ウルトラマンレオ


   『生きる厳しさと哀しさを鮮烈に謳う』

+ 担当声優
真夏竜
『レオ』『メビウス』『ウルトラ銀河伝説』『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』『サーガ』
『ウルトラファイトビクトリー』『ジード』
佐藤弘
『物語』
坂本千夏
『ウルトラマングラフィティ』
関俊彦
『超闘士激伝』
細谷佳正
『ウルトラギャラクシーファイト 運命の衝突』

円谷プロによる1974年放送の特撮番組『ウルトラマンレオ』の主役ヒーロー。
聖闘士ではない。『ウルトラマン超闘士激伝』は「ウルトラマン(レオ含む)が聖衣を纏って天下一武道会で戦う」って内容だけど
本作は『帰ってきたウルトラマン』に始まった第2期『ウルトラ』シリーズの最終作である。
+ レオのプロフィール
身長:52m
体重:4万8千t
年齢:1万歳(放映当時は2万歳)
飛行速度:マッハ7
走行速度:時速800km
水中速度:150ノット
ジャンプ力:少なくとも1000m
腕力:20万tタンカーを持ち上げる
視力:100km先のマッチ棒も見える

ゾフィータロウまでの「ウルトラ兄弟」とは違い、出身地はM78星雲光の国ではなく獅子座L77星。
それ故か光の国出身者とは異なる点が多く、変身後の活動時間は3分より短い2分40秒である*1

作風は前作のタロウとは打って変わってハードであり、
レオ自身もシリーズの主役の中でもこれでもかというほどに理不尽な出来事に遭遇している。

故郷であるL77星をマグマ星人によって滅ぼされたレオは地球へと逃げ延び、地球人「おおとりゲン」として暮らしていた。
ところが今度は地球に狙いを定めたマグマ星人は、二匹の怪獣ブラックギラスとレッドギラスと共に襲来、
タロウに代わり防衛チームMACの隊長として地球防衛の任に就いていたウルトラセブンに重症を負わせる。
セブンを救うため変身したレオは、変身能力を失ったセブン=モロボシ・ダンから地球を託される事になるのだった。

「あそこに沈む夕陽が私なら、明日の朝日はウルトラマンレオ…お前だ!」

しかし、レオを待っていたのは決して楽な道のりではなかった。
未熟なレオは通り魔のような宇宙人や厄介な力を持つ怪獣に対抗するために毎回のように激しく厳しい特訓を課せられ
(第6話のカーリー星人に対する特訓では、先を尖らせた丸太を避ける特訓やジープで追いかけ回すというヘタしたら死ぬだろうというものも…)
MACの隊員達ともいまいちソリが合わない(アットホームな雰囲気だった前作のZATとは対照的。中盤で多少マシになったが)。
更には、ババルウ星人の策略で一時的にとはいえウルトラ兄弟とも敵対し、
それが解決したかと思えばシルバーブルーメの襲撃により、支えとなっていた多くの仲間を失う。
執拗に自分と地球を狙う円盤生物により、時には自らが命を落とす事さえあった。

しかし、それでもレオは戦い続けた。そして、自分にとっての「本当の故郷」となった地球を守りぬいたのだ。

「やっと今、この地球が僕の故郷になったんです。
 だから、青い空と青い海のある故郷をこの目で見て、この手で確かめてみたいんです」

左手にはめた獅子の頭をかたどった指輪・レオリングを光らせ変身する。
主題歌では「獅子の瞳が輝いて…」と歌われているが、これは指輪本体が「レオリング」、指輪に嵌まった赤い宝石が「獅子の瞳」という名前であるらしい。

戦闘スタイルとしては、光線技よりも宇宙拳法による肉弾戦を得意としている。
中でも1000mというウルトラ兄弟最大高度の大ジャンプから足を赤熱化させ放つ飛び蹴り「レオキック」は、
とどめによく使用されたという事もあって、彼を象徴する技として知名度・人気が高い。
後年の作品では足自体が燃え上がる描写になっている。
格闘ゲームにおいてはレオナ・ハイデルンのふっ飛ばし攻撃でパロディがなされている。

また宇宙人や怪獣への対抗策として特訓により新たな技を編み出すのも初期のレオの特徴であり、キック技の応用の他、
身体自体をブーメランとして突っ込む「ボディブーメラン」など、1回のみの使用ながら印象的な技が多い。

かといって従来のような光線技が弱いのかというとそうでもなく、
特に円盤生物編に入ってからは、とどめとして光線技を多用するようになった。
特に固定の必殺光線はないが、赤いエネルギーを投げ付ける「エネルギー光球」や、
腕を前に伸ばして撃つ「シューティングビーム」が比較的多く使われている。
生命を蘇らせる「リライブ光線」のようなチート技も使える。

