[ANOTHER DIMENSION〜閉鎖された空間〜]  プロローグ〜第一夜まで    ジャンル:ホラー  人数 基本3:3 特殊2:4 時間の目安60分 登場人物   ♂役3人 ・安藤あゆむ      :17歳:正義感が強いが人一倍びびり。天文部所属。ここ一番の時には、身を挺する覚悟がある。 ・御堂啓太       :18歳:あゆむの悪友。小・中・高と同じ学校。天文部所属。ちなみに、幽霊部員。かなりのお調子者なトラブルメーカー。 (みどうけいた)         すぐ、イライラする。ちなみに、現在ある女子に片思いをしている。 ・田中直哉       :15歳:二人の部活の後輩。見た目が女の子ぽい。いわゆる、男の娘。そのことで、いつも啓太にからかわれてる。 (たなかなおや)  ♀役3人 ・渡会志穂       :17歳:ある日転入してきた女の子。天文部所属。持ち前の明るさでみんなを引っ張る。気が強い。怪談マニアでもある。 (わたらいしほ) ・安藤かなめ&女生徒の霊:10歳:あゆむの妹。水無月学園の初等部に通っている。小さいが、何気にしっかりもの。兄思いなできた妹。                  迷宮孤児院で死んでしまった女生徒の霊です。 ・???&N      :??歳:謎の少女とナレの二役被りです。セリフ総数がちょうどよくなります! ※田中直哉に限り両性可!!なので、♀の場合2:4になりまする。 ※もう一つ!!多少の笑いは、入ります。が、あくまでジャンルは、ホラーです。人がいっぱい死んだり、グロテスクな表現が多々入ります。  不快な気分になる方は、ご遠慮ください!!後、この話は、ある話にアレンジを加えてるので決して「オリジナル作品」じゃありませんのでご了承ください! --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- N:〜あらすじ〜  ここ、水無月学園を舞台に繰り広げられるホラーサスペンス。  学園祭を控え夜遅くまで、校舎に残っていた5人。  最初は、遊び半分で怪談話してた5人だがそのことがきっかけとなり、  「ある子供たち」の呪いに触れてしまい見知らぬ古い建物に閉じ込められてしまう。  それが、悪夢の始まりとは知らずに・・・・。 --------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- 〜プロローグ〜 カタッカタタタ・・・・・・ ???:「次の調査は・・・・・・。」 モニターに表示された画面には・・・・・ 「No,3:水無月学園謎の失踪事件調査ファイル」 ???:「うん、これでよし!さてさて、ここには、どんな怪奇現象があるのかしら。楽しみだわ。ウフフフフフ・・・・・・。」 某日、PM19:30「水無月学園天文部室」天気/雨 渡会   「ねぇ。知ってる?まだ、この学園が改築される前。孤児院だった頃。孤児院の園長先生が、狂って子供達を惨殺したんだって。」(怪談なので語り口調で!) あゆむ  「ゴクリ」 御堂   「で・・・・子供たちの遺体どうなったんだよ。」 渡会   「殺された子供達は、三人だったらしいわ。だけど子供達の遺体が見つからなくて行方不明になったそうなの。       なぜなら。こう一言つぶやいて消えてしまったらしいわ。」 バックで、雷が光る。 渡会   「ゆ る せ な い。の ろ っ て や る。」 あゆむ  「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。(しまった・・・・。大声あげてしまった・・・・。)」 あゆむN 「俺は、安藤あゆむ。水無月学園に通う高校3年生だ。怪談はほんの少し苦手だ・・・・。」 渡会   「なぁ〜んてね。あはwあゆむを怖がらせるのには、うってつけだったでしょ〜。うふふw」 あゆむN 「こいつは、渡会志穂(わたらいしほ)。1年の途中から転入してきてからずっと同じクラス。いわゆる腐れ縁だ。おまけに怪談マニア。勘弁してほしい。」 渡会   「ホント。こっちまであんたの声で吃驚したわよ。」 