シルバーサーファー


「残されたわずかな時間、悔いのないように時を過ごせ」

+ 日本語吹替声優
原田一夫
『宇宙忍者ゴームズ』
田中一永
『ファンタスティック・フォー(1994年アニメ版)』
右門青寿
『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』
江藤博樹
『LEGO マーベル スーパー・ヒーローズ ザ・ゲーム』

マーベルコミック『ファンタスティック・フォー』に登場するキャラクター。
初出は1966年の『Fantastic Four #48』。当時のサーフィンブームに影響を受けて作られた。
宇宙魔神ギャラクタスに仕える従者。ちなみに「ヘラルド」と呼ばれるギャラクタスの従者は彼以外にも何人かいる。

本名はノリン・ラッド。身長193cm。体重102kg(不定)。
元は高度に発達した科学文明を持ったデネブ星系の惑星ゼン・ラの優秀な天文学者。
ギャラクタスが自らの星に接近した時、ゼン・ラを救う代わりに、彼の従者「シルバーサーファー」となり、
ギャラクタスの食料となる星を見付けるという役目を負わされた。
そして彼はシルバーサーファーとして宇宙を飛び回り、幾つもの星を見付けギャラクタスに捧げ続けた。
彼が訪れた星には必ず数日後にギャラクタスが現れ、その星とそこに住む生命体は全て食い尽くされる。
そのため彼の訪問=その星の最期と言われ、宇宙的災厄であるギャラクタスの先触れとして、彼もまた恐れられている。

ギャラクタスによって与えられた「コズミックパワー」を自分の能力として使い、
宇宙に満ちるありとあらゆる物質を分子レベルまで分解してエネルギー化する事ができる。
両手から強力なコズミックパワーの光線「コズミックブラスト」を放つ。
この光線は小惑星を打ち砕くほど強力だが、分子サイズにまで細く絞り込む事もできる。
パワーを使って傷を癒す事も可能。ただし、死人を蘇らせる事はできない。
分子を変化させて壁などの物質を通り抜ける事もでき、ミサイルなどの攻撃をボードに吸収する事も可能。
また怪力の持ち主で100tをも持ち上げる。ハルクなどにも劣らないパワーである。

全身がメタリックシルバーの流動物質で覆われており、宇宙空間などどんな場所でも活動が可能。
この皮膚から直接的に宇宙エネルギーを吸収して生命維持を行うため、食事や呼吸を必要としないが、精神を落ち着かせるために睡眠は取る。
この銀色の肌はギャラクタスのヘラルドになった際に与えられたもので、元々は普通の肌や目だったようである。
はサーファーになる前からだったようだが。
ちなみに、一見ゼン・ラだけに全裸に見えるが、一部コミックにて流動物質の下?にパンツらしきラインと厚みが確認できる。
また、この銀色の肌はどうやら自分の意思で解除したりはできないようで、地球の市井に混じる際はキャップを被りマフラーなどで顔を隠したりしている。
体表と同じ素材で作られたボードに乗り、宇宙空間なら光速の99%、地球型惑星の大気圏内ならマッハ10のスピードで飛翔する。
このボードはサーファーの精神とリンクしており、彼が乗らなくても自在に動き、たとえ破壊されても容易に再生する。
うっかり制御を誤ってるのか故意なのか、たまにだが戦闘の二次被害で惑星ごと吹き飛ばしてしまう時がある。
生物がいない惑星である事を祈ろう……。

性格的には非常に高潔で清廉潔白。
たとえ勝てずとも悪に対して立ち向かう、自分を殺そうとした人物であっても可能な限り命を救おうとするなど、
色々アレな人が多いMARVELでは珍しく純然たるヒーローらしい性格をしている。
必要とあらば戦う事も辞さないが、基本的に暴力を奮う事自体、あまり好まないようである。
一部の作品では聖者と称えられた程。
ただし若干潔白すぎるきらいもあり、そのため他のヒーローを囮にするような作戦を立てた人物に対して明確な嫌悪感を露にしたり、
人類がギャラクタスを神と崇めて狂奔に走った際には見限ろうとした事もある。
また、その心はメフィストブラックハートといった清廉な心を堕落させる事によって、
より強大な力を得る事ができる悪魔系ヴィランにとっては絶好の標的らしく、しばしば交戦している。


