ダン・オブ・サーズデイ


「ウェイクアップ…ダン!」

「痛快娯楽復讐劇」を銘打ったオリジナルアニメーション『ガン×ソード』に登場する巨大ロボット。
舞台となる惑星EI(エンドレス・イリュージョン)におけるヨロイ(高度なマシンの総称であり、形状は人型に限らない)の中でも、
特に高い基本性能を持つ「オリジナル7(セブン)」と呼ばれる七体のヨロイの一機であり、主人公ヴァンの搭乗機。
刀をモチーフにしており、備わっている変形機構も人型と刀形態の2種類、人型時の武装も操縦者が携行している操縦桿も蛮刀、と一貫している。

普段は衛星軌道上のサテライトベースに格納されており、ヴァンが(操縦桿でもある)流体金属でできた上記の蛮刀で、
宙をV字に斬ることで刀形態で地上のどこにでも飛んで来て、戦闘後は自動でそちらに帰っていく。

武器は2本に分離できる蛮刀と体一つのみ。しかし持ち前の非常に高い運動性能と突撃に適した刀形態、
そしてヴァンの機転により局面ごとに様々な戦法を用いて強敵と渡り合っていった。
またヴァンの覚醒によりできることも増えていき、中盤に電磁シールド、
終盤にはG-ER流体(詳しくは下記格納参照)の制御による巨大剣の形成を行えるほどになった。
加えて人型形態での飛行こそできないが、機体自体は宇宙空間でも問題なく行動できる。

「ダン(Dann)」の名前の意味はヘブライ語で「神は裁き」。同じダンでもこいつとは大違いだ

+ 惑星E.I及びオリジナル7の詳細(作品終盤のネタバレ注意)
元々惑星エンドレス・イリュージョンは母星「マザー」=地球から犯罪者を隔離するための囚人惑星であり、
オリジナル7は囚人の反乱や暴動を鎮圧・処刑するために開発された兵器である
(作中では既にマザーは滅亡しており、長い年月を経て記録も失われている為にその事実を知る者は少ない)。
後述の出撃時に必ずモチーフとなった武器の形状で降下する(天から大地へ振り下ろされる)点や、
コンソールに表示される「execution」の一語はここから来るもの。
オリジナル7最大の特徴は駆動系に「G-ER流体制御システム」という電圧の変化で硬化する液体金属を使用し、
そのパワーによって二足歩行を可能にしている事。
操縦は搭乗者の生体電流を機体が読み取る事で行う「ヨロイインターフェースインプラントシステム(YII)」で行う。
このシステムを使用するにはパイロットの生体電流を機械が読み取れるレベルまで増幅する改造手術が必要となる。
改造された場合は老化が抑制され実質的な不老長寿の肉体が得られるが、定期的に「完全な状態の機体」に搭乗してリンクしなければ体調を崩し、
やがて死に至る事になる。
これはオリジナル7が囚人達の中から選ばれた牢名主であるが故の「足枷」の意味を兼ねており、
それを象徴するように、オリジナル7でも最初に建造されたとされるダン・オブ・サーズデイの脚は5本指、即ち裸足を示すデザインとなっている。

そのため機体とパイロットは同一の扱いであり、機体だけではなくパイロットも「オリジナル7」と呼ばれる。
劇中に主に登場する「ネオオリジナル」は搭乗者ではなく機体側に改造が施されており、
生まれつき生体電流の強い体質であれば搭乗者の改造が不要・光学兵器を搭載しているなど運用性が向上している。
ヨロイ本体は衛星軌道上の専用ベースにて自動的に修理やメンテナンスが行われており、操縦者の呼び出しに応じてどこにでも降下が可能
(降下及び帰還中、機体はモチーフとなっている武器を模した形状に変形する)。
その為、何らかの事情で衛星の機能が破壊されると機体の整備が行えなくなり、上述のリンクも不可能になる(≒搭乗者にも命の危険がある)が、
既にヨロイが撃破されているなどで衛星に空きがある場合、帰還先を他の衛星へ再設定する事も可能である。

