ハルク・ホーガン


「イチ・バーン!」

1980年代のプロレス界を代表するアメリカ人レスラー。
リングネームはアメコミ(厳密にはTVドラマ版)の『超人ハルク』から採られており、キャッチコピーも「超人」。
日本でも『超人ハルク』が放送されていたためか、外人レスラーとしては珍しく「ハルク」ではなく「ホーガン」と呼ばれる事が多い。
+ ハルクを名乗った経緯
元々「スーパー・デストロイヤー」「テリー・ブルドー」「スターリング・ゴールデン」等、
様々なリングネームを名乗っていたのだが、
テレビドラマ版「超人ハルク」でハルク(変身後)役を演じていたルー・フェリグノ氏と同じカメラに収まる機会があり、
その際にフェリグノ氏を凌ぐ彼の大きく力強い肉体が話題となった
(当時のフェリグノ氏は国際的ボディビル大会の頂点である「ミスターオリンピア」で、
 アーノルド・シュワルツェネッガー氏とチャンピオンの座を争うトップビルダーだった)。
「まさにリアル・超人ハルク」という評判がたったため、
超人ハルクにあやかってリングネームをハルク・ホーガンと改めたという経緯がある。

日本では新日本プロレスのマットに上がり、アントニオ猪木らと激戦を繰り広げた。
「イチ・バーン」と言うアピールも日本デビューの際に作られたもので、そのまま日本語の「一番」と言う意味。
得意技はラリアットの一種「アックスボンバー」、「ランニング・レッグドロップ」等。
また、ピンチになると体を小刻みに震わして自らの戦意を高揚させる「ハルク・アップ」という技を持つ。
この動作を行っている間は無敵状態との事で、何発殴られても更に興奮し、対戦相手は逆に萎縮する。
そして記事冒頭の画像のように「YOU!!」と相手に指を差して効いてない事をアピールした後に反撃が始まり、
上記の技を繰り出す「ハルクアップ・コンビネーション」で逆転勝ちするのがお約束となっている。
「怒りによってパワーアップするハルク」をイメージしたフィニッシュムーブと言えよう。

トレードマークとも言えるバンダナだが、実はこれは元々ハゲ隠しだったのがファッションとして定着したものだったりする。
ちなみにハゲ始めたのは20代前半から。つまり若ハゲである。ご愁傷様です。

格ゲー業界では『ワールドヒーローズ』のマッスルパワーの元ネタとして有名。
「ナンバーワン」の掛け声も当然「イチバーン」が元ネタなうえ、必殺技にアックスボンバーならぬ「マッスルボンバー」もある。
肖像権の問題上、『2』からヒゲを剃って別人の顔に偽装変更されたが、初代ではまさにホーガンそのものの顔だった。

マッスルボマー』のヴィクター・オルテガも見た目の各要素は割とそっくりだが、
絵柄の関係でむしろアミバワイラービルドアップしたトキにしか見えない。

ストリートファイター』シリーズに於いてもザンギエフが決めポーズでホーガンの真似をしたり、
アレックスが登場時に自らのシャツを引き裂く等、ホーガンの影響を強く受けたキャラクターは少なくない。

あすか120%』シリーズのキャシィ・ワイルドも登場時にシャツを引き裂く、勝ちポーズで「イチバーン」のネタを使っている。

格闘ゲーム以外では『LIVE A LIVE』の現代編にマックス・モーガンという人物が登場。役職はレスラー兼ハリウッドスター。
外見の他にも「M・ボンバー(マックスボンバー)」と言う技や、口癖で「イチバーン!」と叫ぶ等のオマージュが見られる。
リメイク版ではマッスルパワー同様ヒゲを剃られている。

プロレスゲーム『ファイヤープロレスリング』シリーズではアックス・ドゥガン名義でシリーズ初期から出場している。
ドゥガンといえばハクソーよりアックス、と言う人もいたのではないだろうか。
なお、初出作でもある『2nd BOUT』と『3 Legend Bout』ではアックス・モーガン名義、
メガドライブで発売された『サンダープロレスリング列伝』ではラルフ・パンサー名義になっている。

