ガンダム試作3号機


「ガトーーーッ!!」

  • デンドロビウム
    • 形式番号:RX-78GP03
    • 全長:140.0m(本体73.0m)
    • 全高:38.5m
    • 総重量:453.1t(本体重量:226.4t)
    • ジェネレーター出力:38,900kw
    • スラスター総出力:377.650kg×6
    • 装甲材質:ルナ・チタニウム
(HGUC 1/144 ガンダムGP03 デンドロビウム パッケージより引用・改変)

  • ステイメン
    • 形式番号:RX-78GP03S
    • 全長:18.0m
    • 本体重量:41.6t
    • 全備重量:70.0t
    • ジェネレーター出力:2000kw
    • 装甲材質:ルナ・チタニウム
(HGUC 1/144 ガンダムGP03S ステイメン 説明書より引用)

1991年から翌1992年にかけてリリースされたOVA作品『機動戦士ガンダム0083 STARDUST MEMORY』に登場するMS(モビルスーツ)。
デザイン担当は後にウイングガンダムゼロカスタムユニコーンガンダム等も担当したカトキハジメ氏。
一年戦争終結後に連邦軍再建計画の一環として発動された「ガンダム開発計画」の基に、
アナハイムと共同で極秘開発されたガンダムタイプの1機。
コードネームは、「デンドロビウム」。ラン科セッコク属に分類される植物の総称から取られている。
パイロットはガンダム試作1号機にも搭乗した地球連邦軍のコウ・ウラキ少尉(CV: 堀川亮(現・堀川りょう) )。
ちなみに映像作品のガンダム主人公としては(1stからの続投である『逆襲のシャア』のアムロを除けば)初めて最初から軍人だった主人公である。
(TV作品限定だと『ガンダムSEED DESTINY』のシン・アスカが初。まぁ表向きは軍人ではないが)。
え、『0080』?あの作品の主人公はクリスでもバーニィでもなく非戦闘員のアルですが?
また、正規部隊に属する軍人であることもあって劇中では「ウラキ少尉」と姓に階級付けで呼ばれる場面が多い。
ゲーム等で略称としてよく使われる「コウ」と呼ぶのは私的な友人でもある同僚のチャック・キース等かなり限られており、
同じくそう呼ぶヒロインのニナが終盤の行動のせいで顰蹙を買っているのもあるのかガノタ程「ウラキ」呼びする傾向があるようである。
そもそも「シャア大佐」とか「アムロ大尉」みたいにファーストネームに階級付けで呼ぶ方が現実的にはおかしいのであるが

換装システムによる汎用性を追求した1号機、戦術核兵器による殲滅能力を追求した2号機に対し、
3号機は単機で戦況を変え得る「最強の機動兵器」を目指した機体とされる。

操縦管制用のMS「ガンダム・ステイメン」(雄しべ)だけでも当時最高峰の性能を有しているが、
これにアームドベース「オーキス」(塊茎)が合体する事で「デンドロビウム」として完成する。
オーキスは大推力スラスターとIフィールド発生装置、大型ビーム砲、武器コンテナを接続したもので、全長はステイメンの7倍に相当する。
この時代ではまだまだ珍しい全天周囲モニターや機体制御用の特別なOSを採用するなど、内部的にも1・2号機と比べて実験的な機構が多数見られる。

一見、ガンダムが巨大モビルアーマー(MA)のオマケとして付属しているように見えるが、あくまで分類上はMSとされる。
これは数年後に可変MAが開発されるまで連邦軍の兵器区分にMAが存在しなかったのもあるが、
本体はステイメンであり、オーキスはその武装に過ぎないという点も理由として大きい(同様の例としてGアーマーが存在する)。
しかし異形の姿である事は変わりなく、劇中の整備員からも「これがモビルスーツだって言うのかい!?」と驚かれていた。
無茶も良い所だが、既に世に出た数年後の話で連邦軍は機動要塞に変形するガンダムを造っているので、ガンダム認識のおかしさに関する説得力は割とある
そのサイズから出撃ごとの補給や整備を通常のMS用設備で行う事ができず、宇宙空間での船外活動が必須とあれば無理もない反応であろう。
運用コストは実に通常のモビルスーツの100倍にも上るという資料も。

