ウザク


「みんなバカだ!」
「あんな男に騙されて!」

「ウザク」とはアニメ『コードギアス 反逆のルルーシュ』の登場人物、枢木スザク(くるるぎ-)に対する蔑称である。
ウナギとキュウリをあえた酢の物の事ではない。これ食ってもいいかな?


上述した「ニーサン」ネタに使われるスザクの元画像はアニメ1期25話のクライマックスで見せた、
彼のアクロバティックなアクションの1シーンが元ネタ。
大きく脚を開きこのまま横回転にキックをする技で、陽昇流誠壱式旋風脚(ひのぼりりゅうまこといちしきせんぷうきゃく)(通称「くるくるキック」)という正式名称まである。

物語1期序盤において、主人公ルルーシュは少ない戦力でテロ行為を成功させようと健気に頑張るのだが、
その度にスザクが最新鋭機で現れて作戦をブチ壊していくという展開が続いた。
ロボットもの主人公の定型パターンである「チート臭い新技術が投入された一点物の試作機に乗った天才ちゃん」が、
敵に回ったらどれ程ヤバいか を全力で体現する役目を与えられたキャラと言える。
ルルーシュ曰く「戦術が戦略を上回るなど!!(驚)」*1
目的を阻む強大な敵が現れる事は物語としてごく普通の展開だが、判官贔屓と言うべきかルルーシュに感情移入した視聴者からは、
この為に「スザクがウザい」(または「ウザいスザク」)⇒「ウザク」と呼ばれ叩かれる事になる。

話が進むにつれ味方側の戦力も増強されていき、彼の無双っぷりも多少マシになってゆくのだが、
それでも普段の偽善者っぽい言動を嫌う者は多く、この罵倒は延々と続けられ、割と定着するまでに至った。
その言動のせいで上司に「その矛盾はいつか君を殺すよ」と指摘されたり、下の画像のようにぶっ飛ばされたりもしている。

「すまなかった!」
「何言ってんだい!!
 やっていいことと! 悪いことがあるだろう!
 いい人気取って、簡単におしまい!?
 治まらないんだよ!!
 紅月カレンを安く見るな!!!」

「フンッ…抵抗しないところが、ホント腹立つ」

+ 一応、言っておくと
尤もスザクは、作中で主人公と敵対するという、ある意味損な立場な上に行動に迷う事こそ多かったものの、
高潔な理想を持ちそれを実現するために、敢えて日本人としての誇りも何もかも捨てて、
ブリタニア軍の「軽火器以外の武器の所持」すら認められていない捨て駒部隊に入隊、
ブリタニアを「中から変えていく」事を目指した志の高い人物である。
無論その生き方が、あらゆる方面から後ろ指を差されるであろう覚悟をした上でのもの。

実際『コードギアス』という作品では、「力で変えようとするルルーシュ」「法に則って変えようとするスザク」の、
どちらも「正しくもあり、間違ってもいる」という描かれ方をされており、
決してルルーシュが正しくスザクが間違っているとも、その逆にも結論付けられた事は無い。
むしろ「主人公の敵か味方か」で視聴者からの印象が大きく変わるこのアニメにおいて、
彼はその煽りを最も強く受けたキャラの一人と言えるかも知れない。

とは言え、彼の言う法とは「力こそ正義」が国是の侵略者が決めたもののため、説得力が薄いのが問題。*2
それを中から変えるために敢えて軍に入ったとはいえ説得力の薄さはどうにもならず
(結局、ナイトオブラウンズと言う将軍以上の地位を得ても変える事ができず*3、ルーシュ即位後の盛大な茶番に付き合うしかなかった)、
叩かれる要因になった感は否めない……というか人によっては言動(所謂きれいごと)と相まって更に薄くなったと感じるかも。
言い過ぎな気もするが、「勝てば官軍」とは良く言ったものである。

+ その他細かい設定
現在のような性格に至る理由は幾つかある。
その際たるものとして日本とブリタニアが戦時中、徹底抗戦を主張していた当時の総理大臣であった父ゲンブを刺殺
(ここら辺の親子の確執、スザクが父を刺殺に至った経緯は、小説版や漫画版等で色々解釈されているが、
 大抵 ゲンブは本当は保身のために日本を売る気満々でした という流れになっている)。
幼いスザク本人としてはこれで「平和的に戦争が回避できる」と思っての行動だったが、
その後どういう惨状になったかは説明するまでも無い(ただし、スザクがゲンブを殺していなかったらもっと酷い事態になっていた)。
その結果、「間違ったやり方で得た結果に意味はない」という考えに至り、結果より過程を重んじるようになる。
そして様々な偶然や要因が重なり、新型KMF・ランスロットのパイロットとなる。

