火抜慣行








「ボクは行かなくちゃいけないんだ」

生まれながらにして火遁を操る術を持ち半妖であると言われている。
伊賀、服部班の中忍。
幼い頃から母代わりの半蔵に体術を仕込まれ若くして中忍長の任に就く。
情報収集に特化し、最高の技術を用いて
全てを捨て置いてでも帰到する事を命じられている。

サークルPDW:HOTAPEN製作の同人格闘ゲーム『ヤタガラス』の主人公。AC版での声は 田村睦心 女史。
苗字が「火抜慣(ひぬかん)」名前が「行(こう)」で「ひぬかん・こう」と読む。
「ヒヌカン」は沖縄の方言で「火の神」の事である。火はかまどの火の事。
また、ヒヌカンとは、お墓や神棚、仏壇のようなものも指す。
家の台所に、ヒヌカンとして草花や水や香炉を供えて祀る家もあるようだ。
「火の神は台所から家庭を見守っていますよ」という言い伝えがあるとか。
ただし、赤の他人が、その人の家のヒヌカンを拝むのはいけないので注意しよう。
火抜慣行も出身が沖縄という公式設定があるので、名前はおそらくここから来ているのだろう。

良く言えば真面目で実直、悪く言えば融通が利かない性格をしており、
育ての親であり上司でもある鮎香の命令を忠実に実行しようとするのを至上命題としている。
ストーリー中、クロウに「まるで人間みたいに」と言われる等、人間ではない事が示唆されている。

+ ストーリーネタバレ
要人暗殺計画の情報を得た服部の里。その詳細を調べるよう命令を受けたコウだったが、
何故かその要人暗殺の主犯格とされてしまう。
不安感から自分の中にある「何か」が暴走しそうになるが、謎の男クロウや育ての親である鮎香の助言でその危機を回避し、
黒幕、先代服部半蔵である正成の下へと辿り着くコウ。

正成は、コウの信頼するものを全て奪い、精神を衰弱させ力を暴走させ、
コウから生み出される火と毒ガスによって大量殺戮を行い、
その上でコウを自らの手駒で倒す事でクーデターを起こすという回りくどい計画を実行する気だったのだ。
しかし、正成はコウに倒され、コウは平和な世の中を実現するために忍びの道を実直に進む事を選ぶのだった。

+ 掩八紘而爲宇計画
掩八紘而爲宇計画とは明治維新の混乱の際に立ち上げられた計画で、『ヤタガラス』のストーリーに度々登場する。
JETによると、怪しげなオカルトを真面目に研究する計画であったようだ。
(名称の由来は恐らく第二次世界大戦中の日本が侵略を正当化するために掲げたスローガンである「八紘一宇」
つまりはムラクモの最終特攻のアレ。それの大本になった日本書紀の一節が「掩八紘而爲宇」)。

コウとはいずれもこの計画の実験体であり生き残りで、コウは服部の里に、霜と雛は戸隠の里にそれぞれ引き取られた。
コウと霜はいずれも身体の中に人外とも取れる「何か」を植えつけられているようだ。
コウが「半妖」とされるのは計画の後からなのか、それ以前からなのかは不明。
クロウのストーリーの描写から、コウの中にいるものは女性であるかのようにも推察できる。
非道な実験の生き残りといえば、8番目の狂犬とも共通点があるかもしれない。


原作における性能

直球の主役キャラらしく、性能も波動昇龍タイプの正統派ど真ん中キャラ。
通常技も一通り使えるものになっており、EX技、必殺技超必殺技いずれも優秀。
しかし同タイプのクロウと比べると一つ一つの威力は高いが追撃不能の技が多く、下位互換と判断されやすい。
とはいえ、性能自体が悪い訳ではなく、リーチ・判定・リターンが伴った立ち大P・大足・J大K、
全キャラ一早い殆ど見えないステップからの投げ等食っていくには困らない。
強キャラでも弱キャラでもなく、いい立ち位置のキャラ。プレイヤーにとってやり甲斐のあるキャラクター…
と言いたい所だが、実際は慣れてくるとより攻撃的なクロウに鞍替えする人が多いらしく、
使用率はあまり高くないらしい。AC版の調整に期待か。

+

必殺技

中て弓・影火
所謂波動拳。強弱で発生・弾速・隙が異なる。
EXで二段技になり、地上ヒットでも浮く。
特に隙が少ない訳でも、中足先端から繋がる訳でもなく、
全キャラ完備のハイジャンプで遠距離からでも飛び込まれる等を考えると使い道が少ない。
使い道としては、端-端やガン待ちの相手に振る、超必殺技のキャンセルまでの猶予を稼ぐ等。
なお、「中て弓」とは弓道用語で「的中を狙い過ぎて姿勢が崩れている」事を指す。

万中印・鳥打ち
昇龍拳。弱は1ヒット、強は3ヒット。
弱は投げ読みの割り込みや牽制潰し、強は主に小技からの連続技や対空に使う。
これは強の初段が地上くらいのため、牽制潰しに使うと初段のみヒットしてカッ飛んでいく事があるため。
逆に弱は空中ブロッキングで防がれやすいため。
EXは4ヒットし、威力が高く無敵も長い。主に連続技として使うが、対空にも使える。
なお、「鳥打ち」とは和弓の部位の名前。

