ケーブル


"Congratulations, children. You just joined the resistance."

(よく生きて戻ったな、ひよっこども。これでお前らもレジスタンスだ)

+ 日本語吹替声優
玄田哲章
『X-MEN(1992年アニメ版)』(テレビ東京版)
大塚明夫
『デッドプール2』

玄田氏は後述するシュワちゃんの吹替でお馴染み。

マーベルコミックの人気アメコミ『X-メン』『X-フォース』のキャラクター。
初出は1990年の『The New Mutants #87』。
ケーブルというのは偽名であり、現代と未来、この世界とパラレルワールドを繋ぐ絆となるべくこの名前を名乗っている。

本名はネイサン・クリストファー・チャールズ・サマーズもしくはネイサン・ディスプリング・アスカニサン。身長203cm。体重159kg。
未来から来た謎の戦士で、正体はサイクロップスジーン・グレイのクローンであるマデリーンとの息子。
時間旅行者に預けられて育ったため、彼の両親よりも年上となって現れた。
強力なサイキックパワーを持っているのだが、魔人アポカリプスによって肉体を機械化するテクノ・ウイルスに侵されており、
母親譲りの大変強力なサイキックパワーのほとんどをその進行の抑制に使っているため、戦闘は銃器等に頼っている。
が、本人は銃器の達人であるため、そんなに問題は無いらしい。
というかそのサイキックパワーを制限された状態ですら、
  • 銃弾を弾くサイキックフィールドを張る
  • 相手の思考を読む
  • 相対した敵の脳を破裂させる
  • 自らの身体を念動力で浮遊させ飛行する
  • 戦闘機部隊を一瞬にして爆発させる、国を一つ丸々念動力で浮遊させる、
  • マーベル最強クラスのヒーローであるシルバーサーファーと互角に戦う
といった芸当すら可能である。
しかしながら、それでも基本的に銃器を多用する理由として、
本人の趣味嗜好以外に、能力をあまり他人に知られたくないといった事情や、
使用出来る能力に制限があるため、ギリギリまで節約するといった理由があるようだ。

加えて前述のテクノ・ウィルスに感染した左腕は様々な電子機器・無機物に干渉する能力を備えており、
この左腕でコンピューターにクラッキングを仕掛けたりタイムマシンを操作したりも出来る。
父親からの遺伝で、左目から制御可能なオプティックブラストを撃ったりも出来る。
ここぞという時には、ウィルス侵食の危険を顧みずサイキックパワーを発動し凄まじい力を発揮するため、事実上最強のミュータントである。

ちなみにそのサイキックパワーをフルに活用した場合、かなり限定的だが現実改変能力が発揮可能なようで、
オンスロート戦で大量に死亡してしまったヒーローを蘇生させようとしたり(結局失敗したが)、
無から有を作り出したり、といった事も可能なようだ。

また他に一風変わった能力として精神接続(訳者によっては思念接続とも)と呼ばれる能力があり、
他人の能力を操ったり、自らの能力として間借りしたり、接続した相手の能力を増幅させて使用するといった事も出来る。
これは借りる相手が気絶していても有効で、さらにケーブルにとって負担も少ないようでかなり多用されている。

あと、赤いアイツと「普通に仲がいい」。一方的に絡んでるだけ「普通じゃなく仲がいい」アイツの交友関係の中で、これは特筆すべき事項。何故。
しかもデッドプールとコンビを組んでいる際、ボケはケーブルでデッドプールがツッコミというおよそ信じられない間柄である。

性格としては育った環境故か、かなりドライな性格であり、デッドプールとの活躍を描いたケーブル&デッドプール誌で、
別々の仕事を請け負ったためにデッドプールと敵対する事になったのだが、この時点で既に友人と言っていい間柄だったにも拘らず、
戦場で出会った瞬間にその頭を吹き飛ばしている。2ページ後に復活したけど
他にも、長い逃亡生活故に弱音を吐く娘のホープに逆に厳しい言葉を投げかけるなど、ウルヴァリン達以上にヒーローというより兵士としての側面が強い。
しかし一方でピンチに陥っているデッドプールに未来から武器を送ったり、
ホープが欲しがっていた女の子向けの小物セットを極限状態の中で手に入れてプレゼントするなど不器用な優しさを持つ面もある。

