縦に振るまで監禁する悪質ストーカーではあるが、非常に部下思いで慕われておりそれ以外の悪事は働いていない。
(本人曰く「権力争いに興味はない」)
しかし、「結婚の女神」がいなくなったせいで主人公の住む村は50年もの間、恋人同士が結婚すると不幸が降りかかるようになったたために倒すべき敵となっている。
(なお件の女神はあくまでも主人公の住む村担当でしかないらしく、山一つ先の町では問題は起きていない模様。
 「ノルマが~」と言っていたので上司もいるみたいだ)
グラフィック的にはイケメンなヴァンパイアロード(余談だがロードじゃない方はコイツにそっくり)を使っており、ムキムキマッチョなRTP魔王とは別物。
劇中では親父や兄弟が居ると本人が口にしているので(弟の一人は登場するが妹は原作にはいない)、親父がRTP魔王なのかもしれない(もしもシリーズでは赤の他人)。
そもそも部下が2+1しか居ない(雑魚は野良と言うかバイトと言うか)ローカル魔王だし。



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