宇佐見菫子


「異世界の貴方に教えてあげる
 外の世界で唯一無二の最強無敵の種族の事よ!」


『東方project』第14.5弾にして弾幕アクション第5弾「東方深秘録 ~ Urban Legend in Limbo.」のラスボス。
「うさみ すみれこ」と読む。
東深見高校に通う一年生で、非公認オカルトサークル『秘封倶楽部』の設立者。
つまり外の世界に住む人間であり、シリーズでは旧作以来となる人間のラスボスである。
「超能力を操る程度の能力」を持つ超能力者(「頭が頭痛で痛い」ような説明だが公式)で、念動力を得意とし、空を飛べる。
二つ名は「深秘を曝け!秘封倶楽部初代会長」。テーマ曲は「ラストオカルティズム ~現し世の秘術師」。

2本に結っても尚目立つボリューミーな茶髪に、白いリボン付きの黒いシルクハットを被り、
菫色のチェック柄の学生服を着て、下部のみが縁取られた赤い眼鏡を掛けている。
黒いマントの裏地は赤色でルーン文字が浮かんでいる。制服以外は奇術師のような格好。
今時の女子高生らしく、スマートフォンを所持している。

+詳細な原作設定
泣く子も黙る本物の超能力者。
インターネットで知識を深めた若者にありがちの全能感と天性の才能を持っていたため、
中学生の頃は『自分は他の人間より優れている』と思い込んだ。
友達は知識の上で無駄ではないと知っているが自分には不要だと考え、友達が出来ないままの
他の人から見たら無惨な、だが本人は充実した学生生活を送っていた。
自身の超能力、オカルト、都市伝説等に関する独自の研究を始めたのもこの頃で、
特に異世界への憧れが強かった。

そんな生活も高校に入ると一変する。
成績優秀で少し離れた私立の進学校に進学したことで人間関係がリセットされ、
硬化させた態度も逆に魅力だったのか、彼女の元にも関係を築こうとする人が集まり始めた。
だが未だ自分自身を他の人間と違う種族と思い込んでいた菫子は、
彼らの事を『同レベルに引きずり込もうと企む悪魔』だと自分に言い聞かせた。
聡明な彼女はあえて人を集めることで、友達になろうとする人々を遠ざける事にした。
この際に立ちあげたのが非公認オカルトサークル『秘封倶楽部』である。

(以上、原作おまけテキストより引用・改変)

菫子は手始めに幻想郷にオカルトボールをばら撒いた。
オカルトボールは外の世界のパワーストーンであり、戦いでのみ所有者が移る性質がある。
さらに、幻想郷にオカルトボールを7つ集めると願いがかなうという噂を流した。
争奪戦に勝ち残った者がオカルトボールに蓄積されたパワーを解放することで、結界を消滅させることを目論んだのだ。
この仕組みに気付いた茨木華扇によりオカルトボールの所持者が結界の外に送られることで結界の破壊は失敗したが、
結果的にはオカルトボールを集めて一時的に外の世界にやってきた多くの妖怪達と会う事が出来た。
彼女が興味本位で異世界の秘密を曝こうとした、それが『東方深秘録』の大まかなストーリーである。

+その顛末と、決着…?(ネタバレ注意)
化け狸から受け取った幻想郷のパワーストーンが偽物だった事に気付かずに
幻想郷に入った(=正式に幻想郷に招かれた)ことで、逆に幻想郷に閉じ込められてしまう。
そこで待っていたのは、菫子が良く知る都市伝説が顕現して襲いかかる、幻想郷流の洗礼であった。

実はこの時すでに菫子の計画は幻想郷の実力者たちによってほぼ完全に看破されており、この計画を逆手に取られ、
「二度と幻想郷に来ようだなんて思わないように散々脅かしてから送り返してやろう」という罠にハメられたのである。
行く先々で妖怪に襲われ、これらを何とか撃退しつつ逃げまわった菫子は、謀らずも今まで彼女が妖怪達に仕掛けた
「オカルトボールを使って一時的に外の世界に行く」という方法でなんとか幻想郷を脱出するも、このままでは菫子も例に漏れず、一定時間でまた幻想郷に戻されてしまう。
菫子の焦りは極限にまで達しようとしていた。

