*&color(red){人間様をなめるなよ ◆crnnAi5R12} 「クズめ!」 コックピットを殴りつけ、神 隼人は頭を冷やす。 ついさっき起こった出来事は、恐竜帝国と戦い死んでいった、武蔵の事を思い起こさせるに十分だった。 「化物が……人間に歯向かってただで済むと思うな」 敵討ちをしよう。 知らない女だけではない。この馬鹿げたゲームに集められ、そして死んでゆく全ての人の。 その為には戦力が要る。皮肉なことに、その戦力は化物に与えられたものだが。 まずは自分の手を確認しよう。そう思い、隼人は期待の説明書を読み始めた。 「YF-19、か」 説明書を読み終わり、確認するように機体の名を呼ぶ。 自分は中々いい機体を引いたらしい。 大気圏内巡航速度はマッハ5、ピンポイントバリアという防御装置に加え、多数のミサイルを持ち、ステルス機能まで有している。 「物凄い戦闘機だ。変形まで出来るのか……」 それに加え、最大の特徴は、フォールドシステム。要するにワープが可能という超高性能機だ。 素晴らしい。出来るのなら分解して新しいゲッターの研究に役立てたい機能だ。しかし、それは元の世界に帰れればの話。 今は、主催者を殺すことを第一に考えなければ。 「この身体さえ万全なら、お前を完璧に扱ってやれるんだがな……」 自分の体を蝕んでいる古傷は深刻だ。 VF-19の運動能力は素晴らしい。恐らくこのゲーム一、二を争うことだろう。 しかし、余り激しい機動をしたり、大きなダメージを負ってしまうと、自分の方が先にくたばってしまう。 単独での戦闘は、自分の身体では無理がある。 となると、同じ志のものと組むしかない。 単独の者と手を組む。これはだめだ。相手がゲームに乗った奴だった場合のリスクが大きい。 相手から持ちかけられでもしない限り、此方からの接触は避ける。 やはり二人以上の組と接触するべきか。仮に本性を隠したケダモノが潜んでいても、二対一ならそうそうやられはしない。 「俺はボインちゃんが好きなんでな……敵は討たせてもらう。化物め」 その言葉を宣戦布告とし、彼は翼を天へと向けた。 【神 隼人 搭乗機体:YF-19(マクロスプラス) パイロット状況:良好(但し、激しい運動は危険) 機体状況:良好 現在位置:H-4 第一行動方針:高高度からの、地上偵察。 第二行動方針:二人以上の組との合流(相手が一人の場合、少なくとも自分から接触する気はない) 最終行動方針:主催者を殺す】 ---- |BACK||NEXT| |[[情け無用のロンリーウルフ]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[心に、悪魔宿りて]]| |[[花言葉は「勇敢」]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[人とコンピューター]]| |BACK|登場キャラ|NEXT| ||隼人|[[アンチボディー ―半機半生の機体―]]| ----