姫反り・弓弦羽
交互にソバットしながら前進する突進技。つまり竜巻旋風脚。初段は地上判定の膝蹴り(強制立ち喰らい)
強弱共に二段目以降はしゃがみ状態の相手には当たらない(一部キャラのしゃがみ喰らい除く)。
威力自体は高めだがヒットさせても五分~微不利になるため、あまり使う機会がない。
EXは回転が早くなり、しゃがみにも当たり、ヒット後は浮く。
全てに共通する欠点として、空中ヒット時は追撃不能で、タイミングが悪いと着地と硬直がかち合ったりする事。
なお、「姫反り」とは和弓の部位名、「弓弦羽」とは兵庫県にある神社の名前。シンボルはヤタガラスである。

一射絶命・鬼火
そのまんま真空波動拳。立ち大Pから繋がる。
コウの一番大事な技である。
至近距離を除き最終段赤BL以外反撃される事が殆ど無い、優秀な技。
削りも多く、空中ヒット時は最終段を除き浮く。
なお、「一射絶命」とは弓道における心構えの事。
不完全な中て弓とは違うという事であろう。

重ね十文字・雉無名
アッパー・膝・ソバットの三段技。
出掛かりに短い無敵があり、初段はガードクラッシュ効果がある。
二段目はリーチが殆ど無く、ほぼ密着でないと当たらない。
三段目は逆にリーチが長く、二段目が当たっていなくとも繋がる。
クロウの重ね十文字と違ってカス当たりが無いが、代わりに三段目は横に吹っ飛ぶため追撃不能。
通常技キャンセル波動からスーパーキャンセルで、赤BL以外回避不能の連携になるが、
同様の事はクロウでも可能な上に、向こうは追撃し放題なので……。
なお、「雉無名」は沖縄の妖怪(妖精?)ガジュマルの木に宿る精霊、「キジムナー」を指すと思われる。出身地ネタか。


MUGENにおける火抜慣行

3体確認されているが、内1体は既に公開停止。

+ 斑鳩氏製作
  • 斑鳩氏製作
現在は公開停止。
ベースはヤタガラス4.3版や4.2版を参考にしているようだ。
原作のシステム、必殺技超必殺技に加え、別SEエフェクトが追加。
AIもデフォルトで搭載されておりレベルは8段階(初期は4に設定されている)。
改変は自己責任で自由との事。

+ くねくね氏製作 アレンジ仕様
  • くねくね氏製作 アレンジ仕様
2017年に公開されたアレンジ版。
原作のエフェクトを上手く再現する方法が無かったらしく、『CVS』などのものに差し替えられているが、
キャラのイメージを損なわず、派手で見栄えが良い。ボイスはAC版のものが使用されているようだ。
2ゲージ仕様の超必殺技はオリジナル技・一箭双雕・八咫烏で、相手をロックする乱舞技になっている。
特殊カラーとして11Pはゲージ常時MAX、12Pはゲージ自動上昇、攻撃力上昇の効果が付く。
AIは10段階の調整が可能(デフォルトは10)。その他コンフィグを弄る事で各種設定の変更が出来る。

+ 軟骨カレー氏製作 牟那直コウ
  • 軟骨カレー氏製作 牟那直コウ
2020年に公開された改変キャラ。
苗字の"むなじき"はキジムナーのアナグラムとの事。

狂ランクメインとの事で、狂下位~狂最上位まで幅広く対応している。
設定によっては凶ランクにも対応可能。
くねくね氏製作のコウを改変元としているが、エフェクトやカットインの追加、
新技やブリスやられの搭載など、性能面以外にも差別化が図られている。
特にエフェクト面では、カラーによって炎の色が変化するため様々な印象が楽しめるだろう。
中にはコンパチキャラ他のゲームの炎使いを意識したようなカラーも……。
また、一部の技は炎上やられに対応している。

性能面の特徴としては、時間経過+αで発動するステート抜けや、
コンボ中に7ゲージ以上使用すると、2ゲージ以上の超必から派生できる一撃技がある。
設定によって一撃技の使用条件は緩くできるが、仕留めきれなかった場合、
コウ自身にダメージが入ってしまう点には注意。

カラー別の強さは大雑把に、凶~狂中位程度までカバーできる基本カラーと、
技性能等が向上した強化カラーとに分けられる。
基本性能、強化性能の中でも微妙に強さが色分けされている他、
オプション設定による細かい調整も可能となっている。
両方の性能に対応したAIも標準装備。

ちなみに、オプション設定ではカラー別の性能を統一する事もできる。
特定のカラーの見た目で強さを変更したいとか、
強さを変えずに色々なカラーを使いたいとか、そういった場合に利用すると良いだろう。

出場大会

+ 一覧
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チーム
その他
凍結

出演ストーリー



最終更新:2023年07月12日 21:00
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