火雲邪神


「天下武功 無堅不破 唯快不破」

(我 天下の武術界にて 堅きを砕き 速きを遮る)

チャウ・シンチー氏(日本では『少林サッカー』が有名だろうか)が監督・主演を務めた映画『カンフーハッスル』の登場人物で、同作におけるラスボス的存在。
ぐるじお!とか言い出しそうな名前をしてるが言わない。
演じているのは、ブルース・リャン氏。吹き替え版では 屋良有作 氏が声を担当した。
余談だが、この映画には往年のカンフー映画スターが多数出演しており、氏も20年以上に渡り活躍してきたベテランである。

豚小屋砦の住民との抗争に業を煮やした斧頭会が雇った究極の殺し屋
殺し屋と言っても本人はあくまでも強い相手と殺し合いをして己の敗北を知るのが目的であり、金銭的な執着はあまり無い。
カンフーにのめり込むあまり、おかしくなって精神病棟に閉じ込められていた。
初登場時はそれまでギャグ交じりとはいえ、一貫して強キャラだった大家夫妻を1対2の状況で圧倒しその強さを見せ付ける。
この時に邪魔をした主人公・シンをブチのめしたが、これが後の覚醒を手助けする事になった。
その後、ボスを殺して斧頭会の首領に収まり豚小屋砦に殴り込む。

一見すると只の見すぼらしい中年男だが、実力は化け物じみた作中の拳法家の中でもトップクラスであり、
銃弾を指でつかみ取る程度は朝飯前の他、普通の人間なら軽くはたいただけで首をぐるぐる回して殺せる
常人を数十メートルは蹴り飛ばす達人の蹴りを受けても平気など驚異的な身体能力を持つ。
崑崙派蛤蟇功の使い手であり、地面に這いつくばって太ももと喉をカエルのように膨らませて突進する非常にキモいビジュアルの技でシンを苦戦させた。
武術を殺し合いと捉えている事もあり、手段を選ばない面を持っているため、
形勢が逆転しかかると降参したふりを見せ、隠し持った暗器で攻撃する場面もあった。
最後はそれも通じなかったシンに潔く敗北を認め、そのカンフーを敬い頭を垂れた。

という身も蓋もない中華的世界観のクライマックスを飾るラスボスとして、素晴らしい存在感を発揮した名悪役である。

「火雲邪神」という名前は中国の武侠小説の登場人物が由来。
シンの必殺技と同じ名前で本作の元ネタの一つでもある映画『如来神掌』では、主人公に教えを授ける恐るべき達人として登場している。


MUGENにおける火雲邪神

Borewood氏によるMUGEN1.0以降専用のキャラが公開中。
フォルダ名は「Custom Kung Fu Hustle The Beast」なので注意。
ドット絵はカンフーハッスルをデフォルメ格ゲー化したフラッシュゲーム『カンフーファイター』のものを使用しているが、
作者によってドットの改変や追加が行われている。
原作で見せた動きの一つ一つが忠実に再現されており、その完成度は高い。
超必殺技の「蝦蟇功」は溜める事が可能で、その長さによって突進の回数が増える。
通常モードと性能が強化されたボスモードの二つが存在するので、必要に応じて使い分けるといいだろう。
デフォルトでAIが搭載されている他、専用ステージも同梱されている。

出場大会



最終更新:2022年10月25日 22:42