これだけの機体を単独で操縦しなくてはならない上、出撃に次ぐ出撃のブラック勤務を強いられたコウは、
補給の際に疲労がポンと飛ぶクスリ栄養剤の無針注射をする一幕が見られる程の多大な負担を強いられた。
流石にやり過ぎたと思ったのか、後年描かれたコミカライズ『機動戦士ガンダム0083 rebellion』では、
原作だと交流しながらも敵味方となり、最後は交戦して死亡したジオンの傷痍退役兵ケリィ・レズナーと和解。
彼がコ・パイロットとしてコクピットが追加されているオーキスに搭乗し、複座式で操縦する展開となった。

余談だが花としてのデンドロビウムの花言葉は「わがままな美人」。
圧倒的な戦闘能力の代償に、整備性や運用性が極めて劣悪という問題を抱える本機の特徴を端的に皮肉っている…のかもしれない。

+ 兵装一覧
  • メガビーム砲
オーキスの右側面に装備された全長90mのビーム砲。戦艦を一撃で撃沈可能な威力を持つ。
また、長い砲身を槍の如く敵MSに突き刺して接射するという形で使用した事もあり、
これは本機がその見た目に反し、一般のMSに何ら劣らない運動性能を発揮できる事の証左でもある。
やっぱり脚(AMBAC)なんて飾りじゃないですか…

  • 大型ビーム・サーベル
オーキス下部のクローアーム内に搭載された格闘兵装。ステイメンの全高よりも遥かに長いビームの刀身を形成する。
また、クローアーム自体も通常サイズのMSを握り潰せるほどのパワーを持っている。

  • Iフィールド・ジェネレーター
オーキス左側面に搭載されている巨大な円筒型装備。機体全周にビーム兵器を弾き返すバリアを展開する。
これのお陰でビーム主体ノイエ・ジール相手に有利に戦えたが、実弾火器や格闘攻撃は防げないため、ノイエ・ジールの有線クローアームで破壊されてしまった。
なおノイエ・ジールにも搭載されている。そして内蔵型であった事から、Iフィールド・ジェネレーターに関してはジオン軍に一日の長があったと言えよう

  • マイクロミサイル
オーキス上部の武器コンテナから射出される三角柱型のミサイルコンテナ。
射出されてから一定距離を進むと内蔵された108発もの小型誘導ミサイルをバラ撒き、猛烈な弾幕を形成する。
別のコンテナにも、大型収束ミサイル(3発)や後方迎撃ミサイルなどのミサイル兵器群が搭載されている。

  • 爆導索
武器コンテナ内に搭載されたワイヤー状の爆薬。
本来は機雷や障害物を除去するためのものだが、ケンプファーのチェーンマインと同じく敵に絡み付けて拘束した後に爆発させる武器としても使える。
劇中ではムサイ巡洋艦を破壊したが、巻き付ける為に減速しながら目標周囲を旋回しなければならないなど、本来の使い方ではないためか運用性に難がある。

  • ビームライフル、フォールディングバズーカ、フォールディングシールド
武器コンテナ内に搭載されたステイメン用の武装。
ステイメンの前腕部には「フォールディングアーム」と呼ばれる折り畳み式の延長腕が内蔵されているため、
オーキスから分離せずとも武器コンテナから取り出し、使用する事が可能。
普通にミサイルコンテナを複数積んだ方が良さそうだが