経歴

地球に来たシルバーサーファーは、初めは地球を守るために戦うファンタスティックフォー達と戦いを繰り広げるが、
次第に地球を破壊する事に抵抗を感じたサーファーは、ギャラクタスに地球を見逃す事を願い出る。
が、却下されてしまいそのため彼に反旗を翻す事となる。
そしてファンタスティックフォー達と共に協力し、なんとかギャラクタスを退ける事に成功するが、
彼の反逆をギャラクタスは許さず、地球を去る際、シルバーサーファーを閉じ込める特殊な封鎖バリアーを地球の大気圏外に張っていった。
そして地球に閉じ込められたサーファーは自分の力を愛する地球を守るために使おうと決意し、ヒーローとなったのである。

尤もこの封鎖バリアー、「シルバーサーファーがボードで宇宙に出る事を封じる」ものであったため、
  1. ボードをエネルギーに分解し、宇宙船で宇宙に出る
  2. 分解したボードを手元で再構成する
というMr.ファンタスティックのとんち作戦で無力化されている。それを知らなかったドゥームが見事に引っかかった事も
更に後のある事件でギャラクタスを助け和解した事で、封鎖バリアーは完全に取り払われた。

ヒーローの中ではぶっちぎりでトップクラスの彼。
ハルクとソーセントリーと…あれ?互角のマーベルヒーローが他に思い付かない。
とこれぐらい強いのだ。

……しかし、強すぎるせいで逆に噛ませ犬に使われるという不幸に見舞われる事もたまにある。
「あのシルバーサーファーを倒せる敵にどうやって立ち向かえと…」という危機感を煽れるし。
主にこいつにやられてしまったり、「アナイアレーション」のようにパワーアップしたけどコズミック・ビーイングにフルボッコにされたり、
挙句にDr.ドゥームにコズミックパワーを奪われたり。
また最近では敗れはしなかったものの、病人にも結構張り合われた。
悲惨にもオーディンにはブラスト一発で戦闘不能に追い込まれ惨敗…。
ちなみその後サノスは1人でオーディンと戦い押されつつも、奮戦していた。
かつてギャラクタスに反逆したタイラントと戦った時は、トサカを始め最強のメンツで挑んだのだが、あっさり蹴散らされた。
その後はまたもゴリラさんが1人でタイラントに挑んで互角に(ry

映画『ファンタスティック・フォー 銀河の危機』にも登場し、ギャラクタスがくる準備として地球各地に巨大なクレーターを作っていた。
しかしファンタスティック・フォーのメンバー、インヴィジブル・ウーマンことスーザン・ストームと出会った事によって、地球を守ろうとする。
最後はギャラクタスの体内に突入し堂々と離反を宣言。そのままコズミックパワーを限界まで放出して自爆し、ギャラクタスを撃退したが……。

宇宙忍者ゴームズ』にも「シルバーサーフィン」の名で登場、
他の登場人物が(「ドゥーム」→「悪魔博士」など)大幅に改名されている中で、比較的原型を保っている。
ボードから降りた所をガンロック(ザ・シング)に襲われて気絶、スージー(スーザン)の看病と説得で改心し、テッカーメン(ギャラクタス)に反旗を翻した。
この時のテッカーメン(ギャラクタス)とのビームの応酬には、(動かない絵の割に)超常的な存在同士の持つ迫力があった。
シルバァァァァァッ!!
その後、裏切り者として離別するのだが、原作と違って地球から出られなくするバリアは作られていない。

また、東映版スパイダーマンの後番組は彼になる初期案があった。残された企画書によると、
「宇宙征服を企むギャラクタスによって故郷の星を滅ぼされ、肉体を改造された主人公(地球人とのハーフ)が地球に逃げてくる」というもので、
仲間としてザ・シングと何故かミズ・マーベルが登場する予定だったらしい…シングは分かるが、何故スーザンを差し置いてミズ・マーベルなのかは不明。
もし実現していれば、巨大ロボ(マシン?)に変形するボードに乗る日本人俳優のサーファーが見られたのかもしれない。
後にこれらの企画から発展して『宇宙刑事ギャバン』にまで帰結されたのだとも言われているが、真偽は不明。
ちなみに実際の後番組として放映された『バトルフィーバーJ』はキャプテンアメリカがモデルだとか。

余談だが、彼が主人公のNES用STGが存在する。このゲームでの彼はかのウルトラマグナスに匹敵する虚弱体質の上に、
STGの常識外れの巨大な食らい判定を持っており、ビデオゲーム史上最高難易度とまで言われている。
しかし、普通なら単なる酷いクソゲー扱いされて見向きもされない所であるが、辛うじてBGMが海外では著名な作曲家である、
「Tim Follin(ティム・フォリン)」氏の作曲という事もあって、一応埋もれる事の無いタイトルに落ち着いている。

護身開眼!

