Toriel


"I am TORIEL,caretaker of the RUINS."
(わたしは トリエル このいせきの かんりにん です)

トビー・フォックス氏を中心とするチームが制作したWindows/Mac用RPG『Undertale』の登場キャラクター。
日本語表記は「トリエル」。彼女の母性に惹かれて「ママ」もしくは海外の発音で「マッマ」と呼ぶファンも多い。
なお、読書シーンで眼鏡をかけている描写や、サンズに自分を冗談交じりの状況だが「おばさん」と言った事があるので、
人間でいうとお母さんというよりお婆ちゃんの可能性もある。

耳の長い山羊のような姿をしたモンスター*1の女性であり最初のダンジョンいせきの主。
母性溢れる優しい性格で、初対面の主人公に対し好意的に接してくる。

作中では地下世界に迷い込んで早速殺されかけた主人公を助ける形で登場
(二周目以降は迎えたエンディング次第で、冒頭に花が登場せず見回りに来た彼女とばったり出会う事もある)。
その後は主人公を「My Child(我が子)」と呼び、いせきでの暮らし方について教えてくれたり、
主人公が地下で暮らせるように住居に部屋を用意したりと本当の保護者のような言動を見せる。

しかしその一方で、地上へ出る方法を尋ねると露骨に話題を変えてきたりするなど、主人公を外に出したくないような態度を取る。
上記の優しさも主人公に一切説明なく、さも当然のように一緒に暮らす前提で話を進めておりどこか怪しくすら見える。

料理が得意であり、彼女の作るバタースコッチシナモンパイはゲーム中最高の回復アイテムである。
入手するには一度ベッドで寝る必要があり、寝る前に地上に帰る方法を聞くとそのまま扉を破壊しに行ってしまいパイがもらえなくなる
(キッチンにある出来立てを全部持っていこうとしても熱くて触る事もできない)。
なお、当然ながら入手できるのはたった一度の一品物なので、いつ使用するかには慎重になった方がよい。
アズゴア戦で使用するとその香りでアズゴアの攻撃力と防御力を下げる効果がある
(後記するカタツムリのパイをチートで所持し、使用した場合も同様にステータスを下げられる)。

+ ネタバレ
"You want to so leave so badly."
(どうしてもでていくというのね…)

"Hmph,You are just like the others."
(そう… あなたも ほかの ニンゲンたちと おなじなのね。)

"There is only one solution to this."
(なら のこるしゅだんは 1つしかない…)

"Prove yourself…"
(わたしを なっとくさせて ごらんなさい。)

"Prove to me you are strong enogh to survive."
(あなたの つよさを しょうめい するのよ。)

地下世界の王、アズゴアの政策である「地下に落ちた人間を殺しタマシイを奪う」というやり方に強く反発しており、
その為に主人公をいせきに束縛しようとしてくる。
しかし主人公はどうしても外に出ようとするため、それを止めるべく戦う事となる。
戦闘では最初のボスとは思えない程の避けづらい弾幕を放ってくるが
(モノクロなので分かりにくいが形状からすると火の玉(火の雨?)を降らしているっぽい)、
HPが一定以下になると攻撃が自動で主人公を避けるようになっており、自分から工夫して死にに行かない限りは負ける事は無い。
その方法とは、弾幕の方から避けるようになるまでHPが減った状態で、回復アイテムを使ってもう一度ダメージを受けると死ぬ事が可能。
その際、トリエルが驚く姿を一瞬だが拝む事ができる。

+ 悲劇の回避の方法は?
和解する、つまりトリエルを殺さないためには、彼女の方が折れるまでひたすら「MERCY(みのがす)」からの「Spare(にがす)」を連発する事。
「Flee(にげる)」だと自分自身が逃げてしまうので不可(逃走自体は可能)。
戦う意志が無く、それでいて退くつもりも無いという姿勢を見せ付けなければならないのだ。
それ以外にも「FIGHT(たたかう)」を選択しつつバーを止めずわざとMISSする事でも同様の展開になる。
+ 初見が引っ掛かりやすい罠
ただ、初見プレイヤーはトリエル戦の頃には「にがす」コマンドの事など忘れているという状況に陥りやすい。
そこに至るまでの通常戦闘では、
「ACT(こうどう)」コマンドによってコミュニケーションを取る→相手を満足させる(条件を満たすと名前の表示が黄色くなる)→「にがす」
……という流れで戦闘を回避できていた。
それにより名前が黄色になっていない相手に「にがす」コマンドは効かないという先入観が植え付けられてしまっているのだ。
しかしトリエル戦では何度か話すと「これ以上話しても無駄だ」と言われ聞く耳持たなくなってしまう。
そこで苦肉の策として「ある程度ダメージを与えて弱らせたら話を聞いてくれるかな?」と考え攻撃していくと……
残りHPが3割程度になった辺りで突然それまでの10倍くらいのダメージを与えて一気にとどめを刺してしまうのだった。
完全にスタッフに思考を読まれている。

……実を言うと、最初の方でチュートリアル担当のカエルが、
「"逃がす"コマンドは"戦いたくない"という意思表示で、相手の名前が黄色になってなくても逃がさなくてはならない時が来るかも」
と教えてくれていたので、その事を覚えていればよかったのだが。

なお、この戦闘の内容によって後のフラウィの台詞が変わるのだが、
生かしたか殺したかだけではなく、リセットを行ったかどうかまで感知されており、
このゲームの細かさについて思い知らされる事となる。