劇中では中盤2号機と相打ちになり大破した1号機に代わる後期主人公機として扱われており、
コロニー落としを目論むジオン残党軍「デラーズ・フリート」を阻止するため、アルビオン隊が半ば強奪する形で受領した。
連邦軍上層部の政治的判断により孤立した状況の戦闘になるが、皮肉にも「単機による敵陣突撃」というコンセプト通りの戦況で活躍。
コウの宿敵であるアナベル・ガトー少佐が駆るMAノイエ・ジールと激戦を繰り広げるも、コロニー落としの阻止には失敗してしまう。
その後、ジオン残党殲滅のため(まだ宙域に残っていた味方を巻き込む事を承知の上で)放たれたソーラ・システムでオーキスは大破した。
ステイメンは健在だったものの、一連の事件に対する隠蔽工作によりガンダム開発計画自体が「無かった事」にされたため、その後の行方は不明。
…ぶっちゃけ「(オーパーツ的な意味で)やりすぎた」ため、ガンダム開発計画に使われた技術を抹消する必要がある
数年後に開発されたガンダムMk-IIがGPシリーズより低性能な理由を作る必要がある)と言うメタ的な理由なのだが。
そのおまけとして、コウによる「3号機強奪事件」も無かった事になったため、コウは不起訴(=無罪)となった
(一方で、シナプス艦長はラビアンローズ内で反乱を起こしたと言う罪状で死刑になっている。
 恐らく「部下は私の命令に従っただけで何も知らない」と全ての罪を被ったのだろう。
 何せコウはともかく、モンシアはこの後にエリート組織であるティターンズに所属出来たぐらいだし。
 ただアルビオン隊は私怨で友軍(シーマ艦隊)を壊滅させてコロニー落とし阻止を邪魔してしまい、
 結果コロニーは落ちてるのでシナプスが死刑になったのは当然という意見もあるっちゃある)。
そして、ニナと再会を果たしコウを温かく迎え入れる場面*1で同作は幕を下ろす。

盛りに盛った武装の数々に埋もれるように人型ロボット(ガンダム)がくっついているという見た目のインパクトから、
後発の創作に与えた影響は大きく、似たようなコンセプトのロボット(あるいはヒト)は「デンドロビウム」呼ばわりされる事がままある。
MUGEN入りしているものとしては、フリーダムガンダムのミーティアユニット、ガンダムエクシアのGNアームズなどが有名。
漫画作品では『HELLSING』のセラス・ヴィクトリアが用いた「ハルコンネンII」としてパロられている他、
アメコミでは『マンガバース』にて、かのアイアンマンまでもが赤と金のオーキスと合体していたりする。
あとMUGENにはオーキスと合体する巨乳幼女までいるとか
尤も、デンドロビウム自体がモデルグラフィックスにおける企画作品『ガンダムセンチネル』における「ディープストライカー」という機体を基にした代物である。
当時の情報量を重視したモデルグラフィックスの方向性の極致とも言うべき機体で、あまりの巨大さと複雑さは当時のモデラー達を大いに慄かせた。

また、その巨大さからガンプラの大きさも比例して巨大になり、必然的にパッケージの時点で途轍もない大きさになる
パーツも複雑で数が多いため、製作技術も必要になる上に完成した暁には1/144ですら1m超えのため、一般家庭はまず置き場が無い。
これだけのサイズとなると重量も相応に嵩み、プラモだと言うのに補強用として大きな鉄板が同梱されているという前代未聞の仕様でも有名になった
(「補強用の鉄板」ではなく「ダイキャスト製の錘」なら
 艦船模型(水に浮かべて遊ぶタイプ)やνガンダム(初代1/100。背負い物の重さで後ろに倒れない様にするため)など昔からあったが)。
しかし、逆にそれが魅力になっているのか、ファンの間では「いずれ組んでみたい高難易度ガンプラ」の代表格となっている。
その点、BB戦士の「RX-78GP03D」は古いキットながら低価格で組み立てやすいコンパクトサイズで見事に機構が再現されており、
塗装と改造でさらに化ける傑作なのでオススメ。
1/144改造作例
BB戦士版
このバカでかいガンプラの系譜だが、後に同じく通常サイズのMS「シナンジュ」をそのまま格納する大型のMA「ネオ・ジオング」
(1/144スケールで全高約860mm)という後継者も現れ、これまた話題になった。

