殺された未来が、復讐に来る―
スクウェア・エニックスのRPG『
クロノ・トリガー』のニンテンドーDSリメイク版に登場する
隠しボス兼
裏ラスボス。
DS版追加イベントである「次元のゆがみ」をクリアした後の「時の闇」で登場する。ゲーム中の表記は「ゆめくい」
(
エスパータイプのポケモン技とは関係無い)。
続編の『クロノ・クロス』においてもほぼ同様の姿だが
「時を喰らうもの」という名でラスボスとして登場する(発売順では『クロス』が初出)。
『クロノ・トリガー』において倒された
ラヴォスの怨念が、
時空の狭間に落ちて彷徨っていた古代の魔法王国の王女サラを取り込み、さらには全ての時間軸の負の怨念を吸収して新生命体として誕生した存在である。
「時の闇」から時間や時空を越えて全ての時空を喰らい尽くし、星の未来を完全に消し去ろうとしている。
DS版では、プレイヤーが辿ったゲーム本編とは異なる時間軸の存在となっている。
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時喰いについてさらに詳しく |
前述のように『クロノ・トリガー』でラヴォスが倒され、滅びの未来は回避されたが、
その怨念は「時の闇」という遥か未来の彼方の時空の狭間に巣食っていた。
時空の狭間に落ちて彷徨っていたサラは国や母を救えなかった無念と絶望のあまり、時喰いと融合してしまう。
この直後の状態が、DS版『トリガー』で戦うことになる「夢喰い」であり、この時点ではまだサラの意識も残っていた。
サラの負の思念を糧に成長を続けていた時喰いはさらに時間と時空を越えて、
歴史の流れや改変などで存在しなくなったあらゆる生命体の憎悪や無念といった負の怨念を吸収し進化を続けていき、
やがて完全に覚醒に至れば時喰いは時空を喰らい始め、最終的には遠からず星の未来は消滅することとなる。
時喰いは力ずくで倒すことは決して不可能であり、その怨念を星の力で浄化し解放しなければ意味が無い。
なお、この時喰いに飲み込まれた怨念の一つが『クロノ・クロス』の実質的なラスボスである龍神であり、
時喰いの化身として凍てついた炎を通して『クロス』の世界に現れたものである。
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『トリガー』と『クロス』を繋げるミッシングリンクであり、
負の怨念の集合体である事及び星の力を引き出す「調停者」がある力を使う必要がある(=『クロス』で描かれるストーリーの都合)ためか、
ゲーム上で倒す事は出来てもシナリオ上では倒した事にはならない。
また、EDの内容も
『クロス』に登場するとあるキャラとの関連を裏付ける内容が語られるのみであり、
ファンからは「あのキャラの正体が確定した」「クロスと無理やり繋げなくても」と賛否両論である。
だが、『トリガー』『クロス』共に数ある世界線の一つであることを忘れてはいけない。
※ネタバレ注意 |
DS版『トリガー』・夢喰い
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『クロス』・時喰い
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原作での性能(夢喰い)
隠しボスだけあってHPはDSリメイク版全モンスター中最大であり、ラヴォスコアを超える。
3対3で戦うラヴォスコア戦とは違い、夢喰い戦は3対1での戦闘となる。
戦闘開始直後にはいきなり「異次元の闇が星の夢を喰らう」(原作文そのまま)によって大ダメージを与えてくる他、
攻撃を受ける度にMPをゼロにする「魔封」や混乱のステータス異常にする「カオティックゾーン」などで反撃も行ってくる。
ラヴォスコアほどではないが防御力もかなり高く、さらにはバリアチェンジで弱点属性を変化させてくるため、
思うようにダメージが与えられない厄介な点もある。
使用する攻撃も極めて多彩でありラヴォスやラヴォスコアが使用してきた技をいくつか使ってくるため、かなり強烈。
特にラヴォスの「天からふりそそぐものが世界をほろぼす」と同威力の「ジ・エンド・オブ・ザ・ワールド」、
ラヴォスコアの「夢無」と同じ究極魔法の「虚夢」は脅威である。
味方側のステータス異常対策に関してもラヴォスコアと同じ「守封」で無効化してくるため、万全には出来ない。
原作での性能(時を喰らうもの)
『クロノ・クロス』においては初期形態と進化形態という二つの形態が存在するがここでは「夢喰い」に近い進化形態について説明する。
時を喰らうものは一切の物理攻撃を使用せず、『クロス』における魔法に属する「エレメント」のみを使って攻撃してくる。
使用する攻撃は全属性のエレメントを使う上、上位のエレメントや敵専用の「オメガホワイト」「オメガグリーン」など強力なものが多い。
