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3限目・コンテクスト「言語・共通の知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性」のグローバル化は世代ごとに進んでいる



さて、いきなり映画と違う話なんだが ONE OK ROCK の海外評価で興味を引いたのがここ。


【海外の反応】 パンドラの憂鬱 海外「本当に日本人?」PV総再生数9千万回のロックバンドに外国人熱狂


俺は実際に日本のメタルが、例えばアメリカンメタルより好きだよ。
こっちのメタルよりも革新的でクリエイティブなんだよね。
歌詞はまったく理解できないけど、聴いてて楽しいんだよ。
もしかしたら、理解できないからこそなのかもしれないけど :P +5 アメリカ


他にも日本語を褒めるコメントが結構あるが、
日本語に対してアメリカ人からこういう発言が出るなんて思わなかった。

日本人が歌詞に英語を混ぜて、それを英語の意味がわからない中学2年生が聞くのは、
欧米へのカッコよさやあこがれ、コンプレックスなど含めた
まさに理解の難しいハイコンテクスト領域だ。
尊敬とコンプレックスを持たない国の言葉では、こうはならない。
どちらかといえば「日本語」は尊敬やコンプレックスに値する言語ではなかった。
だからアメリカの一部からでもそう思われるようになったのは凄い。

もちろん、洋楽にも似たコード進行や、半分以上英語ベースの歌詞や、発音の正しさ、
聞き心地の良いメロディラインなど、分かりやすいローコンテクストの上での、
日本語というハイコンテクストが良いスパイスになってるのだろう。

全部英語歌詞だとただのまね事と思われ、全部日本語でも海外で理解できる人が激減してしまう。

これはずっとまえから人気のきゃりーぱみゅぱみゅでも起こってる話。
きゃりーは全部日本語なんだけども、
歌詞中に頻発するオノマトペは
言語に依存しない世界共通のローコンテクストテキストだし、
その衣装と「カワイイ」が映像ローコンテクストの呼び水となってる。



松たか子の歌声を世界が大絶賛!! 映画「アナと雪の女王」 - NAVER まとめ

こちらもONE OK ROCKと同じ現象で、
「Full日本語Verの松たか子YouTube映像」ではなく
「世界各国の替え歌の中の松たか子Verのところ」が絶賛されている。




全部日本語はまだ極端にハイコンテクストだが、
日本語をスパイスとして入れるぐらいには、
絶賛されるほど世界のコンテクストは共通化してきた。

これは野球やサッカーの海外勢の活躍も、日本人の科学者も、
TwitterやFacebookの国際的なつながりも、
LCCやらで世界がずっと近くなったのも、
ブロードバンドによる違法アニメ配信や、
フランスで毎年拡大し続けるジャパンエキスポも、
ドラゴンボール、セーラームーン、ポケモン、遊戯王で育ったアメリカ人も、
もちろんYouTubeそのものも大きな原因となってて、グローバルコンテクストレベルは、どんどん共通化している。

前世代で世界に通用しないのが常識だったハイコンテクストが、
今世代や来年は使えるかもしれない。

つまり、
「年を追うごとにコンテクストの共通化が進み世界的ヒットが出やすくなる。」
「若い世代ほどコンテクスト吸収力が早い。」
「世代が進むほど子どもは早熟になる。」
という大事な法則が、過去のテンプレートを使うときはまるっきり無視される。
これもハイコンテクストを狙う一因だ。



次はちょっと国内の話をしよう。


ジョジョの奇妙な冒険、連載27年目にしてなぜいまさらアニメが?

現在、ジョジョ初のTVアニメシリーズが放送されてるが、
ここ数年、やたらジョジョのコンビニ一番くじやら、ゲームやら、
映画から、アニメと各方面での展開を見かけるようになった。

ジョジョはジャンプでも人気はあったが、
その絵柄がくどくて見ないという人も多かったし、
ドラゴンボールのようにわかりやすい戦いでもなく、
心理サスペンスバトルみたいな展開を続け、
長い連載の中では掲載ページが後半に追いやられることもあった。

どちらかというとカルト的人気で、
アニメにしたって一番人気第3部の、
しかも終盤のみをOVAにするしか、採算が取れそうにないぐらいには
ハイコンテクストコンテンツだった。

そのジョジョの発明は「スタンド」。
「波紋」は映像的コンテクストがまだ高く、
第3部で超能力を分かりやすい人型のビジョン「スタンド」としたことで
映像のローコンテクストが可能となった。
でも、まだ絵柄など含め全体ではハイコンテクスト。

しかしハイコンテクストで深く刺さったファンは、ジョジョの名シーンをずっと忘れない。
どの章が好きかという違いはあれど27年分のファンが
刺さって離れなかったとしたら一大市場になる。
だからこそ今27年前の連載を放送してもTVアニメが成り立つのではないだろうか?

これは、TV初回放送が軒並み低視聴率でエンディングを迎えてから再放送で火がついた、
ヤマト、ガンダム、エヴァもそうだが、
ハイコンテクスト狙いは、再放送の視聴に耐える。
つまり初回上映のみならず、DVD販売も再放送権利も
ハイコンテクストの方が長期にわたって商売しやすいということになる。
これも、テキストハイコンテクストを狙う一つの要因。


国内に限らず、ハイコンテクストは長く商売しやすいのだ。


3限目はここまで。

さて、ここまでの視点はハイコンテクスト中の、ハイコンテクスト。
ハイパーコンテクストと言える物の扱い方だ。

ここで講義を終えてしまっては
「なるほど、映像の担保があれば、テキストはとことん難しくしていいのか!!」
とばかりに勘違いしてる奴がいるかもしれない。
だがそれもひとつの方法論、
あくまで組み合わせの要素のひとつにすぎない。

ここでコンテクストの意味をもう一度考えてもらいたい。

学者や天才が深遠なレベルで体験する共通の知識だけが、ハイコンテクストではない。
もっと身近で、普遍的で、解決できない悩みも、ハイコンテクストなのだ。
4限目は、身近な自分の悩み、自分達の問題こそ大げさに表現することを考えよう。