あゆむ  「うっ・・。」 御堂   「たしかにな。それにしても、なんだよ。今の叫び声。(うわぁぁぁぁぁ)って;そんなに、怖かったかよ。」 あゆむN 「ここで俺を小馬鹿にしてるこいつは、御堂啓太(みどうけいた)。小学校からの幼馴染だ。俺の弱みを知ってる唯一の奴だ。」 あゆむ  「い・・・・いや、すげぇ音したし。。怪談が怖いわけじゃねぇんだからな!!」 渡会   「あゆむは、怪談だけじゃなくて雷も苦手とはね〜(笑)」 あゆむ  「ほっとけよ!!」 渡会   「あっ!!あゆむの後ろにっ・・・・・」 あゆむ  「な・・・なんだよ・・・!!何がいるんだよっ!!」 渡会   「御堂君がノッソリたってるっ!!」 あゆむ  「ヒィィィィィィィィィィィ!!!」 御堂   「お前ビビりすぎ。そんなんじゃ、一人でトイレにも行けねぇんじゃねぇの?」 あゆむ  「くそぅ・・・。みんなで俺をからかいやがって。。。。(泣)」 御堂、渡会爆笑!! そして一旦落ち着く。 御堂   「なぁ。さっきの話で気になった事あったんだけどよぉ。園長先生って結局どうなったんだ?」 あゆむ  「なぁ、もういいじゃないか。その話はさぁ。」 御堂   「ばっか。俺は、気になってんの。」 渡会   「それがね。警察に捕まった後、(奴らがくる〜くるなぁ〜)って叫びながら爪で喉掻き毟って死んじゃったらしいよ。」 御堂   「まじかよ・・・・・・。そういえば、子供の遺体ってホントに見つかんなかったのか?」 渡会   「ううん。実際遺体は、見つかったらしいわ。ただ、あまりにも遺体の惨状が酷すぎて警察の方で公開しなかったらしいのよ。       噂じゃあ、その先生幽霊なった今も凶器を持って彷徨ってるらしいわよ。」 あゆむ  「志穂さん。一つ素朴な疑問があるのですが・・・?なんで、お前がそんなこと知ってんだよ!!!」 渡会   「そりゃあ〜もぅ。志穂さんの情報網を甘くみないでいただきたい!!」 御堂   「おまえそんな偉そうな事言って・・・。どうせ、冴木七瀬(さえきななせ)のオカルトサイトでも見たんだろ。」 渡会   「あちゃ〜。御堂君には、バレバレだったか〜。あはw」 あゆむN 「冴木七瀬とは、今巷で有名な女子高校生霊媒師だ。霊能相談や心霊情報などのHP       もすごく有名で怪談が苦手な俺でも知ってるくらいだ。」 N    「・・・・・・アノ夜ノ晩モ コンナ感ジダッタ・・・・・・。」 あゆむ 渡会 御堂「????????」 あゆむ  「おい。今、誰か喋ったか?志穂か?」 渡会   「う、ううん。私じゃないよ。」 あゆむ  「だって、今たしかに聞こえたぞ!」 御堂   「俺たち以外の誰かが、この部室にいるってことか・・・・・・?」 渡会   「き、きっと気のせいよ。さぁて、怪談話も終わり!!そろそろ学園祭の準備始めるわよぉ!!」 あゆむN 「ホントに気のせいなのかなぁ。いやいや、考えたら怖くなってきた。考えないようにしよう・・・・。」 N    再び、雷が響く。      その瞬間急に電気が消えて停電になる。 あゆむ  「うわっ!!」 御堂   「停電っ!?」     (セリフ同時でなくていいので各々それぞれに!!!) 渡会   「きゃっ!!」 あゆむ  「わわっ!!電気が!!みんな大丈夫かっ?」 御堂   「あぁ、なんとか。」 あゆむ  「うぅ・・・・・。なんか捕まるもの捕まるもの・・・・・・。ん・・・・むにゅ・・・・?」 渡会   「きゃっ!あゆむぅ・・・・そこぉ・・・。」 あゆむ  「なんか、やわらか・・・・はっ!?・・・ごごごごごごごご、ごめん!!」 渡会   「ッ!!ったく・・・・・・いつまで触ってんのよぉ〜〜〜〜!!!」 瞬間、志穂の鋭い蹴りがあゆむにクリーンヒット!! あゆむ  「んがっ!!!!」 御堂   「おいおい。イチャついてんじゃ・・・・・」 コンコン、コン 御堂   「・・・・・・ノックの音?」 あゆむ  「だ・・・誰だろうなこんな時間に」 渡会   「こ・・・子供達よ・・。惨殺された子供達・・・。」 あゆむ  「そ・・そんなわけないだろ。」 