また、作中ではオリジナル7以外のヨロイは「レプリカ」と呼ばれるが、これはその名の通りオリジナル7を参考に作ったコピー品である為。
ほぼ全てのレプリカは二足歩行が不可能であるなど基本性能の時点でオリジナルとは雲泥の差があるが、
「水中戦に特化した潜水艦型」や「重火器と光学兵器での射撃戦に対応させたヨロイ(元々は地下資源探査用)」
果ては勇者ロボ「複数の小型メカによる変形合体機構を採用した巨大なヨロイ」など、非常に個性豊かなヨロイが多数登場している。
なお、作中では現存するレプリカの数が少なくなり希少品となっているが、
これは本編の半世紀ほど前に上述の変形合体するヨロイ・エルドラVと恐竜ザウルス帝国の戦いにより、レプリカの大半が破壊されたためだとか。
+ 作中の他のオリジナル7操縦者
作中唯一の「オリジナル7」の正式な操縦者で、生真面目で頑固を絵に描いたような生粋の武人肌の中年男性。
流浪者であったヴァンにオリジナルメンバーの資質を見出し、一応の礼儀作法など様々な事を教えていた。
ヴァンが作中いじっているパズルを贈ったのも彼であり、その関係は事実上の師弟関係とも言える。

早い内から"カギ爪の男"に同調しており、彼が善意からヴァンとエレナの結婚式にカギ爪の男を招待した事で、ヴァンの復讐の旅が始まる事となる。
その悲劇は彼にとっても決して望んだ事ではなく、彼は瀕死のエレナの求めに応じてヴァンの肉体に改造を施し失踪、
後にヴァンがカギ爪の男の手がかりを追う中で再開すると、全ての経緯を語った上で彼と相対し、正々堂々の一騎討ちで雌雄を決した。
ディアブロはパワーと装甲を重視した重量級のヨロイ。ヴァン曰く「ダンとよく似ている」との事。

  • ウィリアム・ウィル・ウー:乗機「メッツア・オブ・チューズデイ」(火曜日・モチーフはレイピア、Metsa-森(フィンランド語))
オリジナル7の元の操縦者がヴァンとエレナの結婚式でガドヴェド以外"カギ爪の男"に殺害された後、
新たに同志として選抜された「ネオ・オリジナル」の一人。
作中でカギ爪の男の本名が「クー・クライング・クルー」である事を明かした唯一の人物であり、カギ爪の男の実子。
その為、彼は定期的に血液を提供してカギ爪の男の延命措置の要となっていた。
母親の亡骸が眠る城に全裸で篭るほどの重度のマザコンではあるが、時代遅れと見下していたガドヴェドの戦いぶりに敬意を示したり、
戦闘時も騙し討ちや無用の殺生を避け、無関係な人間を巻き込まないよう配慮するなど筋の通った騎士道精神も持ち合わせた男。
メッツァはレイピアを装備したスピード重視の機体で、初戦では搭載した光学兵器も活用してヴァンを完全に翻弄していた。

「ネオ・オリジナル」の一人。カギ爪が関与していた実験の被験者であったが、双子の妹メリッサと引き離されたために脱走。
後にカギ爪の男の説得により研究所に帰還したが、わがままで好戦的な性格は他のカギ爪の男の同志達の反感を買っていたようである。
独断で行ったヴァンとその一行への襲撃の最中、妹メリッサが死亡した事で激昂、後を追うように特攻してその若い命を散らす。
シンはメリッサの駆るセンとは対になっており、カギ爪の男の組織によって合体機能を追加されている。

  • メリッサ:乗機「セン・オブ・サタデイ」(土曜日・モチーフはチャクラム、Sen-眠り(ポーランド語))
「ネオ・オリジナル」の一人であり、カロッサの双子の妹。兄のカロッサと違い非常に内気で心優しい対照的な性格。
しかし、ヴァンとガドヴェドとの決闘を高見の見物しながらヴァンをナチュラルに見下すような態度をしている場面もあり、
子供は環境に影響されやすいとはいえ、所詮彼女もカギ爪の男の同志でヴァンの敵なのだと視聴者に印象付けてくれる。
暴走しがちな兄を諌める立ち位置になっており、カロッサの暴走によって起こった悲劇の際にも「2人で一緒にみんなに謝ろう」と声をかけている。
その最期もカロッサを凶弾から庇うものだったが、兄に生きて欲しいと願う彼女の最期の言葉は残念ながら届かなかった。
センはカロッサのシンと対になっており、カギ爪の男の組織によって合体機能を追加されている。