現代でアポカリプスに対抗する傭兵チーム「シックスバック」に所属した後、
X-MENの下部組織の少年チーム「ニューミュータンツ」のリーダーになり、後にチーム名を「Xフォース」に改める。
恋あり友情ありの少年少女の学園チーム物をバリバリのヒーローコミックに変えた張本人。
「メシア・コンプレックス」事件にて、自らの未来でアポカリプスに対する抵抗軍を率いてミュータント・人間双方の救世主となり、
長く続いたミュータント差別を終わらせる事になる赤ん坊をビショップから守り抜き
(その子はビショップの未来では極悪人に育つらしく、ビショップは己の未来を守るためにその子の命を狙ってケーブルと戦った)、
その子にホープ(希望)と名付け、最終的に成長したホープとともに現代に戻ってきた。
ちなみにその子は女の子で育ての親と同じように未来の銃火器を中心に戦う。そしてかわいい。

+ 帰還後の運命
現代へ帰還したケーブルとホープは、ホープおよび全ミュータントの抹殺を狙うバスチオン率いる反ミュータント連合との戦いに巻き込まれる。
そして未来から際限なく送り込まれる戦闘ロボットニムロッドの大本のプログラムを止めるため、
ケーブルはウルヴァリン達X-フォースと共に未来へ向かう。
(前述の若手ミュータントチームと同じ名前のチームだが、前チームは解散しており、このX-フォースは別物)。
これは、移動に用いたタイムマシンは一度しか使用出来ない片道切符の上、
ニムロッドが現代へ移動するためのゲートは無機物しか通れず生物は通れないため、
成功しても失敗しても現代へ帰還する事は出来ず、待っているのは死という非情なミッションだった。
だが、ケーブルは敢えてテクノ・ウイルスを全身に感染させる事で自身を機械と化してゲートを通過し、
中から道を広げる事でX-フォースを現代に帰還させる。
しかしその代償として、ケーブルはホープの目の前で左腕を残して砕け散ってしまう。
彼は最後まで現在と未来を繋ぐ「ケーブル」であったのだ。


……と、この後に砕けたケーブルの腕を抱いて眠るホープの描写や、サイクの葬式でのスピーチと合わせて、
非常に感動する死に様だったのだが……
ほぼ代役と思われるネイト・サマーズ(パラレル世界のケーブルと同一存在、元の世界が滅亡しかけたので基本世界へと脱出した)
も死んでたのをわざわざ生き返らせたのに……
例によって生き返ってしまった。またかよ!
まただよ!
あのプーさんですら「グッバイ、ケーブル、俺の親友」なんてちょっと寂しそうな事言ってたのにそりゃねーよ

上記のタイムホールによって砕け散る寸前に師であるブラックスミスに助けられていたケーブルは、
テクノウィルスの浸食によって自らの寿命が残り約24時間である事を知る。
彼の未来が「アベンジャーズによってホープが抹消された」ために荒廃した事を師から伝えられたケーブルは、
残り24時間の命を使って、自らの世界を、そして愛する娘を救うためにアベンジャーズを皆殺しにするために現代に帰還。
サイクロップスの制止を振り切ってアベンジャーズとの死闘を繰り広げる。
壮絶なストーリーだが、それってアンタが始末したビショップと全く同じじゃ


……が、画像のようにはいかずアベンジャーズに敗れてしまい、ズタボロになった所をサイクロップスに保護される。
遂に24時間の寿命も使い果たし、テクノウィルスが全身に回りきって今度という今度は完全に死亡……
と思いきやホープがテクノウィルスを完全治療。
説明の最初の方に長々と書かれていたテクノウィルス関連は過去の話になっちゃいました。
本当にいいのかマーベル編集部。またどうせすぐに感染し直すだろうとか言っちゃダメだよ

ところで「若く未熟だけどテクノウィルスに冒されていない」というのが個性のネイトって何のために生き返らせたんだろう……

実写映画作品では『デッドプール2』に満を持しての登場を果たした。
…演じていたのがよりによって近い時期に公開されていたマーベル映画のボスキャラと同じ俳優だったため、案の定作中でも弄られるハメに。


補足


 彼に限った事ではないが、原作付きのゲームにおいては原作との「齟齬」を来たしてしまう事が多い
 (詳細は「格ゲー補正」を参照)。

 『MVC2』でのケーブルの見た目は若者っぽいが、原作やアニメなどでは筋肉隆々の年上の姿で描かれており、
 どことなくアーノルド・シュワルツェネッガー似である。

 ビーム脳(後述)でもなければ、まして年がら年中テクノ・ウイルスに苦しんでいるようなひ弱な「病人」などでは断じてない。

 アポカリプスに治療を持ちかけられた時も「自分の体の面倒ぐらい見れるぜ」と断っており、
 病人と言うより持病を強靭な精神力でねじ伏せる病人。
 つまりマスターガンダムに乗っていながら「ワシの体は一片たりともDG細胞に冒されておらん」とか言っちゃう師匠のようなもの。
 ついでに、現在テクノウィルスが完治してしまったので、日本の格ゲーマーが思い浮かべるケーブルの要素…
 「ビーム脳」「片手が機械」「近未来病人」は全部原作に該当しない。

