【夜桜】



・・・ちょっと、オレに付き合わない?
  姫君に見せたいものがあるんだ・・・



そう言われて、夜の公園にやってきた。

「・・・きれ~っ・・・・」

目の前の景色に目を奪われた。
月の光に照らされた桜。

「気に入ってくれたかい?姫君」

桜の木の前で、不敵に笑うヒノエくん。

「すごく綺麗だよ!連れてきてくれてありがとう」

「・・・だけど、姫君の視線が桜ばかりに向けられているなんて、
 少し妬けるね」

ヒノエくんはそう言うと、どこからか小さな箱を取り出した。

「これ・・・・?」

「開けてみて?」

中から、一粒のパールがついたシンプルなイヤリングが出てきた。

「たまたま見つけたんだけど、俺は桜の花びらの桃色よりも、
 姫君の頬が桃色に染まるのを見る方が好みだからね」

「え、そんな・・・////」

そんなことを言われてしまうと、嫌でも頬が朱に染まってしまう。

「さぁ・・・こっちに来てくれるかい?」

ヒノエくんの手から耳につけられるイヤリング。
顔が近くて・・・ヒノエくんの仄かな海の香がかおる。
私、きっと耳まで真っ赤になっているんだろうな・・・

「・・・やっぱり、よく似合うよ。
 耳まで朱に染まった顔だから、余計に・・・ね」

ふるふると首を横に振るしか出来なくて。
私の脳裏に残っているのは、ヒノエくんの微笑んだ顔だった。


はい。意味不明なヒノエです。
おそらく初期の頃の作品なので、見るのも恥ずかしいです・・・
えぇ~い!恥さらしじゃー!!!!!

何かありましたら、以下からどうぞ。
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最終更新:2007年10月22日 23:31