  • ミハエル・ギャレット:乗機「サウダーデ・オブ・サンデイ」(日曜日・モチーフは銃剣、Saudade-孤独(ポルトガル語))
「ネオ・オリジナル」の一人でウェンディの実兄。"カギ爪の男"に誘拐されたが、彼の思想に共鳴し彼を「同志」と呼んで従うようになった。
作中後述のファサリナと肉体関係を持った事で、「カギ爪の男の同志」として以上に彼女の事を特別視している。
おかげで乗機のサウダーデがホテル呼ばわりされたり
妹であるウェンディの事は心から大切に思っているが、一方で彼女はいつまでも庇護が必要な子供だとも思っており
カギ爪の男の同志となってからは思想を押し付けるようになっていった
(ただし、これは両親のいない中で必死にウェンディを守り育てていた事実から来ている。
 カギ爪の思想に共鳴したのも、彼の語る世界であれば自分達のような子供でも幸せに生きられると信じたからのようだ)。
サウダーデは飛行能力を持つ唯一のヨロイで、「プリズンプラネットデストロイヤー」へのアクセス権を持つなど、
オリジナル7のリーダー格が使用するものと思われる。
ちなみに、カイジが特に有名な第十話「海よサンキュー」でサルベージしたのがこのサウダーデ(の入った棺)である。
なお、機体のデザインは某ガンダムに似ているともっぱらの噂であり、ミハエルの声優もそのパイロットと同じ保志総一朗氏である。

  • ファサリナ:乗機「ダリア・オブ・ウェンズデイ」(水曜日・モチーフは三節根、Dahlia-ダリア(英語))
「ネオ・オリジナル」の一人で元娼婦。『ガン×ソード』におけるお色気担当。コカドリーユさん?知らない人ですね
電気体質から辛い日々を送っていたが、カギ爪にその悲惨な境遇から救われる。
その為狂信的なほどのカギ爪の崇拝者となり、心の奥底まで一緒でありたいという思いが非常に強い。
作中でミハエルと肉体関係を持ち篭絡したが、そこからミハエルを純粋に愛し始めたようである。
言動に性的なニュアンスが強かったり、ヨロイの中でポールダンス紛いの事をしていたりするアクの強いキャラクター。
おかげで外部出演のスパロボではCERO評価を引き上げた張本人の一人とも
(ただしカギ爪に対する崇拝と性的なニュアンスの強い言動を除けば、感性は割と常識的な人物ではある)。
ダリアは光学ステルス機能やGE-R流体を飛ばして相手を動けなくする(通称:)など特殊装備が多く、囚人捕縛用の機体とされている。

