その後は帰マン時の着ぐるみを使用し『レッドマン』2話と5話に登場。
着ぐるみの劣化度合いも低く、『帰ってきたウルトラマン』本編の見た目を保っている。
帰マン本編では動きも遅く、使用した打撃技も腕での攻撃メインで他には蹴りくらいだったブラックキングだが、
『レッドマン』では動きも活発になり、頭突きや突進、尻尾振り回しなども使用し、肉弾戦での戦闘能力が大幅に増加した。
後述するゲーム『ウルトラマン Fighting Evolution 0』での近接技の構成などは、むしろ『レッドマン』版に近い。
2話ではレッドマンの必殺技「レッドアロー」の投擲を回避し、『帰ってきたウルトラマン』時同様の飛び道具への対応力を見せる。
しかし、レッドマンの「レッドナイフ」ですれ違いざまに首を斬られて絶命する。
5話では突進と頭突きを多用。頭突きはレッドマンを跳ね飛ばす強力な威力を見せた。
尻尾振り回し攻撃も使用し、レッドマンの足を払って転ばせる下段攻撃として活用した。
他には腕からミサイルを発射する攻撃も使用するがあっさり回避された。
かなり善戦したが、最後は持ち上げられてからの投げ技「レッドフォール」により倒された。
倒され方が首への切断技に投げ技と、何気に『帰ってきたウルトラマン』本編でのとどめに似ている。
1対1の肉弾戦で強いブラックキングが『帰ってきたウルトラマン』放映時とほぼ同じ外見で見られる貴重な映像であり、
ブラックキング好きなら見て損はしない。
しかし『レッドマン』以降は長らく出番が無かった。
昭和作品内で無理やり探すと、『 ウルトラマンタロウ』の第40話で帰マンの怪獣紹介の時に当時の画像に登場した事と、
この時の タイラントの後頭部の角(しかも前後が逆)がこいつのパーツという説があるぐらいである
(尤も、現状の公式設定ではタイラントのパーツは言及されている7体のみで、ブラックキングが含まれるかは割と微妙)。
他の着ぐるみの作られた例としては、角をドリルに改造され首に動力パイプの付いた「改造ブラックキング」が挙げられる。
1981年~83年のアンドロメロスの雑誌展開『ウルトラ超伝説』に登場し、実際に作られた着ぐるみがメロス達と戦った。
角と首のパイプ以外にも、背中の4本角が無く、代わりに腕の肘から角が生えているなどの違いが見られる。
雑誌上での写真記事だったので映像ではなく、怪獣図鑑にも掲載されない事が多いが、
同名の漫画作品への出演と、流行した玩具「怪獣消しゴム」で商品化された事により知名度はそれなりにあり、
後述する『ウルトラマンX』の「ブラックキングドリルカスタム」に影響を与えたと思われる。
2009年の『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、シャプレー星人の手駒として久しぶりに登場。
レイの召喚した ゴモラと戦った。ちなみにスーツは『メビウス』のフェミゴンを改造したものらしい。
なお、そのフェミゴンも元々は『帰ってきたウルトラマン』に登場した怪獣である。
『ウルトラマンサーガ』のディレクターズカット版では怪獣兵器の内の一体として登場。
本家より防御力が無かったらしく、ウルトラランスであっさり負けてしまった。
そして、その着ぐるみを使用して『 ウルトラマンギンガ』にも登場。
本作では主人公・礼堂ヒカルがブラックキングのスパークドールズを発見し
(「スパークドールズ」の詳細は サンダーダランビアのページを参照)、
彼が変身アイテムをスパークドールズに使用した事で出現した。
サンダーダランビアとの戦いではヒロインの美鈴を庇おうと奮戦したが、
電撃攻撃の前に苦戦を強いられ、あまり活躍できないままヒカルがギンガに二段変身を遂げてしまった。
その後も7話に登場し、 ダークガルベロスとボクシング対決を繰り広げたが、
腕の長い相手にリーチの差で敗北するなど、いまいち強いという印象が無くパッとしない扱いだった。
ただし、ヒカルに回収されたので人間に危害を加えるシーンが無かった事に加え、
怪獣としては初めて変身バンクシーン(
ぐんぐんカット
)が製作された、という点では画期的な扱いと言えるかも知れない。