ルルーシュとは彼が人質として日本に送られてきた頃からの親友。
ひょんな事から知り合ったブリタニア皇女の一人であるユーフェミアの計らいで編入したスザクは、
身分を偽って入学したルルーシュと7年ぶりに再会を果たす。

最初は「ゼロ」と「白兜(ランスロット)のパイロット」というお互いの素性を知らなかったため、
学園ではお互いに友人同士として接していたが、戦いの中でまずルルーシュがスザクの事情を知った。
そして、平和的に日本人の人権を確立しようとしていたユーフェミアに対してギアスが誤作動、大惨事を招く事になる。

彼女の騎士に任命され、彼女の理念に共感していたスザクは直後に真相を知らされる。
ルルーシュはやむなく彼女を殺害し汚名を着せざるを得なかったのだが、この事件が彼らの決定的な対立を生み出した。
故に、2期になってからも対立を続けていたが、ある戦いをきっかけにしてお互いに1つの答えを出す…。
彼らが選んだ結末は、ルルーシュの項目のネタバレを参照。

なお、このスザク、至近距離からの自動追尾式マシンガンの斉射を壁を走って回避しつつ蹴り壊したり、
同じく至近距離から撃たれた拳銃弾を難なく躱し、急接近して次を撃つ前に拳銃を叩き落すという、
化け物じみた身体能力を持っている。
更に終盤では、ルルーシュにギアスでかけられた「生きろ」という命令を逆利用し、
わざと命の危機に陥る事で限界以上の力を引き出し、「未来予知」のギアスを持つ強敵を、
「予知されようと反応できないスピードで攻撃する」という力技で瞬殺している。

彼が主人公のスピンオフ漫画である『反攻のスザク』ではKMFが存在せず、代わりに強化スーツ「ランスロット」を着て戦うという設定になっている。
ファンやスタッフからは通称「ランスロット仮面」と呼ばれ、『R2』本編にも学園祭の着ぐるみとして客演した事もある。

ロボット作品のクロスオーバーゲーム『スーパーロボット大戦』シリーズには、『第2次スーパーロボット大戦Z 破界篇』で初参戦。
OPデモでは当然のように他作品のスーパーロボット達と共闘しているが、『破界篇』の時点では数回のスポット参戦止まり。
再世篇ではやっぱりOPデモで登場し、終盤で正式参戦する(ifルートの方が使える期間は遥かに長い)。
なお、ifルートだと ナイトオブゼロが斜め上過ぎるキャラに命名される
さらに続編である『第3次スーパーロボット大戦Z 時獄篇』にも参戦が発表……というか、 案の定PV第一弾でルルーシュを差し置いてギアス代表になっていた
『第3次Z』では気力130以上で発動する「ギアスの呪縛」を、エースボーナスを獲得する事でマップ開始から常時発動状態になる(底力Lv9+攻撃力1.1倍)。
…『第2次Z再世篇』のエースボーナスと同様の効果なのだが、その際ネットラジオ内で「一番使えないエースボーナス」と杉田智和氏からぶった切られている
(ボーナス未修得でもマップ開始時に熱気バサラの「熱血+突撃ラブハート」で十分発動できるため)。

後に発売された『スーパーロボット大戦OperationExtend』では敵対した後正式加入。
……しかしその敵対する時にも固有スキル「ギアスの呪い」を持っており、
(攻撃、命中上昇、 敵の攻撃を完全回避 敵の命中率が高いほど発動率上昇
同作は精神コマンド「必中」の大幅な弱体化とギアスの呪いの発動条件からスザクに回避される事が多発し、
普通に敵としてウザいから再びウザク呼ばわりされる事も…
(必中が命中率の底上げをする効果になっているため必中を使うと逆に発動率を上げてしまう)。
ちなみに今回はR1終了直後にルルーシュやスザクたちコードギアス組が別世界に飛ばされてきたという設定のため、
あくまでゼロやカレンとは一時休戦という形で加入する、3章で加入するため使用可能な期間は再世篇よりも遥かに長くなっている。

ソーシャルゲーム『スーパーロボット大戦Card Chronicle』にも概ね似たような扱いで登場……するのだが、
本作ではブリタニアの日本侵略が関東周辺に留まり、自軍が現在進行形の侵略を迎え撃つ形になっているため、
ブリタニアに与しているスザクが実質的に擁護しようのない売国奴になってしまうという少々笑えない状況になっている。

