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【私と貴方の距離】



「・・・っ、先輩!!」

「え・・・?」

視界が霞む。
遠く私を呼ぶ声。
傾いだ体は、音を立てて崩れ落ちた。


「先輩!先輩!・・・望美さんっ」


この声は、譲くん・・・?
瞼が重い。
身体に力が入らない。
だいじょうぶ、だよ・・・

(・・・譲、くん・・・)

声にならない声。
伝えたいのに。
でも、意識は遠のいていく・・・




ふわふわ夢心地。
暖かい。
とくん、とくんと脈打つのは・・・鼓動の音?
誰かに守られているような感覚。

「・・・う、ん・・?」

・・・あれ?私、どうしたんだっけ?
あのとき、倒れたはず・・・なんだけど。
この宙に浮いている感じは・・・

「先輩?気付きましたか?今、保健室に向かっていますから」

「譲、くん・・・って、ちょ・・これって!?」

私は譲くんに抱きかかえ上げられていた。
恥ずかしいとか、重くないのかとか・・・
そんな事が頭の中を駆け巡って、私はパニックになった。

「えーと。あの、もう自分で歩けるから。・・・降ろして?」

「嫌です。先輩が無理するから、倒れるんですよ・・・。
 あのとき、俺がどんな思いをしたか・・・
 だから、これくらいさせてください」

譲くんのせいじゃないのに。
だけど、最後に見えたのも、彼の驚いて焦った顔だったっけ・・・・
心配、してくれてるんだよね。

「・・・うん。じゃあ、お願いします・・・」

「・・・・はい」

恥ずかしくて。顔を見て言えなかったけれど。
私を抱く腕に力がこもったのが分かった。
その腕に身体を預ける。
私の体温も伝わってるのかな。

「そういえば。倒れる瞬間、譲くん、私の名前呼んだ?」

「え、あの・・・それは・・・」

「ねぇ。もう一回呼んで?」

「・・・望美、さん・・・」

私だけに聞こえるように囁く。
よっぽど恥ずかしいのか、耳まで真っ赤だ。
そんな譲くんが愛おしくて。嬉しくて。
私は思わず笑みをもらす。


【女の子は必ず誰かのお姫様なんだよ】


ねぇ、私の王子様になってくれますか・・・?


乙女の憧れ、お姫様抱っこですw
けっこう満足に書けたSSですね。
いつもは「先輩」と呼ぶ彼が名前で呼ぶところが萌えです。
いつかは呼び捨てに・・・(ぇ)

何かありましたら、以下からどうぞ。
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