+ オリジナル7の操縦者、ヴァン

「俺は童貞だ!」
「わ、私だって…」
「言うな、はしたない!」

オリジナル7の欠番であり、『ガン×ソード』の主人公。声は『KOFXIV』にて八神庵を演じた 星野貴紀 氏。
作中では「地獄の泣き虫ヴァン」「悪魔の毒々タキシードヴァン」「縁の下の力任せヴァン」など様々な呼ばれ方をしている。
殆どは勝手に付けられた他称だが、「夜明けのヴァン」など気に入った二つ名は自分でも通り名として名乗る事がある。
変わったところでは、やはり勝手に付けられた「いい人ヴァン」を「ヴァン・ザ・ナイスガイ」とカッコよさげな響きにアレンジして名乗った事も。
ファンからの愛称は「バカ」・作中の発言から童帝
金と力だけで生きてきた無法者だったが、途中でいついた町でダン・オブ・サーズデイのテストパイロットに選ばれ、
機体の調整を担当していたエレナに初めて優しさを教えられ、相思相愛の仲になっていく。
彼女との結婚式の最中に乱入してきた(実は師匠のガドヴェドが連れてきた)"カギ爪の男"にエレナを殺害され、
それ以来ただひたすら"カギ爪の男"を自分の手で殺す為だけに世界中を探し回る。
本人もこの時に瀕死状態になっており、上記の通り延命のためにガドヴェドと致命傷を負ったエレナによりオリジナル7としての改造を受けた。
常にタキシードを着ており、これはエレナとの結婚式の花婿衣装をそのままずっと着ている。何故か帽子を絶対脱がない(作中で一度脱げたが)
身も心もエレナに捧げており、女性の名前をあまりきちんと覚えようとする気がなく、
作中でエロス全開のオリジナル7の操縦者の一人・ファサリナに対しては、彼女に自身の体をダシにして"カギ爪の男"の同志にならないかと誘惑された際も、
「悪いな、俺童貞なんだ。てめえに俺の純潔は渡せねえな!」とキッパリ言い切るほど。
そもそも女性に限らず他人に殆ど興味を持たず外聞も気にせず、復讐を最優先している事もあり自らに益の無い人助けも基本的に行わないが、
一方で自らの責任や信念を果たそうと努力している人間に敬意を持ち、己の不利益を受け入れてでもその意を汲んで見せる事も。

壮絶な味音痴で飲み物は水とミルクしか味が判別できず、食事はその店で一番安い料理に調味料をありったけぶっかける
(曰く「物凄く甘い」と「物凄く辛い」のどちらかでしか、味覚が機能しなくなっているらしい)。
元々は貧しさ故に満足に食事にありつく事も叶わなかった事から「せめて味だけでも覚えておきたい」と考えたためらしいが、
その結果味覚がイカれているのも確かで、「美味い」だとか「辛い」だとか叫びながらムシャムシャする食事シーンは印象的。
また実は亀が苦手

「エレナは死んだ!お前が殺したんだ!俺からエレナの死まで奪う気か!」


上記は作中終盤"カギ爪の男"と対峙し、
「自分が星の中枢機能と同化すれば私の記憶をもとに全ての死んだ人を生き返らせられる」と交渉を持ち掛けられた際の返答。
魅力的な提案を敢えてエレナとの思い出を尊重して蹴った彼のエレナへの恋の在り方である。
…そもそもその"カギ爪の男"がヴァンに言われるまでエレナを殺したことはおろか、
エレナやヴァンのことまで忘れていた程度にめちゃくちゃ忘れっぽい奴なので、果たしてそれが実現していたとしても本当に約束を守れていたかっていうと…。
「痛快娯楽復讐劇」、ここに極まれり。復讐は無事完遂され、そのままヴァンは余韻もなく帰還する。

本作以前に同じデザイナーの関わった『神魂合体ゴーダンナー!!』にも愛する者を奪われた孤高の復讐者が登場しており、
彼と彼の愛機ブレイドガイナーとは、刀剣使いで帽子の端にリングが二つといったデザイン面に加え、
他人を遠ざけながらも道中助けた少女に付き纏われるというキャラクター造形面でも似通った部分が多く、
一種のセルフオマージュであろうと思われる。

+ 外部出演
スーパーロボット大戦K』で初参戦。

武装には長射程のものが無いものの、地の火力が高い・パイロットのヴァンが格闘の値が高い上に、
2回も本人のパワーアップイベントがある・バリアも中盤から付いて空も飛べるとあって、敵陣に突っ込んで殲滅させるお仕事が似合うユニットである。
また、最弱攻撃である太刀投げ以外の全ての武装にトドメ演出が用意されている。
これは後述の合体攻撃も含むため、全武装がトドメ付きのガイキング・ザ・グレートよりもトドメ演出が多くなっている。
だが、原作終盤でサウダーデとの宇宙戦に苦戦していたからか、宇宙の地形適応はBという欠点も
(ヴァンが宇宙に慣れていなかっただけで、ダン自体は宇宙に対応していたような描写もされていたのだが、
 『スパロボK』では地形適応はロボット側しか持たない)。
一応強化パーツでフォローが可能…なのだが、『スパロボK』では宇宙Bが大勢いるため、パーツが不足気味になってしまう
(サウダーデ以外のヨロイ全てと、ゴーダンナー系・ゾイド系・キングゲイナー系が該当。ただし2周目以降はパーツが購入できる)。