1度だけだが、念力で工場の煙突を変化させた「レオヌンチャク」なんて格闘路線らしい得物を使った事もある。
後半には新装備「ウルトラマント」をウルトラマンキングから授けられた。
普段は左腕にアームブレスレットとして装着し、展開して傘のような防御アイテム「レオブレラ」や、
鏡の扉「ウルトラマントミラー」などに変化できたり、そのままでも鎮火に使えたりする便利アイテムである。
本来のマントとして纏う場面は長らく無かったが、『ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』においてようやく実現した。

また、作中中盤からは双子の弟・アストラが登場。
初登場は第22話で、兄弟怪獣ガロン&リットルの前に危機に陥ったレオを助けるため現れた。

円盤生物の元締めであるブラックスターを壊滅させた後は地球上で旅に出ていたが、
後に諸事情で地球に留まる事になったダン達と入れ替わる形でタロウと共に地球を離れ、アストラ共々宇宙警備隊として活動していた。

+ その後のシリーズでの活躍
その後、平成の『ウルトラマンメビウス』に客演。
冒頭で敵の宇宙人に敗れたメビウス(とCREW GUYS)に対し、かつてダンが自分にそうしたようにその不甲斐なさに厳しく叱咤して成長を促す。
そして再び戦いに臨むメビウスを人間体で見守っていたが、打開されて劣勢になった敵がGUYSを人質に取ったのを目の当たりにするとレオに変身。
GUYSを救出したあと、メビウスとの共闘で敵を打ち倒した。

「お前になら…いや、お前達になら託せそうだ。俺の故郷を」

そして映画『大怪獣バトル ウルトラ銀河伝説 THE MOVIE』では、
自分の師であるセブンの息子・ウルトラマンゼロの師匠となり彼を鍛えるという美味しいポジションに。*2
OV『ウルトラ銀河伝説外伝 ウルトラマンゼロVSダークロプスゼロ』でもゼロの危機に駆け付け、合体技を披露するという活躍を見せた。

『ウルトラファイトビクトリー』でもエース、アストラ(あとヒカリ)と共に登場。
今回はギンガ、ビクトリーの事を事前にゼロから聞いていたため、「頼りにさせてもらうぞ」と最初から一人の戦士として扱っている。
その後はヤプールに苦戦する二人に「今までの戦いがお前達を強くしてきたのではなかったのか!?」と叱咤し、彼らを立ち直らせている。
ちなみに今回は「エース兄さん」と呼んでいる。

かつては未熟な弟子だったレオも、メビウス、ゼロ、ギンガ、ビクトリーに対する印象から、むしろ威厳ある師匠キャラとしての存在感が強くなっている。
弱さや理不尽に苦悩した時期とそれに立ち向かう姿が印象的に描写されているからこそ、今の強さの説得力を増しているのではないだろうか。
また、上記の作品の描写から新世代以降はアストラ共々ウルトラマンキングの側近のような立ち位置にいるらしい。

ちなみに『新ウルトラマン列伝』の最終回で、レオとアストラのタッグを見たウルトラマンエックスは、
「彼らの連携はウルトラ戦士随一だな!」と称賛していたのだが、
よりによって弟子であるゼロに半笑いで否定されてしまった(他にも連携が凄い戦士はいるという意味合いではあるのだが)。

映画『ウルトラマンサーガ』のカットシーンでは怪獣兵器となったタイラントを撃破している。
この活躍は本編で観る事こそ叶わなかったが、『ウルトラマン列伝』第39回にて一部が放送された。
フルバージョンは後にディレクターズカット版と『新ウルトラマン列伝』の分割放送でようやく日の目を見る事になる。

ウルトラマンジード』ではソリッドバーニング用のカプセルが登場する他、台詞はないものの、1話と最終話に登場。
1話ではベリアルに敗北したゼロの元に他のウルトラ戦士と一緒に駆けつけ、
最終話ではジードの戦いを光の国からセブンと共に見守っていた。

『ウルトラギャラクシーファイト運命の衝突』では、
見切りに長けたタルタロスへの対策として、ジョーニアスやセブンと共にゼロに本能で戦わせる修行を行う。
また、惑星バベルではアストラやゼロと共にタルタロスと対決し、タルタロスを圧倒する実力を見せている。
そしてアストラがユリアン王女レスキュー隊としてザ・キングダムに潜入した際は、
任務を完了した彼らを迎えるべく惑星ブリザードに急行し、念波で他の戦士よりもいち早くアストラ達の帰還に感付くが、
そこで弟の旧友であるD60星の戦士・ウルトラマンレグロスと思わぬ形で再会を果たす。
レオの発言から、L77星とレグロスの故郷D60星は兄弟星で、レグロス以外のコスモ幻獣拳使いの幻獣闘士達とも、
獅子座L77星が健在の頃から顔見知りだったらしいが、同時期にマグマ星人の侵攻を受けて滅ぼされた模様。
このためマグマ星人との戦争でお互い死別したものと思っていたらしく、両者とも顔を合わせたときは驚いていた。

