草薙蒼司


夏元雅人氏による『THE KING OF FIGHTERS』のコミカライズ作品『ザ・キング・オブ・ファイターズ 京』、
及びそれを題材にした同名のゲームに登場するキャラクター。
担当声優は風間蒼月水邪も演じた 及川直紀 氏。
ややこしいが、覇王マガジン掲載の漫画本編には登場していないゲーム版初登場のキャラであり、
後にゲーム版を元にしたコミックボンボン掲載の夏元氏によるコミカライズ(未単行本化)にも登場した。

草薙京の従兄弟であり、共に草薙流古武術を修行した兄弟子にあたる。
現在はとある理由から武道の道を引退しており
ごく普通の会社員となって、東京で妻と子供と妹と共に一般的な家庭を築いている。
KOF'96に優勝して以降、修行をさぼっている京に活を入れる為に闘いを挑んでくるが、
数年のブランクがあってなお、京に「俺よりは(強い)な」「引退した人間の強さじゃねえ」と言わしめる程の実力の持ち主。

また、草薙葵(あおい)という妹が居り、葵は兄が引退した理由が本家(特に京)にあると思い込んで心底から恨んでいる。
そして、彼女は京を倒すためだけにシェルミーを通じてオロチの力に手を染めてしまう。

基本的に人を見下した態度を取る事の多い京が、「さん」付けで呼ぶほど心から尊敬している数少ない人物でもある。
京曰く
「俺が蒼司さんを尊敬してるのはな、強いからだけじゃない。
 人間として、男として立派なひとなんだ…オヤジなんかよりもはるかに
相変わらずのオヤジの嫌われっぷりである。

+ ボンボン版
コミックボンボンでゲームのうち蒼司絡みの部分のストーリーがコミカライズされた。
こちらでは若干展開が違い、柴舟が京宛のKOF招待状を勝手に蒼司に送り付けて再会を促すという設定になっている。
蒼司はそれを知った山崎竜二に家族をダシに脅迫されて京に戦いを挑む(割り込んだアンディ・ボガードをダウンさせて)が、
京に異変を悟られると事情を打ち明け、自分で片を付けようとやって来た山崎と戦い、葵の誤解を解くためにも引退した理由を話す。
その姿を恥じる蒼司に京はそんなになるまで極めた理由が守る者のためである事を見抜き、さらに尊敬の念を強くするのだった。
蒼司は引退した理由を柴舟にしか言わなかったため、端から見れば「当主の柴舟が息子に継がせようと蒼司を引退させた」
と取られかねない状態だった事が京や葵にわだかまりを残していたようだ。

この草薙蒼司、元々は『ザ・キング・オブ・ファイターズ 京』のオリジナルキャラクターであるが、
その後『KOF'98』のEDの一枚絵にもちゃっかり登場している。

+ 武道を引退した理由
草薙の血を引く者の宿命として、武道の道に打ち込めば打ち込む程、
顔つき、言葉遣い、考え方、その全てが鬼のような邪悪な色を帯びていくという
修行に明け暮れる自分の顔つきが鬼のように変わっていく事を妻に指摘され、最初は信じなかった蒼司だが、
柴舟に修行中の姿を隠し撮りした写真を見せられる事によって自分の変化を自覚させられる。
同じく草薙の血を引く柴舟も若い頃に同じ症状が発症したが、彼は数年山に篭り人との接触を断ちこれを克服した。
しかし、蒼司は既に妻があり、家庭を持っていた為に武道の道を断念せざるをえなかった。

なお、草薙家の者が鬼になるという設定は『KOF京』独自のものであり、本家にも反映されているかは現在の所不明。
『KOF京』自体が後の作品と一部矛盾する設定もあるため、同作の全てが本家に反映されているわけでもないようだ。
ただ、凶悪な人相、獰猛な性格等、上記の草薙家の暴走の設定を反映させたようなキャラクターも存在しており
前述の通り『KOF'98』のエンディングに蒼司が登場している事も相まって、蒼司関連の設定はひっそりと本家に逆輸入されている可能性も考えられる。


原作での性能

『KOF京』はアドベンチャーゲームのため、戦闘シーンは見た目上格闘ゲームの素材を流用しているが、
実際には一手毎に互いに行動コマンドを選択して戦闘が行われるというターン制バトルのような形式となっている。

本編では京に稽古をつけるという名目で蒼司と戦う事になるが、既に引退した身であるためかKOF本戦に出場するチームメンバーとしては選べない。
一方、対戦モードでは隠しキャラクターとして自分で使う事も可能。
京や柴舟と同じく草薙流の技を使い、必殺技は「百八式・闇払い」「百式・鬼焼き」「百拾四式・荒咬み」「百弐拾八式・九傷」「百弐拾七式・八錆」。
実は『KOFXI』の草薙京に先駆けて、闇払いと荒咬みを同時に搭載した初めての人物である。
残念ながら超必殺技は使えないが、内部的には「裏百八式・大蛇薙」のデータも一応設定されている模様。自主的に封印しているのかもしれない。


MUGENにおける草薙蒼司

アフロン氏による草薙柴舟ドット改変キャラが存在。
『KOF京』版のドット絵の雰囲気を一部残しつつもかなり別物に仕上がっている。
なお、原作のバトルシーンのボイスの数が少ないためか、『ストリートファイターIV』のアベルのものを使用している。

通常技の性能は柴舟と同じだが、必殺技の構成が大幅に異なる。
一番の特徴は、『KOF'99EVOLUTION』に登場した草薙京SPの使用する「弐千式・変化の壱」が搭載されている事。
百八式・闇払いから地撃、水煙に派生し、更にそこから多数の技に派生させられる。
これにより京や柴舟とはまた違った戦い方を強いられる事になる。
また、『KOF京』では必殺技扱いだった荒咬みが、九傷→八錆→砌穿ちまでの動作を一連の動きとした超必殺技に昇格している。
AIは未搭載だが、斑鳩氏によってAI付属の『KOF'98』システム改変パッチが公開されている。
プレイヤー操作

この他に、Zadkiel Mugen氏(現・AnimugenZ氏)による『KOF XI UM』仕様の改変版も存在する。
DLは下記の動画から

出場大会

プレイヤー操作

実況付きP操作 Tarie配信(463キャラ目操作キャラ、アフロン氏製)


最終更新:2024年03月22日 00:52