御堂   「なら、見て来いよ。」 あゆむ  「俺がぁ!!!」 渡会   「頼りにしてるわよ!」 あゆむ  「なんで俺が・・・。はぁ・・・・。わかったよ。もぅ、仕方ねぇな。懐中電灯貸してくれ。」 渡会   「気を付けてね。」 ※次のセリフ頭の中で考えながらなので、少し声抑え目で! コンコン、コンコンコン あゆむN 「しっかし、なんで部室に入ってこないんだろう。部員だったら勝手にはいってくるよな・・・。」 回想渡会 「噂じゃあ、今も凶器を持って彷徨ってるらしいわよ。」 コンコン、コンコンコン あゆむN 「そんなこと・・。あるはずない!!」 コンコンコ・・・・ピタッ・・・ あゆむN 「・・・音が止まった!?」 ※ここまで抑え目で 一同沈黙。その瞬間復旧と共にドアが開く。         「ガラッ!!!!」 あゆむ田中「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」 御堂   「なんだ・・・・ナオか・・・。んのやろぉ・・・びっくりさせんな!!!」 田中   「ヒッ・・・うぅ〜〜(泣)酷いですよぉ。ケータ先輩がジュース買って来いって言ったんじゃないですかぁ・・・。」 あゆむN 「泣きじゃくってるこいつは、田中直哉。通称ナオ。俺達後輩で新入生だ。       容姿が女子みたいで下手すればまじで勘違いしてしまうくらいやばい・・・・。」 渡会   「もぉ〜〜〜!!御堂君大きい声出さないの!ナオ君びっくりしてるじゃない!」 かなめ  「おにーちゃん!」   あゆむ  「ん・・・・あれっ?かなめじゃないか。なんで、こんなとこいるんだ?       帰ったんじゃなかったっけ?」 かなめ  「もぉ〜〜。雨降ってたし、お兄ちゃんの事心配だから傘持ってきてあげたんでしょ〜!」 田中   「うぅ・・・。ぐす。初等部の子がいたから、名前を聞いてみたらあゆむ先輩の妹さんだったみたいなので。一緒にここまで。」 あゆむ  「そっかぁ。ありがとな!!ナオ。」 田中   「エヘヘ」 渡会   「それにしても、あゆむにこんなカワイイ妹がいたなんてね〜♪意外っ!!」 御堂   「だろ!!俺も未だに信じらんねぇ。」 あゆむ  「うるさい!ほっとけ!!それより、ほら、かなめ。みんなに挨拶だ。」 かなめ  「うん!!水無月学園初等部六年生安藤かなめです!!お兄ちゃんが、いつもお世話になってます!!」 渡会 田中「な・・・・・なんて出来た妹さんだ・・・・。」 その時 N    「タ・・・・・・・ス・・・・・・・・・ケ・・・・・・・・・テ」(幽霊っぽく雰囲気つけてかすれる声で)         渡会   「えっ!?またっ!!」 かなめ  「またって?」 あゆむ  「さっき、一度停電なったじゃないか。気づかなかったのか?」 田中   「あのぅ。ついでなんですけど。何か今変な声聞こえませんでした?」 かなめ  「なんか、子供の声???」 御堂   「おい。これってやっぱり?」 あゆむ  「あぁ。空耳じゃなかったんだ。」 渡会   「ば・・・馬鹿馬鹿しぃ。幽霊なんてホントにいるわけないじゃない。」 田中   「わ・・・・渡会先輩!!」 渡会   「誰なの!?さっきからイタズラしてるのは!!居るのはわかってるわ!!出てきなさい!!」 N    「ミ・・・・・・・チ・・・・・・・ヅ・・・・・・・・レ」 N    その瞬間大きな地震が一同を襲う。 御堂   「地震だって!!!なんで急に!?」 あゆむ  「そんなこと言ってる場合かよ!!かなめ!!志穂!!ナオ!!大丈夫か!!」 渡会   「こっちは、平気!!かなめちゃんが・・・・・」 かなめ  「きゃぁ!!」 あゆむ  「かなめっ!!」 田中   「かなめちゃん!!」 御堂   「とにかく、みんな固まるんだ!!窓から離れろ!!」 あゆむ  「くそっ!!たってらんねぇ。」 N    次の瞬間何かが割れる音が聞こえた 「パリーーーーーーン」 一同   「えっ・・・・・・・・!!!」   あゆむ  「-------------落ち」 一同   「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。」 ----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------------- あゆむN:その時の俺には、何が起きていたのか全く想像なんて出来なかった。この先どんな恐ろしい事が、俺達を待ち受けているのかを・・・・・・。 第一夜「恐怖の始まり」 雷の音と共に一同目が覚める。 あゆむ  「う・・・・・う〜〜〜ん。はっ!!みんな!!大丈夫か!?」 御堂   「なんとかな・・・。ッ〜〜〜〜痛ぅ〜〜〜〜あったまイテェ。」 田中   「かなめちゃん大丈夫?」 かなめ  「うん。ありがとう。ナオおねーちゃん!」 田中   「えっ!えっ!」 あゆむ  「かなめ。ナオは、男の人だぞ。」 かなめ  「あぅ。ごめんなさい・・・・。」 田中   「あ・・・ははは;もう、慣れましたよぉ。」 渡会   「ねぇ。みんな・・・・。ここ・・・・どこ・・・・?」 御堂   「どこって、部室だろ・・・・・えっ!?」 あゆむ  「お・・・・俺達の部室じゃない?」 渡会   「ねぇ。あゆむ。ちょっとこっち来て!!」 壁に貼られた連絡事項を見ると あゆむ  「柳田孤児院連絡事項・・・・最近近隣で発生している(児童誘拐殺傷事件)への対策を・・・・・。                    先般の事例に基づいて各員速やかに執られたし・・・・。 柳田孤児院園長 柳田敦盛   大正4年 八月一七日」 あゆむ  「なんだよ。えっ・・・・!?大正4年って・・・。どういうことだ?」 渡会   「ま・・・まさか、これってさっきの怪談の?」 渡会N  「正直。歯が、かちかちと音を立てる程、全身が震える経験なんて・・・・みんな生まれて初めてだったから       頭の中がふわふわして・・・・・今、自分達の置かれている状況を、整理して考える事ができない。悪い夢       かと期待しても、ちっとも目の前の景色は、消えてくれない。」 御堂   「くそったれ!!ここもかっ!!」 あゆむ  「どうしたんだよ。啓太?」 御堂   「どーしたも、こーしたもあるかよ!!開かないんだよ!!どこの窓も!!       こんなボロい作りしてやがるくせに!!びくともしねぇ。」 田中   「そ・・・そんなぁ。嫌ですよ!!このまま帰れないなんて!!お・・お母さんに会いたいよぉ・・・・うぐ・えぐ・」 御堂   「ったく、ビービ―泣くんじゃねぇよ!!うぜぇ!!」 あゆむ  「おい!!いい加減にしろ!!そんなこと言ってる場合じゃないだろ!!」 かなめ  「はぁ・・・・はぁ・・・・みんな・・・喧嘩しちゃ・・・・駄目・・・。」 あゆむ  「かなめ!?大丈夫か?しっかりしろ!!」 渡会   「ひどい熱!?そうか!さっきの、雨のせいで!!とにかく、どこかで休ませないと・・・。」 あゆむ  「この建物を探索しつつかなめを休ませる所を探そう!!みんな、それでいいな?」 御堂とかなめを除く全員「はぁ〜〜〜い」 御堂   「俺は、パスだ。さっさと帰りてぇんだよ。それに、かなめちゃんも早く家に帰した方が一番いいだろ?」 渡会   「そんな勝手な・・・・・」 あゆむ割って入る あゆむ  「待て。志穂。なぁ啓太。こんな状況だ。みんなで固まって行動した方がいい。何が起こるかわからないんだ。」 御堂   「けっ。お前は、怖いだけだろ?俺は、違う。まぁ、待ってろって。出口なんてす〜ぐ見つけてくるからよ!!」 あゆむ  「啓太ッ!!」 啓太単独行動により、メンバーから外れる。 田中   「せせせせせ・・・・・・・先輩ィ!?」 あゆむ  「どうした!?ナオ!!」 田中   「がががががが」 あゆむ  「が?」 田中   「骸骨ッ!!」 あゆむ  「全く何を言って・・・・。うっ!?ほ・・・・骨だ。人の・・・・骨!?」 渡会   「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」 N     突如、奇声と共に骸骨が動き出した・・・。 