超竜神


「シンメトリカルドッキング!!」

サンライズのロボットアニメ『勇者王ガオガイガー』に登場するロボット。「ちょうりゅうじん」と読む。
GGG機動部隊所属の救助活動ないしガオガイガーの戦闘支援を目的とした二機の兄弟ロボット、
「氷竜(ひょうりゅう)」「炎竜(えんりゅう)」がシンメトリカルドッキング(合体)して完成する。
双方ともAI搭載の人格を持ったロボットであるので、パイロットはいない(勇者シリーズでは当たり前だが)。
なお合体後の人格は、「超竜神」として双方のAIが統合されたものとなる(性格は兄の氷竜寄り)。
声は合体前・後双方とも山田真一氏。
後に登場する兄弟ロボの風龍・雷龍も彼が演じており、各合体形態を含めれば一人8役を担当している。
『ファイナルファンタジーV』の神竜がパワーアップしたわけではない。

+ 氷竜

氷竜

機体色は青で、一人称は「私(わたくし)」。クレーン車に変形するビークルロボ。超竜神の右半身となる。
冷静な性格で機動部隊の副隊長ポジションに位置する、竜(龍)兄弟の長兄。
AIの起動が早かったため兄として扱われており、弟・炎竜の無鉄砲さや直らない癖(後述)を嗜める事もしばしば。

装備は冷凍光線を発射する「フリージングガン」、胸部のハッチを開いて冷気放射する「チェストスリラー」と冷気系が中心。
また背中から伸びるクレーンは「フリージングライフル」として射撃する他、「クレーントンファー」として格闘戦に用いられる。
他にも様々な弾頭を使い分ける事ができる「ペンシルランチャー」なる装備も。

+ 炎竜

炎竜

機体色は赤で、一人称は「僕」。こちらははしご車に変形する。超竜神では左半身。
兄の氷竜とは逆に熱血漢タイプの左利きである。
また着地によく失敗する癖があり、自身がAIの基にされた雷龍や闇竜にも受け継がれてしまっている。
氷竜との差であるミラーシールド分の重量が失敗の原因という説があるが真偽は不明。

装備は熱線を放つ「メルティングガン(ライフル)」、熱風放射する「チェストウォーマー」と、こちらも兄とは逆に熱攻撃系が中心になる。
消防用のはしご車の癖に燃やす攻撃をするなって?この手のジャンルにはよくある事です。
背中のはしごはやはりメルティングライフルとラダートンファーの二種類の使用法が可能。他、ペンシルランチャーはこちらも使用。
また、合体時は胸部となるミラーシールドも装備している。
氷竜、炎竜共に下半身はビークル形態のまま上半身をロボ形態にでき、
この状態で後部を連結し回転しながらフリージング、メルティングライフルを乱射するという戦法も取る事ができる。

合体後も氷竜・炎竜双方の武装はそのまま使用でき、「ダブル~」と称して左右それぞれを同時撃ちしたりもする。
なお、ガンに関しては腕部になるため、出してある銃身を向けるだけのお手軽仕様。
TV版中盤で強化されて以降は、各ライフルがビームを放つウルテクライフルとしても使用できるようになり、飛行能力も獲得した。

しかし、超竜神の本来の役割である「救助活動」に重点を置いたハイパーツールは別にある。それが消しゴム「イレイザーヘッド」。
超振動により爆発や電磁波等のエネルギーを中和させ被害が出ない方向(大気圏外等)に消し飛ばす事により、
周辺被害を防ぐ事ができるという代物である。
応用してバリアを消滅させる事も可能。ちなみに消しゴムというのは敵のゾンダー四天王の一人につかれた悪態である。
まあ、イレイザーヘッドって鉛筆の頭に付いてる消しゴムの事だし…
唯一内蔵式の装備ではなく母艦から射出して貰って使用し、相殺するエネルギー量によってノーマル、L、LL、XLなどがある。
ただし連続発射は機体への負担が大きく、グランドノヴァに閉じ込められたガオガイガー救出のため連続発射した反動で半壊した事もある。
相手のエネルギー量によっては相殺し切れない事もあり、『FINAL』では敵の攻撃に割り込んでのXLの使用でガオファイガーを守れたものの、
相手の攻撃を止め切れなかった超竜神が接続部を引き裂かれ大破している。

また、「スーパーノヴァ」という未使用武器が存在する。これは風と雷の龍を飛ばす撃龍神の必殺技・双頭龍を炎と氷で行うものだと言われているが詳細不明
(後述のシャッフルドッキング後の形態ではそれぞれ「サンダーブリザード」「バーニングハリケーン」という双頭龍の変化バージョンを披露しているため、
 そこから推測はできる)。
続編のOVA『ガオガイガーFINAL』では、氷竜と炎竜が共にゼロ距離でチェストスリラー・ウォーマーを同時撃ちするという、
自身へのダメージを厭わない自爆技と判明したかと思いきや、炎竜曰く「この技を本当は超竜神の時に使うはずだった」らしく、
結局正しい形は不明のままであった。