『SDガンダム外伝』では、中世ファンタジー風の世界観に合わせて、
御者の騎士GP03が「デンドロ」「ビウム」という二頭の馬で牽引する「装甲馬車オーキス」として登場。
後に自力で飛行可能な「機甲戦車スーパーオーキス」へと変化し、デンドロとビウムはそれぞれ騎士GP02とGP03の騎馬に鞍替えする。馬だけに
その他、ガンジェネシスとスーオパーオーキスの合体した「超機甲神Gガンジェネシス」や、オーキスを参考にした機兵「機兵オーキスロイド」が登場する。
『SD戦国伝』シリーズではオーキスが『武者○伝III』にて決戦兵器「最善門」として登場。
無印主人公武ちゃ丸の進化形態「武者○秘将軍」と合体し、敵の艦隊を武装一斉掃射「総矢弦解天(そしげんかいてん)」により1分で消し飛ばした。
『BB戦士三国伝』ではステイメンが演者の「孫権ガンダム」(CV: 島崎信長 )と、
彼の召喚するオーキス型の天玉鎧「弩虎」が合体する事でデンドロビウムを再現している。
ちなみに妹の尚香はガーベラテトラの原型機GP04ガーベラが演者だったが、
劉備に嫁いで赤く派手になった妹にぶッといモノを突き刺すなんて悲劇は幸いにして起きなかった

+ ゲーム作品での活躍
+ 『スーパーロボット大戦』シリーズ
『スーパーロボット大戦』シリーズでは、初期の『第3次』から登場。
多彩な武装による攻撃力と高いHPを持つため「リアル系とスーパー系の特徴を併せ持つ」機体と評される事が多いが、
原作パイロットのコウは非ニュータイプの為能力に水を開けられやすく、宇宙空間でしか運用できないという設定が仇となって、
たった1つしかないアイテムスロットを地形適応補強用アイテムに費やす羽目になりがち。

『第3次』ではコウもオリジナルのSFC版では「他のMSパイロットより陸戦能力や攻撃力が高い」という特徴はあり、
ちゃんと育てればそれなりに使えるものの、加入時のレベルが1話の各パイロット並に低いため育てず放置されがち。
制作側も自覚しているのか、『第4次』終盤では出撃頻度に応じてエマとの会話が変化するようになっている。
エマの出撃頻度の方が多いパターンも作っている辺り芸が細かい。
リメイクのPS版に至っては後の『F』準拠のシステム設定のため、同作同様の無残な能力になってしまった(詳しくは後述)。
おまけに火星が最終決戦の舞台となる『第4次』では加入が終盤なので、フルスペックを発揮できる宇宙ステージは一話だけという不遇な扱い。
しかも入手直前の高難度シナリオ「栄光の落日」では、
コウが強制的に(この時点では)移動力以外完全に型落ち性能のステイメンに乗せ換えられるため、
彼を主力に使っていたプレイヤーをも苦しめてくるという…。*2
一方、終盤に宇宙ステージの多い『F完結編』では限界反応(パイロット能力によるステータス補正が頭打ちになる限界数値)が低いため、
たとえフル改造してパイロットをアムロなどに乗せ換えても命中・回避率が上がらず、使い物にならなかった。
「非ニュータイプ用かつグリプス戦役以前のMA」という設定を反映した故の原作再現とも言えるのだが…。
さらにはニュータイプの命中回避補正がシリーズ最高潮のぶっ飛んだ数値であったため、
敵MSもそれを計算に入れた上で高い運動性(命中回避に関わるステータス)になっており、
オールドタイプ(非ニュータイプ)のコウではほぼ太刀打ちできずはっきり言って戦力外である。
せめて同僚のキースが持っている精神コマンド「必中」が彼にもあれば…
そんなF完結編では、高いHPと撃墜されてもステイメンが分離可能なことを活かし、
機体が撃墜扱いになるが周囲にHP分のダメージを与える精神コマンド「自爆」要員や、
修理・補給を利用したレベルアップのためのマップ兵器くらい役といった、あんまりな使われ方をすることが多いのであった。
『64』では限界反応がバグで動作してないので性能は高いのだが、今度は加入イベントなどが一切無い始末。
さらに同じガンダムOVA主人公のアマダ少尉が「必中」持ちなので、宇宙でろくに使えないEz-8の代わりに彼に持っていかれるかもしれない