SNKのベルトアクション『バーニングファイト』では
あっちアンドレ・ザ・ジャイアントならこっちはハルク・ホーガンだと言わんばかりに
トム・アンダーソンというそっくりな敵キャラが登場。「イチバーン!」のアピールも行ってくれる。

また『キン肉マン』に登場した「ネプチューンマン」も元々はホーガンがモデルの読者投稿超人「イチバンマスク」「ハルクマシーン」であり、
必殺技として「喧嘩(クォーラル)ボンバー」及びツープラトン技「クロスボンバー」を使う。

コミックボンボンでもホーガンをモデルとしたキャラクターが主人公のギャグ漫画『やっぱ!アホーガンよ』(柴山みのる著)が連載されていた。
同作は過激な下ネタが多く、「うんばらほ~!!」の掛け声と共に決めるポーズのインパクトが大きかった。
同誌連載の『スーパーマリオ』(本山一城)にもゲスト出演した事があり、そちらでもうんばらほを自重していなかった。
モデルとなったハルク・ホーガンがこの漫画の事を知っていたかどうかは不明だが、幸い(?)大きな問題にならずに済んだ
30年以上後にライバル誌の漫画が似たような事をやらかした時は炎上したが
ちなみに当時の日本は肖像権緩かったため、他にも『愛しのブッチャーボッチャー』(少年マガジン…って同じ講談社かよ)等が存在した。

また実録漫画(の振りをしたフィクション)プロレススーパースター列伝』(小学館)にも当然のごとく登場しており、
ネット上では(タイマン張ってダチになった)スタン・ハンセンと仲良くビールを飲んで「おかわり」と言っているシーンを、
麦茶だこれ 」に変えたコラ画像で知られている。


MUGENにおけるハルク・ホーガン

Brucewayne74氏 & Yolomate氏が製作。MUGEN1.0以降専用。
スプライトはマッスルパワーではなくラッキー・コルトを改変して作ったものらしい。
そのためマッスルネタは全く存在せず、もちろんしつこい投げも搭載されていない。別人を偽装して20数年後、本当に別人になってしまったとは……

操作方法は『MVC』系の6ボタン方式+エリアルレイヴ搭載と、プロレスキャラとしては珍しい構成。
しかし掴んでから様々な投げに派生するプロレスゲームの要素もある。
必殺技は様々な投げ技や、伝家の宝刀アックスボンバーの他にも、様々なホーガンの持ちネタを多数搭載しており、
相棒のレスラーを召喚して攻撃させたり、パイプ椅子を持ち出して攻撃したり
突然スーパーヒーロー風のコスチュームになってレーザーガンをぶっ放したりする
(元ネタはホーガン氏主演・製作総指揮のSFコメディ映画『マイホーム・コマンドー』*1だろうか?)。

AIはデフォルトで搭載されている他、ホルン氏による外部AIも公開中。
ホルン氏のAIは恒例のコンボ・立ち回り・反応・ガードレベルに加え、アドバンシングガードの使用頻度とストライカーを呼ぶか否かを設定可能。
想定ランクは強との事。

出場大会



最後に、当然の話だがハルク・ホーガン氏は実在する人物である。
2015年には不名誉な形で話題になってしまったものの、その3年後には謝罪し、WWEに復帰している。
MUGENを含む二次創作や不祥事を他所に持ち出し、当人やその関係各所に迷惑を掛ける事は絶対に許されない行為である事を忘れてはならない。
使用する場合はネタをネタとして楽しみつつ失礼の無いよう節度を持った振る舞いを心がけよう。


*1
ちなみにこんな映画です。
よく分かる『マイホーム・コマンドー』


最終更新:2024年01月10日 21:50
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