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闇色をした『王子』さま - (2008/01/12 (土) 23:41:12) のソース

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「あ、あの……すいません。
 あなたは、このゲームに乗っている人……なんですか……?」
愛する女性の放った、その疑問に・・・テンカワ・アキトは暫しの逡巡の後、
「いや・・・」
と、短く答えた。

「よかった・・・ゲームに乗ってる人だったら、どうしようかと思いました・・・」
 アキトの答えに、ユリカが安堵の声を漏らす。
どうやら、こちらが誰であるかに気づいていないらしい・・・
(当然か・・・今の俺は、彼女の知るテンカワ・アキト・・・
 あの頃の俺とは、まったく雰囲気が異なっているからな・・・)
 その上、頭部がパイロットメットに覆われているのだ。仕方がない。
「・・・それでですね。
 よかったら私と一緒に、このゲームから脱出する方法を探しませんか?
 仲間が大勢集めて、あの化物を倒しちゃいましょう!」 
アキトがそんな事を考えている間にも、通信機からの声は途絶えることなく続く。
「それに、私の仲間や貴方の知り合いだって、私達の事を探しているはずです。
 ですから、ここで諦めないで、皆で力を合わせれば・・・」
「仲間、か」
 オウム返しに呟いたその言葉に、ユリカは大きく頷いた。
「はい!私の仲間・・・私、ナデシコっていう艦の艦長なんですけど・・・
 その艦に乗っているクルーの皆・・・ルリちゃんに、メグミちゃんに・・・」
 元々の話から脱線し、ナデシコのクルーの名前をあげていくユリカ。
しかし、アキトはそれらの名前・・・そして何より、彼女の喋る言葉、
一つ一つに懐かしさと胸に溢れる何かを感じていた。
「それから、アキトが・・・私の大切な人が、きっと私の事を探してくれているはずです!」
「・・・・・・そうか・・・・・・」
「それに、貴方の大切な人たちも、貴方の事を探してるはずです。
 だから・・・私と一緒に頑張って、ここから脱出する方法を探しましょう?」
 彼女の言葉に・・・アキトはしばし、目を瞑る・・・そして・・・

「いいだろう・・・」
「それじゃあ・・・」
 歓喜の声をあげる最愛の女性を、通信機越しに見つめながら・・・黒衣の王子は言った。
「・・・君が大切な人の元へ帰るまで、俺が君の事を守り抜こう」
 その言葉に驚きの表情を浮かべるユリカ。
「・・・アキト・・・?」
 彼女の漏らした呟き――疑問は、誰に聞かれるでもなく、艦橋に消えた。




「・・・ところで貴方のお名前は?あ、私はミスマル・ユリカです!」
「俺は・・・・・・・・・ガイだ」
「・・・そ、そうですか・・・あの、良かったら着艦しませんか?」
「いや・・・・・・見回りもかねて、この艦の周辺空域で待機する」




【テンカワ・アキト 搭乗機体:YF-21(マクロスプラス)
 パイロット状況:良好
 機体状況:良好
 現在位置:D-7
 第1行動方針:ユリカを守る(そのためなら、自分が犠牲になっても構わない)
 最終行動方針:ユリカを元の世界に帰す(そのためなら、どんな犠牲も厭わない)】

【ミスマル・ユリカ 搭乗機体:無敵戦艦ダイ(ゲッターロボ!)
 パイロット状況:良好
 機体状況:良好
 現在位置:D-7
 第1行動方針:仲間を集める
 最終行動方針:ゲームから脱出
 ※1、YF-21に乗っているのがアキトだとは知りませんが、もしかしたらとは思っています
 ※2、アキトの名前はガイだと思っていますが、若干の疑問もあります】

【初日 13:20】


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