一方その頃、幻想郷では博麗の巫女もまた焦っていた。
彼女は、今まで誰も気づいていなかったこの異変の『イレギュラー』に気づいたのである。
菫子がばら撒いたオカルトボールは地上のミステリースポットの力が宿ったパワーストーンであったが、
その中に1つだけ、地上のものではない『月の都』のオカルトボールが紛れ込んでいたのである。
もし、菫子がそれを巻き込んでオカルトボールの力を解放してしまえば、結界が破壊されるだけでは済まない、
誰も予想できない何かが起こってしまう…霊夢は、大慌てで菫子を追って外の世界へ向かった。

しかし菫子は、彼女を保護しようとやってきた霊夢を見て、恐怖のあまりに外の世界まで追っ手が来たと思い込んで拒絶。
躁状態のままに覚悟を決め、オカルトボールの力を解放して自らを幻想郷の結界を破壊する鍵と成そうとした。
この一人の少女の自殺未遂により、博麗大結界崩壊の危機という幻想郷の最大のピンチが目前に迫ることとなった。


本作では最初に選ぶ霊夢のストーリーが体験版と同じ2戦分しか無く、菫子ストーリーの後にもう一つの霊夢ストーリーが解禁される。
つまり、最後に使用可能になったラスボスのストーリーで幕を閉じた過去作と異なり、本作は博麗の巫女の異変解決で物語を終えるのだ。
それもあってか、最終戦前の会話シーンではとても主人公然とした霊夢が見られると評判である。
同時期に連載していた『茨歌仙』の霊夢がダメダメ巫女で『鈴奈庵』の霊夢がヨウカイスレイヤーと両極端だった分、余計にそう感じる。

ちなみに本作のストーリーを終えても明かされない謎が幾つか残るが、それらは『東方紺珠伝』にて触れられている。
これはストーリーが基本的に一作完結な東方では珍しい事例といえる。

異変解決後は拘束されるも、温情により外の世界に戻る事を許された。
ところが、夢を見ている間だけ幻想郷に入り込むようになってしまう。
(この症状は『茨歌仙』で「夢幻病」と呼称されている。身に着けてる衣服や道具も持っていける模様)
授業中でもお構い無しに頻繁に睡眠を取る等、外の世界での生活リズムは不安定になっている。
それでも今度は「友達を作るのも悪くない」と思い、不思議な現状を楽しんでいるようである。
現在は幻想郷をあちこち見て回っているようで、『香霖堂』では森近霖之助に出会い、
外の世界の最新アイテムを持ってきた上その使用方法まで教えてくれる存在として、助手として扱われることになった。

戦闘では超能力でカード、バス停、標識岩盤などを敵にぶつけて戦う。
さらに瓦礫を投擲したり、電柱を倒したり、マンホールから水を噴き上げたりと中々に豪快。
ただし格闘慣れしていないのか、接近戦はだだっこパンチやヒップアタックなど素人そのもの。
先人のヒップアタックが強すぎるだけ?そうですね。
中でも目を引くのが良い歳してパンダカーに乗り突進するDA。アレか、お気に入りなのか。
ライダー僧侶といい勝負である。
スペルカードでは3Dプリンターで製作した銃をぶっぱなす姿も。おまわりさんこっちです。
そんな菫子のアクションはオカルティックなレトロさとコミカルなユーモアが合わさった、正に『深秘録』のテーマを体現したものと言える。
一部の喰らい動作で眼鏡を通した目が消えて見えるデフォルメ表現は後者の典型。

サウンドトラック「宇佐見菫子と秘密の部室」では堂々と手摺り付きの椅子に腰かけた姿が見られる。
ケースの内装には秘封倶楽部の部室の玄関及び内装が描かれており、水晶玉や角付きの頭蓋骨といったオカルトグッズが並んでいる。
「要立退き」の張り紙がある辺り、人を遠ざけるという当初の役割は果たしていたようだ。
ちなみに本作の菫子と華仙を除く専用テーマはあきやまうに氏が昔の知り合い達にアレンジを頼んだとあって、
一曲ごとに作曲者(及び所属)が異なる豪勢な顔ぶれである。