「ガタ・・・ガタガタガタガタガタガタ!!」  「ヴァァァァァァァァァァァァァァ」 N    一同の目の前に移ったのは、半透明な赤い服をきた少女の霊だった。 女生徒の霊「・・・アナタ・・タチ・・・モ。ムリヤリ・・・・ツレ・・・テ・・・・コラレタ・・・・・ノ・・・・ネ」 田中   「う・・・・嘘だ。僕は。幽霊なんて信じない。信じないんだからぁ。」 あゆむ  「落ち着け!!ナオ」 渡会   「ねぇ、ここはどこなの?知ってるなら教えてくれない?」 田中   「ちょっと、志穂先輩!!」 女生徒の霊「ドコデモナイヨ。モウ、アナタ達6人ハ アナタ達ノ世界ニハ イナインダカラ」 あゆむ  「どういうことだ?」 女生徒の霊「ココハ 凶悪怨霊ノ残留思念ニヨッテ作ラレタ異次元空間ヨ。モチロン出口ナンカ無イ。アナタ達ノヨウニ ココニ監禁サレタ生徒達ハ       コトゴトクノタレ死ンデイッタワ・・・・・・・・。・・・コノ私ノヨウニネ。」 田中   「なんで僕達が巻き込まれなきゃいけないんですか?訳わかんないよぅ!!」 渡会   「そうよ!!」 女生徒の霊「コノ空間ヲ作ッテイルノハ 現世ニ強力ナ執着ヲ持ッテイル地縛霊ヨ。       ソノ怨霊ガ 何人モ、何人モ・・・無関係ノ人間ヲ呼ビ寄セテイル。」 渡会   「そんなっ!!」 女生徒の霊「ダケド希望ヲ捨テナイデ。キット何カココヲ脱出スル方法ガアルハズヨ・・・。オネガイ・・・。       ワタシ達ノヨウニナラナイデ・・・。・・・奈緒美・・・。」 N    そう言い残すと赤い少女は、元の躯に戻ってしまった。 あゆむ  「消えた。。あの人本当に幽霊だったんだな。」 渡会   「この骸骨よく見たら制服きてるわね・・・・・。ん、これネームプレートかしら?」 あゆむ  「どれどれ・・・・・柏野第一女子高等学校「真壁鈴子(まかべれいこ)」 渡会   「私達と同じ・・・・。巻き込まれた犠牲者だったのね・・・。」 田中   「じゃ・・じゃあ、あの人が言ってたことって本当ってことですよね・・・?」 かなめ  「お・・・・お兄ちゃん・・・ハァ・・・ハァ・・・本当に私達・・・帰れなくなっちゃったの?・・・・・」 田中   「先輩・・・・帰れますよね・・・・・帰れるって言ってくださいよぉ・・・・・ねぇ!!!!」 あゆむ  「あぁ!大丈夫。大丈夫だよ。俺達は、絶対にみんなで生きて帰る。だから、落ち着け。なっ!」 N    そう言いつつナオの頭をなでる。      ナオは、落ち着きを取戻し一言 田中   「そう・・・ですね。うん。僕たちは、帰れる!!信じなきゃ!!でも、まずは・・・・」 渡会   「えぇ。そうね!かなめちゃんを安全に休めさせる場所を探さないと!!」 かなめ  「ハァ・・・ハァ・・・ごめんね。。。おにいちゃん・・・。かなめが倒れたばっかりに・・・。」 あゆむ  「バカっ!!そんなこと気にするな!!」 かなめ  「うん。ありがとう・・・。」 N    探索をする4人      しばらく歩いていると個室の病室らしき部屋を見つける。 田中   「先輩!この部屋!」 あゆむ  「あぁ。この部屋ならかなめを休めさせられるな。」 田中   「そうですね。」 あゆむ  「よし!志穂とナオは、ここでかなめの面倒見ててくれ!俺は、出口を探しがてら単独犯の啓太を探してくる。」 渡会   「待って!!こんな状況なんだから一人は危険よ!!私もいくわ!!」 あゆむ  「でも・・・・・・。」 田中   「いいですよ!!先輩!!かなめちゃんは、僕が見てます。しっかり、守りますから安心してください!!」 あゆむ  「ナオがそこまで言うなら・・・・」 田中   「ただし、僕がいないからって志穂先輩とラブラブになったらダメですよ!!」 あゆむ・渡会 「ならねーよ!!」「ならないわよ!!」 田中   「フフッ。いってらっしゃい。先輩!!」 N    ブツブツ何か言いながら二人探索に行く。 田中   「大丈夫?かなめちゃん。」 かなめ  「うん。大丈夫!」 かなめ  「ジィィィィィィィィィ」 田中   「ん?ずっと、見つめてどうしたの?僕の顔に何かついてるかな?」 