シンメトリカルドッキングを行うには、両者のシンパレート指数が90%以上である必要がある(要するに心を一つにする必要がある)。
また中国軍が超竜神のデータを元に開発した同型ロボの風龍・雷龍(撃龍神)とは規格は同じであるものの、
プログラムが対応していないため本来は合体不可能だが、木星に眠る意志を宿す超エネルギー「ザ・パワー」により
浪速ロボ合体「幻竜神」(氷竜と雷龍が合体)「強龍神」(風龍と炎竜が合体)へのシャッフルドッキングを実現させた。

2016年から始まった続編『覇界王~ガオガイガー対ベターマン』では、超竜神のトリニティドッキング用のメンバー兼、
氷竜・炎竜の弟として開発が予定されていた「翔竜」の存在が明かされた。
ゴルディオンハンマー及びゴルディマーグ開発が最優先されたため開発が凍結されていたが、作中で改めて再開発される事となる。
当初は姉である星龍神(月龍・日龍)と合体をしていたものの、
後に戦線復帰した超竜神とトリニティドッキングを行い「翔超竜神」にパワーアップした。

+ 最低勇者ロボ軍団?
『FINAL』のサイドエピソードを収録したドラマCD「白と黒」では、
フランス製の女性型ビークルロボで妹に当たる光竜、闇竜とも合体できるのではないかという話題になり、
風龍、雷龍を交えた4人で大人気ない大喧嘩を始めるという奇態を演じている。
お前ら…いくら血の繋がった人間の兄弟とは違うからって…。
なお、肝心の光竜、闇竜との合体は接続部分の規格が違うのでできないのであった。
実際できてもあしゅら男爵みたいなのが出来上がるだろうから、できなくてよかった
なお翔竜は背中にトリニティドッキングする仕様のため、一人だけ自由に合体可能
この顛末は『スーパーロボット大戦W』でも再現されるに至っている。
あんまりなエピソードなのでスパロボオリジナルだと思っている人もいるかもしれないが、紛れもなく公式エピソードである。
サムネは気にするな! すぐに始まる!

かくして、GGGの資金捻出のためとはいえ主人公の片割れである護少年や命(凱の彼女)を盗撮していたボルフォッグとも併せて、
「最低勇者ロボ軍団」なるあだ名が定着している。
なお、この呼称自体はTV版のムックに収録された短編小説のタイトルが初出。

+ 外部出演では
『スパロボ』でも『ガオガイガー』が参戦しているタイトルでは皆勤。
なお、『第三次α』は『FINAL』までの内容を網羅しているものの、自軍が大所帯である割を食ってか風龍・雷龍の撃龍神組までは出て来ない。
妹の光竜・闇竜は出ているのにである。
待望の竜(龍)兄弟全員集合は、残念ながら『スパロボW』まで待つ事になる。

αシリーズでは小隊枠を2枠使わないと合体できず、合体後のレベルが双方の平均になるためどちらかが低いと弱体化したりと使いにくい面が目立つが、
『W』では龍兄弟とも含めレベルや育成・改造結果が共有になったため、かなり楽ができるようになった。
それでも合体した状態で出撃はできず、小隊制ではないためより出撃枠を食うという欠点はあるものの、
敵や中途加入の味方パイロットのレベルが自軍メンバー上位の平均に基づくシステムである『W』では、
一挙4人分を同時に上げられる事でこの平均レベルをぐっと押し上げ、結果他のパイロットのレベルも上げやすくなるのである。
この点から、『W』の難易度をブレイクした張本人という声もある。…ヤバいのはこいつに限った事じゃないが。
なお、妹達天竜神組とは改造度は引き継ぐものの、パイロット育成は共有されない。できてたまるか
幻竜神・強龍神へのシャッフルドッキングは第一部でイベント限定で使え、第二部でも条件を満たせば可能になる。
その条件も該当シナリオで4人全員を出撃させるだけと難しくないのが嬉しい所。
選択出撃ユニットを交代させられるシステムが採用されているので、出すだけ出したらサッサと引っ込めるプレイヤーもいるが