そしてこの項目にも掲載されている彼のコラ用画像だが、
これがまた中々シュールなものであり、一目見たインパクトは計り知れない。
勿論ニコニコ動画では爆発的な人気を博し、MUGENキャラ化したのはその流れを汲んでの事だと思われる。


MUGENにおけるウザク

夫氏によって製作されたキャラが存在。何故作った
かつてはフリーチケットシアターにキャラデータが置かれていたが、閉鎖後はyahoo!ボックスへ公開の場を移している。

一番上の画像のスザクがその独特なポーズを微動だにせず維持したまま縦回転や横回転などの攻撃をするというとんでもないキャラ。
性能は(製作者の頭が狂ってる的な意味で)狂キャラのテンプレ。
選択されてしまったが最期、超威力の多段攻撃や強力なアーマーを始めに
理不尽な大きさ・理不尽な挙動・理不尽な強さと、病院行きを勧めたい惨状が繰り広げられる。

ウザいは褒め言葉」とは言うがこのウザさは正直尋常ではない。
ウザクUZEEEEEEEEEEEEEEE!!!

なお、いくら内心ウザいと思っても「ウザク」というのは明らかすぎる蔑称であり、ファンには当然不愉快な言葉である。
皆が皆スザクがウザくてしょうがないわけでもないので、実際のスザクに対して用いるのはあまりお勧めできない。
空気を読む能力、これ大事。分かったら空気読め!
しかしながら、このMUGENキャラに対して「ウザク」の名を用いることには何の問題も無い。正式名称ですから!

ちなみに、声は『FINAL FANTASY VII』のクラウド・ストライフや『ロックマンX8』以降のエックス
ジョジョの奇妙な冒険・黄金の風』のブローノ・ブチャラティ*4、『金色のガッシュベル!!』の高嶺清麿、
NAMCOxCAPCOM』のレッドアリーマー・ジョーカー、『魁!!クロマティ高校』の神山高志、『真ゲッターロボ対ネオゲッターロボ』の一文字號、
平成版『サイボーグ009』の009・島村ジョー等、MUGENにいるキャラだけでも多数の役を演じている櫻井孝宏氏。

そして、柊・竹・梅氏が(一体、何を血迷ったのか)AIボイスパッチを製作。J.J氏のサイトで代理公開中。
しかし、音源はブチャラティとエックス(『X8』)の台詞のみで、スザクの台詞は一つも使われていない。CV櫻井と言った所か?
ボイスパッチ付きのウザクの戦闘例(3:00~)
出オチ注意(0:20~)

以下に主にウザクが発するセリフを挙げる。

「覚悟はいいか?俺はできてる」
(※初戦のイントロ時の台詞。音源はブチャラティ)

「俺がこうして立っている限り…望みはある! 」
(※二戦目以降のイントロ時の台詞だが、これはエックスの台詞である)

など、ウザいという褒め言葉が送られる動作に反して無駄に格好良い声で無駄に格好良い発言をするので、ウザさに磨きがかかっている。

サイズを見やすい大きさに調整し、火力も五分の一に調整されているが、相変わらず性能は凶悪で、
AIが入ったために自爆する確率も減った。
アーケードやサバイバルモードでウザクと対峙してしまったプレイヤーは絶望を通り越して笑うしかない。
また、火力が抑えられたせいか、相手の体力次第ではその自爆技(即死攻撃ではない)が命中しても仕留め切れずに自滅する事もある。
自滅の一例(9:05~)

「ふざけるな! 」

KO時の台詞だが、これもエックスの台詞である。
彼の断末魔を聞いた者は口を揃えて「お前がふざけるなwww」と叫ぶ。
相手が悪かった場合は「今回ばかりは同意」と同情する声や「気持ちは分かるがお前もどっこいどっこいだ」と突っ込みが入る。

また、喋れるようになった事で一部のキャラクターには特殊イントロまで用意されている。

「貴様の狂った野望を、ここで終わらせる! 」

ブリタニア皇帝と同じ声の人用の特殊イントロ時の台詞だが、これもエックスの台詞。
元がエックスの台詞なのでシグマVAVAゲイトに対しても言います。あとハイマックス(CV:若本)。
なお、残念ながらブリタニア皇帝は未だMUGEN入りしていない。

