メジェド


古代エジプトの葬祭文書、「死者の書」の第十七章に記されている謎の神。
アルファベットで表記すると"Medjed"であり、これは"打ち倒すもの"を意味する。
オシリスの館に住み、オシリスの敵を目で滅ぼすとされる(目からビームでも放つのか、呪いの類かは不明)。
この他、口から炎を吐くらしい。どこが口だ?
不可視の存在だが、上図の姿の他にバンダナを巻いてたり、花瓶や男根のような姿、オシリスの頭部を収める容器のような姿でも描かれることがある。
豊穣を司る女神ハピ(ハアビ)に命令を出せる、とされていることから、結構高位の神でもある模様。
また、死者の肉体(特に心臓)を喰らい、死者の肉体を聖別する、死に密接な神とされる。*1
この名が確認されているのはこの「死者の書」のみで、他の文献には一切見られない。
文献中では「死者の魂を害そうとする邪悪な存在に対し『(メジェドの)名前を知っている』、と脅しをかける呪文」として紹介されている。

・・・・・・と、まぁ解説だけを読めばよくある神話の神の一柱なわけだが、
上記画像を観て貰えれば分かる通り、眉毛と目だけが描かれた頭巾だか袋だかから脚が生えている
という口と手と頭の毛が無いオバQ凄まじい見た目のインパクトからネット上でも人気に火が付き、
(転機となったのは2012年に東京と福岡にて世界最長の死者の書「グリーンフィールド・パピルス」が公開されたこと、であるらしい。
その中にメジェドの姿があった事から話題になった模様)
スマホゲーでの抜擢や更にMMDのモデルも製作されている。
目で敵を倒すという権能と不可視の存在ということを図案化した姿なのだろうか。

遂には「神々の記」というアニメのメインキャラクターに抜擢された。

まぁ、番組内の1コーナーで2分程のシュールギャグアニメなのだが。
バステト神が子猫、アヌビス神が子犬、太陽神ラーがほぼ雀のようにギャグキャラ化・デフォルメ化されているなか、
ほぼ原典まんまの御姿 で大活躍している。
登場人物はすべて森川智之氏が一人で演じており、主題歌も氏が歌っている。

エジプトで働くとある日本人記者がこのアニメを同僚に話したところ「・・・・すごい国だ。(意訳)」と驚かれたそうだが、それ以上に「メジェドってなに!?」と意外なことに本場エジプトでの知名度はアラビア語で名前を検索しても該当しないほど低かった。
その後、新聞や雑誌等のメディアでこのアニメの話題が取り上げられたことで現地の人にも存在が知られることとなった。
出身国じゃマイナーなものが日本ではカルト的な人気を得るのはどこの国でも同じらしい。

また、古代エジプトで崇拝されていたアロワナ目の淡水魚の一種としての意味もあるらしく、
こちらはこちらで英語名「エレファントノーズ」の名の通り、の鼻のような長い口吻を持つ独特な見た目の魚である。
この魚も「オシリス神が弟のセトに肉体をバラバラにされてナイル川にばら撒かれた時に陰茎を食べた」とされている。
一応オシリスは妻のイシスに肉体(陰茎以外)を回収されたうえで蘇生されたが、パーツが足りないせいで完全復活というよりゾンビ化に近い状態だったため、豊穣神から冥府の神にジョブチェンジした。


MUGENにおけるメジェド



メガマミプニキを製作したふうりん氏による手描きのものが、2015年3月に公開された。
すわネタキャラかと身構えてしまう外見とは異なり、性能の方はいたってスタンダード。神キャラではなく並キャラの部類になる。
ドロップキックや踵落とし、頭突きやサマーソルト、そして眼から発射されるビームを駆使して戦う。
神様なのでワープも可能、上空から降ってくる。
蹴りのみで構成される空中乱舞技が外見に反してやたらスタイリッシュ。

カラーパレットきのこたけのこふなっしーカレーメシといったネタ重視。
デフォルトAIは存在しないが、IX氏による外部AIが作成された。

神キャラ(並) 謎ジャムを召し上がれ

出場大会



*1
同じく「死者の書」にはアメミットという聖獣が紹介されており、こちらは「生前の罪の重さ」に応じて死者の心臓を喰う。
古代エジプトでは「死者の霊魂は心臓に宿る」と信じられており、『アメミットに心臓を喰われる=永遠に破滅する』であるとされるのだが、
「メジェドに心臓を喰われる」事がどういう事なのかは不明である(邪悪な者を追い返す呪文として紹介されている事を考えると、
死者の守り神の側面もあったと思われる)。
尚、エジプト神話には他にもバラバラにされた後復活し冥界の神となった「オシリス」や、ミイラと死の神で犬の頭を持つ「アヌビス」等、
死に関連した神が多い。それだけ「生と死」を重要視する文化だったのだろう。


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