「我らは幻截拳の五虎将なり!
双截拳のリー兄弟よ 我らの拳と貴様らの拳 どちらが上か 手合わせ願う!」
アトラス発売のベルトアクションゲーム『
ダブルドラゴンアドバンス』の登場キャラクター。
その前身は『ダブルドラゴンII』の
ラスボス、幻殺拳(げんさつけん)を操る謎の格闘家。
決してどこぞの幽霊退治屋や青狸をパロった黒人型ロボットの事ではない
FC版『ダブルドラゴンII』の「謎の格闘家」
ダブドラシリーズは
世紀末核戦争後の世界であるのだが、その世界(の一角)を暴力で支配する幻殺拳の使い手。
つまりダブドラ世界における
ラオウ(のパチモン)的なラスボス。
本名が語られる機会が一切無く、名前は「謎の格闘家」のまま通っている。ラスボス戦闘前の会話シーンですら「覚悟しろ
格闘家!」である。
初代ダブドラで救出した
マリアンをゲーム冒頭で殺害するという衝撃のスタートから
復讐に来た
リー兄弟を自身の幻影と戦わせ、さらに異空間での戦闘を経て実体が明らかになる。
強烈な回転ふっとばし攻撃
横回転かまきりアタックと対空版
ジャンプ横回転かまきりアタックの技名で当時の少年達の目を疑わせた。
最終戦闘
BGM「双龍の雄叫び」はゲーム史上に残る名曲で、アドバンスでもレイモンドとの戦いに使用された。
撃破後、奇跡的にマリアンが蘇生しハッピーエンドとなる。
ムービーシーンが追加されたPCエンジン版では敗北後に白骨化して亡くなるという演出があり、
幻殺拳は呪われた流派であるかのように描かれている。
「ついに長い戦いも終わる時が来たのだな……。
最後に我が拳法に残る 古い言い伝えを教えてやろう……」
「幻影が広がれば 悪魔は蘇り
二匹の龍が天を翔る時 天使は舞い降りる……」
「暴力という悪魔は 私と共に消える……。
さらばだ ダブルドラゴン……」
18:06~ 幻影との闘い 18:55~ 謎の格闘家登場 19:50~ 最後の闘い
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また、PCエンジン版では戦闘前のデモシーンが無く、なぜか外見が全然別の人に変わってしまっているため
「え?誰これ?ラスボスの前座の中ボス?」と戸惑っている間に「双龍の雄叫び」が流れ始めて仰天するという変な展開に。
しかも撃破後のムービーではファミコン版と同じ格好になっているため、もう何が何だか分からなくなっている……。
かなりの時を経て製作された続編『ダブルドラゴンIV』ではすでに死亡しているため本編には登場しないが、
タワーモードで敵として戦う事ができ、倒せばタワーモード限定で使用可能。
もちろん専用BGM「双龍の雄叫び」もアレンジ収録されている。
性能は元ラスボスなので無茶苦茶強い。
得意の横回転かまきりアタックはもちろん、倒立蹴りの威力が凄まじく上がっており、さらにIIでは使えなかった飛び道具まで使用可能。
だが名前は「MYSTERIOUS」になっており、アドバンスから本名の逆輸入はされなかった。あくまでも彼は「謎の格闘家」なのである……。
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『ダブルドラゴン外伝 ライズ・オブ・ザ・ドラゴン』 |
初代の前日譚という設定の続編『ダブルドラゴン外伝 ライズ・オブ・ザ・ドラゴン』では、
核戦争後のニューヨークで勢力を広げる4つの暴力組織に
- 『初代』のウィリーが率いる「キラーズ」
- 『リターンオブダブルドラゴン』のデュークが率いる「ロイヤルズ」
- 『3』の古代エジプト文明のイメージに繋がるカルト集団「トライアングル」
- 『4』のラスボス・ケイシーとシャノンの母親がボスをやっているヤクザ「オカダ」
とシリーズ歴代の敵組織が一堂に会する陣容となっている。
なおバカ殿の集団は存在しない。奴らはアドバンス世界にしか生息していないようだ
……ここでシリーズのファンならばすぐに疑問に気づくだろう。なぜ最大の人気作品『II』の幻殺拳がいないのか。
そして最初から選択できる4つの敵組織を全滅させると、
最初に暴力組織との戦いを依頼してきた市長(名称不明。この時点で怪しい)がリー兄弟達の勝利を讃え、
これからも引き続きニューヨークの治安を守るため、仲間となるよう要請してくる。 どうも何か怪しい雰囲気で。
協力すればそのままエンディングとなるが、
断ると市長は背広を脱ぎ捨てその下に着ていた世紀末肩パッドスタイルを顕わにする。こいつどう見ても謎の格闘家!
そして「街の英雄が市長に従わなければ正当性が脅かされる」と敵対的となるが、すぐには戦いにならず、
「この街から出て行き、二度と戻らないという条件で生かしておいてやる」と物別れになる。
かくして「リー兄弟の方から市長が怪しすぎるので倒しに行く」という展開となり、市役所ステージに乗り込んでいくと、
流れるBGMはあの名曲「双龍の雄叫び」。間違いなくここのボスは謎の格闘家!
