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赤と流星、白と勇者王」の最新版変更点

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 「……それでさきほどは取り乱していたわけか。すまない、不注意に近づきすぎたな」 
 「いえ……それより、その放送……本当なの?」 
 「ここで嘘をついても私たちに何の得がある? 内容が真実かどうかは別だが『放送された』。これは紛れもない真実だ」 
  ……場が沈黙で満ちる。シャア・アズナブルとアイビス・ダグラスは穴を掘っていた。 
 
  ざく……ざく…… 
  ここに埋められる人間……彼女、アイビスがここに来て初めて出会ったのがジョシュア・ラドクリフだった。 
 
  ざく……ざく…… 
  彼は優しかった。……優しすぎた、このゲームで生き残るには。 
 
  ざく……ざく……ざく……ざく…… 
  もしアイビスをかばって戦闘をしなければ、死ぬことは無かったはずだ。 
 
  ざく……ざく……ざく……ざく…… 
  自分の未熟さが、死を呼び寄せた。これも放送同様に紛れもない『事実』。 
 
 「ふぅ。このくらい掘れば十分だろう。さぁアイビス、遺体を……うおっ?」 
  大粒の涙が少女の頬を濡らす。そのままその場に崩れ落ちるのにそう時間はかからなかった。 
 「ジョシュア……ジョシュア、あんた馬鹿だよ……。わたしみたいな奴かばって死んじゃって…… 
  ラキっての、大切な人だったんでしょう!? ま、守る相手間違えて死ぬなんて…… 
  うっ、ひっく……この馬鹿っ!」 
 「アイビス……」 
 
  シャアは、言葉をかけられなかった。このような年端もいかない少女に自分のような人間がいくら声をかけたとて慰めにはならない。 
  だからぶった。涙流れるその頬を、平手で。 
 「しっかりしろ! この青年とて死ぬ気は無かったはずだ。だが死んだ。ここでは本人の意思など関係ない。生きたくとも死ぬ者は死ぬ。 
  だが生きる気のない者が生き残ることは決して無い。お前はジョシュアの死を無駄にしたいのか? 
  本気で生きろ。それが残された者に出来る最善の弔いだ」 
  頬に響く痛みが彼女の神経を刺激する。それは死んだ者ではもう味わえない感覚。 
 「でも……でもジョシュアはっ」 
 「いい加減にしろっ! わからんのなら何度でも叩いてやる! その頬に伝わる痛みは、今死んだ十人がいくら望もうとも、二度と手に入らん痛みだ。貴様は何故それがわからん!」 
 
  ……それでも、アイビスは立てずにいる。彼女はまだ、この現実を受け止めるだけの心が無かった。 
  夢に向かっていたあの頃なら彼女は折れない心を持っていたかもしれない。ツグミ、スレイ、フィリオ。楽しかった。ひたすらに前だけ見て進んでいた。 
 
  ああ、わたしはもう駄目なのかもしれない―― せっかくジョシュアが繋いでくれたのに―― 
  ジョシュアの遺体を見る。爆散したにもかかわらず、奇跡的にまだ原型をとどめている。それでも見るも無惨な姿になってしまっていた。 
  その手は、強く胸を掴んでいた。まるで自分と想い人の心を繋ぐかのように。 
 「……ラキ」 
  彼が最後に呼んだ名前だった。今、自分に出来ること。それはジョシュアの意志を伝えることなのかもしれない。 
  わたしから彼への、間に合わなかった恩返し―― 
 
  ふらふらとアイビスは立ち上がった。おぼつかない足取りでジョシュアの元に駆け寄る。 
 「ジョシュア……。ごめん、あたしのせいでこんなことになっちゃって……。でもこれだけは、これだけは約束するから。 
  あたしが必ずラキに伝えるよ。あなたの意志を。彼女に伝えられなかった言葉を」 
  涙を拭き、今度こそはっきりとした足で立つ。未だ瞳は暗く、絶望の色は濃い。 
  それでもあたしにはこの足がある。地に墜ちる流星でもいい。 
 はいずり回ってでも見つけてみせるから、だから安らかに眠って、ジョシュア。 
 
 (ふふ、私の言葉でようやく立ち直ることが出来たようだな) 
  アイビスの吹っ切れた様子を見て、シャアはほくそ笑んでいた。 
 (彼女もまた私の盾となってもらおうか……。しかし早いところマシな機体が欲しいな) 
  勘違い男シャアの行く末は、果たしてどこになるのやら。 
 