『α』以降はコウ(というか彼に限らずバニング大尉等のOTパイロット)の能力が底上げされ始め
(具体的にはスーパー系パイロットの専売特許だったスキル「底力」を持ったり等。
 精神にも「必中」がほぼ標準装備化されたりの他、一時期は「熱血」の上位版である「魂」がNTパイロットは覚えずOTは覚えるという事も)、
『COMPACT2』や『α外伝』以降になると何の説明もなく地上でも飛べるようになり、
『IMPACT』を最後に限界反応システムが撤廃(そもそも『F完』の限界反応設定が異常だけで、他の作品ではそこまで支障は無かった)。
更に『第2次α』『第3次α』にて機体のサイズに応じて小型機へのダメージが上がる「サイズ差補正」が導入され、
このシステムが宇宙世紀MSとしては唯一のLサイズである試作3号機と完全に合致した結果、
設定通りの高い攻撃性と防御力・機動力を兼ね備えた優秀なユニットとして活躍した。
なお、分離時のステイメンにも長射程で火力のあるロングバレルライフルが追加されているのだが、
実はこれ、小説版で1号機が使用した武器だったりする。
…まぁこのおかげでまともな戦力になるので結果オーライと言った所か(一応、1号機も『A』では使用可能)。
2012年の『CC』を最後に長らく参戦していなかったが、『X-Ω』における2019年のイベントで久しぶりに参戦した。

『UX』では『SD三国伝』のアニメ版が参戦し、孫権も加入するのだが、
同じく三候の魂を持つ劉備・曹操と比べて「魂」を持っていない勇気」ならあるため戦力としては一段劣る。
一応「三候の魂」が気力一定以上で攻撃力アップのスキルとして実装されているので決して悪くはないが、
「熱血」がダメージ2倍なのに対し「魂」の効果が2.5倍である時期のシリーズでは『UX』が最終期(これ以降は2.2倍)、
というバツの悪さも相まって不遇さが目立つ所である。挙句「魂」連発する侠までいるし…
戦闘デモ
『第3次』版
『F』版
『64』版
『α』版
『IMPACT』版
『第2次α』版
『第3次α』版
『A PORTABLE』版

+ 『ガンダムVS.』シリーズ
『ガンダムVS.』シリーズでは、7作目の『ガンダムVS.ガンダム』から参戦。
コストは2000で基本はステイメン状態で戦い、状況に応じてデンドロビウムのパーツを「召喚」して戦うという特異な機体。
バズーカを2連射するメイン射撃(フォールディングバズーカ)、デンドロビウムのミサイルコンテナからミサイルを放つサブ・特殊射撃による、
中距離からの射撃戦を得意とする射撃向け機体で、前衛を務める相方の後ろでこれらの弾を断続的に送り込む戦法が持ち味。
射撃機体の常で接近戦は苦手なものの、爆導索を伝ってレバーを入れた方向に移動する特殊格闘のおかげで距離を取る事は得意なため、
ある程度の逃走・自衛も可能であり、2000コスト射撃寄り機体としては『VS.ガンダム』『NEXT』共にそこそこの地位を築いていた。

デンドロビウム形態は、『VS.ガンダム』ではGクロスオーバー(戦場の広範囲を攻撃する、所謂超必殺技)で登場。
戦場を横切り、ヒットすると大ダメージと共に相手を天高く打ち上げる。
続編『NEXT』の家庭用版ではデンドロビウムもBOSSとして参戦し、家庭用追加のボスラッシュルートの大トリを務めた。
最初はIフィールドを張っており、ビーム攻撃を一定ダメージまで無効化する。ある程度無効化するとジェネレーターが壊れIフィールドが張れなくなる。