そしてステージの最後まで進むと市長との戦いに。
得意の横回転かまきりアタックは使わず、今回はジャンプ攻撃のジャンプ斜め回転かまきりアタックだけに留まっている。
代わりに 北斗羅裂拳や サイコクラッシャーなどどこかで見た技や、3発の弾を一気に放つ飛び道具を使ってくる。
倒せばエンディング。彼としては「荒廃したニューヨークを守るために絶対的な法と秩序が必要なのだ」と考えており、
支配欲や権力欲よりも、彼なりに人々の幸せを考えての行動のようだった。双截拳と幻殺拳の宿命も関係無かったようだ。
なお、案の定名前は明らかにならず(プレイを進めると使用できるようになるが選択時の名前は「 UNKNOWN」)、
今度は「かくごしろ かくとうか!」の会話も無いので、作中の情報のみで表現すると彼の呼び名は「 市長」になるはずである。
だが、そう呼んでくれる人はいるのだろうか……。
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GBA版『ダブルドラゴンアドバンス』のレイモンド
リメイク作品『ダブルドラゴンアドバンス』でようやく本名が設定された。
戦う前にはっきり「我らは幻截拳の五虎将なり」と名乗りをあげ、ビリーたちも幻截拳については知っていたので、
完全に「謎の格闘家」扱いでは無くなっている。
双截拳の宿敵、幻截拳(げんせつけん)を操る格闘家。
マリアンを誘拐した
ウィリーと手を組み、ウィリーのアジトの手前に砦を築いてリー兄弟を待ち受ける。
今度はラオウ色は薄まり、あのエセ世紀末丸出しの肩当て+マント姿から真面目な拳法着になっている。
カンフー映画でよくある「
敵ボスに雇われた用心棒の拳法家」と言ったポジションに収まった。当然ラスボスより強いのもお約束。
リー兄弟は幻截拳の名を聞いて宿命的なものを感じ取り、戦いに挑む。
現れたリー兄弟に四人の高弟を差し向け、その後に自らが参戦。リー兄弟との死闘の末に敗れ、息を引き取った。
末期に「こんな形で出会いたくはなかった」と語り、再戦を望みつつ亡くなるのだが、
実は本来の世界ではもっと救いの無い形で対戦する事になるとは、リー兄弟もレイモンドも知る事の無い悲劇だった。
敵として出会ったとは言え、正々堂々と闘いを挑んでの強敵の死に、リー兄弟は怒りを爆発させてラスボス・ウィリーに挑む。
(
ビリー・リーのページの一番下にある激昂の場面)
攻撃パターンが大幅に増えており、FC版で猛威を振るった横回転かまきりアタックやワープの他、
- 5人に分身する
- ダウン時に2人に分身する
- 自身の影に潜り込み、不規則に移動した後、高速で突進してくる。接触すると影に乗り移られてダメージを受ける
(『ダブドラII』でリー兄弟の幻影が使って来た攻撃)
といった攻撃を仕掛けてくる。
2:52~ デモシーン 5:19~ 五虎将との闘い 7:26~ レイモンド登場
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MUGENにおけるレイモンド
キャノン娘氏が製作。
スプライトは原作のものを、音声はユーフルカ氏のフリー素材を使用している。
操作は4ボタン構成で、原作に登場した技が搭載されている。
原作が原作なので技数は少なく、複雑なコンボも出来ないものの、単発火力が非常に高い。
しゃがみ技が存在しないが、立ち下段のローキックがあり、しゃがみガードは可能。
所持する技の中では、強パンチボタン一発で出せる横回転かまきりアタックがとても便利。ガードキャンセルとしても
通常投げとしても使う。
さすがにあのイカレた技名ではなくなってしまったが、新たな名前は「旋回蟷螂掌」。何も変わってねえ。
むしろ旋回蟷螂掌と書いて横回転かまきりアタックと読むべき
なお、他の技にも「幻截瞬転身(ワープ)」「幻截闇影殺(影に潜んでの突進)」といった、それっぽいものが付けられている。
分身を5人繰り出す「幻截転影身」は1ゲージで使用出来、構え中は完全無敵で発動を止める事が出来ないので頼りになる。
分身達はAIで勝手に動くが、ライフが1でガードしないため、呆気なくバタバタ倒される事も。
AIはデフォルトで搭載されている。
ワープで幻惑しつつ弱P連打→「三連脚」のコンボを仕掛け、迂闊に跳び込めば
ジャンプ横回転かまきりアタック「飛翔旋回蟷螂掌」で迎撃、
ゲージが溜まれば幻截転影身で分身して数の暴力……とかなり手強い。流石は元ラスボス。
ダウンさせると「幻截双影身」で分身が湧くのも中々嫌らしい。
また、移動投げである幻截闇影殺が地味に
AI殺しとなっているため、対AI戦では猛威を振るう。
出場大会
プレイヤー操作
最終更新:2023年08月19日 22:29