 
 「ン……終わったか」 
  アムロは機体に乗ったまま外部スピーカーで二人に呼びかける。心なしかアイビスから不安定さが消えつつあるようだ。単純にそのことを嬉しく思った。 
 「アイビス、君はこれからどうするつもりだ? その、ラキという人物を探すつもりなのか?」 
 「ええ。……それが、あたしがジョシュアに出来る唯一のことだと思うから」 
 「ふむ。ならばやはり我々と共に行動することを提案しよう。探す手がかりも無いのだろう? 我々と共に動いた方が互いの生存率を高めることになる」 
 「分かったわ。確かにわたしもラキに会うまで死ねないし。見たところアムロさんは操縦技術も優れているみたいだしね」 
 「む……。それは聞き捨てならんな。今でこそこのような兵器に乗っているが、私とて赤い彗星と恐れられていた男だぞ」 
 「振り回されて嘔吐していた奴が何を言う。ただでさえ貴様の機体は危険なんだ。 
  いざというときにはブレンが持っているというワープで退避しろ。核に巻き込まれて死亡などまっぴらごめんだからな」 
 
 
  情報交換も済み、出発しようと各自機体に乗り込んだ時、バルキリーのレーダーが接近する機体を捉えた。 
 「なんだと? 接触するか?」 
 「ああ。交渉は俺に任せてくれ。二人は大事をとって少し離れていてほしい」 
  レーダーが機体の接近を知らせる。アムロは回線を開き接触を試みる。 
 「こちらに戦闘の意志は無い。ひとまずそこで止まってくれ」 
  しかし機体はこちらに近づくことをやめはしない。距離が縮まるにつれて相手の姿がはっきりとしてきた。左半身がただれ、激しい戦闘を経験したということを物語っている。 
 「おいそこの機体! 早く止まれ!」 
  相手はマーダーかもしれない―― 焦燥に駆られ、声を荒げるも相手は全くこちらの指示を聞くつもりはないようだ。 
 
 「……てぇんだよ」 
 「え?」 
 「身体中が死ぬほどいてぇんだよぉぉぉぉぉ! 脳みそがぐちゃぐちゃ掻き回されてるみてぇだぁぁぁぁ!」 
  アムロは困惑する。相手は錯乱しているようだ。下手に刺激しては逆効果か? 
 「落ち着け! こちらに戦闘の意志は無い! 機体を止めてくれ!」 
 「殺す……殺す殺す殺す殺す殺す殺す……死ねぇっ!」 
  突如放たれた攻撃に瞬時に反応し、バルキリーは回避運動をとる。しかし完全にかわすことは出来なかった。 
 「くっ……! かすっただけでこの威力か!」 
  哀れバトロイドの左腕は肘から先が消し飛び、相手の圧倒的な攻撃力を表していた。 
  スターガオガイガーの攻撃はやまない。次々と放たれる拳撃にアムロは逃げ回るしかなかった。 
 
 「アイビス、シャアを連れて逃げてくれ! 核の近くでこいつの相手は危険すぎる!」 
  戦闘を続ければいつ核が誘爆してもおかしくない。そう判断したアムロはアイビスにシャアを任せる指示を出す。 
 「アムロ! 私たちはF-2の補給ポイントにて待つ! ……死ぬなよ、お前を倒すのはこの私だということを忘れるな」 
 「アムロさん……絶対、生きて迎えに来てください」 
 「ああ! こちらは任せて早く行け!」 
  バイタルジャンプをすべくブレンを動かそうとしたアイビスの目に、大破したグランチャーの姿が入った。その手元に転がるのはソードエクステンション。 
  とっさの判断でそれを掴み、核ミサイルを連れて即座にチャクラの波に乗る。 
 (ジョシュア……。あなたの力を借りていくよ。私たちを守ってちょうだい) 
 