『EXTREME VS.』シリーズからはコストが2500に上昇。
『VS.ガンダム』の「デンドロビウムの武装を召喚して戦う射撃機体」という基本はそのままに、
「メガビーム砲から照射ビームを放つ特殊射撃」「大型マニピュレーターのサーベルで叩き斬る後格闘」など、
『VS.ガンダム』には無かったデンドロビウムの他の武装も使えるようになった。
また、『VS.ガンダム』では不安の残る性能だった格闘も強化され、全体的に「攻撃時間こそ長いものの、初段性能は高い」という調整がなされている。
バーストアタック(覚醒技)は、原作でシーマのガーベラ・テトラを撃破したシーンのアレンジ再現技「零距離メガ・ビーム砲」。
サーベルで相手を打ち上げた後デンドロビウムを装着し、相手をメガビーム砲で突き刺した後に、技名通りゼロ距離からメガビーム砲を叩き込む。

『VS.ガンダム』同様に豊富な射撃武器を使った射撃戦は得意なものの、『マキシブースト』までは
「耐久力が低い」「爆導索を加味しても自衛能力が低い」などの欠点が大きく、あまり評価は高くなかった。
しかし、シリーズ4作目『マキシブーストON』では全体的に強化された上に、新技のチャージショット「ビームライフル」を得た事で評価は一変。
このビームライフル、サザビーのチャージショット「ビーム・ショットライフル」同様に動きながら撃つ事ができ、
各種行動をキャンセルして出すと事前に取っていた行動の硬直が上書きされ、直前の行動の慣性を引き継ぎながら落下する。
これにより
「各種行動にCSを仕込む事で相手に先んじて着地して安全を確保する」
「爆導索による後退をCSキャンセルし、射線を正面に作りつつ大きく距離を離す」
などの強力な自衛行動が可能となり、自衛面の弱点が大きく解消。
  • これまでのシリーズから引き継いだ、メイン・両サブの弾幕による面制圧
  • それらの射撃でブーストを削った後の敵の硬直を刺すのに十分な性能を持つメガビーム砲
  • 爆導索と各種CSの組み合わせで得た自衛・逃走能力
  • 攻撃時間以外は、援護機としては優秀な各種格闘
という強機体へと躍進。
全盛期は多くのプレイヤーに「2500機体はG-セルフとΖΖガンダムとこいつだけでいい」と言わしめ、
一度は弱体化されるもののキャラパワーは大きく揺らぐ事なく、『ON』稼働終了まで強機体としてゲームの一線を走り続けた。

…やっぱりというか、次回作『EXVS.2』では他の2500コスト帯の強キャラと揃ってかなりの弱体化を喰らい、
一線から退くどころか2500コストの最底辺争いができるレベルに強みを奪われてしまった。
その理由として『EXVS.2』から、各種ミサイル・バズーカ系の実弾射撃の誘導が全体で大幅に強化されたのだが、
3号機は前作での暴れっぷりのツケを払わされる形でこれらの強化をもらえず、それどころか性能を下げられてしまった
(どれだけ弱くなったかというと、サブ射撃の「大型収束ミサイル」は「狙って当てるのは不可能」とまで言われるレベル)。
加えて前作で強さを支えたチャージショットの「ビームライフル」までもが弱体化を受けており、
結果的に「他の2500機体が強化される中、自分だけ前作『MBON』基準の調整どころか『MBON』から更に下方調整」
という悲惨な状況に置かれてしまったのだ。

後に、他の『ON』時代の強機体共々釈放されて強化を受けて弱機体の地位こそ脱したものの、
それでも前作の復権はならず、『EXVS.2』時代は『マキシブースト』以上の冷遇を受けたまま終わった。