『ウルトラマンレグロス』では故郷を滅ぼされる前の若かりし頃のレオが描かれた。
自身の宇宙拳法の腕を磨くべく同盟星のよしみでよくD60に来訪しては幻獣闘士達相手に出稽古に来ており、
当時からレグロスなど幻獣闘士からも一目置かれる実力を持っていたことが明かされている。
「拳法の腕を磨いていた」のであってセブンが教えたような「実戦での殺し合い」を学んでいたわけではないので、
『レオ』の地獄の特訓を受けた後よりは実力は劣るはずだが、それでも見習い時のレグロスが負け越すほどの戦闘力は当時から備えていた。
また、児童誌などで「レオはマグマ星人侵攻時に武者修行に出ていたため気付くのが遅れた」など書かれた事もあったが、
恐らく劇中のように故郷を離れて修練に励んでいたため、幸運とも不幸とも言える形でL77星滅亡に巻き込まれなかったと思われる。

余談だが、ゲン役の真夏竜氏は『ウルトラマンマックス』のダークバルタン回にも警察官としてゲスト出演しているのだが、
なんとレオリングを着けている為に本物疑惑が出ている。
だったらダークバルタンに苦戦するマックスを助けに行ってやれよ、レオ兄さん

コンパチヒーローシリーズ』では『ロストヒーローズ2』でプレイアブルキャラとして登場。
ゴッドガンダムやウルトラマンゼロとの合体技が実装されている。
1:57~
1:34~


MUGENにおけるウルトラマンレオ

手描きドットによるものが3体存在する。

+ bakisimu氏製作
  • bakisimu氏製作
2014年12月6日に公開。
レイア・ビゼットの作者による手描きドットのレオ。
その後2015年11月まで更新が重ねられ、技の追加や性能の調整が施されていった。
基本的な仕様は同氏のエース同様で、スピリッツシステムも存在。
映像作品の他、ゲーム『Fighting Evolution』シリーズをもとにしたモーションの技もある。
特にゲージ技のレオキックを発動すると原作映像がカットとして挿入され、見応えは抜群。
しかし、レオキック発動中は無敵ではないため、
飛び道具当身技を喰らうと、原作映像のカット終了後にダメージを受けて潰されるという悲しい事になってしまう。繰り出す際は慎重に。
また、更新にてレオヌンチャクや超必殺技のウルトラダブルフラッシャーが追加された。
10段階に調節可能なAIがデフォルトで搭載されており、中々の強さを誇る。
今後の活躍に期待したい。

+ 製作者不明
  • 製作者不明
MUGEN1.1専用。
上記bakisimu氏のレオを改変したもの。
カラーリングが暗褐色系になり、よりマッシブな体型に改変されている。
エフェクトも新調されており、非常に見栄えが良い。
AIはデフォルトで搭載済み。
紹介動画(DLリンクあり)

+ pinksheep X氏製作 ultraman leo EX
  • pinksheep X氏製作 ultraman leo EX
MUGEN1.0以降専用。
中国の製作者によるレオ。
手描きドットにより製作されているが、『対決!ウルトラヒーロー』風ではなく、より頭身が高く、筋肉の浮き上がったリアル風味のドットに仕上がっている。
クオリティの高いドットから繰り出される技の数々は一般的な格ゲーキャラと戦わせても遜色のないファン必見の出来栄えとなっており、再現度も高い。
システム面はbakisimu氏製を参考にしており、同じような感覚で操作できるが、スピリッツシステムは削除されており、非常にシンプル。
AIは未搭載。

出場大会

出演ストーリー



*1
過去の児童書によれば、L77星はM78星雲の太陽災害終結後に元光の国の移民団が作った前線基地で、
獅子座L77星人は種族的にはM78星雲と起源を同じくする知的生命体らしいのだが、この設定が現在も生きているかは不明。
あの災害以降ディファレーター光線が無ければ生命活動にすら支障が出る種族になってしまった事や、
プラズマスパークは何個も作れない代物である事、ニュージェネの時代でも荒野だらけのM78星雲を未だ拠点にしているように、
新天地の開拓もそうそうできそうにないのだが、たまたま獅子座L77星がそれなりに都合の良い環境で、
数十万年かけて現地に適合していったため光の国出身者と違いが出るようになった、という可能性は十分あり得るが。

*2
その後ゼロは映画『劇場版 ウルトラマンギンガS 決戦! ウルトラ10勇士!!』にて、
礼堂ヒカル=ウルトラマンギンガとショウ=ウルトラマンビクトリー相手に何故か師匠ではなく父親リスペクトのスパルタ特訓を施し、
さらにその後ビクトリーは『ウルトラマンX』において大空大地=ウルトラマンエックスに剣術の特訓を行った。
以上のように、平成に入ってからはウルトラマン間の師弟関係というか特訓の鎖がクローズアップされ、
「セブン→レオ→ゼロ→ビクトリー→エックス」と、連綿と続いている。
ちなみに『ロストヒーローズ2』では、レオがかつて自分がやられたシチュエーションとほぼ同じブーメラン特訓をギンガに施す場面も。


最終更新:2024年03月31日 00:44