モノリス


「宇宙からやってきたという説が有力である神秘のベールに包まれたモンスター
 人類の希望となるか破滅をもたらすのかはブリーダー次第」

モンスターを育成して戦わせる育成SLG『モンスターファーム』シリーズに登場する純血モンスターの一体。
揺れるものが何もない絶壁、否……平坦、否……バキュラ(ゲフンゲフン)、ようするに である。
完全に真っ黒ではなく、上のほうが明るく、下に行くにつれ暗くなっており、横から見ると二枚で形成されているのが分かる。
1、2、5(敵専用)、アドバンス2、DS2、バトルカードに登場した。
触れると不思議な力を分けてもらえるとか、様々な生命の進化を促しているなどの伝説があり、
崇めている人も多く、古代のとある国でも神様として崇拝されていたらしい。

元ネタは『2001年宇宙の旅』を始めとするSF作品に登場する謎の巨壁「モノリス」。
仮面ライダー剣』にも登場していたが、そのままだとアレだと思ったのか、
あちらでは途中で横に捻られたような形になっていた。おかげで酢こんぶやねじれこんにゃく呼ばわりされる
ちなみに『MF2』では上記の「2001年宇宙の旅」のサントラから再生可能で、このモノリスは独自のステータスが設けられている。

前述の「純血」というのは、『モンスターファーム』のモンスターがメイン、サブと二系統の血でモンスターの種類が決まる事に由来し、
純血はメイン、サブ、共に同じモンスターのベースとなるモンスターを指す。それ以外は派生種、レアモンと呼ばれる。
モノリスの派生種、レアモンは色や模様の違う壁となっており、
アイスキャンディ」「ソボロベント」「ワカクサケンザイ」「アオゾラ」「ホシゾラ」と言った変わった名前のモンスターも存在する。
中には「ブルースポンジ」「ワイルドブロック」と言った表面にびっしりと柔らかい毛の生えたものも。

ダメージを受けると一瞬割れて戻ったり、分身したり、時折壁から巨大な顔が出てくる正に謎の存在。
そのほかに壁から出るものにはビーム、無数の針、音波、ひっかく手、大量の触手等がある。

『1』~『2』における全技モーション動画
余白モノリス

『モンスターファーム1』、『2』においては「別のモンスターが世に出る際に姿を変えた」存在(『1』ではそのモンスター自身を育成可能)とされ、
同じような存在としてマスクとマントだけのモンスター「ガリ」が登場する。
+ その誕生方法、正体は…(ネタバレ注意)
ある遺跡で発見できる「古の鏡」というアイテムが鍵となり、発見、報告時にはモノリスとガリの「真の姿」について語られる。
そこで指定された「モノリスとガリの合体時に古の鏡を隠し味にする」という合体方法を実行すると、その「真の姿」であるモンスターが誕生する。
その正体は人間に非常に近い姿を持つモンスター「マジン」である。
普段はモノリスやガリの姿をとり、素直にその姿を見せない事から「恥ずかしがりや」と取られている。
姿は長ズボンの黒人バスケット選手に似ている。超能力を使うモンスターで、格闘の他、エアギターを弾く「ひきがたり」という技もある。
なお、2ではモノリスやガリも存在するが、種族そのものが壷から出る人型モンスター「バジャール」のレアモン
「マジンバジャール」として統合された(誕生方法も前作から「マジンのデータを再生」になっている)。
また、純血モノリスは特定条件で全身にラクガキをされ、それが隠しモンスター召喚の鍵になっている。

一見するとその摩訶不思議な風貌から感情のない不気味な印象を受けるかもしれないが、
育ててみるとそんな事はなく精一杯その体で感情を表し、不気味ながらもどこかコミカルな動作など、
一生懸命育てていく内に何だかんだで愛着が沸く味のあるモンスターになっている。
もっとも、これはモノリスに限った話ではなく、前述のガリや虫型モンスターのワーム、シリーズの顔とも言えるスエゾーなど、
一見不気味で怖いモンスター達にも同様の事が言えるので、これも『モンスターファーム』の魅力の一つであろう。