かなめ  「綺麗だなぁって思って。」 田中   「ななななな、突然何を???」 かなめ  「だって、男の子には見えないです。なんていうか、かわいい。」 田中   「・・・・・・・。ふぅ。可愛いかぁ。こんな容姿で僕、クラスの男子に気持ち悪がられたんだぁ。」 かなめ  「そうだったんですか?」 田中   「うん。そんな時、かなめちゃんのお兄さん。あゆむ先輩が、僕の事誘ってくれたんだ。」 あゆむN 「おまえ一人か?だったら、一緒に天文部盛り上げないか?」  田中   「てねwそれからかなぁ。それまでは、学校に来るのも嫌だったのに通うのが楽しくなったのは。」      かなめ  「そんなことが・・・。・・・・うん。そんなことないです!かなは、ナオさんの事気持ち悪くなんて思わない!!・・・ですよ。       こんなお兄ちゃんいたら逆に自慢できます!」 田中   「ぷ・・・あはは!なんか悩んでたのが馬鹿みたい。ホッント。かなめちゃんは、可愛いなぁ。いい子、いい子!!」 かなめ  「あぅ〜〜〜〜〜。」 田中   「大丈夫!きっと、生きてみんなで脱出できるよ。だから、早くかなめちゃんも元気にならなきゃ・・・・ね。」 かなめ  「うん!!」 N    「ゲフ・・・・・」 田中   「何?気のせい・・・・だよね?」 かなめ  「どうかしたの?」 田中   「ううん。大丈夫。なんでもな・・・」 N    その瞬間足の腱に激痛が走る 田中   「う・・・・・・ああああああぁぁぁあああぁぁあああぁぁ」 N    「刻ンデヤル」 田中   「う・・・・うぅぅぅぅぅぅ。誰か・・・・・・いる。」 かなめ  「ナオおにーちゃん?」 田中   「逃げるよ!!かなめちゃん!!」 かなめ  「えっ!えっ!」 田中   「うぁっ!」 N    足の腱を切られてるせいでうまく立てないナオは、その場で激しく転倒してしまう。 田中   「こんなに・・・・深く切られてるなんて・・・・・。刃物?」 かなめ  「どうしたの?ナオおにーちゃん?」 田中   「かなめちゃん!!逃げるんだ!!ベッドの下に何かがいる!!」 かなめ  「いやっ!!あたしも、ナオおにーちゃんと一緒ににげる!!」 田中心の声「駄目だ。かなめちゃんの力だと僕を引っ張るなんて無理だ!」※ここは、小声で 田中   「早く行くんだ!!きっと、あゆむ先輩が助けに来てくれる!」 かなめ  「・・・・かな。お兄ちゃん達探してくる!!」 田中   「ホッ」 N    「マテェ・・・・」 田中心の声「何か武器になりそうな物は・・・・・・」※ここも小声で 田中   「ッ・・・・。何・・・・あれ!?」 N     振り返ると田中の眼前にこの世の物とは、思えない異形の生き物がいた。 田中   「緑色の化け物・・・・・。ヒッ・・・・!?うあぁぁぁ!!!」 「ギィィィィィィィィィィィィイ」 田中   「く・・・・来るなぁ。こないでぇ!!!」 「ニガサナイ」 田中   「あ゛っ!!痛っ!!イダィィ・・・。死んじゃぅぅぅぅ。」  N    触手がナオの腹の中を蠢く激痛の最中ふと何かにナオは気づく。正面を見てみると      あまりのショックな光景を目の当たりにしたかなめが、足がすくんでへたりこんで      いたのだ。 田中心の声「かなめちゃん!?足がすくんで動けないんだ。」※小声で N    次の瞬間異形の生き物がかなめの方を向く。      田中は、必至で化け物の触手を食いちぎり抵抗し叫ぶ 田中   「駄目だ!!そっちには、行かせない!!」 田中心の声「もうすぐ来てくれる・・」※小声で 田中   「こぉい!!化け物!!かなめちゃん!!にげ・・・・・・が・・・・・」 かなめ  「あ・・・・あぁ・・・・。」 田中   「にげ・て・・・あが・・・・・が・・・・・うげ・・・・・・。」 かなめ  「ヒッ・・・・・・・・。きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」 N    見るも無残に田中という人間だったものは、異形の生き物に食いちぎられ      かなめは、それを立ち尽くして見てることしかできなかった。      