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【貴女と共に】



「花見・・・ですか?」
「うん、そう!お花見♪」

この庭にも桜は咲くというのに、わざわざ遠出をしたいとおっしゃる神子様を不思議に思うのです。
屋敷から出る事が危険であるということが・・・・・神子様の御身が大事だということを分かっていらっしゃらない。

「でしたら、神子様。この屋敷からでも・・・・」
「ちーがーうーのー。みんなで行ってお花見するのが楽しいんだってば!
 それにね、詩紋くんが花見用のお弁当作ってくれるって☆
 今から楽しみなんだ~」

そんな楽しそうな神子様のお顔を見て・・・これ以上、私が意見を申し上げるわけには参りません。
神子様を守るのが私の役目。
この身に変えてでも・・・・!

「うーん・・・・でも、場所取りが問題なんですよねぇ~・・・。
 やっぱり、良い場所を取るには、前日から泊まり込みかなぁ・・・」

私が考え込んでいる間に、神子様は何やら物騒な事を考えていらっしゃるご様子。
・・・・泊まり込み・・・?
神子様、が・・・・?
そのようなことをさせるわけには・・・・っ

「み、神子様!そのお役目、ぜひ私に・・・!
 私が何としてでも、神子様のために、花見のお席を死守いたします!」
「えーっと・・・死守まではしなくていいんですけど・・・
 じゃあ、私も一緒に連れて行ってください」
「いえ。神子様は当日、ゆっくりいらっしゃってください。
 場所取りはこの頼久にお任せを」

何としてでも神子様を場所取りなどさせるわけにはいきません。
どんな輩が神子様の花見のお席を奪おうとするか分かりませんから。

「そう、ですか・・・・それなら、頼久さんにお任せしますね。
 それなら、私は詩紋くんと一緒に、お弁当でも作ろうかな」

ただ、私は頼久さんの役に立ちたかっただけなのに。
傍にいたかっただけなのに。

神子様の悲しそうな顔。
私が・・・・そうさせてしまっているのでしょうか。
ですが、神子様と一夜を共にするなんてこと出来るはずがありません。
私は・・・・私は、神子様を・・・・。

「・・・神子様の作ってくださるお弁当、楽しみにしております」

気持ちは伝わらなくてもいいのです。
それでも、貴女はただこれだけの言葉を紡ぐのを許してくださるだろうか。

「・・・・はい!」

そのこぼれそうなほどの笑みを私は必ずや守ってみせます。
・・・・貴女は、私にとって誰よりも大切な女性。


「花見の場所取りをしてくれる人」みたいなお題だったはず。
ベタに頼久さんで書いた私です(笑)
頼久さんは、神子が好きすぎて、思考回路が少しおかしい人だと私は認識しています(ぇ)

何かありましたら、以下からどうぞ。
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