デットン


円谷プロの特撮作品『帰ってきたウルトラマン』の第3話「恐怖の怪獣魔境」に登場した怪獣
別名「地底怪獣」。身長55m、体重2万t(12万トンの誤植にあらず)。

日本の霧吹山に生息する怪獣で、劇中では調査に訪れたMATを襲撃しようと姿を現すが、
続いて現れたかませ怪獣サドラと鉢合わせてしまい、怪獣同士の激突に発展してしまう。
その後、サドラと共に2体がかりでウルトラマンジャックを迎え撃つも返り討ちにあってしまい、
最後は戦意喪失して逃亡を図るも、背後からスペシウム光線を浴び、爆発四散して絶命した。
何気にウルトラマン史上初の「タッグでウルトラマンを襲った怪獣」なのだが、即席タッグ故か善戦は出来なかった。

着ぐるみは『ウルトラマン』に登場したテレスドンの流用……というか特に手を加えずにそのまま使用した模様。
にも拘わらず外見が大きく異なるのは、オリジナルの着ぐるみが番組終了後も各地のアトラクションや、
帯番組『ウルトラファイト』等に引っ張り出されて酷使され、更に当時の保存状況の悪さも相まって、
劣化&補修により外見が著しく変容してしまったためである。
(特撮番組のスーツは基本的にゴム等を素材に用いたナマ物。21世紀以降も素材が原因で早々に劣化してしまった事例がある)
『帰ってきたウルトラマン』でも放送当時の雑誌記事などでは、そのままテレスドンとしての登場が告知されていたが、
あまりにも見た目が変わり過ぎていた為、このように「デットン」という別の怪獣として登場する事となった。
この名残かデットンはテレスドンの弟という設定があるのだが、身長も近いのに、なぜか体重が1/6しかない(テレスドンは12万トン)。
何らかの理由で成長すると密度が6倍に上がるのだろうか?

着ぐるみの改造ではなく、そのあまりの変形ゆえに別名を与えられて登場した怪獣というのは、
現在まで大量に生み出されてきたウルトラ怪獣の中でもデットンのみである。
シナリオでの呼称は「ゴーモン」で、放送当日の新聞記事でも「ゴーモン」として紹介されている。
一応、全く手を加えなかった訳ではなく、流線型の造形をしたテレスドンに比べて鼻先が盛り上がっているのは、
損傷が激しかった顔面部分を補修する際に素材を盛った為とされている。

デットンの着ぐるみはその後、頭部を付け替えて再びテレスドンとなり、サドラと共に1972年の『レッドマン』等で活躍した。
つまり1966年~1972年の約6年に渡って使われ続けてきたスーツなのである。

平成ウルトラシリーズの映像作品には登場していないが、『ウルトラマンメビウス』でマケット怪獣の候補となったゼットンを、
トミヤマトリヤマ補佐官が模擬戦中にデットンと名前を間違えるというネタがある。

また、『ウルトラマンギンガS』のパラレルワールドを舞台にした外伝小説『マウンテンピーナッツ』ではスパークドールズとして登場。
何者かの手で降星町付近の市街地へと送り込まれて大規模な破壊活動を行うが、
ちょうど降星町では、人間より怪獣の生命を尊重する異常な環境保護団体『マウンテンピーナッツ』が活動していた為、
自衛隊や特捜チームUPG、そしてヒロインの久野千草が変身するウルトラマンすらも攻撃を封じられてしまう。
最終的にウルトラマンは「人間を攻撃しない」という条件で変身を許可、デットンをスペシウム光線で撃破するが、
武装したマウンテンピーナッツの戦闘員がスペシウム弾頭弾で攻撃してきた為、ウルトラマンと千草は重傷を負う羽目になった。
なお、本作でも千草が「出現したのがゼットンではなく、デットンだったのは不幸中の幸いだった」と評している。


MUGENにおけるデットン

多数の怪獣キャラを製作したmuu氏により、2014年5月28日に公開された。
SFC版『ウルトラマン』のテレスドンのスプライトの頭部を変え、全体的にカラーを暗くすることでデットンに造り替えられており、
前述した様に原作でもスーツを流用しているため原作再現といえる。
原作では技という技を使っていなかったので殆どが氏のオリジナル技だが、どれもデットンが使って違和感が無い仕様になっている。
特殊能力として「チャージポイント」というものがあり、五個まで貯めることができ、
貯めた量によって攻撃力が上がるシステムとなっている。一度貯めたポイントは技を使うと空になってしまうので注意。

元はエイプリルフール用に作成されたキャラらしく、DLリンク名やファイル名はテレスドンになっているが、
中身はちゃんとデットンなのでご安心を。

出場大会

出演ストーリー



最終更新:2022年09月24日 18:03