薄れゆく意識の中でナオは思う。 田中   「先輩。。。ごめんなさい。。。かなめちゃ・・・ん。にげて・・・。」 一方、あゆむ、志穂組 渡会   「あゆむ。今の悲鳴!!」 あゆむ  「あぁ!かなめのだ!!急いで戻ろう!!」 あゆむ  「かなめ!無事か?」 渡会   「ふぅ。一時は、どうなるかと思ったわよ。ところで、ナオ君はどこかなぁ?」 N    二人が見つけた時、かなめは床に座り込んで「何か?」を大事そうにそうに抱えて      泣きじゃくっていた。そして、かすれるような声でかなめは答える。 かなめ  「・・・・・るよ。・・・・・ちゃんならここにいるよ。ナオおにーちゃんも一緒にいるよ。」 あゆむ  「そうか?見当たらないけど・・・・。ん・・・にしてもなんだ?この部屋変な臭いするな。」 かなめ  「お兄ちゃん。ナオおにーちゃんならここにいるよ。うぐ・・・・・えっぐ・・。」 N    そういって、大事そうに抱えてた「何か?」をかなめは二人に見せた。      それは、先ほどまで笑顔で「先輩!」と笑っていた変わり果てた直哉の      頭部だったのだ。  あゆむ  「かなめ・・?お前何言って・・・?それが・・・ナオ?」 渡会   「えっ・・?やだ・・・。ナオく・・・ん?死・・・ッ。いやぁぁぁぁ!!!」 あゆむ  「か・・かなめ。ナオの・・・・から・・だ・・・は?口から下は、どうしたんだ?」 かなめ  「・・・・・。緑色の変なのがいて近づけないの・・・。」 N    かなめが指さす方向に目をやると、直哉の首から下の部分に絡みついた緑の触手が      部屋の奥に体を引っ張っていくのが見えた。 あゆむ・渡会「ッ!?」 あゆむ  「なんなんだよ!!あれ!!どうなってんだよ!!さっきまで・・・・ナオ・・・あんなに元気で・・・・。       笑顔で見送ってくれて・・・・うっ・・・・・。」 渡会   「なんで!!なんで、ナオ君がこんな目に!!」 あゆむ  「俺がっ!!もっと早くに帰ってきてれば・・・・こんなことに・・・俺がっ!!ちくしょぉぉぉぉ!!!」 渡会   「あゆむは、悪くないよ!!そんなに自分を責めないで・・・・」 N    絶望に打ちひしがれている三人の前にポウッと光が灯った。中から半透明な人      らしきものが見えてきた。それは、死んだはずの直哉だった。 渡会   「何?また・・・幽霊・・・」 かなめ  「・・・ナオおにーちゃん」 かなめ  「・・・ナオおにーちゃん・・・・! ・・・・・お兄ちゃん言ってた通り助けにきてくれたんだよぉ・・・・」 田中   「パクパクパク」※ここは、口パク かなめ  「・・・ナオおにーちゃん喋れないの?あの緑の奴がナオおにーちゃんの口から下食べちゃったから?」 田中   「パクパクパク」※口パク    N    直哉は、かなめが大事そうに抱えていた自分の頭部を受け取り優しくかなめの背中を押してやる。 あゆむ  「行けって言いたいのか?・・・ナオ。」 ナオは、「コクン」と静かにうなづいた。 田中   「パクパクパク」      (翻訳:せっかくの学園祭流れちゃいましたね。初めてのみんなとの学園祭。      ※ここは、セリフOKです。       初めて、受け入れてくれた先輩方大好きだった。どうか、みんな生き残って・・・。) 渡会   「何か伝えたいのかな?」 あゆむ・渡会 「ナオ」「ナオ君」 N    その瞬間光と共に、ナオの姿は消えた。 かなめ  「ナオおにーちゃん!!」 あゆむ  「ナオの奴・・・・・何を伝えたかったんだろう・・・・。」 ???  「クスクス」 あゆむ  「誰だ!?」 ???  「また、犠牲者が増えたみたいですね・・・・。」 N    あゆむ達の目の前に突如現れた謎の人物。そして、別れてしまった御堂の安否は!?      次回、第2夜「生者を呼ぶ声」もう、この迷宮から逃れられない・・・・・。 第一夜               完                  〜To be continued〜