 原作のファンの中には、ケーブルが「ビーム脳」「近未来病人」と扱われているのを見て、
 好ましからざる気持ちを抱く人もいる事を忘れてはいけない。
 どうせすぐ近未来病人に戻るから心配ないとか言っちゃダメ


格闘ゲームにおけるケーブル


 「バイパービーム♪ バイパービーム♪」

「ハイパー♪バイパービーム♪」

格闘ゲームでは『MARVEL VS CAPCOM 2』に出演。
バランスが世紀末なこのゲームの中でも四強と恐れられているが、他のメンバーと違いコンボは苦手。
攻撃力も防御力も並、身体が大きく動きも鈍い。空を飛んだりも出来ない。
では何が強いのか?ハイパーコンボ「ハイパーバイパー(HVB)」が強いのである。詳しくはここを参照の事。
親父のビームは真っ直ぐだが、彼のビームは何故か捻じれてて凄く避け辛い、卑怯とかいうな。
ちなみにバイパーとは毒蛇の事。だから捻じれてるのね……って、納得出来るかい。

強キャラ達の大半を苦手とするものの、四強の一人であるセンチネルに対して非常に相性がいい事、
アシストでも使える高性能対空「シミター」の力もあって四強なのだろう。
ゲージが無いと弱いのだが、マヴカプのゲージは最高5ゲージであり、それに合わせるようにゲージも溜まりやすい。
気を付けておけば、そう簡単にゲージ切れを起こす事も無い。先鋒で使う場合は別だが。

このゲームにおける最高のチキンとはケーブルの事であり、ケーブルに対するチキンは最高の褒め言葉である。
何故か?それは彼のメイン戦法が格ゲー史上稀に見る超ガン逃げだからである。もはや「チキン」が戦闘スタイルとなっている。
強Pで弾幕を張り逃げる。弱バイパーで隙を覗いつつ相手の飛び道具をかき消しながら戦略的撤退
飛び込まれたら咄嗟にこいつこいつをアシストで出し切り返し、または盾にしエスケープ
それもこれもすべてはHVBによる1発逆転を狙うためである。5発HVB撃ったとか言わない。
ゲージ残量がMAXかつ相手が不用意にアシストを出した時、ケーブルの真価は発揮されるのだ。

参考動画

ラスボスアビス第三形態も、ゲージのある彼にかかれば瞬殺である。
ハイパーアーマーに多段ヒットの高威力飛び道具。ダメージレベルがデフォルトなのにHVB1発でアビスの体力は軽く7割は消し飛ぶであろう。
ある意味アビス戦はボーナスステージと化している。奴(アビス)はもはやカモ!アビスはきっと出るゲームを間違えたのだろう。南無。
病人の身で戦いとは感心しませんな。格ゲーの病人どいつもこいつもやんちゃで困る。


MUGENにおけるケーブル

+ Cloudius氏製作
  • Cloudius氏製作
基本的に原作再現。デフォルトAIは搭載されていない。
かつてはプレイヤー操作での出番がメインで、ガン逃げ戦法、シミター空振り→空中ハイパーバイパーのコンボなど、
ケーブルの基本に忠実な戦法で強さを見せ付けてくれる。
ずるいとか言うな!AI殺しに頼るのも立派な戦法の一つなんだぞ!
残念ながら代理公開先であった「Random Select」が2019年10月に閉鎖されたため、現在は正規入手不可。

ゲジマユ用に作られたAIが存在したが、現在は公開されていない。
作者曰くゲジマユだと即死コンになるため自重してた行動も解禁しているとの事。
他にも色々修正されているらしく、簡易AIにも拘らず通常状態でもかなり強い。
近寄る相手をシミターやアドバンシングガードで突き飛ばして強Pとバイパービームで固め、
反撃しようとすれば超反応で低空ハイパーバイパーを決める様は正に地獄絵図。

+ 大会ネタバレ
ゲジマユ追加枠では外部AIを搭載したものが登場。
ひたすら弾幕を張り、困ったら即AHVBのビーム脳だったため常時ゲージMAXでは猛威を振るう…かと思われたが、
相手が相手だった上にビームを一切曲げようとしないためにビームがかすりもしないという事態が発生。
しかしその後何を理解したのかシミター連射でハメ殺すビーム脳ならぬシミター脳な一面を見せて視聴者を爆笑の渦に追い込んだ。