 
  ブレンと核が戦線を離脱したことを確認し、アムロは安堵した。 
  だがそれでこの目前の機体の攻撃がやむわけではない。 
 「うおぉぉぉ! ブロォォクン……ファントォォム!」 
  もし直撃すれば薄い装甲のバルキリーではひとたまりもない。だが連邦のエースたるアムロは、出会い頭の一撃以外には攻撃らしい攻撃を受けていなかった。 
  牽制の意味を込めガンポッドを放つも、スターガオガイガーの厚い装甲にはかすかな傷が入るばかり。戦力差は明らかであった。 
 (やはりこのままではジリ貧か……?) 
  弾薬を半分ほど消費しても向こうには怯む様子一つない。それどころかこちらが攻撃を重ねる度に戦意を、怒りを高め攻撃は激しくなるばかりだ。 
 「ちょこまかちょこまかとうるせぇンだよぉ!」 
  先回りし、膝蹴りを放つスターガオガイガー。機体を急制動しその一撃をかわすアムロ。 
 「生憎だが……こちらもそうそう負けるつもりはない!」 
  白い悪魔と堕ちた勇者王。力と技との攻防を制すのは果たしてどちらか。 
  その行方を知っているのは―― 主催者たる異能の怪物のみなのかもしれない。 
 
 
 
 
 【アムロ・レイ 搭乗機体:VF-1Jバルキリー(ミリア機) (マクロス7) 
  パイロット状況:良好 
  機体状況:左腕肘から先を消失、弾薬を半分ほど消費 
  現在位置:H-2北東部 
  第一行動方針:目の前の敵(ゴステロ)をどうにかする 
  第二行動方針:シャア達との合流 
  第三行動方針:首輪の確保 
  第四行動方針:協力者の探索 
  第五行動方針:首輪解除のための施設、道具の発見 
  第六行動方針:核ミサイルの破棄 
  最終行動方針:ゲームからの脱出 
  備考:ボールペン(赤、黒)を上着の胸ポケットに挿している】 
 
 
 【ゴステロ 搭乗機体:スターガオガイガー(勇者王ガオガイガー) 
  パイロット状態:全身と脳に激痛、激しい怒りと興奮 
  機体状態:左腕損失(プロテクトウォール不可)、左半身にダメージ、EN中消費、装甲表面に多少の傷(戦闘に支障なし) 
  現在位置:H-2 
  第一行動方針:目の前の敵(アムロ)を殺す 
  第二行動方針:エイジ・カミーユ・ゼクス・ユーゼス・ベガを殺す 
  最終行動方針:生き残り優勝 
  備考:移動中に補給をすませました。】 
 
 
 【シャア・アズナブル 搭乗機体?:核ミサイル(スーパーロボット大戦α外伝) 
  パイロット状況:良好 
  機体状況:真っピンク 
  現在位置:G-2 
  第一行動方針:F-2補給ポイントへ向かう 
  第二行動方針:アムロと合流 
  第三行動方針:仲間を増やし自分(と核ミサイル)を守らせる 
  第四行動方針:強力な機体の入手 
  第五行動方針:首輪を確保する 
  第六行動方針:缶切りを手に入れる 
  最終行動方針:ゲームからの脱出 
  備考:核ミサイルの荷物収納箱からブライト、ガトー、アズラエルのマスクを発見、所持。 
  ボイスチェンジャー機能付き。H-2の何処かにシャアの吐瀉物あり】 
 
 
 【アイビス・ダグラス 搭乗機体:ヒメ・ブレン(ブレンパワード) 
  パイロット状況:良好 
  機体状況:ソードエクステンション装備。機体は表面に微細な傷。 
       バイタルジャンプによってEN1/2減少。これ以上の長距離バイタルジャンプ不可。 
  現在位置:G-2 
  第一行動方針:F-2補給ポイントへ向かう 
  第二行動方針:アムロと合流 
  第三行動方針:ラキを探し、ジョシュアのことを伝える 
  最終行動方針:考えていない 
  備考:長距離のバイタルジャンプは機体のEN残量が十分な時しか使用できず、最高でも隣のエリアまでしか飛べません。 】 
 
 【時刻 19:30】
 
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+|[[少女ハンター・ランドール]]|[[投下順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/11.html]]|[[Time Over ―私の中のあなたにさよならを―]]|
+|[[例え死者は喜ばずとも]]|[[時系列順>http://www30.atwiki.jp/srwbr2nd/pages/12.html]]|[[壁に耳あり、障子に目あり]]|
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+|[[狂宴]]|ゴステロ|[[失われた刻を求めて]]|
+|[[オーガニックな機体とニュータイプの邂逅]]|アムロ|[[失われた刻を求めて]]|
+|[[オーガニックな機体とニュータイプの邂逅]]|シャア|[[星落ちて石となり]]|
+|[[オーガニックな機体とニュータイプの邂逅]]|アイビス|[[星落ちて石となり]]|
 
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