+ ところで、メビウスの描いたシルバーサーファーをどう思う?
「凄く…… (ギャラクタスが)大きいです……」では無く、
潜水艦に乗務する兵士たちを描いた映画『クリムゾン・タイド』の劇中で、
兵士たちがメビウスの描いたシルバーサーファーとジャック・カービーが描いたシルバーサーファーのどちらが面白いかで口論する場面がある。
ジャック・カービーはシルバーサーファーの創造者で、謂わば「本家」「原作」にあたる。
メビウスはバンド・デシネの大家で、宮崎駿や大友克洋、谷口ジローが敬愛すると公言するほどの大作家。
映画の主人公はカービー版推しであったが、両作品とも素晴らしいからこそ口論が発生するのである。

映画の邦訳ではこれが「漫画のシルバーサーファーをけなしやがって」という台詞に変えられているそうで、
「メビウス版かカービィ版か」という本来の議題からずれてしまったものになっているらしい。
アメコミを知らない人には分からない部分を、「とりあえず好きなものをけなされて怒っているんだな」と分かる台詞に変えたのだろう。

現在では幸いにもメビウス版、カービー版のいずれも邦訳されており、両作品を実際に読み比べることができる。


MUGENにおけるシルバーサーファー

複数確認されているが、動画ではあまり見かけない。

+ Infinity Mugen Team(xboy氏 & Acey氏 & Sosa氏)製作
  • Infinity Mugen Team(xboy氏 & Acey氏 & Sosa氏)製作
現在は入手不可。
MVC』仕様。現時点で動画で見かけるのは全てこれ。
コズミックブラストなどの技もしっかり再現。
また、ボードからの乗り降りも可能となっている。ボード搭乗時は移動が飛行型になり、アーマー化する。
但しゲージが1本(1000)以上ないと乗れず、乗ってからハイパーコンボなどで1本未満になると自動で降りる。
ボード時は通常技が全て中段と化すが、ボード時はしゃがめない(しかもこのキャラの中段技はこれだけしか無い)。
ちなみに通常・ボード時共に投げも無い。
しかしボード時はガー不HC(後述)が、通常時は削りでもヒット時の7割程度ダメージを与えるHC「Power Cosmic」があるため、ガード安定とはならない。

ちなみに、ボード時専用HC「Hyper Thrust」がフルヒットするとKFM相手で750弱を叩き出す。
しかし非ロック型乱舞かつ自分は空中(接地時でも通常時立ちより結構高い)のため、棒立ちならともかく動く相手にフルヒットする事は滅多に無い。
だが、始動となる突進自体は発動エフェクト後の暗転中に行われ、無敵かつ端から端まで届く上にガー不、更にこれが1ゲージ技という高性能。
突進だけでもこの技のダメージの半分を占めるため、適当に当ててもリターンは充分大きい。
……発動遅いから近ければ予備動作見てから潰せるけどな!(突進前に潰してもゲージ消費は無いので気は抜けないが)

「うるちの人」こと黒須氏によるAIパッチが存在する。

+ ISELA氏 & Wucash氏製作
  • ISELA氏 & Wucash氏製作
上記と同じく『MVC』仕様。
ボードから降りる事はできないが、通常移動と飛行は使い分けられる。
こちらは2ゲージ使用の超必殺技としてギャラクタス召喚が可能。

+ Team Omega Pwnage Supreme(T.O.P.S)製作
  • Team Omega Pwnage Supreme(T.O.P.S)製作
やはり『MVC』仕様。
一部モーションはアイスマンをベースとしている。こちらもボードによる飛行と通常移動とを切り替えられる。
多種類のビームを放ち、ボード時は突進系も豊富で隕石をも操り、色々ワープさせるなど多芸で派手なキャラ。
また、ストライカーとして恋人となったヘラルドのノヴァを、3ゲージ技でギャラクタスを呼べる。
ボード搭乗に制限はないが、一発ダメージを受けるだけで降りてしまうので扱いづらい。
ver.2.0の12Pカラーは「カーネイジモード」となり、外見はもちろんの事、通常含む技性能が大きく変化する。

デフォルトでそれなりに動くAIが搭載済み。
割とゲージを温存するので、油断するとすぐ3ゲージ技が飛んできて8割くらい吹っ飛ぶ。

+ アフロン氏製作
  • アフロン氏製作
ここで紹介されているサーファー達の中でも一際異彩を放つNES用STG仕様。
ビックバイパーウォー・ヘッド同様常に空を飛んでおり、一発食らっただけでやられてしまう原作再現となっている。

出場大会

更新停止中
凍結

出演ストーリー



最終更新:2023年04月21日 21:14