+ 更にネタバレ
実はアズゴアの元妻。かつては人前でもいちゃついて周囲を呆れさせるほど愛し合っていたが、
上記の政策に反発し、アズゴアの元を離れいせきにて落ちてきた人間を守ろうとしていた。
つまり元女王であるにも拘らず、メインキャラの殆どが彼女を知らなかった事から、相当長い期間いせきに籠っていたと思われる。
アルフィーが「女王様があんな美人だったなんて知らなかった」と驚いている事からもそれが窺える。
また、初登場時にフラウィを恐ろしい魔物扱いしているが、息子アズリエルの死後間もなくアズゴアに愛想をつかして別居しているため、
フラウィの正体を知らないのだと思われる。フラウィ自身も彼女に正体を明かしている描写がなく、花の姿で会うのは初めてだったのだろう。

+ True Pacifistルートでは
ボス・通常エンカウントモンスターの全てを殺さないTrue Pacifistルート(通称「Pルート」)では、
結界を抜ける為のアズゴアとの最後の戦いに乱入、魔法でアズゴアをふっ飛ばして戦闘に割り込んでくる。
ゲーム中ではようやく元夫婦の対面が叶うのだが、
アズゴアに「人間のタマシイを一つでも手に入れていればその力で結界を破れるかも知れなかった事」、
そして「『人間が落ちてくるのをひたすら待つ』政策で地下の住民達に淡い希望と絶望を抱かせ続けた事」、
「アズゴア自身は人間を殺したくなくてずっと待ち続けるつもりであった事」を指摘し、面と向かって優柔不断であった王の決断を糾弾、
彼の「友達からやり直せないかな」と言う復縁の提案も「ダメよ」とバッサリ否定している。
更にはその後ジョークの同好者が現れて楽しげに彼女と会話しだす始末。王様マジ涙目。
エンディング後は念願の夢だった教師になったらしく、エンディングでも生徒達に挨拶する姿が見られる。
なおアズゴアはその学校の庭師をしているのが確認でき、またエンディングの一同の会した記念写真にて隣同士であり、
復縁を拒否したとはいえそこまで険悪という訳でもなくなったようだ。
この辺でトリエルがサンズを選んだのかアズゴアと復縁したのかの解釈がファン間でなかなかに割れていたりするが、まあそこは二次創作の分野。
また、騎士団を解体されて行く当てがなかったアンダインも誘われる形で教師になった。

+ Neutralルートでは
一周目は必ずこのNeutral Route(通称「Nルート」)となり、
二周目以降はボス・通常エンカウントモンスターを一度でも殺してしまうとNルートが確定し
(後記するGルートの場合ボスを見逃すとNルートに戻る)、
生存してるボスによってエピローグ(サンズからのメッセージと乱入してくるキャラクター)が変化し、
トリエルが生存している場合は会話こそないが、女王として復帰し人間達と共存する方針を立てて、
人間のタマシイ以外で結界を解く手段を探している。
ただし生存してるボスが彼女だけの場合や雑魚モンスターを倒し過ぎると反対派の暴動で国を追われ、
生き残った他のボスの中から新しい王が選出される(トリエルが死亡している場合も別のボスが選ばれる)。
その後いせきに閉じ籠り、面識が無かったはずのサンズとルームメイトになる(パピルスが生存している場合は彼も同居して料理を教わっている)。

+ Genocideルートでは
登場人物を皆殺しにするGenocideルート(通称「Gルート」)では弾幕を耐える必要がなく、最初のターンで瞬殺できる。
倒すとそれまで見せた事もない形相で主人公を睨み付け、扉を破壊しようとしたのは主人公をアズゴアから守るためではなく、
他のみんなを危険な存在(主人公)から守るためだったと自覚しながら塵になった。
彼女を倒した後に部屋のベッドで寝ると、トリエルと出会ったときの曲「Fallen Down」を遅くしたような音楽が流れる。
曲名は「empty house」直訳すると「空き家」である。

+ ハードモードでは
主人公に「フリスク」と名前を付けてゲームを開始すると、序盤から終盤の一部敵が出てくるハードモードを遊べる。
Torielとの戦闘までゲームを進めて行き、彼女の体力を無くすか彼女が折れるまで戦闘を続けると…?
そこから先は自分の目で確かめて欲しい。
また、ハードモードではバタースコッチシナモンパイの代わりに効果が半分以下のカタツムリのパイを渡される。


MUGENにおけるトリエル

MEGA_X氏の製作した新MUGEN専用のものが存在する。
同氏のアンダインと同じく手描きのスプライトを使用しており、頭身が高いのが特徴。
原作同様の火球を用いた攻撃の他、パイでぶん殴ったり徒手空拳を駆使して戦うアグレッシブなおかんである。
なお、英語のボイスが搭載されているのだが、5ゲージ消費の大技「Triple Determination」の〆に「大いなる光と共に!」とか口走ったりする。

システムは『KOFXIII』風の6ボタン式で、緊急回避やカウンター、ゲージ溜めといった特殊動作が搭載されており、
必殺技はEX版の(1ゲージ消費)との使い分けが可能。
性能は技だけ見れば波動昇龍といった感じだが、下の動画のようなコンボも行える。
デフォルトでAIも入っている。
製作者動画その1
製作者動画その2(DLリンク有り)

この他、原作のドット絵をフルカラーにしたものも作られているが、その場を動けず火の玉を撃ちまくる固定砲台である。

ニコニコMUGEN動画では見かけない彼女だが、YouTubeでは『UNDERTALE』キャラ同士の対戦動画はもちろん、
エミー・ローズソニックシリーズのヒロイン)や『マイリトルポニー』の等と並ぶメスケモ枠としての出番が多い。

出場大会



*1
ただし牙がある事や、終盤出てくる同族のモンスターが悪魔風の格好である事から、
山羊そのものではなくバフォメットのような山羊頭の悪魔がモチーフの可能性もあり。


最終更新:2023年09月30日 14:33
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