しかし、このラスボス戦はイベント戦に近い構成であり、普通にHPをゼロにしてもバッドエンディングになるだけであり、
ある方法で倒さなければグッドエンディングには至らない
(ただし2周目以降途中でクリアするマルチエンディングでは該当アイテムが無いため普通に倒すしかない)。
余談だが、この「ある方法」はゲーム中でのヒントがかなりさりげない形で示されたため多くのユーザーが気付かず、
グッドエンディングの存在を知らなかった人も存在する程である。
MUGENにおける夢喰い(時を喰らうもの)
這い寄る混沌氏による、DS版『クロノ・トリガー』の「夢喰い」の
ドットを元にしたものが存在。
ラヴォスコアと同じく専用の背景や
BGMがそれぞれ二種類付いており、
BGMは「世界変革の時」
*1もしくは「龍神」を選べる。
三種類の攻撃パターンを切り替えるごとに使用する技の種類が変化する他、ダメージを受けるとランダムで反撃技が発動する。
大抵の技は発動時にメッセージが出るため、どの技が来るかが予測できる。ただし、メッセージが出ない技もいくつか存在する。
また、いくつかの技は原作では使用しないものも存在するが作者曰く「原作の夢喰いは技は多彩だがしょぼいものばかり」との事で追加されたらしい。
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技の解説 |
相手の頭上に雷を落とす。ガード不能。
2発のニードルを飛ばしてフィールド内にランダムで落下させる。この技は「ラヴォスニードル」という技に相当し、原作では使用しない。
顔から舌が伸び、命中した相手を食べてライフを吸収する。
相手の位置に黒い球体が出現する。原作では「カオティックゾーン」という名前で使用される。
画面全体に無数の爆発が発生する。原作では「バーニングヒート」という名前で使用される。
カラフルな六芒星が相手をホーミングする。
この技は「ヘキサゴンミスト」という技であり、原作で使用した「フリーズランス」の代わりとして追加したとの事である。
全画面攻撃で相手のライフを1/2にする。たまにライフを1にする効果になる。
ラヴォスコアの魔星とハレーションの効果を追加したもので、原作では使用しない。ある意味 死兆星。
画面全体に無数の光線をばらまく。ランダムでメッセージが「天から降り注ぐものが世界を滅ぼす」に変わる。
画面両端に回転する三角が出現した後、画面全体攻撃を発生させる。
2本の光線を交差させた後、画面広範囲に爆風を発生させる。ラヴォス本体の「光破」という技が元で、原作では使用しない。
3つの三角が画面を飛び回った後、画面全体攻撃を発生させる。
以下は反撃技。
ダメージを与えられる属性が変化する。
命中した相手のパワーを激減させる。
命中するとしばらく攻撃がガード不能になる。
命中した相手をしばらく動けなくする。原作では「呪縛」という名前で使用される。
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なお、原作と同じくライフをゼロにしても倒せず、一定条件下で発動する「クロノクロス」という技で自滅させなければならない。
出場大会
*1
オリジナルのSFC版ではラヴォス第2形態戦においても使われているBGM(作曲者は光田康典氏)。
第1形態のテーマ及びメインテーマのフレーズも用いた壮大かつクライマックス溢れる曲調からこの第2形態戦が最後と思ったプレイヤーもいた程。
と言うか、元々は本当に「世界変革の時」をラヴォスコア戦のBGMに(「ラストバトル」は第2形態のBGMに)する予定だったが、
同じく作曲者として製作に関わった植松伸夫氏の意向により、BGMを入れ替えられたという逸話がある。
それから時を経て今度こそ(裏)ラスボスのBGMとしての起用と相成ったわけである。
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『トリガー』のBGMに関する余談 |
ちなみに、PS版では5つの新規曲がサウンドテストでのみ聴ける音楽として追加されているが、
その内の3つは移植を担当した外注先の作曲家が「おまけ」として独断で追加した代物であり、 スクウェアのPS版制作関係者の誰一人としてその事実を知らなかった事が光田氏より明かされている。
場合によっては笑えない話ではあるのだが、少なくとも本編中で使用される事がなかった辺り、一線は守ってくれたと言えよう。
なお、残りの2つについてはそれぞれ光田氏の没曲、関戸剛がPS版のアニメ部分用に編曲した曲である。
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最終更新:2021年12月05日 11:18