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4限目・世界のハイコンテクストを狙え!!


コンテクストの定義を思い出そう。

コンテクストとは「言語・共通の知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性」などのことです。


そしてハイコンテクストが面白いことはわかっている。
しかし、国ごとで言語も共通の文化も体験も違う。

いや、押井守みたいに難しく考えることはない。
もっと自分の言葉で、自分達の体験で、自分達の身近にこそ
世界共通のハイコンテクストがあるのだ。


アナと雪の女王



制作費1億5千万ドル(150億円)。
興行収入が12億ドル(1200億円)。
世界歴代5位。
アニメでは当然1位。
しかもディズニー伝統のミュージカル方式。
長年ピクサー作品に水を開けられていたディズニー映画の
面目躍如となった記念すべき作品だ。
(まあ、現在のディズニーには吸収されたピクサーのジョン・ラセターが、
クリエティブチーフオフィサー(CCO)としてアナも制作にあたってはいるが。)

このストーリーにはいろんな評価があって、
家族愛や姉妹愛だったり、女性の自立だったり、
劇中の「真実の愛」が同性愛を肯定する映画だという解説まであるのが面白い。

アナと雪の女王を同性愛映画だと見られる8つの理由


この講座としてアナと雪の女王を解釈すると、
映画には4つの女性が描かれている。

王子様を待ちつづけるかわいらしい理想の少女アナ。
待たずに自分から主体的に行動を起こす理想の女性としてのアナ。
自分の感情をコントロールできずに他者を傷つける現実としてのエルサ。
感情のコントロールで世界をそのまま受け入れる現実としてのエルサ。
そして最終的には理想と現実が和解、融合する。

これは1人の女性の4面性のどの段階をも全て肯定した、
女性讃歌の映画と考える。

本来成長前の否定材料として描かれるような
引きこもったことも、癇癪を起こすことも、
わがままに生きることも、王子様を夢見ることさえも
この映画では歌として全て肯定されている。

もうちょっとわかりやすく表現すると、
「全世界の女性あるある肯定映画」がアナと雪の女王だ。

講座というには格が落ちる表現だが、「あるある」が分かりやすいだろう。
世界に受け入れられる「あるある」肯定は、
「言語・共通の知識・体験・価値観・ロジック・嗜好性」
というハイコンテクストとして楽しめる。


そしてこのハイコンテクストをもっと掘り下げると、

これは私のために作られた物語ではないか?

と錯覚させることにある。

アナと雪の女王を見て沢山の女性が、
「これは私の事を描いてるのではないか?」と思わせたらハイコンテクスト達成である。
もちろん同性愛の人がそう錯覚できるように見えるのもハイコンテクスト達成。
「私の理想をそのまま描いたかのようだ」でも達成だ。

いかに、沢山の思想や文化や人種や民族にも共通となる
「自分のための物語」を達成するには
内輪受け、自分の身近にある日常からこそ、普遍的な共通点が見いだせる。


ピクサーが垣間見せたシナリオ術こそハリウッド脚本の上辺をなぞってるだけだが、
自分達で作る物にはちゃんとそれ以上のことを
理解してるんだろうと思える作品でもある。


さて、4限目はここまで。
そして、本講座の役目も終了だ。