続編『EXVS.2 XBOOST』では前作の悲惨な性能を脱し、各種武装も『MBON』ほどではないものの再度上方修正を受けて復活。
前作の強機体の下方修正&ゲーム全体での各種武装の誘導低下調整のおかげで、相対的に地位を上げる事になった。
また、新規武装として『VS.ガンダム』時代のジム・カスタムを呼び出すアシスト攻撃も復活。
これらの調整により、最前線の強機体には及ばないものの十分に戦える地位に落ち着いている。

『マキシブースト』からはBOSS版のデンドロビウムも復活。
最初はIフィールドで射撃無効(何故か実弾も防ぐ)という強烈な防御力を誇るが、
一定ダメージを与えるとIフィールドジェネレーターが破壊されてIフィールドが張れなくなり、
さらにダメージを与えるとコンテナの片方が吹き飛んでミサイルが弱体化するという、ダメージを受けると弱体化していく珍しい特性がある。
『EXVS.2』ではリストラされたが、『EXVS.2 XBOOST』で再登場。
Iフィールドがなくなる、ヒットストップの追加など弱体化されたが、ミサイルコンテナ消失もなくなったため覚醒後にミサイルをぶっ放してきたりする。

全くの余談だが、『EXTREME VS.』シリーズでの3号機ウラキは彼を演じる堀川氏の演技がOVA版から大幅に変わった結果、
一部では同氏が演じた某野菜王子に聞こえるとの声も上がった。
同作ウラキに野菜王子の声を混ぜるとこうなる。ブロリーもいるよ!

+ 『ガンダム無双』シリーズ
『真』で初参戦。『VS』シリーズ同様、普段はステイメンで戦い、必殺技でデンドロビウムとなる。
また、ステイメン時でもメガビーム砲をぶん回して広範囲に攻撃する事も可能。長い砲身にはこういう使い方もあるんだ!


MUGENにおけるガンダム試作3号機

『Gジェネレーション』シリーズの画像を使ったSTG氏製作のデンドロビウムが存在する。
所謂巨大キャラで常時アーマー。原作のIフィールド再現で一定ライフ以上時は飛び道具無効。
かなりの巨体だが、画面の内外を飛び回るため相手の攻撃を食らうタイミングは意外に少ない。
AIもデフォルトで搭載されており、ランクは狂中位~最上位。

また、これ以外にもGamma氏による『ガンダム・ザ・バトルマスター』のガンダムを改変したと思われるステイメンも存在していたが、現在は入手不可。
おっぱいトーナメント及びvsMUGENトーナメントに出場していたGP03はこちらである。


「ガトー…お前と…お前の戦い…俺は忘れないぞ…
 お前の殉じた理想は別の形で俺達が引き受ける…
 だから…安らかに眠れ…、アナベル・ガトー…」

出場大会

  • 「[大会] [ガンダム試作3号機]」をタグに含むページは1つもありません。
削除済み


*1
ただし、コロニー落としの阻止に成功しコウ達の完全勝利で終わった漫画版はともかく、
アニメ版のニナはかつてガトーと恋仲だった事からコウに銃を向けた事もあり、
再会時にコウに笑顔を向けたニナに対し「どの面下げて」と思うファンは多かった。
ただ、ニナの裏切りに関しても制作途中に監督が交代した事による路線変更の影響も少なからずあるので
(第1話でガトー(連邦兵に化けて基地に侵入)とニナが鉢合わせしているのだが、お互い顔を知っている様子が無かった)、難しい部分ではある。
まぁガトーの件を抜きにしても第1話で「人命<ガンダム」な態度を見せた事もあり、
モンシア(コウへの嫌がらのためだけに艦を危険に晒した)と並び、当初から嫌われキャラだったのだが…

*2
『第4次』後半は2部隊に分かれて交互に視点を変えながら進んでいくが、
MSは無搭乗で両部隊の共有物、パイロットが乗っていればそのパイロットがいる部隊が持っている仕様なので、
直前のシナリオでコウが持って行かないとシナリオが成り立たないためと思われる。
この仕様のため、肝心のオーキス入手シナリオでは特に強制乗り換えは起きない


最終更新:2024年02月21日 00:59