シナリオ序盤から登場し、ふらふら出て行くような事はガンソシナリオ以外ではせずそのまま主人公部隊に居つく。
前述の「が苦手」と言う設定を受け、ガイキングの敵である亀形の魔獣・ドメガに対しては戦闘中のセリフが変化する。
携帯機スパロボでは表情や様子を出すのが難しかったためか、やたらとキレやすいキャラになっていたり
所構わずカギ爪の男の居場所を聞きまわったりと、原作の彼とは違う行動や言動が目立つ。
原作でもあった勇者翁ネロ達に対しての助け船の後「あんた達の心意気に打たれたぜ!」と発言している。
また、フェストゥムの存在に対しての問いに対して平然と「見りゃ分かんだろ」と発言しているが、
その後も何度も問いをぶつけられてキレており同化されるような描写はない。
バカだから、はたまた改造された人間だからフェストゥムも反応を示さないのだろうか…?
なお、後にファフナー本編でもフェストゥムにヴァンと同じ返答をしたキャラが出た。

ちなみに合体攻撃が2つ用意されているが、そのうちの一つ「ガン×ソード」は同じく妻の敵と"カギ爪の男"を追う
レイ・ラングレンが駆るヨロイ・ヴォルケイン改とのもの。……なのだが、協力やコンビネーションなんてものではなく、
ただひたすらお互いに獲物の取り合いをしたら一周回ってなんか合体攻撃に見えてきた
という物騒なモノ(レイの方はヴァン諸共撃つ気マンマン)である。
しかもこの合体攻撃の初披露が"カギ爪の男"の乗ったバースデイを前にしてのものだったりする。
レイは本来"カギ爪の男"の元に先行して計画の足止めをして死亡するのだが、ちゃっかりスパロボマジックで生き残っている。
ただし、一人で"カギ爪の男"と戦おうとして返り討ちに遭った所で無敵団に拾われたり、
ヴァンに"カギ爪の男"のトドメを取られたら「ヤツの最期を見れたからまぁいい」と物凄くポジティブに気持ちを切り替えたりと、
シナリオの被害はしっかり喰らっている

なお、同作ではガンソの舞台となっている「もう一つの地球」以外の地球や月面、
果ては異世界だろうと、ヴァンが呼び出せばダンはやってくる
(『K』では『ガンソ』、『キングゲイナー』、『ゾイドジェネシス』の舞台はこの「もう一つの地球」となっている)。
ヴァン本人もその事に言及しており、取り敢えず深く考えない方がいいのかもしれない。お前は飛影か。まあカイジさんの件もあるけど


『K』発売から10年後に発売された『スーパーロボット大戦T』に久々に参戦。初の音声収録作品となった。

相変わらずダンは近距離特化型で空も飛べなくなったが、宇宙適応が素でAに上がっており使い勝手が向上(他のヨロイはBのまま)。
さらにヴァンのエースボーナスに「気力170以上で反撃時にダメージ1.4倍」という破格のものが設定され、
条件がキツくなっている(特に気力は特殊スキルを養成するか強化パーツで上限を引き上げないといけない)ものの、
獲得すれば『T』随一の火力を発揮できるようになる。
勘違いされがちだが、「反撃時」と言うのはあくまでも敵フェイズである点に注意されたし。
そもそもHPゲージに思いっきり「攻撃」「反撃」って書かれてるし。しかしそういう勘違いさせがちなところも原作再現とも言われたり
その代わり合体攻撃は全て無くなり、また好評だった戦闘アニメのチリン音も無し、
さらにカメオも登場せず、ひっそりと中断メッセージにて料理にされたりとアニメ方面では割を食ってしまった。
尤も、こちらの方も十分高品質な出来栄えではあるので無闇に責め立てるのも野暮であろう。
ちなみに合体攻撃の相方であったレイとヴォルケイン改も、
常時ダメージ1.2倍(射撃限定だが、射撃武器しかないので実質無条件)なんてこちらも破格のエースボーナスを得られたり、
さらにカスタムボーナスとも合わせると射程10以上で攻撃すればダメージ増になる強化パーツの恩恵を受けられる貴重な要員になれたりと、
単独でも中々活躍しやすくなっている。
そもそも得意レンジ違う者同士で歩調合わせなくてよくなった(合体攻撃には隣接する必要がある)ので使いやすくなった、とも言えよう。

