プレイヤーからは主に"Chara"(キャラ) *1または"first human"(最初の人間)と呼ばれる。
おそらく殆どの人が最初に到達するNeutralルートで、first humanがどのような末路を辿ったのかが明かされる。
地下世界に落ちてきた際、怪我をしていた所をモンスターの王子であったAsriel(アズリエル)に助けられ、
Asrielの父であるAsgore(アズゴア)、母のTriel(トリエル)からも暖かく迎えられ、
種族こそ違うものの彼らDreemurr(ドリーマー)一家の一員として本当の家族のように暮らしていた。
しかし、ある時この人間は治る見込みのない重病に掛かってしまい、死期を察したfirst humanは、
最期の願いとして故郷の村に咲く花畑が見たいと言ったが、
結界に閉じ込められているモンスター達にはどうすることもできず、翌日に亡くなってしまった。
その後、Asrielはfirst humanのタマシイを取り込んだことで姿が変化し、遺言を叶えるため結界を抜けて人間の世界に行くが、
怪物が子供を殺害したと勘違いした地上の人間達に攻撃されて致命傷を負ってしまい、
一切反撃せずに微笑みながら遺体を強く抱きしめて地下世界に舞い戻り、城の庭園で力尽き死亡。
Asrielの遺体は灰になり、庭園に散って消えてしまった。
そして二人の子供を一度に失ってしまった両親は泣き崩れ、Asgoreは今後落ちてきた人間を全て殺す事を宣言するようになり、
その惨たらしさからTorielは別居して遺跡に閉じこもり、落ちてきた人間達を我が子と呼んで保護しようとした。
しかし、Asrielの灰が散った庭園の花に意志が宿り、Flowey(フラウィ)という存在として蘇ることになる。
(このあたりの詳しい経緯は Floweyの項目を参照)
……と、ここまでなら可哀想な人間の子供とモンスターの王子の友情により起きた悲しい話に思えるのだが、
この話には「人間のタマシイ」を取り込んだという部分に裏が存在する。
Flowey曰く、first humanとAsrielはかつて親友だったそうだが、その人間性は決して良いものではなく、
Pacifistルートでのみ辿り着けるラボにて、彼らの過去を記録したビデオテープが判明する。
ある日、二人で父Asgore(アズゴア)にバタースコッチパイを作ろうとした際、
材料の 「バターカップ 1(Cups of butter、バター1さじ)」というレシピを勘違いし、
誤って 「バターカップの花(Buttercups、キンポウゲ。少なくとも人間には有毒植物)」を使ってしまい、
病気にさせた事件があったのだが、母Triel(トリエル)はカンカンになり、Asrielは反省して落ち込んでいた所、
first humanはこの事件について笑い飛ばしたりと、どこか歪んだ性格が窺い知れる。
さらに、詳しい経緯は不明だが地下世界に来る前は全く幸福ではない人生を送っていたらしく、
人類に対して絶望と強い憎しみを抱いていたのではないかと思わせる描写がある。
作中では重病により死亡し、Asrielはfirst humanのタマシイを取り込み遺言を叶えるため地上に出た事になっているが、
実はそれ以前に二人で何かを秘密裏に計画していた記録が残っており、泣きながらやりたくないと訴えるAsrielを人間が説き伏せ、
最終的にAsrielも「みんなを自由にするんだ」という強い意志を持ってある花を摘んできたことが明かされる。
このことから、実際は故意にキンポウゲの毒で自殺し、自らのタマシイをAsrielに捧げて共に地下世界を抜け、
さらに地上で結界を解くために必要なタマシイを集める(= 人間達を殺す)という計画を立てていたことが窺える。
Asrielは死んだfirst humanのソウルを取り込む事で新たな力を得て変身し、
結界を突破してfirst humanの故郷に遺体を運んだはいいが、子供を殺害した怪物と間違えられ地上の人間達に襲われた際、
first humanはタマシイだけの状態ながらも Asrielの体を半分乗っ取り人間達を皆殺しにしようとしていた。
Asrielの話によればこの際 空っぽの遺体を起き上がらせて2人の全ての力を振るおうとしていたらしい。物凄い執念だ…。
何故こんな計画を実行したかは不明だが、結果としてAsrielの良心が反抗したため失敗に終わった。
これにより、Asrielは人間達に無抵抗のまま力を抑えながら遺体を抱えて地下世界に戻り、力尽きて後にFloweyとなった。
これについては Alphysの項を参照。
なお、操作キャラクターである主人公とfirst humanの関係性ははっきりしておらず不明である。
ゲーム中で常に表示される名前がプレイヤーが名付けた名前であることや、
主人公の「Frisk」という名前はPルートの最後にしか登場しないことから、
「同一人物がルート次第で主人公(Frisk)とfirst human(Chara)に分岐する」
「元々別人だったがfirst humanが主人公の肉体を乗っ取った」
「主人公はfirst humanの死体が蘇った存在」(Flowey(Asriel)はこれだと思っている節がある)
……など、ファンからは様々な考察・噂があり、推測の域を出ない。
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