そして最大の強敵は最高の相棒でもあった…。

同大会では、HVBの暗転中に上海のオルレアン人形が進みHITするというチートダム的な事もやらかし、
また、父親のタッグ相手にもそんなの関係ねぇとばかりに、
シミターで相手を浮かせそこに上海の追撃、その間にHVBという鬼畜コンボを繰り出し、
390HITSを叩き出した(内9HITSはオーバーキル)。
決勝、準決勝ともなるとラウンドを取られたり瀕死まで追い込まれる事もあったものの、
やはりその安定感で見事優勝を飾った。
ビーム脳タッグまとめ動画

遂にはこの二人の要素を持ったオリジナルキャラも製作された。

うんこマン氏による改変パッチが存在したが、現在は公開されていないため、ムゲぎこ氏が本体同梱で代理公開をしている。
こちらのパッチを適用するとセンチコレダーという最強アシストも搭載されるため、原作でのスーパーチキン戦法も可能になる。
何故か地上ハイパーバイパーの発生が異常に早い(5+4F、弱攻撃からですら繋がる)。
ただ、硬直は原作と同程度で非常に大きいので、ガードされれば反確なのはもちろん、
地上で(HVP×n)という世紀末コンボは出来ないので空中HVPよりはいくらか有情と言える
(一方の空中版は7+1Fなので3+1Fの原作と比べて微妙に遅い。それでも十分優秀だが)。
ちなみにボイススネークこと大塚明夫氏になるボイスパッチも搭載。
ボイス元は『ナムカプ』に出演した「ロストワールド」の超戦士1Pのもの。ある意味惜しい。
なお、大塚明夫氏はこのパッチよりずっと後に公開された映画『デッドプール2』にて吹き替えとして本当にケーブルを演じた。なんという偶然。

ikuiku氏によるうんこマン氏によるパッチ適用したものに対応した外部AIが公開されている。
コンセプトは様々な階級で戦えるようにでありアシスタントのON、OFFによってかなり強さが変わる。
レベル1にいたってはビームどころか武器すら使わず殴りまくるといったかなり異色な光景が見れる。
ちなみにレベル5ではアシスト無しでもマスターギースに勝てる。
ひたすら距離を取りながらバイパービームで翻弄し、ゲージがあればハイパーバイパーを連発するので正に原作のような鬼畜戦法が見られる事だろう。

+ Kong氏製作
  • Kong氏製作
デフォルトAIが搭載されておりガン逃げならぬガン攻めになっている。
ビームはほとんど使わず男らしく突っ込んでいくケーブルを見ると、
ビーム脳という先入観を持っている人はちょっと違和感を覚えるかもしれない。
しかしながらkong氏AIの定番としてそれなりには強く、先述のようにケーブルは本来はオールマイティに強いミュータントであり、
バイパーしか能が無いという事は決してないので、キャラ設定的にはバイパー頼りよりも正しいと言える。
なお、このケーブルの空中ハイパーバイパーはただ空中で地上版を撃つだけなので上記のようなチート性能は無い。
またダメージも大幅に低くなっているため、実際の所ビームに頼った戦法がそこまで強力というわけでもない。

Cloudius氏のものに比べるとこちらのキャラの方が入手が容易な事、
自重しまくっているおかげで程よい強さに収まっている事などから、動画での出番も多い。
しかしビーム脳という印象が先走ってしまっているために、凶~狂クラスの動画に無理に引っ張り出された挙句ボコられる事も少なくない。

+ 大会ネタバレ注意
こちらのケーブルは某男女タッグ大会において、美坂栞と『病人(ビーム)』タッグを組み、見事優勝を果たした。
時に後衛として栞の後方からバイパービームや強Pによる銃を撃ちまくり、時に前衛としてガン攻めで暴れ周るその姿から、
お前等のような病人がいるかwww」と多くの視聴者からコメントされた。

+ Ethan Lives氏製作 Heavy Strike
  • Ethan Lives氏製作 Heavy Strike
「Brazil Mugen Team」の改造キャラ企画「Spec Ops(Special Operation)」シリーズの1体。
ケーブルを素体にしたキャラで、ヒゲのおっさんになっている。また、カラーによってはタイツ部分が肌色になりガチムチの変質者のおっさんと化す。
性能はケーブルと同じく重火器がメインで、ファイアーモード・エレクトリックモード・プラズマモードを切り替える事で技が変化し、
それぞれに多数の必殺技が搭載されている。
AIもデフォルトで搭載済み。
紹介動画(公開先へのリンク有り)


これらの他に、『エイジ・オブ・アポカリプス』世界の同一存在であるネイト・グレイ(別名「X-マン」)や、さん方も製作されている。
格ゲーでは貴重な銃主体のキャラである為か、同じマーベルヒーローの中ではニック・フューリーパニッシャーの素体として使われる事も。

出場大会

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プレイヤー操作



関連項目



最終更新:2023年07月23日 18:59