キング(鉄拳)


3D格闘ゲーム『鉄拳』シリーズの登場キャラクター。ジャガーの覆面を被ったプロレスラー。
『2』まで登場した初代キングと、『3』から登場した二代目キングを合わせてシリーズ歴代全作に登場する。

初代が死亡したために二代目が登場した事、二代目は初代が寄付をしていた孤児院の出身者である事、
そして(虎とジャガーという違いはあるが)レスラーとしての外見等、
タイガーマスクの影響が強く見られるキャラクターでもある。
メキシコ出身なのは日本で「タイガーマスクは実在した」として紹介された「フライ・トルメンタ(暴風神父)」の影響かもしれない
(こちらも彼が経営していた孤児院出身の「フライ・トルメンタ・Jr」が存在する)。

ボイスはシリーズを通してSE(猛獣の鳴き声)が当てられている。
ドラマCD『鉄拳 アナザーストーリー』では 辻谷耕史 氏が初代を、アニメ『Tekken: Bloodline』では 平居正行 氏が二代目を演じた。


原作のキング

初代キング

かつて孤児院の非行少年だったが更生し、自身も孤児院を経営している。つまりあの漫画
プロレスのファイトマネーだけでは経営の資金を賄えないため鉄拳の大会に初参加するが優勝は叶わず、
酒浸りの生活に身を投じてしまう。
かつての稽古仲間でキングに右目を負傷させられ彼を恨みつつ激闘の末に和解を果たした「アーマーキング」は、
彼のそんな有様に心を痛め、奮起を促すべく鉄拳トーナメント第2回大会の開催を知らせると共に、
自身も参加する事を、酒場でとぐろを巻いていたキングに告げる。
彼に促された事で奮起し、良きライバルが待つ第2回大会への参加を決心する。
そして3回目大会の4年前、強い格闘家の魂を求める闘神によって殺害される。

初代と『2』の二回しか登場しておらず、それ以降は二代目の方が完全にポジションを引き継いでいる事も含めて影の薄い存在。
しかし子供たちには優しく、スポーツマンシップに則った闘いをするなど人格者である事だけは確かなようである。
逆に特徴がないともいえるが

二代目キング

初代が経営していた孤児院で育った青年。
初代の死後、孤児院を守るべく慣れないプロレスの舞台に苦心しながら立っていたが、
彼の心足を認めた初代のライバル・アーマーキングに師事して実力を高め、
ジャガーのマスクを受け継いだ2代目キングとなる。
そして師から初代を殺した犯人が闘神であると知らされ、仇討ちのために第3回大会への出場を決心する。
要は佐山タイガーマスクの元ネタになったあの漫画

4回目大会の少し前、バーリトゥーダー「クレイグ・マードック」によってアーマーキングが殺害されてしまう。
大会のリングで殺害するため敢えてマードックを保釈し彼を打ちのめす事に成功したが、
復讐の愚かさに気付き殺害を思い留まる。

5回目大会を経てマードックとは和解したものの、
今度はアーマーキングの実弟である「もう一人のアーマーキング」が出現。
マードックへの恨みもあって更なる波乱がもたらされている。

初代の方に比べると勝ちポーズでサムズダウンを披露していたり、子供たちのためでなく復讐が行動原理であったりなど、
初代のライバルにして二代目の師匠でもあるアーマーキングの方の影響も色濃く、少しヒールも入ったキャラクターに仕上がっている。
とはいえ基本的には初代同様にベビーフェイスの立場であり、劇中でヒール扱いを受けた事は無い。

外部作品では『NAMCOxCAPCOM』に出演。
ケモキャラ&孤児院&聖職者繋がりでフェリシアとタッグを組んでおり、
師のアーマーキングと共にフェリシアのプリーズヘルプミーに呼び出される姿は圧巻。
ストリートファイターX鉄拳』にもマードックとタッグを組んで参戦した。

先述したようにボイスがサウンドエフェクトである都合上、
アーマーキング共々ゲーム中では「ガウガウ」という咆哮のみで一切人語を発する事は無く
ムービーシーンでも同様(字幕も括弧で囲われている)。
キャラカスタマイズで頭部をリアル調のプロレスマスクにも出来るが、声はそのままなためシュール。
役作りなのかと思いたくなるが、何故か他のキャラとはそれで意思疎通が普通にできていたりする。
というか、『鉄拳』シリーズでは基本的に全員母国語で喋っているのに会話が成立する世界観である。
それどころか四字熟語のみ発音する吉光に鳴き声だけのクマ(熊)やロジャー一家(カンガルー)、
挙げ句の果てにポコポコ音だけの木人とも普通に会話ができる。なんなんだアンタら
それ故に客演で若干浮いてくるのも否めないが(特にファランが韓国語を話す事も無い『ストクロ』とか)、
まあ、ゲーム的な都合に突っ込むだけ野暮というものであろう。なので気にすることはない
そんな中、『KOF ALLSTAR』の『7』コラボイベントで八神庵がアーマーキングとの会話で意思疎通できる事に困惑している。


性能

プロレスラーらしく投げ技が豊富で、作中で数少ない空中投げや下段対応投げ、ダウン投げ、投げコンボを全て備えている。
そのままキン肉バスターな「マッスルバスター」の他ににぶつける事で威力が増加する「ジャイアントスイング」、
位置を入れ替えて壁コンボに繋げられる「ロープ投げ」「ネックハンギングスロー」など魅せ技に留まらない性能を持つ。
また、『鉄拳』シリーズにおける投げ技は上記の通り専用の下段投げを除いてしゃがんで回避されてしまう、コマンド投げでも投げ抜けができる等、
2D格闘ゲームと比べると崩しの手段としてはやや厳しい性能であるが、
キングの場合は投げ掴みモーションの判別が難しいジャイアントスイングが崩しとして機能しやすいなど、
他のキャラクターと比べるとより投げ技を通しやすい性能となっている。

身長2mの巨躯を活かしたリーチの有る攻撃も得意で、プレイスタイルによって俗に「投げキング」「打撃ング」と言った渾名が付けられる。
こちらも大味ながらリーチが長くどちらもリターンが見込める「レッグブレーカー」と「ボディスマッシュ」の二択
下段技を回避しながら相手を浮かせる「ジャンピングニーリフト」、起き上がりに重ねると回避が難しいガード不能技「ムーンサルトボディプレス」等、
プロレスらしく派手で強力な技が揃っている。このため、往年のプロレスファンのみでなく若いプレイヤーにも人気が高いキャラクターとなっている。

なお、『4』までは『鉄拳』シリーズのキャラの中でも平均に近い体型だったため、
コンボ練習のやられ役として選ばれやすかったというちょっとかわいそうな側面もあった。
そのせいなのかは分からないが、『5』以降は体格が一回り大きくなっており、限定コンボが入りやすくなった代わりにリーチが伸びた。


MUGENにおけるキング

chuchoryu氏による『CVS』風の手描きドットのキャラが存在したが、現在はリンク切れにより入手不可。
フォルダネームは「Cvs_KingTag」になっており、間違えて『龍虎の拳』のキングを上書きしてしまう危険は無い。
ブロッキング、攻撃避け、前転など『CVS』のシステムが搭載されている。
ゲージ溜めはあるのだがゲージ消費技が無い。あとマッスルバスターも無い。何故だ
AIはデフォルトで搭載されている。

この他、オリジナルキャラクターのティグスト・アッグレッシも、ストーリー動画でキング扱いしても良い事になっている
(あちらは厳密にはジャガーでなく虎だが、細けえこたあいいんだよ!)。

出場大会



最終更新:2024年01月15日 08:14