「ゼロ!無事だったんだな! 」

ゼロ、及び同名の別人達用の特殊イントロ時の台詞だが、
これも元がエックスの台詞なので、本来はこっちのゼロに(ry
更にはこのゼロにまで対応しており、 相手側もキレてゲジマユになる 特殊イントロが備わっている。*5
しかし、ウザクにボイスパッチを使わないとルイズ側の対応が不自然になる事から、最新版では特殊イントロの記名からルイズの名前が削除されている。
ちなみに この台詞を言わせたいがためにボイスパッチを作った 事がAIの説明書で明かされている。
この他、へちょ氏のエックスにもボイスパッチを作っているが、
中の人ネタや 某イレギュラーなMADシリーズ のネタは使用されていないまともな内容となっている(追加する予定はあるらしい)。

専用ステージ


出場大会

更新停止中

出演ストーリー

プレイヤー操作



*1
戦略は戦術より大局的なものを指す。
詳しく説明すると、本隊と足止め部隊が出撃して、足止め部隊が白兜相手に全滅(白兜の戦術的勝利)しても
その隙に本隊が目的を達成すれば、ルルーシュにとっては戦略的勝利のはずが、
足止め部隊をどころか本隊まで白兜一機に全滅させられたので戦略も糞も無ぇよ!みたいな事。
なお、白兜とは別に迎撃部隊を用意されて失敗したのなら、単に「戦略で負けた」だけである。

*2
たとえば皇帝となったルルーシュを最終話で暴君呼ばわりした皇女コーネリアは、
序盤の人質立て篭り事件では(「テロリストに譲歩しないのは国際常識」とは言え)
最初から人質ごと皆殺し にするつもりだった(彼女には人質になるような間抜け(無能)を助けようとする思考は無い)。
しかし人質の中に最愛の妹ユーフェミアが居るとの報告を受け中止。
その隙をルルーシュに突かれて黒の騎士団を正義の味方としてデビューさせる機会を与える事になってしまった。

*3
一応、ナイトオブラウンズの一員となったスザクは、
「ラウンズ最高位のナイトオブワンになれば植民地をまるまる一つ拝領されるので、その際に日本を希望、
 ナイトオブワンの名の下で日本人の地位向上をさせる」
と言う計画を持っていた。
……でもそれって、「 日本人はスザクの財産 だから他のブリタニア人には手を出させない」と言うだけで、
とても地位向上とは言えないんじゃ?それにスザクが失脚どころか老衰で死んでも元の木阿弥である
(ナイトオブラウンズは出自は問わない(ついでに性格も問わない)実力主義だからこそ「名誉ブリタニア人」のスザクでも就任できたが、
 逆に言えばスザクに子が生まれてもナイトオブワンどころかラウンズになれるかも怪しい。
 そして、ラウンズでなければスザクは名誉ブリタニア人と言う名の二級(1.5級?)市民である)。

なお、名誉ブリタニア人とは「ブリタニア人の中でも名誉ある人物」と言う意味ではない。
「被差別民族だが功績(スザクの場合は(表向き)父親が無血降伏した事)により特例でブリタニア人と同等とみなす」であり、
悪く言うと「ブリタニア人扱いしてやるからありがたく(名誉に)思え」と言う事。
余談だが、ラウンズにはナンバーが振られているもののナイトオブワンを除き、元ネタに従い上下関係は無いそうな
(「円卓の騎士」の「円卓」とは、上座下座が存在しない円卓を囲む者は皆平等と言う意味である)。

*4
ブチャラティも「組織のやり方に疑問を抱き、中から変えていこうと覚悟する」という点ではスザクと共通しているのだが、
作中序盤でジョルノ「いい人」と言われており、後に共闘もするため、
スザクとは逆に偽善者呼ばわりや吐き気を催す邪悪として扱われる事は皆無。
そもそもブチャラティは善人ぶっては居ないため、敢えて言えば「偽悪」の方が近い。

*5
櫻井氏は『ゼロの使い魔』にてギーシュ・ド・グラモン役として出演しているが、
作中でギーシュがルイズをゼロと呼んだ事は一度も無いので、中の人繋がりではなくゼロ繋がりのネタだろう。
このボイスパッチと特殊イントロの影響か、大会やストーリー動画でルイズが出てくると、前記の台詞を使ったコメントをよく見かける。

なお、初期のルイズに対する「ゼロ」呼ばわりは公式で蔑称扱い(「魔法の才能ゼロ」と言う意味)だったが、
後に「虚無(ゼロ)の魔法」の使い手としての称号になったので、後期では蔑称ではない。
取り敢えず空気は読んで使う事。


最終更新:2020年08月14日 17:58
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