+秘封倶楽部に関する補足
上海アリス幻樂団による音楽CDのシリーズ「ZUN's Music Collection」のブックレットには、
近未来の首都・京都を舞台にした、不良オカルトサークル 『秘封倶楽部』 に所属する大学生、
宇佐見子とマエリベリー・ハーンの活動が書かれている。
この秘封倶楽部シリーズは東方projectと独立していると一部から思われていたが、
求聞史紀ではメリーの書いた手記、求聞口授では秘封倶楽部の後ろに幽々子の居るイラストが載せられていたりと、
以前から関連性は匂わせており、今作における菫子の登場で誰もが否定できなくなった。

ただし二つの秘封倶楽部は立地や時代が異なり、また蓮子と菫子に血縁があるのかどうかさえも不明。

「不思議な物に恐れる事などない
 今や子供だって妖怪をコレクションする時代なのよ」


+二次創作での扱い

発売前に秘封クラスタが「東方深録だから秘封倶楽部がラスボス」等と冗談を言っていた中、
前述の通り秘封倶楽部との関連を匂わせるラスボスが本当に登場してしまい、界隈に激震が走った事は想像に難くない。
それまでも秘封倶楽部の2人と八雲紫の繋がりを考える創作は多かった分、菫子と彼女達の繋がりについてもまた然り。

弾幕アクションでぶつかり合った面々の中では、妹紅との絡みが多い。
作中での2人の関わりが見事にラブロマンスな流れを経由していると良く言われる。
(全力で戦い腕を認め合うもすぐに離れ離れに→逃げ回る際に出会った人の中で唯一助けてもらえた→忘れ物を届けて貰った際に初めて名前を知る)
誰が言ったか 「もこすみ尊い」 マリアリは俺のジャスティス」と比較すると、言い方に時代の変遷を感じざるを得ない。
一方で、小人の針妙丸は愛玩動物扱いをされているとか何とか。

幻想郷と外の世界を度々行き来するということで、幻想郷でに見られる中では外の世界に最も近い者と言えるため、
かつて外にいた女子高生仲間の早苗や、『香霖堂』連載再開後の第一話に登場した縁から霖之助との共演も。
『東方紺珠伝』には夢の世界に住んでいるキャラクターが登場しており、異変収束後の菫子とよく関連付けられる。

戦闘中に見られるコミカルな動作や「自分の容姿に自信が無い」発言などはネタにされやすい。
ただし、彼女の性格は曲者揃いの幻想郷の中ではむしろ常識人の部類だろう。 まあいつもの幻想郷である。
ED等で見せる戦闘時以外のマントを外した姿(マント無し菫子)も人気。



MUGENにおける宇佐見菫子

  • 黒巻氏制作
禍雨心傘等の東方改変キャラで知られる黒巻氏により製作された、深秘録のスプライトを用いたもの。
原作ではマントの裏地にテクスチャを透過しているが、ドット絵に直接その模様を貼りつけることで疑似的に再現している。

2016年4月13日に公開された時点ではテスト版ながらも、問題無く戦える程度に技数は揃っている。
例によって空中戦でなく地上戦主体の仕様。
各種動作は原作のものを再現しているが、性能は別物と考えて良い。
元々がリーチ重視のキャラで、WinMUGENにズームイン・アウトが無く、霊力ゲージも省かれた結果、制圧力が非常に高い。
独自要素として原作のミステリースポット(『緋想天』でいう気質のようなフィールド効果)を反映した超必殺技が存在。

AIは未搭載だが、Air氏によるAIパッチが公開されている。
無敵のワープで逃げ回り、遠くから制圧する戦法が単純かつ強力。
ReadMeには並キャラと書いているが、Ogreボスハルクに勝てるため凶には入ると思われる。


  • Gudine氏制作
新MUGEN専用。イントロで超必のみならずカラーパレットまで選択出来る。
こちらはスケールがD4相当で黒巻氏制のものと比べてジャギらない代わりにやや小さく、またマントの模様は無地のまま。
3ボタンの地上戦想定にアレンジされており、何としゃがみ動作はパンダカー(喰らいやガードでも降りない)。
「テレポーテーション」出現時に攻撃判定がある、打撃投げの飛び道具とでも言うべき追加技等、積極的なアレンジ要素も。
デフォルトAIは存在しない。


「あーあ、目が覚めたら現国かあ
 あれ超つまんないのよね 」


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