そのおまけコーナーの「スパークドールズ劇場」では初回から登場。担当声優は
岸哲生
氏。
スパークドールズ劇団の団長を自称しており、コーナーの中心キャラとなっている。
本編では活躍が不憫だった分、こちらでは会話のメインとして実質主役となって活躍した。
『ウルトラマンX』にもナックル星人バンデロの配下として登場し、 ウルトラマンエックスや ウルトラマンゼロと激闘を繰り広げた。
平成以降の映像作品では初のナックル星人とのタッグであり、実に44年ぶりである。
この個体は、単体でもエックスと互角に渡り合えるほどの実力を持っていたが、
途中でゼロによって折られた頭頂部の角を、バンデロによりロマン溢れるドリルに換装された、
「ブラックキングドリルカスタム」にパワーアップ。ドリルから「ドリルブラスター」という螺旋状の光線を撃てるようになる。
エックスとの再戦ではゴモラアーマー、エレキングアーマーによる強力な必殺技の連続攻撃に耐える防御力を見せたが、
最後はドリルからの光線を回避され、回避動作から発射されたザナディウム光線でスパークドールズにされた。
とはいえ、久々に耐久力と格闘戦での強さを見せる強敵怪獣として活躍したと言える。
『 ウルトラマンオーブ』では、ライバルキャラのジャグラス・ジャグラーが怪獣カードから実体化させた。
因縁深いジャックとゼロの力を借りたウルトラマンオーブ ハリケーンスラッシュを持ち前のパワーとタフネスで圧倒、
ハリケーンスラッシュの武器を防ぎ、更にバーンマイトの攻撃をも口からの火炎で相殺して無効化するが、
使役していたジャグラーがナックル星人ナグスに暗殺された事に加え、
ジャグラーの死に激怒したオーブにヘルマグマを吸収され、ストビュームダイナマイトで爆殺された。
今回も強敵として活躍しており、火炎放射としての力強さの増したヘルマグマでの攻撃、
相手の攻撃を防ぐ防御の巧みさが印象に残る活躍だった。
『 ウルトラマンR/B』では第2話に登場。
まだ戦い慣れしていないロッソとブルを剛腕とヘルマグマで圧倒するが、
戦いを経て即興で連携慣れしてきた2人に形勢を盛り返され始め、
角を折られて空中にかち上げられた挙句に顔面にダブルキックを受けて大ダメージを負い、
フレイムスフィアシュートとブルのアクアストリュームを同時に受けて爆散した。
何気にブラックキングの中で初めて明確に市街地で戦闘した個体である。
『 ウルトラマンタイガ』ではナックル星人オデッサの相棒として登場。
本編の半世紀ほど前にオデッサがジャックらしきウルトラマンに負けた事で、戦いが虚しくなり卵の状態で封印されていた。
オデッサは小田という名前で地球人のフリをして移住し、
ウルトラマンタイガの変身者のヒロユキと、お互いの正体を知らずに良き友人として過ごしていたのだが、
あくる日に隠れ家に現れた霧崎= ウルトラマントレギアに本心を煽られ、
トレギアを迎撃するためにタイガが現われた事で感情が爆発して、それに呼応するようにブラックキングが復活した。
オデッサの制止も無視してタイガにはパワーで圧倒するものの(ちなみにトレギアはヘルマグマを タイガを盾にして避けた後即撤退)、
交代したウルトラマンタイタスには完全にパワー負けをしてしまい、エレクトロバスターで粉砕されてしまった。
今までに比べるとかなり呆気なく倒されてしまったが、
オデッサからすれば、自分の心とほぼ同じであるブラックキングが止めても構わずウルトラマンと戦った事、
そしてヒロユキの変身解除の瞬間を見てしまった事で、
半世紀燻っていた「ウルトラマンともう一度戦って勝ちたい」という想いを完全に自覚してしまい……。
2023年放映『ウルトラマンレグロスファーストミッション』では、
レイバトスに憑依した レイブラッド星人の手で復活し、他の蘇生怪獣達と共にレグロスを襲う。
救援に駆け付けたウルトラ戦士に分断され、自身は ウルトラマングレートと交戦するも、
フィンガービームで体勢を崩した所をグレートスライサーで切り裂かれて爆散した。
敗れたもののグレートの連撃を立て続けに受けても少し怯むだけですぐに攻撃を再開するタフさを見せており、
再生怪獣の中では善戦した方だった。
|