シナリオでは3話と最序盤から登場。本作の中核を成す作品となっており、さらにヴァンはかつての復讐者や、
同じく黒衣を身に纏った復讐者達と多くの交流を持ち、愛する人を持つ者を全力で応援し、結婚という夢を掴んだ者を祝福するなど、
好漢の一面が強調されている。特にアキトとは大きく絡んでおり、互いに後押しする姿も見られる。
誰が呼んだか「スーパー復讐者大戦」

「馬鹿か、お前は?」
「そいつは、お前のタキシードだろ? 花嫁を迎えに行くための」
「お前もお嫁さんもお互いに生きてんだ。行けよ」

また原作では惑星EI中の無法者とそのヨロイをぶっ壊し、平和を築いた活躍が年月で忘れ去られ落ちぶれていた勇者爺ことエルドラメンバーだが、
本作では後述の事情で舞台設定が変わり敵勢力が増えた影響により30年以上戦い抜いている歴戦の勇者となっており、
名実共に勇者として『勇者王ガオガイガー』や『勇者特急マイトガイン』のキャラと絡んだり、
10年前には地球に訪れてグレートマジンガーと共闘してミケーネ帝国と対峙していたのであの戦闘のプロ・剣鉄也が素で頭の上がらない存在になっていたり、
シュウジ・クロスと名前で呼び合うライバル関係になっていたりと凄まじく濃厚なクロスオーバーを巻き起こしている。
"カギ爪の男"をはじめ敵方にも傍迷惑なジジイが多いため、「スーパージジイ大戦」という別名も

ちなみに、本作では惑星EIの世界観はテラフォーミングされた火星に丸ごと移されている他
(エルドラメンバーが過去に平然と地球へ訪れているのはこのため)、
「エンドレス・イリュージョン」の名が重要な意味を持ち、アストラギウス銀河とは意外な因縁を持つなど、
ある意味で原作の設定とは真逆の来歴となっている。

『30』でも登場。今作ではちゃんとチリン音が追加されアピールポイントとしても使われた。
シナリオ面では監督の同じ『コードギアス』との絡みが多い。
また、DLCで強化パーツで気力が一発で最大限まで上昇させられる楠葉汁「謎の特製ドリンク」が追加されるため、
フルスペックを発揮しやすくなった。
なおシナリオ上でもそのドリンクの作り主が参戦するミッションにて飲んでその効果を享受することに。うまーい!もう一杯!



MUGENにおけるダン・オブ・サーズデイ

エンポリオなどを製作したサラミ氏によるものが存在。
一撃の重みより軽快さに重きを置いたスタイルになっており、ザクザク相手を刻んでいける。
スプライトはスパロボKで客演した時の物を使用しているが、原作で使用した夕日を利用した目くらましなども搭載。
更に更新でストライカーとしてエルドラソウルが召喚可能となった。
またスパロボKでのトドメ演出の多彩さに習い、様々な技でトドメ演出が用意されている。
演出の都合上誰が相手でもG-ER流体をぶちまけるが、気にしてはいけない。