アニメ版では「ムーとヒノトリの伝説を伝える存在」として登場、話の最中に寝てしまう事が度々あった。

原作での性能

どの作品でも共通して耐久力が高い代わりに、回避を筆頭に他のステータスの上昇率、初期値が低め。
そしてガッツ(戦闘中の行動コスト)の蓄積速度、移動速度が非常に遅いのが特徴。
ガッツをチームのモンスターのどれで使うかを選べるバトルカードでは、燃費が悪く設定されている。

なお、『2』では純血種で最も育て上げにくいモンスターの一体としても名前が挙げられる。
というのも、まず寿命が最低で、その分成長適正がいいかというとそうでもなく、
唯一上がりやすい丈夫さ(防御)も、バトルでは丈夫さより遥かにライフ(HP)が重要なのだ。
それに加えて、溜まりにくいガッツ、最低の寿命に反して、
覚えるのに下位の技を一定回数使用する必要のある上位技が異常なまでに多い。
しかも、丈夫さを大きく・ライフを少し上げるトレーニング「プール」がバグか仕様か、
「ライフの適性で丈夫さが、丈夫さの適性でライフが上昇する」ようになってしまっている。

+ これがマイナスに働くと一般的には見られている。実際どうかはここを展開。
モノリスのピーク時で言えば本来「丈夫さ20ライフ2~5」上がるところが「丈夫さ11~14ライフ7~10」と、合計-7~2の差と平均ではマイナスになる。
ライフと丈夫さをどちらも100上げる場合、本来なら最低プール5回、走りこみ(ライフ上昇軽トレーニング)9回で14週でいいのに対し、
実際の仕様ならばプール5回では、「ライフ35丈夫さ70」or「ライフ50丈夫さ65」となるため、
前者は走りこみ8回、丸太受け(丈夫さ上昇軽トレーニング)2回で15週と1週後れを取るが、
後者は走りこみ6回、丸太受け3回の14週と 実は損の無いケースもある。
また、プールの回数を増やした場合は週では有利だが、プール以外の重いトレーニングをする機会が少なくなってしまうため、損とも取れる。

ただ、これはピーク時だけの想定なので、ピーク以外で期間の長い第3段階では、同じくライフ、丈夫さを100上げるのに
本来はプール6回、走りこみ11回、最低計17週なのに対し、仕様ではプール6回では、丸太受け4回、走りこみ8回、最低計18週となってしまう。

ここでは純血モノリスの想定だが、丈夫さ適正が少し下がる派生種では、更に状況は悪くなるため、「モノリスにとって不都合」と見てもいい。


…もはやメーカーの挑戦とも取れるモンスターとなっている。成長タイプは最悪のものを免れているが、
同じ丈夫さ適正タイプのモンスター、ゲルが全体的にバランスのいい優秀な能力値であるのに比べると…。

なお、2020年9月に配信されたios、Android、NintendoSwitch版ではバグの1つとしてみなされ、修正が施された。
令和の世においてようやくモノリス種が救われた瞬間といえる。
一方で、プールバグの恩恵を受けていたプラント種やネンドロ種などは割を食う結果に

『2』の最弱モンスター候補は「アスファール」(モノリス×ナーガ)、「シオンカメン」(ガリ×ナーガ)、「ジャアクソウ」(プラント×ナーガ)の3体で、
2chのMFスレでは「神」と呼ばれ崇められている。
これに「モノリス」、「ブルースポンジ(モノリス×ライガー)」、「ノリゾー」(スエゾー×ナーガ)が加わる場合も。
全部モノリスとナーガの混血 というところがこの2種族の悲惨さを物語っているだろう。
ちなみに彼らが最弱と言われる所以の共通点としては、メイン種族の特性とサブ種族の能力値補正の相性が非常に悪かったり、
「ふまじめ」(トレーニングをサボったり、よくワガママを言う)な種族同士(特にナーガ)の掛け合わせなので育成が面倒、など。
唯一ブルースポンジだけは「まじめ」なライガーの血が流れているのだが、能力値が…ねぇ。