『BX』では原種編から始まるため、ガオガイガーから少し遅れて他の機動部隊と同時に参戦。
今回は今までとは逆に分離不可で、撃龍神とのレベル・育成共有も無くなっている。
ダブルガンに攻撃力、移動力同時低下の効果があり優秀なのだが「直撃」を持たず(「勇気」で補えるが流石にコスパが悪すぎる)、
また、スターガオガイガーやマイクの性能がぶっ飛んでいるためにやや地味。
そして何よりも原作再現で一時離脱があるのだが、復帰時に改造段階初期化&資金還元無しのバグのため、
2周目以降は(というか予備情報仕入れ済みなら最初から)改造を躊躇される不遇なポジションに。
別の勇者に前もって正義の力で無限稼ぎしてもらっていれば問題ないって?まあそれでも勿体無いっちゃ勿体無いし
一方シナリオではオリジナルキャラの設定に深く関わる場面があり、中々美味しい立ち位置を得ている。
余談だが上記の通り竜兄弟は声優が全員一緒なのだが、『BX』のキャストクレジットでは氷竜から強龍神まで山田真一氏の名前が8回連続で並ぶ事になった。
なお、山田氏はこの出演が縁となってスパロボ公式ラジオにもゲスト出演しているが、
そこでなんと『勇者王誕生!』を超竜神バージョンに替え歌を作って歌っている事が判明した。

なお、ウルテクライフルや飛行能力の追加等は一切再現されていない。
飛行能力はともかく、前者は対ビーム用バリアが幅広く存在するスパロボだとかえって不利になりかねないからだろうか?
そもそも炎竜の熱系武器には攻撃力低下の特殊効果があるので、これで十分という話もある。氷竜の移動力低下はいらない子扱いされるが
ただ『BX』ではダブルガンに両方の効果が集約された分、ライフルまで含めて使っている一斉射撃に特殊効果が無くなっているので、
既にウルテクライフルに換装済みなのかもしれない。
対ビームバリアで防げない? ああは言ったがスーパー系のビームは対象外なのがお約束ですから。

『T』でも続投し、今回も原種編から始まる事もあり、概ね『BX』と同様。
『勇者特急マイトガイン』の勇者特急隊の面々と共演し、
さらに彼ら共々という形でウルテクエンジンによる強化イベントまで再現される。
DLCシナリオでは各ロボたちの色に合わせてか『魔法騎士レイアース』の魔法騎士達の練習相手になる場面も見られている。
向こうが三人なのでどうしても一人余るのはご愛敬

『DD』では『機界戦隊ゼンカイジャー』とのコラボシナリオにて、
超竜神と似たような合体機構であるゼンカイオージュラガオーンを構成するジュランとガオーンに、
「攻撃を受ける瞬間に分離して、敵の攻撃を無効化し敵を欺く」というシンメトリカルアドバイスを披露している。
変な造語を使いだすあたりゼンカイ脳に染まっている
ちなみにこの超竜神ブラザー(byジュラン)、左右合体ロボの基本戦術のようにシンメトリカルアドバイスをしていたが、
本編の超竜神は特にその手の戦法は使わず(『W』の4コマでオープンゲットを見て分離回避を試みるネタが普通に登場する程)、
むしろ『FINAL』では左右分離不可能な頭から真っ二つにされて、再合体不可能な状態に追い込まれている。

勇者版スパロボこと『新世紀勇者大戦』にも登場。
こちらは逆にシナリオ上で分離してない限り分離できない仕様。
まぁ分離する意義が薄いゲームなのであまり意味は無いが。


MUGENにおける超竜神

ガオガイガーを製作したユグシック(旧名・なにー)氏のものが公開されている。
スプライトは『スーパーロボット大戦W』からで、二種の専用ゲージと同氏のガオガイガーと共通した点があり、
キングジェイダーも作る予定からとの事で、同氏の従来版ガオガイガーから1.5倍のサイズにされている(最新verではガオガイガーも同サイズ)。
曰く、「(遠距離も出来る)近距離キャラ」。
ダブルガンやライフルで相手の動きを抑えつつ接近してコンボを決めていくのが基本戦法になる。
イレイザーヘッドはゲージ消費により効果が変わる技で、パワーゲージを0にしたり割合ダメージを与える事で、
エネルギーを消滅させる点が表現されている。『W』ではイベント限定でマップ上で済まされていたためか、エフェクトは氏がでっち上げている。
また、ラダー・クレーンを伸ばして真上に飛び出す無敵回避技もあり、食らいキャンセルでも出せる。
スーパーノヴァは金色ゲージ100%で任意に使用するか、1ラウンド取られて以降でさらにライフを0にされると発動となっている。

2014年3月24日には撃龍神公開と同時の更新により、
撃龍神とのタッグ時にシャッフルドッキングで幻竜神・強龍神に変化する技が追加された。
内部処理的には超竜神が幻竜神の(かつ撃龍神が強龍神の)データを内包する形式になっていて、単独でも特殊カラーの10Pとして最初から幻竜神にできる。
幻竜神は回避技がラダー・クレーン伸ばしから氷の幻像を作り出す「オーロライリュージョン」になり、
さらに撃龍神同様の「ディアンツィ・ピンビィ」が使用可能となっている。
その他特殊カラーで11Pに弾丸Xモード、12Pにザ・パワーモードの幻竜神が追加されている(各モード詳細はガオガイガーの項を参照)。

出場大会



最終更新:2021年12月13日 06:36
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