通常状態では繋ぎの種類も少なく固有能力も薄いが、
22+攻撃ボタン同時押しで1ゲージ使用して覚醒状態になると一部技の性能が上がり、
更にゲージ消費の能力として飛び道具を無効化する電磁シールドとキャンセルに使える0.3ゲージ消費の特殊移動が解禁される。
ただし特殊移動によるキャンセルは0.7ゲージ追加消費(=1ゲージ消費)する上にコンボ中1回までしか使えない。
電磁シールドは更新で発動中のゲージ自動減少量が減ったが、代わりに一度の展開に上限ダメージが付いた(およそ400)。
上限を超えるとシールドが一瞬消滅し超過した分ゲージが減少する…のだが、逆に言えば即死級ダメージでもゲージと引き換えに1発は耐えるし、
一瞬解除してから即再展開すれば上限がリセットされるのであまり気にしなくてもいいかもしれない。
なお通常状態で敗北してラウンド3になると、エレナへの愛の絶叫がラウンド開始前に挟まり覚醒状態になる。
とはいえ覚醒すればゲージも若干溜まりやすくなり、必殺技から超必殺技へ繋げられるようになる上攻撃力もほんのり上昇(1.05倍)するので、
わざわざ未覚醒のまま戦わずゲージを溜めたら即覚醒でいいだろう。

また覚醒状態でダウン中に22+攻撃ボタン同時押しすると、1ゲージ使いガード不能の衝撃波を出してオーバーフロウ状態へ移行、
原作最終決戦時のエレナへの想いから完全覚醒し、過去のオリジナル7の操縦者をも凌駕した状態になる。
この状態になると超必殺技を特殊移動でキャンセル可能になりコンボ中のキャンセル上限も撤廃、
各種行動が始動やモーション中アーマー付与・攻撃中飛び道具無効・硬直短縮などそれぞれ大幅に性能強化される。
さらに攻撃力も上昇(1.2倍)、ゲージの溜まりやすさも上昇しつつ常にゲージが溜まり続ける状態になるトンデモ状態。
また、覚醒時の衝撃波を当てると1ゲージ消費の派生技として通常2ゲージ技の「神は裁き」が使用可能になる。
この時の「神は裁き」は生当て同様に補正がかからず(普通にキャンセルして当てると-30%の補正がかかる)、
リバーサルのガード不能から確定で決められるので正に切り札。

以上の通りコンボ性能は高い一方で、
地上攻撃に中段が無く投げの性能も悪い、自分の動きが制限される太刀投げしか飛び道具がないとガードの固い相手やガン当身相手には厳しく、
当身技の出が遅い、無敵技が殆ど無く覚醒・オーバーフロウ後の一部アーマー化以外での切り返しが難しいなど防御に回ると弱いという欠点もある。

コンフィグで初期状態を覚醒・オーバーフロウに出来るほか、
10P選択でコンフィグを無視し毎ラウンド覚醒スタートに、11Pで毎ラウンドオーバーフロウスタートになる。
12Pは特殊カラーで、初期状態はコンフィグ準拠だが通常・覚醒・オーバーフロウ問わず必殺技以上を必殺技以上でキャンセル可能になっている。
ただしどこでもキャンセル可能というわけではなく、特殊移動キャンセルが可能なタイミングでのみキャンセル出来る模様。

2019年6月30日にv1.1へと更新され、大幅に仕様変更された。
通常技の判定強化、投げの間合いと威力の向上(ほぼ倍加)、対空特殊技に上段無敵追加、既存技の一つが中段化など大幅に強化されたが、
同時に電磁シールド削除、「大刀突き」以外のオーバーフロウ時の必殺技からアーマー削除、
空振りキャンセル廃止、エルドラソウルが1ラウンドに1回しか使えない、全体的に追撃が厳しくなるといった弱体化も多い。
また、特殊移動から飛び道具無敵が消えた代わりに非キャンセル版がノーゲージで使えるようになったほか、
一部のトドメ演出発生時にタイムが止まるように変更され、
「神は裁き」がオーバーフロウ発動からのキャンセルが出来なくなり、威力も半分以下になった代わりに1ゲージ技になった。
この大改修に合わせ、いくつかのバグが修正された旧版も同時公開されている。

デフォルトAIは未搭載だが、コン氏による改変付きAIが公開されている(旧版用・v1.1用の2種類)。
適用すると全てのトドメ演出発生時にタイムが止まるようになる(旧版でも同様)。


「すみません、何か食い物とミルクを……」

出場大会



最終更新:2022年06月27日 13:19