この内、シオンカメンは移植版『2』において、
特定のCDからは寿命が大幅に伸びて能力適性も大分マシになり、強力な技を初期習得しているなど、優秀な個体が再生できるようになっている。
一方で「ここまで優秀だとともはやシオンカメンじゃない」という声も挙がっているが
+ 参考動画集
純血モノリス育成動画
派生種では強いモノリス種育成動画
派生種どころか 全モンスター中最弱クラス のモノリス種育成動画
比較参考用・ 同じく最弱を争う 唯一神シオンカメン様育成動画
比較参考用・ゲル育成動画
余白アスファール

なお、育て上げた場合の性能はそこまで悪くないため、相応の育成難易度とも取れる。
特に、ダメージがAクラスで命中率がSクラスという高性能な技を2つも所持しているのは大きな強み。
また「たおれこみ」系の技は演出時間が長く、時間稼ぎやタイムアップ勝ち狙いなどに有効であり、
第5回モンスター甲子園(公式全国大会)ではソボロベントがこれを活かした戦術により準優勝する大健闘を見せた。

モノリスをサブとするモンスターはモノリス同様丈夫さの成長率が高く回避が低い傾向となる。
またモノリスの色合いからか、黒色がメインの邪悪な雰囲気のキャラクターになる事が多い。

+ 一例
ドラゴンのモノリス派生である「ラグナロックス」は別名「暗黒の使い」とも称される、
かつて古代文明を滅ぼした史上最強最悪のドラゴンの人為的なレプリカと解説され、
1では全モンスター中もっとも「ふまじめ」なモンスターであり、すぐにサボったり脱走したりと、ちっとも言う事を聞いてくれない問題児
代表的な「ふまじめ」タイプのモンスターのスエゾーが「まじめさ」 35 で、ちょいワルなモノリスが 40
この2体をそれぞれ掛け合わせた派生種「アカメ」「スタイルフォーム」が 30
種族別ではもっとも「ふまじめ」な「ラウー」種で最低値の「ボス」が 10 で2位。
問題の「ラグナロックス」は 5 。ぶっちぎりのワースト1位である。
しかし、ラグナロックス以外のドラゴン種はすべて 60 90
どうしてこうなった。モノリスの血(?)が一体何をもたらしたというのだろうか。
まあ、総じて「ふまじめ」な種族の多いナーガ系でのモノリス派生種、レッドアイはそこそこまじめだという変わった面もあるが。

寿命も短く、育成の難しさはトップクラス。
何度も四大大会を制覇した腕に覚えのあるブリーダーでも育成は困難を極めるだろう。
とはいえ、『1』では1週ごとに与えられるアイテムが無制限なので、忠誠度を上げるアイテムを投与し続ければ簡単に従順になる。

『3』ではそのオリジナルが登場、ラスボス兼レアモンとなっている。
入手方法は「モンスター甲子園で行われたクイズに正解する」事だが、
これが超難問で、手に入れられた者はごく少数である。
本作でラグナロックスを再生させられるCDは今なお見つかっておらず、現在入手は不可能に近い。

寿命、ガッツ回復、移動速度も恐ろしく落ちるが、その分ガッツ回復が遅いほどかかる「ガッツ補整」が大きくなる。
また、善悪値が設定されているMF2では殆どのモノリス派生が善悪値がマイナスである事が多い。


MUGENにおけるモノリス

チャド氏が手描きで製作した『モンスターファーム』のモノリスが存在する。
「たおれこみ」など原作の攻撃や動きはかなり再現されている。
カラーも豊富で「アイスキャンディ」「ソボロベント」などの派生種のカラーを選ぶ事も出来る。
バージョンアップで試作段階のAIも追加された。

性能は優秀な技が多く揃っているが、通常技を含めたすべての攻撃でゲージ(原作の「ガッツ」)を一定量消費する仕様。
パワーゲージは自動で徐々に増加するため、そのゲージを消費して攻撃するという原作再現に近いシステムになっている。
小回りの利く技は無く、単発の攻撃が多いが、壁まで押し込んでしまえば一気にコンボが繋がる。
必殺技はどれも優秀で空中・地上問わず出す事ができる。
また、体力が大幅に減少するとたまに「底力」が発動しパワーアップする事がある。

また、そっくりさんのもいる。ちなみに公開されたのはモノリスより早い。

出場大会



最終更新:2022年09月15日 01:14
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