要素技術

構造化P2Pネットワーク


P2P@iは,インターネット上に,新たなネットワークであるP2Pネットワークを構築します.
P2P@iで構築しているP2Pネットワークは,GnutellaやFreenetなど従来型のP2Pネットワークではなく,構造化P2Pネットワークと呼ばれるものです.

従来型のP2Pネットワークは,フラッディングをベースとしており,規模が大きくなると,クエリが全てのノードに届かなくなると言う問題をもっていました.
また,フラッディングはネットワーク帯域を大量に消費する転送手法であるため,ネットワーク負荷も増大してしまいます.

構造化P2Pネットワークは,ネットワークにアドレス構造をもっています.
したがって,従来のP2Pネットワークと比較して,アドレス構造に基づいた効率のよいネットワーク構築が可能であり,クエリも効率よく転送することが出来ます.

ただし,構造化P2Pネットワークは,従来の非構造化P2Pネットワークと比較して,曖昧検索が難しいという問題もあります.
現在,これらを解決する方法について,盛んに研究されています.

Symphony


構造化P2Pネットワークを実現するアルゴリズムはいくつかありますが,P2P@iでは,Symphonyというアルゴリズムを用いています.

Symphonyは,ミルグラムらの発見したスモールワールド現象に基づいて考案されたアルゴリズムでり,ランダムにリンクを選ぶため,ある種の攻撃に強いという特徴を持ちます.

分散ハッシュテーブル (DHT)


構造化P2Pネットワークを利用すると,分散ハッシュテーブルと呼ばれる機能を実現することが出来ます.
分散ハッシュテーブルでは,ハッシュテーブルのエントリを,P2Pネットワークに参加するノードがお互いに協調して保持して,ハッシュテーブルを実現する手法です.

P2P@iでは,アドレス解決などに,この分散ハッシュテーブルを用いています.
すなわちこれは,DNSのような,分散型の巨大なアドレス解決機構を,P2Pネットワーク技術を用いて実現していることになります.

オーバレイマルチキャスト


マルチキャストとは,特定多数のノードに,同時にデータ配信をおこなう通信方法です.
インターネットには,IPマルチキャスト通信が仕様の上では存在していますが,現実的には,ISPがマルチキャストパケットを通さないため,誰でも自由に使えるようになっていません.

そこで,IPレベルでマルチキャストを行うかわりに,P2Pネットワーク等を用いて,マルチキャストをおこなう方法が登場してきました.
この,P2Pネットワークなど,既存のネットワークの上に新たにネットワークを作って,マルチキャストを行う方法を,オーバレイマルチキャストと呼びます.

P2P@iでは,ブロードキャストパケット,リンクローカルマルチキャストパケットを送信するために,このオーバレイマルチキャストを利用しています.








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最終更新:2007年06月10日 21:33
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